業界研究

【出版業界に就職したい人必見】現状・将来性・職種まで解説

出版業界に就職するためには業界研究は必須

志望者が多い出版業界は高い競争率を勝ち抜く必要があります。憧れの出版業界に就職するために非常に重要なのが、業界研究です。

業界について知らなければ、自分がそもそもマッチしているのかどうかわからないでしょう。業界研究をすれば、業界の仕組みを知り、仕事内容をイメージできるようになります。

出版業界には、本を作る側と売る側の企業が存在します。一概に出版業界といっても、それぞれで仕事内容は異なるのです

この記事では、出版業界の仕組みから職種、将来性などを解説していきます。出版業界について知って、自分がどの役割で本と関わりたいのかを考えていきましょう。

出版業界の構造

出版業界の仕組み

出版業界は作る側と売る側に分かれています。出版業界は、出版社が本を制作し、出版取次を仲介して書店が販売する仕組みで成り立っているのです。

ここでは「出版社」「出版取次会社」「書店」のそれぞれを詳しく説明していきます。構成するそれぞれの会社の役割を知ることで、出版業界の仕組みがわかるでしょう

出版社

出版社は、本や雑誌、漫画などの企画、取材、編集、校正まで一貫して行います。最近では、書籍のデジタル化も進み、電子書籍や電子コミックなどの企画や制作、編集、配信も行っています。

同じように本を作る点では「編集プロダクション」も存在します。出版社と編集プロダクションの大きな違いは、版権の有無です。版権とは、複製や販売の権利のことを指します。出版社は版権がありますが、編集プロダクションにはありません。

例えば、本の売れ行きが好調、賞を受賞したなどの理由から、増刷をする権利は出版社のみが持っています。編集プロダクションは、出版社の下請けだと認識するとわかりやすいでしょう。

出版社の代表企業

集英社、講談社、KADOKAWA

出版取次会社

出版社と書店をつなぐ役割が出版取次会社であり、出版商社とも呼ばれています。出版取次会社の役割は「流通機能」と「情報伝達機能」の2種類です

「流通機能」としては、出版社が作った本を仕入れて書店に送品する役割があります。さらに、書店の店舗運営や出店などの相談、出版社や書店の企画販売促進も担います。本を売るために、出版社と書店の双方をサポートしているといえるでしょう。

「情報伝達機能」としては、情報を集めて出版社、書店の双方に伝えています。出版社や書店の数は膨大なため、それぞれ情報の集約が難しいのが実情です。そこで、出版取次会社が集約して分析も行い、出版社と書店の両方に情報提供をおこなってます。

出版取次の代表的な企業例

日本出版販売、トーハン

書店

書店は「本を売る役割」を果たしています。「委託販売制度」に則って、書店は出版取次会社から本を預かって販売しているのです

書店は、本が売れたら手数料を差し引いた売上額は取次会社に戻します。反対に、本が売れなかったらそのまま商品を返品できます。このような委託販売制度については、下記の見出しで詳しく説明しているので、確認してください。

出版業界は、本が売れた分だけ書店側に、利益が生まれる仕組みになっています。そのため、書店は様々な本を売る工夫をしているのです。例えば、独自でフェアを開催したり、サイン会を行うこともあるでしょう。

代表的な書店

丸善CHIホールディングス、紀伊國屋書店

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出版業界の流通の仕組み

出版業界の流通の仕組みは独特です。一般的な小売店の場合、仕入れた在庫を販売していきます。出版業界では、書店が在庫を持たずに販売できる「委託販売制度」が存在し、特殊な流通の仕組みになっています。

また、出版社が決めた定価でしか販売できない「再販売価格維持制度」があるため、小売店が独自で割引やセールができない特徴も存在します。

このような特殊な業界を理解するためには、それぞれの制度を正確に理解しておく必要があります。流通の仕組みを知って、それぞれ出版社、出版取次、書店の関係性を理解してきましょう。

委託販売制度

委託販売制度とは、出版社や取次から書店が預かって販売をする代わりに、売れなかった商品を返品できるシステムのことです。本を売るスペースを出版社や出版取次に貸し出しているともいえます

毎日新しい本が出版されて入ってくるので、その本を並べる場所を作るために、書店はその都度返品する商品を決めています。例えば、雑誌などは新しい号が発売になると、前の号の売れ残りと入れ替えます。その際に、売れ残っていた前の号は返品されるでのす。

