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航海士は景気に左右されない職業
航海士という職業は男として憧れる職業であり、人気も非常にあります。その背景として恵まれた福利厚生や高待遇が上げられますが、海が好きな人や船が好きな人なら憧れの職業の一つです。実際に職業として目指す場合、航海士についての情報が少ないです。仕事内容や求人についてなど、航海士について見ていきましょう。
航海士の仕事内容
航海士は、安全に船が航海できるようにする仕事です。天候や潮の流れなどを調べて安全に通過できる航路の設定を初め、荷物や乗客の積み下ろしの指示、船の防災設備や操舵室の航海機器の保守管理などさまざまあります
勤務時間のスケジュール
実際の航海士としての勤務スケジュールですが、かなり変則になっています。24時間の間、航海士が誰もいない時間を作ることはできないので、24時間をシフトで回しています。一等、二等、三等ともに4時間ずつ2周させるのが一般的なシフトです。そのため夜中の勤務も非常に多く、海が荒れている場合などは船員全員で対応に追われることになるため、かなりハードな一面もあります。
休みに関しては船の航海が終わると長期的な休みをもらえるところが多く、3ヶ月航海して1ヶ月休みといった休みなど、会社によってさまざまです。航海中の休みに関しても、船上での休みになるので、自分の体調管理や気分転換をうまく見つけることが大切になってきます。
航海以外の仕事
航海以外の仕事ですが、三等航海士なら防災設備や救命設備の保守管理があり、航海日誌の記入という仕事も担当です。二等航海士は航路や海図の管理、操舵室内の機器を整備や管理もあり、船長などと相談して実際に走る航路を決めるという重要な役割を担います。
一等航海士は甲板部の責任者として作業全般の指示、管理を行い、船に積んである荷物の責任者も兼務しているため、場合によっては実際に荷の積み下ろしをする場合もあるでしょう。その他には船体整備の統括もあり、一般的に船体の寿命は一等航海士によって決まるとまで言われています。
休暇は下船後にまとめてある
航海士の休暇は、年間を通じた割合でいうと、乗船と休暇はほぼ2対1です。例えば8ヶ月間船で勤務した後、4ヶ月間休みということです。これは、階級にかかわらず同じであり、まとまって休暇があります。
海のうえで働いている期間は、陸上での生活から長期間離れますし、家族や友達と会う時間もありません。その分、航海士としての経験を積めたり、就職先によっては海外についての情報を得ることができたりします。また、まとまった休暇が取れるのは他の仕事にはない魅力的な面でもあります。仕事と休暇がしっかり分かれているので、メリハリがつきます。
あなたが航海士に向いているか、確認してください
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航海士の平均給与は約47万円
航海士の給与は、一般企業に比べて高く設定されており、平均給与は月額47万円です。これは、航海士の業務には、危険や責任が伴うためです。自然の脅威との隣り合わせでの勤務であることや、階級があがるにつれて責任も増えます。
さらに、給与に加え、各種手当ても支給されます。乗船中はお金の使い道が陸上に比べるとほとんどないため、お金が貯まるとも言われています。
階級によって給与は大きく異なる
階級によって、業務内容、航海区域、乗船する船の種類、職務の責任がそれぞれあります。そのため、階級によって給与も大きく異なります。階級によって、基本給に加えてさまざまな手当が支給されます。
船長クラスになるほど、責任が大きくなるため、階級が高くなるにつれて給与も高くなります。例えば、船長クラスでは、基本給に加え、船長手当の他に航海区域と乗船する種類によっては、各種の手当てが支給され、年収が1,000万円を超えます。反対に休暇中は休暇中は手当ては支給されなくなります。航海中はしっかり働いて稼ぎ、休暇中はのんびりリフレッシュというのが航海士という職種でもあります。
一般給与の平均額について、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。
危険が伴うため「船員保険」という特別な保険制度がある
船員保険は、健康保険に該当するものです。船での航海では、危険が伴います。特に海の天候の急変、霧などの自然のトラブルです。
