目次
グループワークとは提示された議題を元に討論すること
グループワークとは、グループごとに企業側から提示された議題を元に討論したり、一つの作品を制作することです。グループワークの進め方について全員で確認し合いながら、討論を進めていく必要があります。工程を確認しながら結論をスムーズに引き出せるよう、それぞれが内容について頭の中でしっかり整理することが求められるでしょう。
グループワークでは、司会・書記・タイムキーパーなどの役割分担を決めることが大切です。討議が結果に結びつくよう自分の意見や主張を述べつつ、人の意見に耳を傾ける必要があります。
最後には、グループで討論した内容を元に結論についてプレゼンをおこないます。決められた時間内で話すべき内容と要点をおさえながら、その結論に至った過程や理由を納得できるように説明するようにしましょう。
グループワークとグループディスカッションの違い
就活の選考では、グループワークとグループディスカッションの両方が実施されます。これらは言葉や内容は似ていますが、実際には異なるものであるため、その違いを把握しておきましょう。
グループワークは企業から提示された議題に対してグループで話し合いをし、何らかの成果物を作成します。成果物は画用紙などで内容をまとめたものであることが多く、議論をして終了とはならない点が特徴です。
対してグループディスカッションは、グループ内で議論をし意見をまとめることが大きな目的となります。最終的に結論を発表することもありますが、基本的にはそこに至るまでの議論の過程が評価の中心になっていると考えましょう。成果物の有無による違いは大きく、それぞれでみられているポイントも異なります。
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グループワークでみられているポイント
グループワークで高評価を獲得するには、どのような点が評価されているのかを知っておく必要があります。みられているポイントを知っておくことで、評価を得るにはどのような行動が必要なのかがわかり、採用担当者にも好印象を与えやすくなるでしょう。
ポイントを知らないままにグループワークに臨んでも、失敗する可能性は高いです。何が評価されているのか、採用担当者は学生のどのような点に注目しているのかを把握してから、グループワークに臨みましょう。
協調性
グループワークはひとりで問題の解決をおこなうものではなく、グループ全員で解決のための結論を導き出します。そのため、グループ内でコミュニケーションが取れているか、中でも協調性があるかなどもチェックされていると考えましょう。
いかに優秀な解決策を提示できたとしても、それが独善的で自分ひとりの考えを押し通すばかりだと、高評価につながらないことも少なくありません。また、周囲の人の意見に反対ばかりし、自分の意見ばかりを主張する場合も、マイナス評価になりやすいです。
コミュニケーション能力や協調性は仕事を進める上でも大切であり、特に重要視されている能力です。そのため、グループ内で力を合わせ、全員とコミュニケーションを取りながら問題解決に臨むことが、評価される近道といえます。
積極性
企業側は、採用して仕事に就いてもらってから、どんなことができるのかをグループワークを通じて観察しています。グループワークでの役割、発言内容やチーム内でのメンバーとの協調性、中でも積極性は非常に重要です。単なるグループワークですが、入社後、どんな仕事を任せられるか、会社の発展に欠かせない存在になりうるのかなど、将来性についても洞察しながら注視しています。
振ってくる仕事をただこなす人材よりも、積極的に発言し、課題解決のために主体性をもって動く人材を企業は求めています。もちろん、企業はできるだけ優秀な人材が欲しいわけですから、グループワークでのそれぞれの発言、態度から人物像を読み取ろうとしているのです。将来性を見据えた上で就活生一人ひとりを注意深く観察しています。
グループワークでの4つの役割
役割分担については、まずは本人の希望が第一ですが、第一印象でこの役割はどうですかと推薦してみるのもいいでしょう。内心はやりたいけど言い出せないという性格の人もいますので、推薦してあげることによってやろうという気持ちが生まれるかもしれません。
グループワークはチームワークが大切ですので、他人を思いやることのできる気持ちがグループの結束力にも繋がり、チームワークに大きな相乗効果をもたらすことでしょう。
司会
グループ全体が提示された課題への結論をまとめるための進行役ですから、強いリーダーシップが必要です。グループ内には積極的な人ばかりではないため、自ら進んで意見を発表する人だけではなく、消極的な人からも意見を引き出せるようにするなど全員への気配りも求められます。
意見が二分するような時は司会者として、片方の意見に賛成すると断定するのではなく、自分は片方の意見に賛成ではあるがもう一方の意見にも否定できない部分がある、というような話し方をすべきです。