この制度のメリットは、書店は売れ残りを考慮せずに本を陳列できることです。出版業界以外では、小売店が売れない商品を抱えてしまうと、倉庫代などで負担がかかります。しかし、委託販売制度では売れなければ返品すれば良いので、書店は在庫を抱える負担がありません。

他の業界の小売店同様に本を仕入れて販売する制度であれば、書店が売れそうだと思う人気作家などの本のみを仕入れるでしょう。この場合、陳列される本の種類に偏りができてしまいます。

しかし、本は売り場に並べてみなければ売れるかどうかわからない部分があります。委託販売制度により在庫を抱える負担がなくなるため、様々な分野、著者の本を売ることができるのです。

再販売価格維持制度

再販売価格維持制度とは、出版社が決めた定価で書籍や雑誌を書店が売る制度です。一般的な商品は店によって値段が違ったり、割引されている場合もありますが、本は定価が決まっています。全国どの書店で購入しても、価格は同じだということです

独占禁止法で再販売価格の維持を禁止していますが、1953年の法改正により、出版物だけ例外が認められました。この制度は、日本中すべての地域で平等に本を手に入れられるようにするために生まれました。

この制度では、出版社が定価を維持する出版物を指定できる「部分再販」と、一定の期間後はその指定を外すことができる「時限再販」があります。

部分再販制度や時限再販制度により、現在は、書店でのセール等や雑誌の年間購読割引等は認められています。時代に合った販売方法に合わせているでしょう。

出版業界の現状

出版業界は、昨今、出版不況が叫ばれています。出版業界に就職したい人は、今業界がどんな状況にあるのか知りたいでしょう。また、コロナで世の中は大きく変わりました。それは出版業界も例外ではありません。

ここでは、出版業界の現状を詳しく説明していきます。現在の市場規模やコロナが与えた変化等を知って、出版業界の理解を深めていきましょう

数字で見る出版業界

出版業界の市場規模の推移

・市場規模:7,761億円(126位)

・年収:651万円

・平均勤続年数:10年

業界SEARCH.COMによると、2013年から2018年にかけて緩やかに市場規模は縮小してきました。その後、紙の出版物を電子書籍の売上が上回ったこともあり、少しずつ回復傾向にあります。しかし、市場規模は7,761億円、170業界中126位となっており、あまり大規模な業界だとはいえないでしょう

国税庁によると、日本人の平均年収は約400万円です。それに対して、出版業界の平均年収は651万円なので少し高いと感じるでしょう。しかし、出版業界に属する企業規模は様々で、年収が公表されている企業は限られています。

大手出版社であれば600万円程度が期待されますが、それ以外の中小企業であればそれを下回る場合が多いでしょう。このように、出版業界は年収が企業ごとにばらつきがあることが特徴です。

出版業界の平均勤続年数は10年です。日本人の平均勤続年数は、国税庁の2019年の調査結果によると12.1年でした。平均以下である理由は、残業が多かったりと、業務面でハードな部分があることが挙げられるでしょう。

出版業界にコロナが与えた変化

コロナの感染拡大を受けた緊急事態宣言により、外出自粛ムードが高まり自宅で多くの時間を過ごすようになりました。

その結果、旅行関連の本や雑誌の販売数は減少しています。出かけたついでに本屋に立ち寄るという行為の減少が、販売数の低迷に影響しているといるでしょう。

一方で、家での時間が増えたことにより、漫画やビジネス書、学習ドリルや参考書等の売上が好調なのも特徴的です

なかでも、集英社が発行している「鬼滅の刃」のコミック累計発行部数は1億5000万部を突破したという歴史的な大ヒットを記録しました。

出版業界の課題

出版業界に就職したいと考える一方で、紙媒体の減少から先行きを不安に感じる人も多いのではないでしょうか。出版業界は、出版不況や流通経路の変化の課題を抱えています。

ここでは、出版業界が抱えるそれぞれの課題について紹介していきます。現状の課題は、業界全体の今後にも関わってくるので、ぜひ把握しておいてください

出版不況

出版不況の原因としては、2つ挙げられます。まずは、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、情報収集のツールが本以外に移っていることです。次に、若者の活字離れが理由だといえます。

テレビやネット配信動画など、娯楽のツールが増えてきました。今まで本を読んで情報を得たり、時間を過ごしていた人々が、それらを利用するようになったことが大きな理由です。

