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金融業界を理解して自分に適性があるかを判断しよう
例年、安定しているイメージなどから金融業界を志望する就活生は多いです。しかし実際、金融業界とはどのような業界なのかを理解していない就活生は多いのではないでしょうか。
金融業界についての理解を深めず、漠然とした魅力だけで金融業界を志望すると選考の突破は難しいでしょう。加えて、入社できたとしても思っていた仕事と違ったといったミスマッチを引き起こす原因になります。
そこでこの記事では、金融業界の特徴や職種から、向いている人・向いていない人の特徴まで詳しく解説しています。金融業界に対する理解を深めると、自分の特徴と照らし合わせて志望するかどうかを判断できます。金融業界を志望するかどうかを判断するために、是非参考にしてみてください。
そもそも金融業界とは
そもそも金融業界とは、金銭を融通する業界のことを指します。融通とは物事をうまく運ぶことを意味する言葉です。そのため金融業界は、お金を滞りなくうまく運ぶ業界と言い換えらえます。
そんな金融業界はさらに3つの業界に分けられます。銀行・証券・保険業界の3つです。これら3つの業界は金銭を融通する業界ですが、それぞれのビジネスモデルの違いから業界がわかれています。
金融業界の基本的なビジネスモデルは銀行のビジネスモデルから理解できます。そもそも銀行の業務は主に3種類に分けられます。お客様のお金を預かり管理する「預金業務」、お金を貸す「貸付業務」、振込や送金を行う「為替業務」の3種類です。
そしてこれらの業務から生まれる「利ざや」や「手数料」が銀行の主な収入源です。利ざやとは金融取引などで発生する、売り値と買い値の違いによって生まれる利益のことです。
つまり銀行の場合、顧客に支払っている預金の金利と、貸し付けたお客様から受け取る貸付の金利の差分を利ざやと呼びます。この差分が銀行の利益となるのです。また手数料はコンビニで預金を引き出す場合などにかかる手数料などが銀行の利益となるものです。
この「利ざや」と「手数料」によって利益を得ているビジネスモデルが、基本的な金融業界のビジネスモデルです。覚えておきましょう。
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金融業界はさらに3つの業界に分けられる
ここからは金融業界についてより理解を深めるために、銀行・証券・保険業界に分けて詳しく解説していきます。金融業界と一口に言ってもビジネスモデルに違いがあるため業界がわかれています。自分の志望する業界を判断するためにもぜひ参考にしてみてください。
1.銀行業界の特徴
まずは銀行業界です。銀行業界のビジネスモデルは上でお伝えしたように「預金業務」「貸付業務」「為替業務」を企業や個人顧客に向けて行い、そこで発生する「利ざや」と「手数料」を主な収入源としているものです。
銀行業界の特徴は、取引金額・エリア・ターゲットによって名称が変化することです。種類はメガバンク・地方銀行・信用金庫・信託銀行の4種類があります。以下にコトバンクを参考に特徴をまとめています。是非参考にして特徴と違いを理解しておきましょう。
銀行業界は4種類にわかれる
メガバンク:巨大な資産や収益規模を持つ銀行および銀行グループのこと
地方銀行:銀行のうち地方都市に本店を置き、所在する都道府県を営業地盤と
する銀行
信用金庫:特定の地区内で勤労に従事する者を会員とし、会員に対する金融業
務を行なう
信託銀行:信託を主要業務とし,商号に信託銀行という名称をもつ銀行。※信
託とは資産の運用管理を行うこと。
2.証券業界の特徴
次に証券業界です。証券業界のビジネスモデルは、投資家が証券・株式を購入する際に発生する仲介手数料や、株式の投資信託業務で発生する利益の一部を享受することで利益を得ています。
証券業界の特徴はオンライン化が進んでいることです。証券会社は全国に店舗を持つ企業と、オンラインで取引を行うネット証券の2つにわかれています。そして近年ネット証券の成長が目覚ましいことが特徴です。株や証券に興味のある人は以下の記事で詳しく解説しています。是非参考にしてみてください。
3.保険業界の特徴
最後は保険業界です。保険業界のビジネスモデルは、お客様が保険会社に支払う保険料と保険運用費の差分によって利益を得ているものです。ビジネスモデルとしては近年流行しているサブスクリプションと非常に似ています。
