面接対策

就活でニュースについて聞かれたら|質問される理由や回答を解説

就活中はニュースをチェックしておこう

就活では、「時事問題」や「ニュースに対する自分の考え」を面接で質問されることが多くなってきています。時事問題とは、近年起きている政治、経済、国際、一般社会における出来事や現象の総称のことをいいます。一般社会における出来事にスポーツやエンタメも入るため、時事問題のジャンルは広いです。

この中でも、トピックスになるような時事ニュースはたくさんの人がみており、議論をされたりもしています。時事問題を知り、理解し意見が述べられることが、社会人としての一般的な常識と捉えられているようです。

そのため、就活ではニュースをチェックし、自分の考えをもっておかなければ、選考を突破できない可能性があります。

本記事では、「就活生がニュースをチェックしなければいけない理由」から「おすすめのニュースメディア」「企業が質問する理由」「ニュースの見方」「質問に対する答え方」について解説しています。

これらを理解することで、今までニュースを見てこなかった就活生でも、自信をもって選考に挑めるようになります。就活生がニュースを見なければいけない理由を理解し、就活を優位に進めましょう。

就活でニュースをチェックしなければいけない2つの理由

就活でニュースをチェックしなければいけない2つの理由を表した図

まずは「就活でニュースをチェックしなければいけない理由」について、解説します。理由としては「世の中にどのような企業があるかを知るため」「面接で聞かれるため」があげられます。

これらを理解しておかなければ、自分にあった仕事ができなかったり、面接でうまく答えることができず、内定が得られない状況に陥ってしまいます。そのため、就活でニュースをチェックしなければいけない理由を理解しておきましょう。

1.世の中の経済を知るため

「就活でニュースをチェックしなければいけない理由」として、1つ目は「世の中の経済を知るため」があげられます。就活生は社会人経験が少なく、あったとしてもアルバイトやインターンシップ程度の経験になるでしょう。多くの人は、世の中の企業や業界に対する解像度は低いでしょう。

また転職グッドの「大企業・中小企業の定義と企業数、従業者数」によれば、日本の企業数は「大企業が1万1,000社」「中小企業が380万9,000社」と言われています。このようにたくさんの企業があり、且つ世の中の企業に対する解像度が低い状態では、「自分に合った企業」を見つけることは難しいでしょう。

そのため、まずは世の中の経済を知っておく必要があります。経済の流れを見ていくうちに、「世の中にはどのような企業があり」「どんなことをしているのか」が理解できるようになります。

ニュースを見ることで「どのような企業があり」「どんなことをしているのか」を理解し、自己分析で「自分は何をしたいのか」が明確になれば、「自分に合った仕事を見つける」ことができるようになるでしょう。そのため、まずは「世の中にどのような企業があるのか」を知るために、就活生はニュースをチェックしておく必要があります。

2.面接で聞かれるため

「就活でニュースをチェックしなければいけない理由」として、2つ目は「面接で聞かれるため」があげられます。面接で聞かれる質問としては、様々存在します。例えば「自己紹介」や「自己PR」「志望動機」が多いでしょう。

一方で「〇〇社が△△社を買収しましたが、それについて何か考えていることはありますか」や「昨今の情勢の中で、もしあなたが弊社の部長職として働いている場合、どのような施策をとりますか」「最近見たニュースで気になったものについて教えてください」など、「ニュースについての意見を伺う質問」を面接で聞かれる場合があります。

このような質問をする意図としては、下記で詳しく解説しますが、「情報収集力を図るため」「思考力を図るため」の2つがあげられます。そのため、上記のような質問に答えられるようにするためにも、就活生はニュースをチェックしておく必要があります。

「面接での質問」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「面接での質問」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

就活でおすすめの2つのニュースメディア

就活でおすすめの2つのニュースメディアを表した図

次に「就活でおすすめのニュースメディア」について、解説します。ニュースメディアとしては「日本経済新聞」「NewsPicks」になります。

ニュースメディアでは、「最新の情勢」が掲載されており、「各業界や産業の特徴」や「各業界や産業の繋がり」を理解することができます。そのため、これらのニュースメディアを理解しておかなければ、世の中にどのような企業があるか分からず、どの企業にエントリーすべきか悩んでしまいます。