ただし、この出版不況は紙の出版物を中心に起こっているといえるでしょう。電子書籍に関しては、2019年以降売上を好調に伸ばしているからです。しかし、書籍や雑誌はマイナスが継続しており、特に雑誌の販売部数の減少は著しいです。

Amazonが出版業界に与える影響

Amazonと出版業界の関係

2019年1月、Amazonが「買い切り」の方針を発表しました。買い切りとは、Amazonは取次会社を介さず直接出版社から仕入れ、売れ残っても返品しない制度です

これまでも、Amazonは様々な商品を直接取引で仕入れてきました。日本出版学会によると、商社などを介さず56%の商品を仕入れています。出版社から直接仕入れていましたが、委託販売制度には従っていました。

しかし、委託販売制度から脱却して「買い切り」を試験的に導入することを発表したため、出版業界は激震したのです。返品せずに自社の在庫として抱える「買い切り」を選び、売れなかった本に対しては割引を行う方針も打ち出しました。

これにより、日本の出版業界が長く維持してきた委託販売制度と再販売価格維持制度がなくなる可能性が出てきました。2020年3月23日時点で、本の割引の実施に関しては、出版社側との協議を行っている状態です。

出版業界の新たな取り組みや将来性

お伝えしてきたように、出版業界は好調だとはいえません。その状況を打破するために、それぞれの企業が新しい施策を打ち出してきています

ここでは、出版業界の新たな取り組みを紹介していきます。新しい取り組みは業界の今後にも影響するでしょう。

電子書籍

昨今、様々なものがデータ化され手軽に持ち運べるようになりました。電子書籍も、その一つです。日本では、2010年に電子書籍に本格的に参入しました。

読者にとって、電子書籍のメリットは「いつでも・どこでも・手軽」に読めることです。特に、漫画が電子書籍の後押しをしました。そのため、現在も電子書籍で読まれているのは、小説よりも漫画です。

電子書籍は出版側にもメリットがあります。電子書籍の場合、紙の書籍とは違い、印刷・製本、出版取次を介して書店への配本などのフローが全て必要ありません。それに加えて、返本されて在庫を抱えることもないでしょう。

また、著書印税率の増加も出版業界に影響を与えています。紙の書籍は販売価格の8~10%でしたが、電子書籍では大幅に増加しました。例えば、2021年7月27日現在AmazonKindleストアでは原則35%、独占販売権をAmazonに付与する場合は70%です。

インターネット書店

コロナで外出自粛をする人が多く、インターネット書店の需要は増えてきました。インターネット書店では、書籍の書誌情報(タイトル・著者名・内容紹介・ISBNコード・ページ数・出版社名・発売日・商品サイズなど)を掲載します。

そして、購入者は購入者情報(名前・届け先・決済方法など)を提供することで、売買が成立するのです。また、インターネット書店では、購入者がレビューを書き込むこともできます。そのため、すでに読んだ人の生の声を読んだ上で購入することができるというメリットがあります

今では購入者の傾向データを活用し、おすすめ書籍の紹介や、購入者の興味関心に沿った書籍の紹介など、潜在的な付加価値まで提供するサービスが主流になっているといえるでしょう。

本のサブスクリプション

サブスクリプションとは、定額料金を支払うことでその期間好きなだけサービスを利用できる制度をいいます。音楽や映像の配信サービスが代表的なサブスクリプションだといえるでしょう。最近では、本の定額サービスもあります。

本のサブスクリプションサービスは、紙と電子書籍の2つです。紙の本の場合だと、読みたい本の数冊が毎月自宅に届けられます。電子書籍であれば、月額料金のみでスマートフォン、PC、タブレットからいつでもどこでも本を楽しむことができるでしょう。

オーディオブック

オーディオブックとは、朗読された音声を聞くことで本を楽しむことができます。メリットは、聞くだけなので手がふさがっていたり、作業をしているときでも「ながら読書」ができることです

本を読むと、目が疲れたり肩が凝ってしまったりします。特にオーディオブックと同じように手軽な電子書籍でも、目への負担があるデメリットがあります。しかし、オーディオブックは耳で聞くだけです。身体への負担は、ほぼないまま読書が楽しめます。

また、スピードも調整することができるので、短時間で読破できるでしょう。基本的に、オーディオブックはアプリで聞きます。そのため、紙の本よりもかさばらずに外出先でも聞けることも大きなメリットです。

