業界研究

【生命保険業界徹底研究ガイド】就活に役立つ情報を一挙大公開

生命保険業界とは

生命保険業界は就活生に人気の業種のひとつです。金融業の側面もあることから誠実であるというイメージが強く、社会的信頼性が高い業種というのが理由のひとつです。資格やスキル、経験を活かした独立、育児が終わった後の再就職先になど多様な働き方ができます。

営業職が主流のため「実力主義」ともいえます。ノルマや実績に給与が左右される企業も多く、平等な給与体系と感じる人もいるでしょう。そんな生命保険会社はどんな業界なのか、どんな人材が必要とされているのか研究していきましょう。

生命保険業界の概要

生命保険業界は、外資系生命保険会社の台頭やインターネット系生命保険の参入、さらにマイナス金利や少子高齢化など、現在大きな転換期を迎えています。

保険には3つの領域があります。人の生存や死亡に関して保険金を支払う「第一領域」、自動車事故や住宅火災などといったモノを保障する「第二領域」、入院や介護といった備えをする「第三領域」です。生命保険業界はこのうちの第一領域と第三領域を指します。

生命保険業界の仕事は、何も営業として個人宅に赴き、保険商品を購入してもらうだけではありません。契約者から集めたお金は全員が使う訳ではないため、手元に残った資金を用いて投資をおこないます。そのため、資産運用に興味がある人におすすめの業界といえます。

生命保険と損害保険の違い

保険は、生命保険と損害保険の2種類に分類されています。生命保険とは、契約者の体に関わる補償をする保険です。死亡保険、医療保険、がん保険、学資保険などが生命保険に当たります。

損害保険とは、車に関する補償をする自動車保険、家や家財の損害を補償する火災保険、家財保険がこれらに当たります。催事中に起こる損害を補償したり、会社で出た損害を補償する保険など、人の体について補償する生命保険に対して物に対する損害を補償するのが損害保険です。

損害保険の中には、一部例外として怪我をしてしまった時に治療費などを補償する傷害保険がありますが、これは生命保険ではなく損害保険に入ります。生命保険を「人」保険、損害保険を「物」保険と業界では称します。

損害保険業界については、こちらの記事で詳しく解説しています。

生命保険の仕組み

生命保険には異なる仕組みを持つ4つの種類の保険タイプがあります。1つ目が、契約者が亡くなった後に指定された受取人に保険金が出る死亡保険です。指定が無ければ相続人に保険金が保険会社から支払われます。

2つ目が、手術の際に手術費用等を補償する医療保険です。こちらは契約者が存命のうちに保険金が支払われます。3つ目が、がんになってしまった場合の「診断一時金」や継続的な手術に対する補償の充実したがん保険です。がん保険の商品の多くにはリビングニーズ特約といった、契約者に必要としている特約を付帯できるものがあります。

4つ目は、契約者の身に万が一が起こった場合に契約者の子供の教育費を補償する仕組みを持つ学資保険です。そのほかにも、この保険タイプをもとに保険商品ごとに細かな違いがあり、そこに組み合わせて契約者に必要な特約を付帯していきます。この仕組みに則った保険商品で、契約者や被保険者の身体に関わる補償をおこなうのが生命保険です。

生命保険の販売パターン

生命保険の販売パターンは大きく2通りに分けられます。ひとつは、生命保険会社が契約した保険代理店に保険商品を取り扱わせて顧客に販売するパターンです。生命保険会社が保険代理店に営業をかけ保険商品を取り扱う契約を結びます。その商品を保険代理店が生命保険会社の小売としてお客様に合った商品を提案し、契約してもらう流れです。

保険代理店といっても幅広く、複数の保険会社の商品を取り扱う代理店と、ひとつの保険会社を専門とする代理店があります。この保険代理店をはじめ、多くの保険会社の商品を扱う保険ショップ、銀行の窓口なども保険代理店として機能を持っています。このパターンが一般的な販売パターンです。

もうひとつの販売方法ですが、生命保険会社と直接契約を結んでいるいわゆる「生保レディ」が直接お客様に商品を販売するパターンがあります。こちらは損害保険より生命保険を中心とした販売方法として確立しています。

生命保険業界の業績推移について

  • 業界規模:約40兆円
  • 平均年収:439万円
  • 平均勤続年数:13.1年

日本の生命保険市場は世界第2位です。2016年2月のマイナス金利政策により生命保険業界全体の資産運用は厳しくなっています。また専業主婦層の減少や少子高齢化で大きな転換を余儀なくされています。今後は海外との提携、買収により新興国でシェアを拡大し、より細かなニーズに対応することで生き残りをかけています。

平均年収は所属する会社によって大きく差があります。大手になれば30代で1000万を超えることも珍しくありません。営業職が主流であること、ノルマや実績重視の「実力主義」がほとんどですので、そこは本人の頑張り次第ともいえそうです。

