面接対策

【グループディスカッションの進め方】役割や円滑に進めるコツをご紹介

グループディスカッションの進め方を事前に把握しておこう

グループディスカッションでは「コミュニケーション能力」「思考力」「リーダーシップ」といった能力が試されます。これらの能力は、仕事をする上で重要な能力ですが、書類選考や面接だけでは判断できません。

そのため、多くの企業はより有能な人材を採用するため、選考方法のひとつとしてグループディスカッションを取り入れています。

グループディスカッションは事前に準備しておかないと、周りに流されるだけで終わってしまうでしょう。逆にグループディスカッションの流れさえ押さえておけば、他の就活生と差をつけることが可能です。

グループディスカッションをおこなう2つの目的

事前準備の第一歩として、企業がグループディスカッションを行う意図を理解しておきましょう。なぜ企業が選考のひとつとしてグループディスカッションを取り入れているのかを知ることで、評価されるポイントを把握し、より効率的に対策することができます。

ここでは企業がグループディスカッションを実施する目的を2つ解説しています。目的を押さえた対策で、選考の突破率を高めましょう。

①多くの就活生の選考を効率的に行うため

企業がグループディスカッションを取り入れている目的の1つは、短い時間で多くの就活生の選考ができるからです。特に、多くの就活生が志望している人気企業は、応募者一人ひとりと向き合う時間はそれほど取れません。

グループディスカッションは、複数人でおこないます。人数が多ければ、10人程度になることもあります。30分から1時間程度の間、議論を深め、最終的には、グループの結論を発表します。

グループディスカッションであれば、「コミュニケーション能力」「思考力」「リーダーシップ」を持つ人材を見極めることができます。

また、選考プロセスの序盤でおこなうことが多いです。就活生は、限られたチャンスの中で自分をアピールできるよう、しっかりと対策しておきましょう。

以下の記事でも、グループディスカッションのコツについて解説していますので、参考にしてみてください。

②協調性やコミュニケーション能力をみるため

2つ目の目的は、就活生の協調性やコミュニケーション能力をみることです。

グループディスカッションで人の意見に対して批判ばかりしていたり、周りへの配慮がなかったりする場合は、協調性がないとみなされてしまうでしょう。

コミュニケーション能力は、ビジネスシーンにおいて非常に重要なスキルです。あいさつができるか、上手に話ができるかといった項目もチェックされます。自身をアピールしたいばかりに、悪目立ちするような言動は避けてください。

このようにグループディスカッションには、面接だけでは見極めることが難しい協調性とコミュニケーション能力をはかる目的もあるのです。

コミュニケーション能力に自信がない人は、以下の記事を参考にして、改善に取り組んでみましょう。

グループディスカッションを突破したいなら、「対策マニュアル」を活用しよう!

グループディスカッションに苦手意識を持っている就活生はたくさんいます。面接官から何を評価されていて、どうやって対策すればいいか分からないですよね。
そこで「グループディスカッション対策マニュアル」を活用しましょう。実際に行われたグループディスカッションを書き起こして進め方や場面別のポイントを解説しているので、効率的に対策をすることができます。
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グループディスカッションの進め方

グループディスカッションには、基本的な進め方が存在します。ほとんどのグループディスカッションでは、この流れに沿って進むでしょう。

この流れを無視し、全く違う方法で進めてしまうと「協調性の無さ」や「コミュニケーション能力不足」といったマイナス評価に繋がってしまうこともあります。実際のグループディスカッションの進め方について詳しく見ていきましょう。

以下の記事でもグループディスカッションの流れについて解説しています。

①自己紹介

他の就活生との距離を縮め、円滑にディスカッションが進められるように、1人ずつ軽く自己紹介をおこないます。特別な指示がなければ、自分の名前や出身校、趣味などを伝えましょう。

ここで意識したいのが、話が長くなりすぎないようにすることです。場合によっては〇秒と明確に決まっていることもありますが、長くとも1分以内に収めると良いでしょう。自己紹介で一人だけ長々と話してしまうと進行の妨げになります。

また、自己紹介中に自己PRをするのも避けましょう。自己PRは、面接官に向けて自分の強みが仕事に活きることをアピールするものです。

グループディスカッションにおける自己紹介は、他の就活生に向けて自分の情報を開示し距離を縮めるためのもので、全く別物になります。

面接官に少しでも自分をよく見せたいという気持ちはわかりますが、自己紹介で重要なのは、必要な情報を分かりやすく簡潔に他の就活生と面接官に伝えることです。

自己紹介そのものを通じて、自分のよさを感じてもらえるようにすることが大切です。

以下の記事ではグループディスカッションにおける自己紹介について、例文付きで詳しく解説しています。不安な人は参考にしましょう。

②役割を決める

グループディスカッションを円滑に進めるために、役割を決めます。基本的には「司会」「書記」「タイムキーパー」の3つの役割を決めることが多いです。各役割については、この記事の後半で詳しく解説しています。