そのようなトラブルに巻き込まれ、病気やケガをしたときや、休業や行方不明になったとき、障害が残ったとき、出産や死亡したときなどに適用されるのが船員保険です。船員とその家族である被扶養者に適用されます。また、船員保険の給付は職務内と職務外と2種類あります。職務外でケガをしたときも、船員保険は適用されます。
航海士になるためには国家資格が必要
航海の海技士は1級から6級までわかれており、航海士になるためには、国家資格に合格する必要があります。そして、取得した資格によって、操船できる船舶の種類や職務内容が異なります。国家試験を受けるためには、専門の養成施設や大学で進むのが一般的です。そこで決められた実習を修了すれば、卒業と同時に各級の海技士の受験資格を取得できます。
試験を受けるには乗船経験と一定の年齢も必要
海技士の試験を受けるには、専門知識に加えて、実際に船に乗った年数、すなわち乗船経験が必要です。専門知識を学んだり、乗船経験は専門の学校で得ることができます。
海技士の受験資格には、各級によって乗船経験が決められています。階級があがるにつれて難しくなりますが、努力次第で着実に経歴を高めることができます。また、免許の取得には一定の年齢、専門の学校を卒業する18歳以上である必要があります。
航海士は船が好きで冷静な判断ができる人におすすめの仕事
海を移動するので船が好きであることは大前提です。そして、船長や航海士はどんなに過酷な状況であっても、的確な判断を下すことができなければなりません。
自分が判断を下すために、自分が必要と思う情報を集め、それを分析し、結論を出すといった能力が必要になってきます。このように、冷静な判断ができる人におすすめの仕事です。さらに船酔いしない体質も必要です。
海外の航路の場合は語学力も活かせる
海外の航路では、語学力を活かすことができます。外国の港にはそれぞれ規則ががあるので、その法律も理解して対処する必要があります。語学力は、港での通関、入国、検疫、荷役などの業務を行う上で必要となります。それ以上に、船内においても語学力が活かせます。
乗船中は、外国の船員と一緒になるのが当たり前となっています。船内で海外の船員とコミュニケーションを取り、業務を行うので、語学力が必須です。また、海外の航路は長期間となるので、海外の船員とコミュニケーションを取れたほうがストレスなく過ごすことができます。
航海士の就職先
日本の経済を支えている輸入や輸出により、航海士の需要は安定しています。航海士の就職先には、貿易会社、商船会社、海上保安庁、外航海運会社、クルーズ船などがあげられます。
また、国内の輸送に必要な内航海運会社もあります。 最近では航海士を目指す女性も増えています。海員大学や商船大学での時間は、あっという間に過ぎてしまうので、航海士になるという明確な目標を持ち、資格を取得するために必要なことを着実にこなしていきましょう。
お客様を乗せるクルーズ船
航海士を目指す人の大多数は、クルーズ船で働きたいと思っている人も多いです。世界1周クルーズの旅など、綺麗で迫力があり、設備の整ったクルーズ船は、航海士なら誰しも憧れるものです。ですが、クルーズ船で実際に働こうと思っても、厳しい現状があります。そういう実情について詳しく掘り下げていきましょう。
航海士の中で一番求人数が少ない
航海士の求人はかなりの数があり、実際に海技士の資格をもっていれば将来仕事に困ることはないでしょう。しかしそれらの求人の大半は、大型タンカー船や大型貨物船が占めているため、クルーズ船の求人というのはほぼ無いのが現状です。三井商船など国内大型船社の求人は、東京海洋大学や神戸大学海事科学部からほとんど選出されています。クルーズ船でどうしても働きたい方は、その二つのどちらかの大学に進むのが近道になります。
その他、海外の大型クルーズ船などは日本での求人はほとんどされないので、直接海外の本社に履歴書を送るなどしていかないと難しいでしょう。行きたい会社が求人していなくても、履歴書を送るのは効果的なので試してみてください。
求人があっても経験者のみや級数の指定がある場合が多い
求人票でクルーズ船の求人を見つけた場合は運がいいです。一般的にはクルーズ船で働いているスタッフの欠員が出ないと求人は行わないので、クルーズ船で働くのは至難だといわれています。クルーズ船のスタッフは毎年採用している訳ではないため、新卒を採用して育てるということはしません。欠員の補充などの場合は、なおさら即戦力が欲しいので、経験者限定や海技士の資格○級以上という制限が必ずあります。