クロスメディア

クロスメディアとは、一つのサービスを様々な媒体を用いて広報活動を行うことです。出版業界では、「本を作る」だけでなく、アニメや映画への展開まで想定して企画を作成しています。原作が漫画の作品の多くがアニメ化、映画化されてきました。

動画配信サービスが始まってから、娯楽の中心が動画になっている人も多いでしょう。そのため、アニメや映画の動画をきっかけに、原作を知らない人が書籍を手に取るきっかけ作りもできます

クロスメディアに展開することで、出版・出版取次・書店が利益を得る場合もあるでしょう。このように、柔軟な発想で本を手に取ってもらうための企画を立てることが、今後の出版業界には求められています。

出版業界の職種

出版業界には、様々な職種が協力して本を作り、売っています。出版社・出版取次・書店のそれぞれの中でも、様々な職種の人が役割を果たすことで出版業界を支えているといえるでしょう

ここでは、職種ごとの仕事内容について詳しく説明していきます。出版業界でのどのような仕事につきたいのかを選ぶためにも、それぞれの職種を比較検討してください。

出版業界の職種一覧

  • 編集
  • 校閲
  • 営業
  • 出版取次営業
  • デジタル推進担当
  • 書店員

編集

編集者は、小説、漫画、ビジネス書などの書籍、雑誌などの編集をおこないます。編集の仕事は、企画を考えるところから始まります。企画が通れば、構成やレイアウトの考えたりします。執筆に関しては、自分で書く場合もあれば、作家や専門家に依頼して書いてもらうかです。

原稿には締め切りがあります。そのため、期日を守って執筆を行わなければなりません。もし、依頼した作家や専門家の執筆が遅れていれば、催促するのも編集の仕事です。

また、書籍や雑誌は、インタビューや写真撮影が必要になります。そのために、撮影の交渉をして場所確保やスタッフの手配、インタビュー内容の準備を行います。中身が完成したら製本を依頼します。

編集者が企画を立てるためには、世の中のトレンドに目を向けておく必要があります。また、文章に関わる仕事なため、国語力は必須だといえるでしょう。

校閲

校閲とは、文章に誤字脱字がないか、事実関係の誤り、差別表現などの不適切な表現までチェックして訂正する仕事です

出版した本の誤字脱字や間違った情報は、出版社の信用に関わります。本は、隅々までチェックした上で出版されているため、信ぴょう性があるものになるのです。

校閲は、コンテンツの質を向上させる役割です。文章力を含め、幅広い教養、法令の知識が必要な職種だといえるでしょう。また、小さなミスでも見逃さずに訂正するための責任感や集中力も必要です

営業

出版業界の営業には、2種類あります。広告営業と書店営業です。それぞれ、本を売るため、利益を上げるためには大切な役割だといえるでしょう

広告営業は、雑誌や書籍に載せる広告主を探すことが仕事です。雑誌は、本の売上部数も大切ですが、広告費も売上に関わります。広告主を探し、広告枠を埋めることは大切です。そのためにも、雑誌に広告を載せるメリットを明確化し、信頼関係を構築していく必要があります。

書店営業では、自社で作った書籍を書店に置いてもらうための交渉を行います。本を目につく場所に置いてもらうように、交渉することもあります。書店に配本する数には取次も関係しているため、出版取次会社にも営業を行う場合もあるでしょう。

出版取次営業

出版取次とは、出版社が発行した本を書店に配本する仕事です。出版取次会社の社員の業務は、出版社からの仕入れや書店に渡す本の量を決める配本があります。また、書店に対して売上促進のための提案を行う役割もあるでしょう。

また、情報の分析をして出版社、書店の双方に伝えます。出版取次は本を売るために柔軟に考えることが求められているでしょう。出版社の枠にとらわれずに販売企画を行うことで、本を売るための施策を考えています

デジタル推進担当

デジタル推進とは、書籍のデジタル化を推進する担当者です。現在では電子書籍も普及してきており、コンテンツのデジタル化は必須の事業となりました

また、デジタルメディアを収益化する方法、紙の本を売るための相乗効果を図る仕掛けづくりを考える必要もあります。そのため、広い視点と柔軟な発想で、世間のニーズに合った施策をしていける経営的な視点も兼ね備えていると良いでしょう。

書店員

書店員は、本を売る仕事です。お客様と直接関われる仕事でもあり、自分の好きな本をおすすめすることもできるので、やりがいもあるでしょう。お客様からの質問の対応では、予約の確認、在庫確認、売り場の案内を行います。書店のイメージは書店員の接客にも関わっています。