例えば司会になった人は、役割を持っていない人と比べて話す機会が多くなり、積極性やリーダーシップをアピールしやすくなります。

ただし無理に役割を持つ必要はありません。例えば、初めてグループディスカッションをするときに役割を持ったところで、その役割を全うするのは難しいでしょう。

また積極性をアピールしたいがために、苦手な役割を引き受けてしまうと、思わぬミスに繋がることもあります。

役割を持つと面接官に自分の能力をアピールするチャンスになりますが、役割を果たせなければマイナスの評価に繋がるリスクもあるのです。

グループディスカッションにおける各役割については、以下の記事でも解説しています。

③時間配分を決める

グループディスカッションには制限時間があります。制限時間を意識していないと、時間内に意見をまとめられないこともあります。

そこで「意見を出し合う時間」「内容を整理する時間」を具体的に決めておくことが大切です。時間配分の例として、制限時間30分のグループディスカッションでは「意見を出し合う時間」に5分「内容を整理する時間」に10分程度が目安でしょう。

残りの時間は用語の定義の明確化やプレゼン準備に使います。

時間配分を決めることに時間をかけすぎて、肝心の討論に時間をかけられなくなっては本末転倒になってしまいます。

もし最初に決めた時間配分で足りないようであれば、時間配分を後から調整するなど臨機応変に対応しましょう。

④用語の定義を明確にする

テーマに関して意見交換を始める際は、用語の定義を明確にしておきましょう。例えば「中小企業と大企業はどちらが良いか」といったテーマで討論するとします。

このテーマに関して、最初からみんなで意見を言い合ってしまっては、意見がまとまらないことが多いでしょう。なぜなら「中小企業」と「大企業」の捉え方や「良い」の基準が1人ひとり違うからです。

話し合うべきテーマが抽象的な場合は、まずテーマに出てくる単語の定義づけから始めましょう。

「中小企業とはどんな企業なのか」「大企業とはどんな企業なのか」といったことをメンバー全員で共通の認識にすることで、議論はより具体的で質の高いものとなります。

以下の記事でよくあるテーマについて解説しているので、一度目を通しておくとスムーズに定義づけに入れるでしょう。

⑤意見を出し合う

実際に参加者がテーマについて意見を出し合います。グループディスカッションで面接官から最も注目される時間だといえるでしょう。ここで積極的に発言することで、面接官に積極性やコミュニケーション能力をアピールすることが可能です。

ただし、積極性をアピールしたいからといって、自分の意見だけをまくし立てるのはNGです。

自分の意見ばかり並べて他者の意見を聞き入れないと、面接官から協調性に欠けると評価されてしまいます。討論の進行にも影響が出てしまうでしょう。

逆に他者の意見に同調してばかりいても、積極性に欠けてしまいます。自分の意見を持ちながらも他の人の意見も聞き入れ、より良い結論を導き出すことが重要です。

スムーズに意見を出し合うには、各役割を適切に分担することも重要になります。以下の記事を参考にして、効果的な分担方法を把握しておくと良いでしょう。

⑥内容を整理する

就活生が一通り意見を出した後は、内容を整理する時間も必要となります。それぞれの意見をどのように取りまとめて結論を出すのか、その過程も面接官から評価されているからです。

ここで重要なのが、多数決で結論を出さないことです。

多数決は簡単に結論を出す便利な方法ですが、少数派を切り捨て、無理やり結論を出す形になるため、グループディスカッションではあまりいい方法とはいえません。

それぞれの意見を整理しながら、全員が納得する結論を出していきましょう。

⑦プレゼンの準備

テーマに対する結論が出た後には、その内容を他のグループや面接官に伝えるプレゼンを行います。

活発な議論をおこない、どんなに素敵な結論が出たとしても、面接官に上手く伝えることができなければ意味がありません。

発表者はどのような結論を出し、その過程にどのような議論があったのかをわかりやすく伝えることができるように準備しましょう。

また、面接官が見ているのは発表者だけではありません。発表していない人の行動もしっかりチェックしています。発表資料の提示の補助やタイムキーパー、質疑応答の準備と、発表者以外がおこなうべきことは多くあります。

実際に発表するときの役割についても決めておくとスムーズでしょう。

グループディスカッションの役割

グループディスカッションで役割を持つことで「積極性」「リーダーシップ」といった能力を面接官へアピールできる大きなチャンスとなります。しかし、役割を持っていながら、十分に果たすことができなければ減点されるリスクもあります。

そのため、事前にそれぞれの役割について詳しく知っておくことが重要です。

グループディスカッションにおける主な役割は、主に「司会」「書記」「タイムキーパー」の3つです。それぞれの役割を把握して、自分に向いているものがあるか確認してみましょう。

司会

司会は、話し合いを進行するリーダー的な役割となります。参加者の意見を取りまとめる、あまり発言していない人に話を振るといったことも司会の重要な役目です。

司会をすることで、面接官にリーダーシップの能力を強くアピールできるでしょう。周囲を引っ張ることや、コミュニケーション能力に自信がある人に向いています。

話し合いの進行は司会の役目ですが、他の参加者の意見を無視し、むりやり議論を進めてしまうことはNGです。特に時間が足りなくなってきた場合は、時間内に結果を出すために焦ってしまい、視野が狭くなりがちです。