生命保険業界の将来性

現在、マイナス金利政策の導入がされていますが、これは保険業界にも大きく影響しています。そもそも保険の機能には契約した対象を補償する他に、保険期間が満期を迎えた際に保険料を返金したり、一定期間を超えると配当金が出たりするなど、お客様に配当するといった貯蓄性をもつ保険商品があります。

この満期返戻金や配当金といったものには利率がついており、この利率がマイナス金利政策でお客様の利益になっていない商品が多いのが現状です。その影響で近年ではこういった貯蓄性のある商品よりも掛け捨てで入れる保険商品が人気であり、力を入れている傾向にあります。

また、少子高齢化が進み、自分が死んだ後にお金を残す必要性を感じないという層が増えてきており、死亡保険よりも医療保険、がん保険の人気が高まっています。中には、死後に保険金を受け取るより余生に使いたいというニーズに答えて、保険金を診断後受け取るようにできるリビングニーズ特約の付帯率も高まってきています。

生命保険業界の細かい職種分類について

  • ファイナンシャルプランナー
  • ライフコンサルタント
  • 外交員

生命保険の話をすると家計や蓄財といったライフプランの相談になることが多いです。そのため蓄財や家計のスペシャリストであるファイナンシャルプランナーや、より生活に密着したアドバイスができるライフコンサルタントが活躍しています。

外交員は個人あるいは法人のお客さまと、新たに保険契約を結ぶための営業活動をする仕事です。一般的には保険会社に勤務する営業担当と変わりませんが、「個人事業主」として会社と契約を結んで働くことが多いです。そのほかにもカスタマーサービスを行うバックオフィス職や新しい保険商品の開発に取り組む職種もあります。

保険業界の動向について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

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保険業界の年収ランキングTOP10

保険業界の年収ランキングTOP10

  1. アフラック生命保険 648万円
  2. 損害保険ジャパン日本興亜 582万円
  3. ジブラルタ生命保険 573万円
  4. メットライフ生命548万円
  5. 三井生命保険517万円
  6. 東京海上日動火災保険                  508万円
  7. 大同生命保険                      505万円
  8. 三井住友海上火災保険                  502万円
  9. あいおいニッセイ同和損害保険              459万円
  10. 第一生命保険                     453万円

企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」が発表した「保険業界の年収ランキング」を見ると、保険業界のなかでも生命保険の企業が比較的上位を占める傾向があることがわがります。(参考:株式会社グローバルウェイのプレスリリース

生命保険のトップは全体でも首位を獲得したアフラック生命保険でした。年3回などのボーナスも手厚く、営業部門・内勤部門ともに報酬の満足度は高い傾向でした。ジブラルタ生命保険は報酬は完全歩合制を採用しており、成果次第で年収1億円を超えるセールスマンもいるとのコメントもありました。

主要企業7社紹介

生命保険といえばかんぽ生命保険、日本生命保険、第一生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険が日本の代表的な企業でした。しかし今では世界第二位である日本の市場を狙って、外資系やライフネット銀行に代表されるネット系生命保険も台頭しています。日本企業、外資系、ネット系それぞれの特徴を知って、再編される生命保険業界について研究していきましょう。

①第一生命

  • 企業名:第一生命保険株式会社
  • 代表取締役会長:渡邉 光一郎
  • 従業員数:55,294人(2020年3月末現在)
  • 創立日:1902年9月15日

第一生命ビジョンに最良の道を掲げ、100年の長い歴史を歩んできました。「最大たるより最良たれ」という創業者の矢野恒太氏による言葉はいまでも同社のビジョンとなっています。

近年では海外生命保険事業も積極的に展開しているのが、特徴です。2007年にベトナムに進出して以降、カンボジアなど計8カ国に展開しています。国内生命保険事業では3つの生命保険会社を擁し、顧客のニーズに合った幅広い商品を提供していますが、海外事業を成長のドライバーと位置付け、展開を測っています。

②明治安田生命保険

  • 企業名:明治安田生命保険相互会社
  • 代表執行役社長 : 根岸 秋男
  • 従業員数:43,550人(うち営業職員「MYライフプランアドバイザー」32,853人)(2019年10月1日現在)
  • 創業:1881年(明治14年)7月9日

明治安田生命保険は日本で最初に誕生した生命保険会社です。これまでは法人向けのイメージが強い生命保険会社でしたが、最近ではご長寿契約者への定期的な訪問・確認サポートや、災害や連絡が取れない場合のファミリー登録制度など個人向け保険の充実が目立ちます。

女性の就業率が90%以上と高く、2012年度から5年連続で日経WOMAN「女性が活躍する会社Best100」に選出され「ワークライフバランス度」部門第一位を受賞しています。2010年度までに女性の管理職を30%に増やすことを目標にしています。