欠員以外でクルーズ船の求人が出る場合として新規にクルーズ船を造船した場合もあるので、こまめに造船の情報も仕入れておいて履歴書を求人無くてもどんどん送っていきましょう。そうすることで、欠員が出た場合にも求人を出さないで、個人的に連絡が来るケースもあります。
海の安全を守る海上保安庁
航海士と同じような職務で公務員として働く海上保安庁。当然海の上を走るために航海士のような航路の選定や、船内の保安管理なども行います。海の安全を守るということを仕事にとしてやるのも非常に魅力があり、海上保安庁として働きたい方用に少し説明させてもらおうと思います。
実際に海上保安庁を目指す場合、人気もあり倍率も非常に高いですが、航海士同様に非常に手厚い福利厚生や高待遇もあります。実際に海の男として働く際に情報として、簡単に海上保安庁について見ていきましょう。
仕事の内容
海上保安庁の職員としての仕事内容ですが大きく分けて3種類あります。まず一つ目は警備救難業務といい、日本の領海内に侵入して密漁している船の取り締まりです。また、海難事故により行方不明者の捜索や人命救護、大型のタンカー船の事故などで汚染物質が海に広がるのを防ぐ環境防災などがあります。もう一つは海洋情報業務です。船舶に対して安全に航海できるよう海に関する情報を測量し、作成して提供しています。
最後に海上交通業務があり、海上の海難事故防止を目的として、海の警察としての仕事もあります。実際に巡視船などに乗らないで働く職員は、海上交通業務の人が多いです。その他にもドラマで有名になった潜水士や船舶整備士などの特殊な職種もあり、それらが全て合わさって日本の海全体を守っているのです。
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航海士以外の船に乗る仕事
海に出る船に乗る仕事はかなりの種類があります。航海士以外にも代表的な職業として挙げられる職業は、機関士と通信士です。これら2つの職業は、船長をはじめとする船の内部における部門のそれぞれ機関部と無線部を担当しており、それぞれ船の動力に関わる部分と、船の全ての通信一切を任されている部分となっています。それでは、ここで機関士と通信士が、どのような職業でどのような仕事をしているかを見ていくことにしましょう。
機関士
機関士とは、正式には船舶機関士と呼ばれ船舶の機関部において、機関部員に指示を与えてエンジン、発電機、ボイラーなどの船の動力源一切を担当しこれを監督する責任を持っています。機関士になるには商船大学か、商船高等専門学校を卒業して免許を習得する必要があり、最低でも20歳以上であることが求められます。
一般的には、最速で機関士になるために中学校を卒業して、商船の専門学校などの専門の訓練機関に入校して知識と技術両面を徹底的に磨いてなるケースが多いです。近年の船舶は、その大きさや種類によって異なるものの、高度に自動化されていることが多くなっているために、機関士そのものの必要な人数は減ってきているものの、1人1人に高度な専門的知識が求められる職業であると言えます。
通信士
通信士とは、海技士(通信)の資格を持つ職員であり、船に関わる通信と連絡の一切を取り仕切る職業です。船舶関連以外にも各所で需要がありますが、総合無線通信士の資格を持っていることが多く、この資格を基にして日々作業に当たっています。
1級、2級、3級の区分があり試験は非常に難しく、各級とも合格率は数%程度となっています。船舶は、入港の時や出港の時、積荷の積み下ろしなど様々な局面において常に連絡を取り合う必要があるために、大きな船舶では専任の通信士がいることもあります。
しかし、現代では基幹部門と同じく高度に自動化されてきているために、専任の通信はいないこともあり、その場合は別の職種の担当者が、資格を習得することによって通信士を兼務していることもあります。
航海士は給料が高く社会保障待遇の良い職業
さまざまな、海での仕事を見ていきました。どの仕事も本当に海が好きではないと、とできない過酷な仕事です。海が好きで好きでたまらない人なら、こんなに社会保障や待遇に恵まれている職業はありません。
海技士や海上保安庁学生採用試験など難しい試験なども多いですが、その分与えられる責任も多くやりがいも非常に高い職種が多いです。ぜひ、海が好きで誰かの為に役に立ちたいなど考えている人は、航海士または、海上保安庁なども選択肢にいれてみてはどうでしょうか。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。