そのようなときこそ司会は焦らず議論のペースを維持し、冷静にメンバーの意見をまとめ、全員が納得できる議論を心掛けましょう。

書記

メンバーが出した意見をメモして、全員に共有する係となります。特に、メンバー全員が積極的に発言するような活発な議論となった場合は、それぞれが意見を記憶することは難しいため、重要な役目となるでしょう。

書記になったとき陥りがちなのが書くことに気を取られ、メンバーへの情報共有ができていなかったり、自分の意見を発言できなかったりすることです。

書記は記録と発言を並行して行うため、大変な役割です。しかし、上手くこなせばグループに貢献している印象を残すことができます。筆記速度や情報の整理に自信がある人は挑戦してみましょう。

書記をしていて意見を出しづらいと感じたら、メンバーに相談し書記の人数を増やしたり交代したりして、負担を軽減してもらうことも一つの手段です。

タイムキーパー

議論が活発になると、時間を忘れて、いつの間にか制限時間となってしまうこともあります。そうならないために、事前に決めた時間配分を守って進行するのがタイムキーパーの役割となります。

事前に定めた時間が守られない時は、参加者を急かすといった対応も求められます。臨機応変にチームを動かせる人が向いている役割といえるでしょう。

ただ意見を出し合っただけでは、いい結論は出てきません。意見を出し合う時間が少なすぎても同様です。

タイムキーパーとして時間を区切り、それぞれの時間を確保することで、よりよい結論へと導くことができます。

議論が活発になりすぎてしまうと、なかなか時間のことを言い出せなかったり、時間も役割も忘れて自分も議論に集中してしまったりすることもあります。

自分の意見を持ち発言することは重要ですが、タイムキーパーになったからには、時間のチェックを優先しておこないましょう。

タイムキーパーを担当する上での重要なポイントは、以下の記事で更に詳しく解説しています。

その他

グループディスカッションにおいて、司会、タイムキーパー、書記の役割が与えられない可能性もあります。しかしグループの一員ですので、ディスカッションを途中で放棄してはいけません。

役割が無い人は、議論に集中できることが最大の強みになります。グループディスカッションでは積極的に発言することが重要ですので、自ら議論を盛り上げていきましょう。

ただし、自分の存在を目立たせたいばかりに、ディスカッションを壊すような発言は控えなくてはなりません。

グループディスカッションは、メンバー全員でアイデアを出し合い、整理して発表するものです。よりよい結論に導くためにも、自分の考えを主張するだけで完結しないように注意しましょう。

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グループディスカッションを円滑に進めるコツ

グループディスカッションは面接とは異なり、自分1人が良ければ選考に受かるというわけではありません。メンバー全員で話し合い、結果に向かって一丸となって進んでいくことが重要です。

グループディスカッションを円滑に進め、高評価を得るためにはどうすればいいのでしょうか。ここからは、グループディスカッションのコツについて詳しく見ていきましょう。

以下の記事も、グループディスカッションのポイントを押さえる上でおすすめです。

わかりやすく簡潔に話す

グループディスカッションをおこなう上で、最も気を付けなければならないのが制限時間です。議論が盛り上がったとしても、意見をまとめ、結論を出すことができなければ意味がありません。普通に議論しても、時間が足りないことは多々あります。

そのため、議論をできる限り効率化する必要があるのです。意見を分かりやすく簡潔に話すことで、議論を効率的に進めることができるでしょう。

全員に聞こえる声で話す

大人数での議論に慣れていない場合、どうしても声が小さくなりがちです。

小さな声は「自信のなさ」と捉えられてしまい、マイナスイメージとなってしまうでしょう。

参加者全員に聞こえていないと、再度発言しなければならなくなり、時間もかかってしまいます。発言するときには、メンバー全員に聞こえるよう話すことを心がけましょう。

グループディスカッションのコツをもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

他の就活生が話しやすいように聞く姿勢に気を付ける

グループディスカッションで高評価を得るためには、メンバー全員でひとつの結論を導くためのチームワークが必須となります。自分だけのことを考えず、他の人が話しやすいように、聞く姿勢にも気を付けましょう。

例えばメンバーが話しているときは相づちを打ったり、メモを取ったりしましょう。「私は聞いているよ」とアピールをすることで、メンバーは自信を持って話せるようになります。

また、「ペン回し」「髪の毛の先をいじる」「肘をついて手に顎を乗せる」といったクセは、メンバーの集中力をそいでしまう原因になりかねません。面接官の印象も悪くなってしまうため、注意しましょう。

グループディスカッションの進め方に沿って効率的に過ごそう

グループディスカッションは簡単なものではありません。全体の進め方を知らなければ、議論への参加に気後れしてしまうこともあるでしょう。

グループディスカッションには、面接官へアピールできるチャンスがたくさんあります。

例えば、役割を持ち、きちんと役目を果たすことができれば、それだけで面接官からの評価は上がるでしょう。また役割を持っていなくとも、積極的に議論に参加することでアピールに繋がります。

グループディスカッションは、多くの企業で採用されている選考方法です。就活を成功させるためにも、事前にしっかりと確認しておきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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