討議を重ねて課題をクリアできるような結論にまとめあげていく力量が、司会者には求められています。グループ内に不快感を抱くような人が出てくるようであれば、司会者としては不適格です。自分の意見や考えとは異なるものの、最終的には全員が納得できる、腑に落ちるという形で結論づけられたなら司会者としては大成功です。
タイムキーパー
タイムキーパーは、その名の通り時間を管理する役割です。全体の議論の流れを見ながら、「この議論・このテーマについてはあと何分で終わらせて、あと何分程度で意見をまとめていこう」と提案していく、スケジュール管理能力が求められます。タイムキーパーは司会者にその存在を促し、全員が意見を述べられるように配分を考えて、進行する役目を果たすこともできます。
討議が活発になっている場合は時間配分の調整が難しくなりますが、きちんと配分して制限時間内に討議が終わるように段取りしなければなりません。また、プレゼンでも決められた時間で結論を引き出さなければならないため、プレゼンターと詳細な打ち合わせをしておくことが重要です。
書記
書記の仕事もとても重要です。発言された内容をただメモするのではなく、誰がどういった発言をしたのか、そこからどのように討議が展開していったのかが分かるように、図式的にメモしたり、ペンの色を変えたりと工夫をしてみるとわかりやすいでしょう。
出された意見もそのままに筆記しておくのではなく、要点のみを筆記しておけば、どういう推移で結論が導き出されたのかも一目瞭然です。そして、自らの意見もきちんと主張し、その意見が他の人の意見とどうリンクするのかもおさえておく必要があります。結論に行くまでの討議の流れを他の人が見ても分かるような書き方をしておければベストです。
その他
グループワークの役割である司会者・タイムキーパー・書記にならなかった人は、テーマについて自分の意見を発表するという大切な役割があります。いろんな意見が集まらなければグループワークも盛り上がりに欠けてしまいますので、グループの一員として積極的に発言するようにしましょう。
また、グループのメンバーをフォローする立場で活躍することもできます。司会者に意見を聞いてみたり、書記が聞き取れなかった部分を教えてあげたりすることができれば、司会者や書記といった役割を持っていなくても高評価です。
グループワークの最後にはプレゼンをおこなうため、発表者を担当してみるのもおすすめでしょう。発表者としてグループワークの内容についてうまくまとめて説明することができれば、採用担当者へより強く印象を残すことが可能です。
グループワークの役割についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。当日は自分がどの役割になるのか分かりません。そのため、どの役割がどんなことをするのか、よく確認しておきましょう。
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グループワークの進め方
グループワークではまず最初に、役割分担を決めます。そして、企業側から提示された課題解決について、各自の意見や考えを述べてもらいます。できるだけ全員からの意見を出してもらうよう、司会者はタイムキーパーと協力しながら討議を進めていきましょう。
書記がそれぞれの意見を筆記しているかどうか確認することも大切ですが、書記が筆記しやすいように発言された意見を要約して「こういう意見でしたね」という形で進めていくと、書記も筆記しやすくなります。お互いの役割を認識しながらチームワークで討議を進めていくことが大切です。
時間配分は正確に行う
タイムキーパーはもちろん、常に時間配分や時間の調整に気を遣っている立場ですが、チームのメンバーそれぞれが時間配分を意識するようにしてください。長々とした意見は避け、頭の中で言いたいことを整理してから要点を話すことが大切です。
グループワークにとって大事なのは、チームワークになります。それぞれがお互いの意見や考えを尊重し合いながら討議を進めていくことが重要です。ただ、時間を気にするあまり説明不足になっても困るため、要点をおさえながら短い時間で自分の主張を述べるようにしてください。その場面に応じ、柔軟に対処できる力を身につけることを意識しながら発言しましょう。
課題を明確にする
企業側から提示された課題を解決するには何が必要で、どうすれば解決するのか、それぞれの課題や目的を明確にして話し合いましょう。課題を明確にするには図式化するのもひとつの手です。解決への道筋を順序立てて明確化すれば、自ずとやるべき方向性がみえてきます。
課題や目的がはっきりすれば、当然、討議の内容もそれに沿ったものになります。また、一方的な見方ではなく、360度あらゆる方面から、解決の糸口があるかどうかについて討議していくことも大切です。また新たな方向性に繋がるかもしれないため、俯瞰してみることも大切になります。
最後にまとめる
最後に全員の意見をまとめることが大切です。同じような意見であれば統合してひとつの意見にまとめましょう。また、ニュアンスが似ていればまとめたり、一部だけ異なる表現は言い方を変えながら一つの意見として集約していけばいいでしょう。まとめたものが課題に沿った内容になっているか、課題解決を示唆したものになっているのかを見極めなくてはいけません。