保険業界の特徴は、保険の適用範囲に応じて名称が変化することです。主に生命保険と損害保険に分けられます。生命保険は、被保険者が有事の際に死亡するリスクに対して保険をかけておくものです。損害保険は、被保険者が物品を壊したり、壊された際の損害リスクに対して保険をかけておくものです。このように保険の適用範囲に応じて名称が変化するのです。
保険業界についてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
金融業界の魅力4選
ここからは金融業界の魅力を解説していきます。金融業界の魅力が自分にとって魅力的な情報かどうかを判断し、志望するかどうかを判断すると良いでしょう。それでは順番に見ていきましょう。
1.高収入が期待できる
まずは高収入が期待できることが魅力です。東京商工リサーチによると、銀行員の平均年収は約608万円となっています。国税庁の調査によると、日本の平均年収は441万円となっています。このことから金融業界は日本の平均年収と比較すると、高年収であることがわかります。
このように金融業界は高収入が期待できるのです。収入の高さを重要視する人にとっては魅力的なのではないでしょうか。
2.福利厚生が手厚い
金融業界は福利厚生が手厚いことも魅力です。そもそも福利厚生とは、有休休暇や育児休暇などの社員が働きやすい環境を整えるための制度のことを指します。
そして金融業界はこの福利厚生が手厚いです。例えば、ゆうちょ銀行は有休休暇の取得率が高いだけでなく、夏季特別休暇・冬季特別休暇があります。このような特別休暇は他の業界などには見られないため、福利厚生が手厚いと言えるでしょう。
福利厚生を重要視している就活生にとっては魅力的でしょう。
3.お金に対する知識が身につくこと
3つ目はお金に対する知識が身につくことです。お金に対する知識とは、金融リテラシーと呼ばれてる内閣府が示しているものを指しています。金融リテラシーとは、お金に対する知識を習得し物事を主体的に判断できる能力のことを指しています。
そして金融リテラシーを独学で身に着けることは時間と労力が必要です。そのため個人で身に着けるには少しハードルが高いのが現状です。したがって多くの人は金融リテラシーが高いとは言えません。
金融業界で仕事をすると、この金融リテラシーが他の業界と比較すると身につきやすいです。前途の通り金融業界の主な仕事はお金を融通することです。そのため最低限の金融リテラシーをもつことは仕事をする上で身に着ける必要があるからです。
このような背景から金融業界の新卒研修では金融リテラシーを持つための勉強が行われることが多いです。そして生活する上で欠かせないお金に対する知識を他業界よりも、身につけられることが金融業界の魅力と言えるでしょう。
4.社会貢献度の高い仕事ができる
最後は社会貢献度の高い仕事ができることが、金融業界の魅力でしょう。金融業界は、お金という人々が社会生活をおくるうえで必要不可欠なものを扱っています。さらに信託業務の場合そのお金を融通し顧客の社会生活向上に従事します。
このように金融業界は社会貢献度の高い仕事ができるのです。社会貢献度の高い仕事に従事したいと考えている就活生は、是非参考にしてみてください。
金融業界の平均年収ランキング
ここでは金融業界の平均年収ランキングをご紹介します。給料の高さを重要視している就活生は是非参考に、志望する企業を選んでみてください。
金融業界の平均年収ランキング
- 1イー・ギャランティ2,413万円
- 2マーキュリアインベストメント1,373万円
- 3野村HD 1,313万円
- 4東京海上HD 1,245万円
- 5三井住友トラスト・HD1,201万円
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
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金融業界の職種は大きく3つ
ここからは金融業界の職種について解説していきます。職種を知ることで企業に伝わりやすいエピソードが具体的な志望動機を作成できます。是非参考にしてみてください。今回は銀行を例に職種と業務内容をご紹介します。
1.営業職
まずは営業職です。まず営業職は大きく個人営業と法人営業の2種類に分けられます。個人営業は、個人向けに信託の提案や金融商品の購入などを促します。また法人営業は、法人向けに資産運用や融資の案内などを提案します。