取次からきた本を並べて、売り場を作ることも書店員の仕事です。陳列の見直しや本の整理整頓、新刊・人気商品の並び替え等をおこないます。さらに、出版取次の営業担当が書店に来ることもあります。新刊や人気商品の案内を聞いて、注文するかどうか判断するのです。

出版業界の用語

出版業界には、独特な用語が存在します。出版業界の用語を知ることで、本出版に関する知識も深まるでしょう。

  • ISBN:本を識別するための国際的な書籍コード
  • 赤字:修正点のこと 
    「赤字を入れられた」というと、修正をたくさん指示されたという意味になる。
  • 色校正:出版物の白黒以外の色を校正すること
  • 帯:本の外側に巻く紙製の広告
  • 改段:改行後に一次下げて次の段落を始めること
  • 刊行:書籍などを印刷して出版すること
  • 重版:出版社の想定以上に売れて再度刷ること
  • 装丁:本のデザイン

出版業界の主要企業

出版業界についてさらに深く知るためにも、出版社・出版取次会社・書店を代表する企業を一つずつ紹介していきます。

それぞれの企業の事業概要や、求める人物像を知ることで、その分野を取り巻く環境や必要な人材がわかるでしょう

講談社

  • 会社名:株式会社講談社
  • 従業員数:941人 (2021年4月現在)
  • 創業:1909年 (明治42年) 11月

講談社は、日本を代表する出版社です。小学館、集英社と並ぶ三大出版社の一つで、出版業界のシェア1位を誇っています。講談社の代表的な出版物は、週刊誌だといえるでしょう。

「週刊現代」や「フライデー」などのノンフィクションだけでなく、漫画分野では「週刊少年マガジン」「なかよし」「月間ヤングマガジン」「別冊フレンド」など幅広い分野で親しまれています。

映画化やテレビドラマ化された作品も講談社が原作に関わっており、大ヒット作品に関われるチャンスもあるといえるでしょう。例えば映画化された「進撃の巨人」やテレビドラマが大人気になった「逃げるが恥だが役に立つ」も講談社が原作を出版しています。

講談社は100年以上も歴史のある企業です。どんな時代でも成長し続けたのは、社員の柔軟な発想で「おもしろくてためになる」をつくる気持ちがあったからだといえるでしょう。講談社では、時代の流れに遅れず、面白いものを考えて発信できる人が求められています。

日本出版販売

  • 会社名:日本出版販売株式会社
  • 従業員数:999人(2021年3月31日現在)
  • 創業:1949年(昭和24年)9月10日

日本出版販売は、日本の本の流通を支えてきた出版取次会社です。取次業をルーツとしていますが、現在は「本を起点に広がる可能性に挑戦する」という軸で様々な事業を展開しています。

本とエンタメ、本とIoT、本とホテルなど、これまでの流通の形にとらわれない形で、本と人を結んでいます。娯楽が多様化しているこの時代に合わせた事業を、積極的に展開している企業だといえるでしょう。

そんな日本出版販売では「自ら行動し、変革を起こせる人。現状を打破し、価値を生み出す挑戦ができる人。」を求めています。本を取り巻く環境は大きく変わってきたからこそ、その可能性を広げるためにも自由な発想で積極的に行動を起こせる人が活躍できるのでしょう。

紀伊國屋書店

  • 会社名:株式会社 紀伊國屋書店
  • 従業員数:5,000名
  • 創業:昭和2年1月22日

紀伊國屋は、日本国内だけでなく、海外でも書籍の出版・販売を行っています。創業当時は炭屋でしたが、本屋に転換して成功した大型書店チェーンです。現在は、国内主要都市に64店舗、海外に24店舗の運営をしています。

店舗販売、海外展開に加えて、法人営業も事業の一つの柱となっています。図書予算を持つ大学や官公庁、企業などに営業をおこないます。また、医療分野にも関わっており、医学学会で書籍を販売こともあります。

さらに、書店の枠にとらわれず、紀伊國屋ホールの設立、海外展開、電子書籍事業への進出など、新しい事業に積極的に展開している企業だといえるでしょう。本を通し学術文化に発展したい、社会に新しい価値を提供したいという人が求められています。

出版業界に向いている人

出版業界は、ハードなイメージがある人もいるでしょう。締め切り間近になると、残業に追われることもあります。そのため、大前提として本や雑誌などが好きではないと難しいかもしれません。