また、その結論が企業側にとっても納得できる内容であることも重要です。自分たちだけの結論ではなく企業に対しても説得力のある結論になっているかどうか、まとめについても討議しましょう。全員が納得できたからベストとは限りません。
進め方についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
グループワークを通過するために重要な3つのポイント
グループワークで大切な注意点はまず、傾聴力です。人の意見や考えをきちんと聞くことは、自分の発想力にも繋がります。人の意見に耳を傾けることで、他人の考えをきちんと把握できますし違いも分かるようになるでしょう。
次は意見の類似点や対立点をしっかり認識できる力です。言い方が違うだけで述べてる内容は同じことだったりすることがあるため、そういった意見をきちんとまとめなければなりません。また、対立意見についてはどこがどう違うのかを、しっかりと見極めてまとめなければなりません。
最後に、できるだけ多数決に頼らず討議を深めて結論に導くようにしましょう。少数派に真実がある場合もあります。対立意見が出た場合、チームワークで乗り切ろうという意識で、いかに同じ方向の結論に持っていくかを考えましょう。
①グループの皆は仲間であることを意識する
グループワークを進めるにあたって、まず、グループの全員は敵ではなく、仲間であることを意識する必要があります。採用する企業側としても、グループ内で何人採用するという目安は決まってないことの方が多いです。
全員不採用のケースも、全員採用というケースもあります。だからこそ、仲間意識を持って課題についての討議を進める必要があるのです。
全員採用されるという意気込みで課題解決にあたれば、スムーズに結論を引き出すことができる可能性も高まります。チームとして連携して課題に対応していく姿勢こそ企業側が欲している人材ですので、協力しあって課題解決の討議を進めていきましょう。
②どの役割も重要であることを忘れない
司会を担当するということは、リーダーシップがあると思われがちです。当然、リーダーシップがある人が司会進行役を務める方が討議もスムーズな流れで進んでいくことでしょう。しかし、採用する企業側にとっては、リーダーシップのある人だけを採用したいわけではありません。会社の運営においては様々な部署があり適材適所の人材が欲しいため、グループワークではどの役割も必要になります。
司会進行役以外の役割の人も採用される可能性については平等です。自分の役割をチームの中でどのように発揮していくかが問われています。司会進行役でなくてもリーダーシップを発揮できる場面もあるため、役割によって評価は変わりません。ともかく自分の役割を適切な箇所で発揮していくことが問われています。
③大切なのは中身の濃い内容の発言をすること
討議の際の発言については、回数の多いことが評価されているわけではなく、その内容が問われているのです。例えば前者の発言に対応した内容であるのか、対立した意見の場合は、どのように対立しているのかについて明確に述べられているかなど、企業側は発言の内容に注目しています。
発言の仕方についても、何がいいたいのか相手に伝わらないような内容ではなく、何をいいたいのか、どんなことを主張したいのかが明確に伝わってくる発言でないと、採用には結びつかないでしょう。また、チームとして進めている討議ですので、独りよがりの発言もよい評価は下されません。グループワークであること、チームで進めていることを念頭においた発言を心がけてください。
④グループワーク後は内容を振り返って次に活かす
グループワーク終了後は、そのままにせずに、きちんと内容を反省して次に活かすことが大切です。新卒の選考は個人面接や集団面接が多く、そもそもグループワークを実施せずに選考を終える企業もあります。
そのため、グループワークは経験する数自体が少なくなりやすいため、一回ごとの選考を大切にして、終わった後は内容を反省しておくことが重要です。グループワークが終わった後は、自分がどのような発言をしたのか、いかなる行動を取ったのかを思い返しましょう。
そのうえで、他に選択肢はなかったか、もっとこうすべきだった点はないかを考えることが大切です。毎回反省することで、グループワークはよりスムーズに進めやすくなり、高評価も得やすくなるでしょう。
グループワークは本質が表れる
個々人への面接は、マニュアルを意識した優等生的解答もみられるその一方で、グループワークでは少人数ではありますが、規定された小さな集団の中で誰がどのように発言し、どのように振る舞うのかがしっかりみてとれます。それこそが企業側の狙いでもあるのです。意識する、しないにかかわらず、グループワークでは案外その人の持つ本質が表れます。
日頃協調性に欠けている人が、グループワークの時だけ協調性を発揮しようと思ってもそれはなかなか難しいく、無意識的に協調性の欠如が見えてきてしまいます。グループワークでは本質が表れることをしっかりと念頭において、意識しながらグループワークに臨みましょう。