各ニュースメディアの特徴や掲載情報をしっかりと理解し、就活を進めていきましょう。

1.日本経済新聞

「就活でおすすめのニュースメディア」について、1つ目は「日本経済新聞」があげられます。日本経済新聞は「日経新聞」と訳されることが多く、webサイトやスマートフォンアプリからでもニュースを確認できます。また、一部記事は無料で開放されているため、お金をかけずに利用できる点も魅力でしょう。

日経新聞では、「最新の経済状況」や「企業情報」などが、より中立的な立場から掲載されています。そのため就活生にとっては、右翼や左翼などの「政治的スペクトル」や「偏見」による弊害がなく、より一般的な情報を得やすくなっています。

これにより、多くの就活生にとって理解しやすい内容になっており、支持されています。また面接でニュースについて聞かれた際にも、「偏見がない」ことにより採用担当者に不快感を与えることがありません。一般的な情報収集ができるようになります。

より深く経済や金融について学びたいなら、有料プランへの加入がおすすめです。紙面ではなく、ネット上で手軽にニュースをチェックしたいなら、日経電子版に登録すると便利でしょう。

日経電子版は月額4,227円で利用でき、有料記事の読み放題に加えて、毎日の朝刊と夕刊も閲覧できます。縦書きと横書き両方で、気になるテーマは自動で収集できるという機能もあります。無料版のみの利用も可能ですが、幅広い情報を得たいなら、有料版への登録がおすすめでしょう。

2.NewsPicks

「就活でおすすめのニュースメディア」について、2つ目は「NewsPicks」があげられます。このニュースメディアの特徴としては、「各業界の専門家や友人をフォローできる」や「そのフォローした人がどんな記事を見てどんなことを感じたのか、というコメントが見れること」になります。

色んなユーザーのコメントを合わせて読むことで、ニュースを複数の視点から、より深く理解できます。また経営者や起業家が実名でコメントしているので、より信憑性の高い「一次情報」を取得することができます。

「一次情報」とは、実際に経験したことのある人の情報だったり、自分の実体験に基づく情報のことです。「一次情報」でない情報は「二次情報」と呼ばれ、一次情報を加工した情報になります。一次情報は「直接聞いた話」、二次情報は「また聞きの話」というイメージです。

「NewsPicks」では、例えば、「配送業の社員が、ヤマト運輸の未払残業代問題にしているコメント」や「コンビニ店長が、コンビニのFCについて述べられているコメント」を見ることが出来ます。このように現場で働いている人の意見を、情報として取得できるといった特徴があります。

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就活関連の2つのニュースメディア

就活関連の2つのニュースメディアを表した図

次に「就活関連のニュースメディア」について、解説します。ニュースメディアとしては「NHK就活応援ニュースゼミ」「朝デジ就活ナビ」になります。

就活関連のニュースメディアでは、「最新の企業情報」や「合同説明会のようなイベント情報」などが掲載されています。そのため、これらの就活関連のニュースメディアを理解することで、就活を効率よく進める情報や経営が安定しているような企業を見つけることができるでしょう。

就活関連のニュースメディアの特徴や掲載情報をしっかりと理解し、就活を進めていきましょう。

1.NHK就活応援ニュースゼミ

特徴
・トップニュースが分かる
・業界や産業に特化したニュースが分かる
・世界各国のニュースが分かる

「就活関連のニュースメディア」として、1つ目は「NHK就活応援ニュースゼミ」があげられます。これは「NHK NEWS WEB」が運営するサイトで、「就活で抑えておくべきニュース」がまとめられています。

現在世間で話題となっている「トップニュース」から、「各業界や産業に特化したニュース」「世界各国のニュース」まで様々です。これらを読むことで、例えば、新型コロナウイルスの影響で採用がストップしている企業を探すこともできます。

また就活生と有識者による対談形式で解説されており、「就活生の素朴な疑問」を分かりやすく答えられています。そのため、今までニュースに触れてこなかった人でも読みやすい構成となっています。

2.朝デジ就活ナビ

特徴
・朝日新聞社が発行しているニュース
・内定者インタビュー
・コラム

「就活関連のニュースメディア」として、2つ目は「NHK就活応援ニュースゼミ」があげられます。これは「朝日新聞社」が運営するサイトで、「朝日新聞デジタル」の最新ニュースを、就活生に対しても分かりやすく解説されています。