本が好きな気持ちがなければやりがいを持って働き続けることは難しいでしょう。また、本の良さを伝えて売るためには「好き」という気持ちは必要です

それに加えて「興味関心の幅が広い人」「企画力がある人」が出版業界に向いているといえるでしょう。ここでは、出版業界に向いている人の特徴を知って、自分が業界で活躍できるかどうか考えてみてください。

興味関心の幅が広い人

本を始めとしたメディアは、世の中のトレンドに乗る、もしくはトレンドを作っていくものだといえます。興味関心の幅が広く、広い視野で世の中を見なければ、売れる本を作ることはできないでしょう。

人が求めているものを販売すれば、売れるのが世の中の仕組みです。そのため、世の中にどのようなニーズがあるかわからなければ、どんな本が売れるかもわからないでしょう。例えば、在宅が基本で時間がある人は副業に興味があるとわかれば、そのノウハウ本を販売すれば売上につながることもわかるのです。

また、出版業界が取り扱う分野は幅広いです。漫画や雑誌だけでなく、様々な分野の専門書なども扱います。狭い知識だけでは、本の全般に携わる仕事では不十分だといえるでしょう。

企画力がある人

企画力とは、必要な情報を分析し、世の中のニーズが根拠となる企画を立てられる力のことを指します。本を作るためには、おもしろい企画を出して承認されなければなりません。書籍の場合でも、雑誌の場合でもそれは共通しています。

企画が承認されるためには、周りが納得する根拠があり「売れる」と判断される必要があります。世の中のトレンドをつかんだ上で「何を・どうしたら」売れるのかを明確にして、熱意を持って伝えなければなりません。

企画力には、まだだれもやったことのないことを思いつく柔軟な発想力も必要ですが、相手が納得する説明のできる論理的思考も大切だといえるでしょう。

出版業界に就職するための準備

出版業界に就職するための準備

出版業界は、人気の高い業界です。そのため、競争率も高いといえます。狭き門の出版業界の選考に、自信を持って臨むためには、事前準備を行うとよいでしょう。

出版業界に就職するためにおこなう準備としては、入社後に役立つスキルを伸ばしてください。本を読み、文章力を磨き、できれば出版業界での仕事を体験してみると良いです。

読書

出版業界は本に関わる仕事です。様々な本を読んでおくことで、知識も深まるでしょう。出版社で働く人は「本が好き」という人がほとんどです。そのため、読書量が多い傾向にあります。

また、選考で聞かれたときに「好きな本」の話ができると、出版業界を志望していることの説得力が増します。反対に、好きな本が全く思いつかなければ「なぜ出版業界を志望しているのだろう」と面接官は思うかもしれません。

出版社を志望する人は、志望企業が出している本にも目を通しておくと選考で聞かれたときに話せるのでおすすめです。また本屋大賞や直木賞、芥川賞などの話題の作品を読んでおくとよいでしょう。

文章力を磨く

編集者や校閲者としては、文章力は必須な能力です。営業などでも、説得力のある話をするためには、文章力が必要だといえます。選考で文章力があると判断されれば、他の応募者との差別化も図れるかもしれません。

文章力を磨くためには、日頃から文章を書く癖をつけておくとよいです。毎日2~3行の日記を書き留めて、数日後に見直すようにすれば、自分の文章を客観視しながら改善していけるでしょう。

出版業界で働いてみる

出版業界を志望しているのであれば、一度長期インターンやアルバイトで実務に携わってみることもおすすめです。インターンやアルバイト経験をすることで選考に有利になるとは必ずしもいえませんが、業界理解が深まることは確かでしょう

実際に働いてみなければわからないことも多々あります。入社後に「自分には合わなかった」と後悔するよりは、事前に経験して判断したほうが良いでしょう。

事前準備をしっかりして出版業界に就職しよう

娯楽の多様化により、書籍が伸び悩む中で、出版業界は様々な取り組みに挑戦しています。「本」という枠組みを超えて、映画、アニメなどでマルチな展開に積極的です、

出版業界のなかでも、その仕事内容は出版社・出版取次・書店と様々です。それぞれの役割や仕事内容をしっかりと把握して、自分のやりたいことにあった企業を選びましょう

また「本が好きな人」を中心に、出版業界を志望する就活生は多いです。そのため、業界研究をしっかりおこない、理解を深めておくことで、差別化も図れるでしょう。憧れ出版業界に就職するためには、前もって準備を行うことが大切です。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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