そして他業界の営業職と同様に金融業界の営業職も、月間目標の達成することが求められます。そしてこの目標を達成した際や、大幅に達成した場合にはインセンティブと呼ばれる報酬が与えられることが多いです。そのため給与以上に報酬が狙えるため高収入を求める人にはピッタリの職種と言えるでしょう。
是非参考にしてみてください。
2.事務職
次は事務職です。銀行の場合、事務職は大きく2種類に分けられます。それは窓口事務と後方事務です。まず窓口事務とは店舗に来店したお客様に対して、口座開設・振込・税金の支払い等を請け負う事務職です。また後方事務は、お客様と直接やり取りをすることは基本的に無く、主にお客様から提出された各種申請書類に不備が無いかや支払金額に間違いが無いかを確認する事務職です。
人のためになる仕事をしたいと考えている人にとっては魅力的なのではないでしょうか。是非参考にしてみてください。
3.専門職
専門職はファイナンシャルアドバイザーや、証券アナリストといったそれぞれの分野に精通している人が所属する部署です。業務内容はそれぞれの専門分野により多岐にわたります。例えば、ファンドマネージャーはSMBC日興証券によると「ファンドマネージャーとは、投資信託の運用を行う専門家のことで、運用会社に所属して業務を行っています。ファンドマネージャーの業務は、投資信託の運用方針に従って、市場や銘柄の分析、選定、組み入れ比率や売買のタイミングを検討し、投資家から預かった資産を運用することです。」とあります。
このように専門職は特定の分野に精通している人が、行う専門的な業務を担当する職種です。
FP(ファイナンシャルプランナー)や証券アナリストなどの資格をお持ちの方は是非目指してみると良いでしょう。是非参考にしてみてください。
金融業界に向いている人
ここからは金融業界に向いている人をご紹介します。向いている人の特徴を理解し、自分の特徴と比較することで、自分が金融業界で活躍できる素養があるかどうかを判断できます。
論理的に考えられる人
まずは論理的に考えられる人です。資産運用や株式・証券などに関わる職種の場合、データを用いることが多いです。そのため論理的思考力が必要不可欠です。そもそも論理的とはコトバンクによると、「 論理にかなっているさま。きちんと筋道を立てて考えるさま。」とあります。
特に資産運用等ではお客様の資産を管理するため、お客様が理解できるように運用方法や内容を説明する必要があります。この時に、物事の筋道を立てて考えられないとお客様が理解できる説明は難しいでしょう。
そしてお客様が資産の運用内容に納得できなければ、会社としての売り上げは伸びないです。そのため金融業界には論理的に考えられる人が向いているのです。是非参考にしてみてください。
細かなところまで気を使える人
2つ目は細かなところまで気を使える人です。これは特に事務職で必要な性格的特徴です。前途の通り、後方事務ではお客様から提出された各種申請書類に不備が無いかや支払金額に間違いが無いかを確認する業務です。
そしてこの確認作業は細かなところまで気を使える人であればそつなく業務をこなすことができるでしょう。そのため細かなところまで気を使える人には金融業界は向いていると言えます。
忍耐力がある人
最後は忍耐力がある人です。これは資産運用などの業務のみならず、事務職の業務でも必要な性格的特徴です。そもそも資産運用は1年~10年など長期的に資産を管理します。そのため利益が出るのも、数年後になる可能性が高いです。つまり忍耐力がある人でなければ大きな利益を上げることが難しいのです。
また事務職の業務でも、細かな数字まで気をつかう必要があります。そして一日の労働時間を8時間と換算すると、8時間細かな数字に気を使える必要があります。このことからも忍耐力が無ければ、難しい業務だと理解できるでしょう。
このことから忍耐力がある人は金融業界に向いていると言えます。是非参考にしてみてください。
金融業界に向いていない人
ここからは金融業界に向いていない人をご紹介します。向いていない人の特徴を理解し、自分の特徴と比較することで、他業界を視野に入れたほうが良いかどうかを判断できます。志望業界を絞るためにも是非参考にしてみてください。
物事を決断する際に感情を優先する人