また就活の体験談や内定をもらうためのコツが掲載されている「内定者インタビュー」や、業界研究やES・面接対策に便利な情報が掲載されている「コラム」など、就活生にとって役立つような情報が多数載っているサイトです。

そのため、就活を始めたての人にとっても、分かりやすく役立つような情報が多いサイトとなっています。これらを読むことで、ESの作成や面接対策ができるようになるでしょう。

企業がニュースについて質問する2つの理由

企業がニュースについて質問する2つの理由を表した図

次に「企業がニュースについて質問する理由」について解説します。質問する理由は「情報収集力を図るため」「思考力を図るため」の2つがあげられます。

これらを理解しておかなければ、適切に質問へ回答することができないでしょう。そのため、企業が質問する理由をしっかりと理解しておきましょう。

1.情報収集力を図るため

「企業がニュースについて質問する理由」として、1つ目は「情報収集力を図るため」になります。社会人になると、時事的なニュースが会社や自分の業務に影響することも多く、日々自分の業界や業務に関連するニュース・情報を確認することが必要です。

例えば、大手証券会社のような仕事では、日々情勢によって相場が変動するため、社員同士で朝から新聞の読み合わせが行われています。

ニュースについての質問で、人事が知りたいと思っているのは「学生が社会や自社の業界に対して関心があり、情報をキャッチする感度、そして理解する能力があるか」ということです。それらの能力があるかどうかを、質問を通して判断しています。

面接官は、ニュースをどれだけ理解しているかを重視しているため、ビジネス目線というスタンスで考えて意見を述べる方がよいでしょう。どんなに素晴らしい題材のニュースを選択したとしても、ビジネスとかけ離れた個人の感想を述べるのはNGとなります。あくまで仕事の面接だということを意識して、ビジネスの観点から考えて述べるようにしましょう。

「情報収集力」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「情報収集力」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

2.思考力を図るため

「企業がニュースについて質問する理由」として、2つ目は「思考力を図るため」になります。企業が知りたいのは、学生が「情報をキャッチし、それを理解して、どのように考えているのか」です。学生が「きちんと自分の意見を述べられているか」「その考え方が自社に合うかどうか」もみています。

そのため、日々のニュースをただ眺めて知っておくだけではなく、そのニュースの背景や影響なども考えて、それらに対する自分の意見を用意しておく必要があります。日ごろから、自分が気になったニュースについて、友達や家族と討論をしておくといい練習になるでしょう。

ニュースを見たり要旨を説明できるだけの能力があっても、自分なりにニュースを考察する思考力は、情報収集以上に重要なことです。ニュースで言われていることをそのまま話すだけでは、正しく考え、意見を述べているとは判断されません。

「自分が何故そのニュースに関心を抱いたか」そして「実際にニュースの内容を読んで何を思ったか」「どう考えてどのように行動したのか」も、しっかりと伝えられるようにしておきましょう。

ニュースメディアの4段階の見方

ニュースメディアの4段階の見方を表した図

次に「ニュースメディアの見方」について解説します。具体的には「毎日目を通す」「ビジネスワードを理解する」「著名人の見解を参考にする」「アウトプットする」の4段階があります。

これらを理解しておかなければ、「情報収集力の向上」や「思考力をアップ」ができないでしょう。またそれにより、面接でニュースについて聞かれた際に、適切な回答をすることができないでしょう。

そのため、ニュースメディアの見方を理解し、就活を進めていきましょう。

1.毎日目を通す

「ニュースメディアの見方」として、1つ目は「毎日目を通す」です。先述の通り、業界によっては「ビジネスパーソンの常識として日経新聞のチェックは欠かせない」と言われることもあるくらい、新聞はビジネスの現場において重要なものです。

しかし、「チェックが欠かせない」とは言っても、1週間に1回のようなペースでは、情報の鮮度として有益ではないでしょう。そこで、ニュースメディアを毎日見るような習慣化しなくてはいけません。

ニュースメディアに目を通すために習慣化の方法としては、「時間を決めて購読する」ということです。いきなり新聞を全部読もうとしても、時間的な制約があったり、飽きてしまう人も多いでしょう。そのため「一度に大きな変化をしない」「短期的な成果を求めない」という意識をもって、毎日ニュースメディアに目を通してみましょう。

そうすることで、「読むスピードが早くなる」「理解できる言葉が増える」など、実践できることが増え、「毎日目を通す」というハードルが徐々に下がってきます。このようにして「毎日目を通す」行為を習慣化していきましょう。

