就活その他

【就活生必見】ボーナスが出ない会社の割合と対処法|事前の告知や通知についても解説

そもそもボーナスとは

労働基準の一節にボーナス(賞与)についての定義が記載されています。そちらによると「賞与とは、定期又は臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて支給されるものであって、その支給額が予め確定されてゐないものを云ふこと。」とのことです。

少し分かりにくいですが簡単にいうと、「(夏冬などの)のあらかじめ決まった時期、または(決算やその他の)臨時に、労働者の勤務成績や業績に応じて支給される報酬であり、その額は予め確定されていないもの」と言えます。

支給されない企業も実は多い

では、ボーナスとは社会人全員がもらえるものなのでしょうか。実はもらえない企業も多くあります。理由としては2つほど考えられます。1つ目は、給与体系としてボーナスが存在しない企業であるためです。例えば派遣社員や契約社員は基本的にボーナスといったものはなく、月々の給与のみ支給されるという契約形態が多いです。

また外資系企業やIT企業などに多くみられる年俸制という契約形態では、12か月の給与+ボーナスの総額を12分割し、毎月の給与として支給するという方法も取られています。2つ目は、業績がよろしくない場合があげられます。

ボーナスの原資となる利益がでていないと、会社としてはボーナスの支給が難しくなるでしょう。このようにボーナスが支給されるということは当たり前の事ではなく、支給されない企業も多いのです。

ボーナス(賞与)の支給日はいつ?公務員と一般企業それぞれの時期【夏・冬】

一般的なボーナスの金額

一般的なボーナスの金額はいくらくらいなのでしょうか。まず大手のボーナスですが、日本経団連がまとめた2017年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況によると、全業種の平均は約92万円とのことです。これは東証一部上場、従業員500人以上、主要21業種252社の平均であるため、いわゆる大手の中でも有名な企業だと考えてください。

一方、中小企業のボーナスは約30万円前後といわれています。なお、支給時期は夏(7月)と冬(12月)が一般的です。これに加えて決算ボーナスが支給される場合は、決算月の翌月(決算月が3月であれば4月)に支給されることが多いようです。

ボーナスの実情

まずは、ボーナスに関する近年の現状を見ていきましょう。現在の日本では、正社員や派遣社員や契約社員などのおよそ3割がボーナスを支給されていないといいます。正社員の場合は、ボーナスが出ないのは大半が中小企業です。また、大企業に勤めていたとしても派遣社員や契約社員の場合は、ボーナスが出ないということも多いようです。

中小企業のおよそ4割はボーナスの支給がないといいますが、中にはボーナスがきちんと支給される企業もあります。しかしその平均額は30万未満と言われ、大企業などと比べた場合はとても低い額となっています。ただ、近年の不景気を考えると、もらえているだけ恵まれているといえるでしょう。

ボーナスが出ない会社の割合

ボーナスが支給されない会社とは、いったいどのくらいあるのでしょうか。ボーナスに関しては、労働基準法で規定がありません。ですので、明確に決まった支給額はないのです。財務局調査による「賃金動向」を見ると、最新の賃金の動向を知れます。

企業の規模別で見ると大企業の約7割、中堅・中小企業の約8割が前年より同等以上の賃金を支給されています。この賃金はボーナスも合算されているので、約7~8割の会社がボーナスを支給しているといえるでしょう。反対にボーナスが出ていない会社は、約2~3割と考えられます。

▼夏・冬別でボーナスを支給していない企業の割合は?

ボーナスなしの企業はどれくらい|支給しない理由と法的な解釈~会社を辞めたいと考えているあなたへ~

ボーナスが出ない告知や通知はあるのか

その年にボーナスが出ない場合、告知や通知は来るのでしょうか。「告知や通知が来ない」と不安になるかもしれませんので、しっかり覚えておきましょう。さきほど、ボーナスの支給は労働基準法で定められていないとご紹介しましたが、告知や通知も同じです。

企業側は、ボーナスが出ない場合に告知や通知をする必要がありません。しかし、ほとんどの企業が事前に告知や通知をおこないます。従業員への説明責任や、契約により通知義務があるので、社長または直属の上司から直接話があるでしょう。

ボーナス金額はどうやって決められているのか|就活生が気になる公務員と企業の決め方の違い

ボーナスが出ないのは違法なのか?

多くの人が働いているならボーナスは支給されて当然だという考えかもしれませんが、本来ボーナスは業績がいいときの利益の一部を社員に還元するという報酬的意味が強いものです。利益があるときは、十分なボーナスが支給されるでしょう。その反面、利益が乏しいときにはボーナスを支給することが難しくなり、結果としてボーナスなしになることもあり得るのです。

一般的にはボーナスは企業の判断に任せられているため、出ないからと言って違法性があるというわけではありません。しかし、もし就業規則にボーナスを支給するという規定があった場合は、法的措置を取ることでボーナスの支給を要求できる可能性があります。

ボーナスが出ない場合の対策

とはいえ、ボーナスが出ないの企業に勤めていてながら指をくわえて待っていたとしても、収入が増えることはありません。ボーナスが出ない現状を打開する策として以下の2つをご紹介します。

ボーナスが出ない場合の対策①成長産業への転職を考える

ボーナスを安定してもらうためには業績の良い業界、つまり成長産業の企業に転職するのが手っ取り早い解決策となります。利益が少ないからボーナスを支給されないのであって、利益を多く生み出している企業に所属することができれば、十分なボーナスをもらうことができるのです。また、ベンチャー企業への転職も夢があります。当然ながらリスクもありますが、業績の伸び次第では多額のボーナスを受け取ることが可能になるでしょう。

ボーナスが出ない場合の対策②副業で収入を増やす

また、ボーナスがないなら副業をして収入を増やすという手もあります。昨今では、ネットを用いた副業が数多く情報公開されています。自分に合ったものを選択することで、安定して収入につなげることは難しくはありません。企業によっては副業を禁止しているところもあるので、事前に調査したうえで始めてみましょう

ボーナスが出ないときは業績アップか現状打破の鍵!副業で収入増を狙うのもあり

ボーナスが出ないという状況を変えるには、企業の業績を上げるほかありません。そうすれば利益の中から、ボーナスを支給してもらうことができるでしょう。それが難しい場合は、自分で副業などをはじめ現状打破を試みることです。もがき続ければ道は切り開けます。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

記事についてのお問い合わせ