まずは物事を決断する際に感情を優先する人です。向いている人の特徴で紹介した論理的に考えられる人とは正反対の性格的特徴に人が該当します。論理とは英語でロジックです。そしてロジックの対義語はエモーショナルです。エモーショナルは日本語で感情的等を意味する言葉です。
つまり論理的の対義語が感情的に当たります。そして金融業界は論理的に物事を判断することが求められるため、物事を決断する際に感情を優先する人は向いていないでしょう。是非参考にしてみてください。
大雑把に物事を進めたい人
次は大雑把に物事を進めたい人です。前途の通り、事務職の基本業務は細かな数値や申請書類の不備を一つずつ確認しながら進めていく物です。
この作業には物事を正確かつ慎重に進める人が向いています。そのため大雑把に物事を進めたいと考えている人は向いていないと言えます。是非自己分析結果から自分がどちらの特徴に当てはまるかを考え、志望するかどうかを決めてみてください。
一つのことを続けるのではなく様々なことに挑戦したい人
金融業界に向いていない人の特徴の最後は、一つのことを続けるのではなく様々なことに挑戦したい人です。金融業界はお金を融通する業界です。そのため基本的にお金にまつわる業務以外に関わることはほぼありません。
そのためお金だけでなく、お金以外のことにも挑戦したいと考えている人は金融業界には向いていないでしょう。是非参考にしてみてください。
金融業界を志望する人は志望動機例を確認しておこう!
ここからは金融業界を志望したいと考えている人に向けて志望動機の作成例をご紹介します。是非参考にしてください。
メガバンクを志望する人の志望動機例
私は様々な業界に経済的側面から関わり、幅広い企業の発展を促進してたいと考えて、貴社を志望しました。貴社は日本トップ規模の銀行として経済を支えていますが、同規模の銀行の中でも融資のスピードに強みをもっています。
そういった融資のスピードは他銀行にはない企業からの信用を生み、より企業との関係性を強くすると思い、非常に惹かれました。私は大学のゼミで企業価値をテーマに研究し続けた経験を活かして、貴社の企業融資に貢献していきたいと思います。
この例文では「同規模の銀行の中でも融資のスピードに強み」と伝えられています。企業の強みを捉え、志望動機に盛り込むには入念な企業研究が必要でしょう。そのため採用担当者は企業研究が進んでいるため、志望度が高い就活生だと捉えるため好印象になります。是非参考にしてみてください。
証券会社を志望する人の志望動機例
私は金融業界のなかでも投資という不確実性があるモノを顧客に勧めるためには、顧客との信頼関係やそれに必要な売り手側の専門的実力や人間性が必要だと考えています。証券会社ではそういったモノが要求されるため、やりがいを感じるのではないかと思います。
中でも貴社は全国に支店を持ち、個人の顧客との関係性に強みを持っています。私は居酒屋のバイトを4年間続けていましたが、その中でお客さんと仲良くなり、自分目当てに来店してくれる常連さんがいました。そうやって人との信頼関係を作ることに自信を持っています、その力を貴社での顧客とのやり取りに活かしたいと思います。
この例文では、企業研究を進め企業の強みを就活生なりに理解しています。そしてその理解した内容を自分のアルバイト経験で得たスキルとかけ合わせることで、貢献したいと伝えられています。このように企業への貢献を伝えるためには、企業研究・自己分析を入念に行う必要があります。
企業研究・自己分析が十分に進んでいる就活生は、その手間をかけて選考に望んでいる分他の就活生と差別化を測れます。そしてその結果志望動機に具体性がでるため、内定を獲得できる可能性が高くなります。是非参考にしてみてください。
また以下の記事では金融業界を目指す人のために、志望動機の書き方やポイントについて詳しく解説しています。是非参考にしてみてください。
金融業界への理解を深めて自分に適性があるかを見極めよう!
金融業界は例年安定しているイメージなどから志望する就活生は多いです。しかし実際、金融業界とはどのような業界なのかを理解していない就活生は多いです。そこでこの記事では金融業界の特徴や魅力から向いている人・向いていない人の特徴まで詳しく解説してきました。
是非この記事を参考に金融業界への理解を深めて、自分に適性があるかを見極めましょう。自分に適性があるかどうかを見極めることで、就活を効率的に進めることができるでしょう。内定に近づくためにも是非参考にしてみてください。