2.ビジネスワードを理解する

「ニュースメディアの見方」として、2つ目は「ビジネスワードを理解する」です。ビジネスワードを理解しなければ、ニュース内容を理解することが難しいでしょう。

毎日ニュースメディアに目を通してみると、「知らない単語」が多く出てきます。例えば近年話題の「カーボンゼロ」や「SDGs」など、毎日目にすることが多くなるでしょう。

毎日目を通す習慣が付けば、分からない単語を調べて、そのトピックが「何を伝えたいのか」を理解していきましょう。これらのビジネスワードの理解が広まれば、ニュースメディアを読むスピードも格段に向上し、効率よく情報を収集することができるでしょう。

また記事の内容が読みやすくなるので、「文字を読むことがしんどい」「理解できない」のようなネガティブな感情が出てきにくくなります。

基本的にニュースメディアに掲載されている単語は、Google等で検索すれば簡単に出てきます。知らないビジネスワードが出てきたら、すぐに調べてみるという行為(ググる)もぜひ習慣化してみましょう。

3.著名人の見解を参考にする

「ニュースメディアの見方」として、3つ目は「著名人の見解を参考にする」です。ニュースメディアに目を通す習慣が付いてくると、「世の中の産業がどのように繋がっているか」「どのような関係性があるのか」が少しずつ理解してくるでしょう。

一方で、「今まで全く知らなかった業界」や「自分が見てこなかった職種」については、理解することが難しい場合もあります。そこで「著名人の見解を参考」にし、分かりやすい情報からインプットする方法を、ぜひ取ってみましょう。

例えば、「NewsPicks」では各業界の専門家が、記事に対して「どのように考えているのか」をコメントで見ることができます。これらは「ニュースを分解し、分かりやすく解説してくれるもの」もあれば、「そのニュースが今後自分たち消費者にどのように影響するのか」など説明してくれている場合もあります。

ニュースメディアに目を通すことを習慣化する中で、分かりにくいビジネスモデルや業界の特性が見えてくるでしょう。そのような場合に、「著名人の見解を参考にする」ことで、社会全体の解像度をあげり、「企業が何をやっているのか」や「業界全体でどのような動きがあるのか」など、社会についてより詳しく理解できるようになります。

そのため、自分のやりたいことや自分が求める条件の企業が見えるようになってくるため、自分の性格や考えに合った仕事を見つけるための材料が見えてくるでしょう。

4.アウトプットする

「ニュースメディアの見方」として、4つ目は「アウトプットする」です。「アウトプット」とは、考えていることを外へ「出力」することで、反対語の「インプット」は脳の中にさまざまな情報を「入力」することになります。

一般的に何かモノを覚えるときは、まず「インプット」をする行為から始める人が多いでしょう。例えば、英単語を覚えるときは「単語帳を見て覚える」ことが多くあります。

しかし、これだけの行為では脳に記憶として定着しません。英単語であれば、実際に発音したり、ノートに書いたりと「アウトプット」をすることで、記憶として残ります。全く英語を話せない人が、3か月アメリカに留学することで、流ちょうに話せるようになるのは、「アウトプットしなければ生きていけない環境」があるからです。

ニュースメディアも同様に、目を通した情報を「アウトプット」しなければ、すぐに忘れてしまいます。そのため、友人とニュースについてコミュニケーションを取ったり、SNSで発信することで、ニュースメディアで得た情報を「アウトプット」し、自分のモノにしていきましょう。

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面接でのニュースに関する質問の答え方

最後に「面接でのニュースに関する質問の答え方」について解説します。ここでは「3つの例文」と「1つのNG例文」に分けて、それぞれ説明しています。

「質問で聞かれた際の参考」にしたり、「自分の用意する回答例とNG例と照らし合わせ間違いが無いか」を確認しておきましょう。

1.例文

【質問】
今日は日経新聞を読みましたか?

【回答例】
はい。経済やビジネスの動向を知るべく目を通しております。

本日特に気になったのは、ドコモが健康関連の米企業に出資したという記事です。ドコモが健康関連のアプリケーションを提供することも紹介されており、IT技術の可能性の大きさを改めて感じました。

日本でも高齢化が急速に進んでおり、健康関連のニーズは今後も高まっていくと予想されています。ITと健康というと一見関連性がなさそうですが、記事を読んでITはいろいろな分野に活かせ、人々の役に立つということを感じました。

学生時代はITに特化して勉強してきましたが、これからは健康を始め、あらゆる分野でITが役立つ可能性について考えていきたいと思います。

例文では、社会問題について述べられています。ただ「読んでいます」と伝えるだけでなく、その目的についても伝えられています。目的がしっかりしていることで、より好感を持ってもらえます。

日経新聞であれば、経済や、志望業界に関する記事について意見を述べるのが良いでしょう。この回答はIT企業を志望している場合の例です。IT関連の記事を読んで自分の視野が広がったことが書かれており、就職後にも役立つ前向きな内容ですので良い印象を与えるでしょう。

2.例文

【質問】
今日の新聞の記事で気になったニュースは?

【回答例】
私が最近気になったのは、東京湾の貝の体内から、極小のプラスチックゴミが見つかったことです。学者によると、魚やプランクトンが体を傷つけたり、体内に化学物質が蓄積される可能性もあるとのことでした。

それらはもちろん私たちの体に入る危険性もあります。御社は健康のための機器を製造しているだけでなく、環境汚染防止などにも積極的な企業です。しかし、現実はまだこのように自然を傷つけ、結果的に人間に跳ね返る事態が残っています。

私は御社の一員として、人間の利便性追求と安全性・自然との調和がバランスよく実現するよう、学生時代に学んだことを精一杯活かしたい所存です。

この例では、環境に関する問題を取り上げています。環境に対する取り組みをおこなっていたり、強い問題意識を持っている企業であれば、このようなニュースを取り上げるのも良いでしょう。

一方で、あくまで企業は営利追求をしますので、環境面への配慮と事業をつなげていくことも必要でしょう。例では、利便性追求(企業の事業)と自然との調和の双方が書かれていますし、学んだことを活かしたいという意欲も表明されており、説得力があります。

3.例文

【質問】
最近のニュースで、あなたが気になったことは何ですか?

【回答例】
最近気になったニュースは、アップル社が先日発表した、今年の元日だけでのApp Storeでの売り上げが約3億ドルに達し、過去最高を記録したことです。

世界中にユーザーが存在するApp Storeにおいて、元日という特殊な日に売り上げが最高を記録することは、それほどまでにスマホやタブレットを使った商品の購入、アプリのダウンロードが一般化していることを示唆しているものと考えます。

今後もスマートデバイスの普及増加に伴い、この傾向は続くと思われます。私はぜひ、御社でこうした領域に挑戦したいと考えております。

こちらの回答例では「最近の気になったニュースは何か?」という問いに対し、具体的な数字とともにニュースを取り上げています。そのため、もし面接官がこのニュースのことを知らないとしても、事象について瞬時に把握することができるでしょう。

また、取り上げたニュースの概要を端的に説明するだけではなく、きちんと自分なりの考えを述べています。その上で「御社でこうした領域に挑戦したい」と将来的なイメージについても言及することで、将来的にその企業で働くことを印象付けられています。

NG例文

【質問】
先日、JR西日本が新幹線車両に亀裂が入ったまま走行させた問題について、どう思われますか?

【回答例】
申し訳ありません。知りません。

こちらは、具体的なニュースを指定して聞かれています。もしそのニュースについて知らない場合、その旨を正直に伝えましょう。これはマイナスにはなりません。

しかし、「知りません」だけで終わってしまうのも良い回答例とは言えません。ニュースについても質問は「思考力」も評価されているため、自分なりの考えをまとめ、最後に自分の勉強不足を反省し、将来的な成長にも言及するべきでしょう。

例えば、「私の勉強不足は大変お恥ずかしい限りですが、他社の失敗例にも目を向けることで、御社に貢献できるようになりたいと思います。」のように述べれると、非常に良い印象を与えることができるでしょう。

ニュースについて理解を深め就活を優位に進めよう

「最近気になるニュースは何ですか」という答えがひとつでない質問に戸惑う就活生は多いです。自分で最新のニュースをチェックしたうえで、回答を組み立てていく必要があります。そのため、人により千差万別の回答になるでしょう。

最近気になるニュースの回答が、あなたの評価や印象に影響を与える可能性は大きいです。どうして面接官が 「最近気になるニュース」について質問するのか、その意図をくみ取り、落ち着いて回答できるように事前準備をしっかりしておきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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