③ライフネット生命保険

  • 企業名:ライフネット生命保険株式会社
  • 代表執行役社長 :森 亮介
  • 従業員数:146人(2019年3月時点)
  • 設立年月日:2006年(平成18年)10月23日

ライフネット生命保険は外交員をなくした日本初のネット直販銀行として誕生しました。保険業界で初めて、生命保険の手数料部分の比率を全面開示するなど、生命保険業界の常識を打ち破った会社です。

現在では性的少数派(LGBT)へ向けた新しい取り組みとして、同性パートナーが保険料を受け取れる仕組みを作っています。新卒採用試験では「重い課題」と呼ぶ独自の選考を貫いています。「極端に言えば(採用は)ゼロでもいい」と日経電子版で社長がインタビューで答えていました。応募の際は「本気さ」が試されると考えましょう。

④アフラック

  • 企業名:アフラック生命保険株式会社
  • 代表取締役 : チャールズ・レイク/古出 眞敏
  • 従業員数:5,113名(2019年3月時点)
  • 設立:1974年

アフラックはアメリカ合衆国の保険会社で日本はあくまでも支店で、純粋な外国企業です。2018年4月をめどに日本法人を設立する予定になっています。小児がんの経験や親をがんで亡くしたりした高校生を対象とした、返還不要の奨学金制度を設けたり、がんの早期発見に向けたサービスの提供を目指すなど、がんに対して精力的に活動を行っています。

アメリカに社員を派遣するトレーニー制度を実施しており、日米二つの巨大な保険市場で働くチャンスがあります。

⑤チューリッヒ生命

  • 企業名:チューリッヒ生命(チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド)
  • 日本における代表者兼最高経営責任者 : 太田健自
  • 従業員数:約1,100名(2016年12月末現在)
  • 設立年月日:1986年(昭和61年)7月(日本支店設立)

チューリッヒ生命はフォーチュン誌「グローバル100」に選ばれている企業に、保険サービスを提供している保険会社で、本社はスイスにあります。2013年9月にネット販売サイトを開設しました。近年ではスマートフォンからの保険申し込みにも対応し、商品の充実や保険料シミュレーション機能のユーザビリティ改善も行うなど、ユーザー対応のほうに力を入れています。

外資系で、トップがよく変更しますが、他の外資系に比べると比較的ゆるい社風となっているのが特徴です。お客様へのケアを第一に考えることが求められるため、+αの提案ができる人材を求めています。

⑥日本生命

  • 企業名:日本生命保険相互会社
  • 代表執行役社長 : 清水 博
  • 従業員数:71,871名(うち内勤職員19,515 人)(2018年3月末現在)
  • 創業:1889年(明治22年)7月4日

日本生命は日本で3番目に古い生命保険会社です。「“大切な人を想う”のいちばん近くで。」をスローガンに「みらいのカタチ」等の保険商品で補償と特約を組み合わせることができる商品などを展開しています。この組み合わせの自由さを売りにすることで、商品の魅力を高めています。

また、昨今ではグローバルビジネスを積極的に展開していますので、世界に通用する人材の育成に力を注いでいます。働き方にも力を入れており、女性の活躍支援はもちろん、男性の育児支援を推奨するイクメン、その育児参加に理解のある経営者や上司を育成・指導していくイクボスといった人材を作っていくことにも力を入れ、働きやすい職場環境づくりをおこなっています。

⑦かんぽ生命保険

  • 企業名:株式会社かんぽ生命保険
  • 取締役兼代表執行役社長 : 千田 哲也
  • 従業員数:7,617名(2019年3月31日現在)
  • 開業日:2007年(平成19年)10月1日

かんぽ生命は、もともとは簡易生命保険として1916年に生まれました。「簡易な手続きで、国民の基礎的生活手段を保障する」という社会的使命を受け継いだのがかんぽ生命保険です。

職業による加入条件を設けず、郵便局という販売チャネルによってトータルサポート企業として取り組んでいます。ラジオ体操の普及などもその一環です。
郵政民営化で誕生した経緯もあり、企業というよりお役所感が強い面があります。採用は郵政グループとして募集しています。 

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生命保険業界の内定をもらうために覚えるべき用語

生命保険の商品について「パンフレットも細かい字で色々と書かれていてわかりづらい」という印象を持っている就活生も多くいることでしょう。生命保険業界には、専門的な用語が多いため、それらを理解していないと、商品についても理解しにくいことが多々あるのです。

しかし生命保険業界を志望するのであれば、それらの用語についてもある程度抑えておく必要があります。ここでは生命保険業界の内定をもらうために覚えておくべき用語を解説していきます。急に面接で聞かれても答えられるよう、しっかりと頭に入れておくようにしましょう。

ソルベンシー・マージン比率

内定獲得に向け覚えておくべき用語の1つ目は「ソルベンシー・マージン比率」です。ソルベンシー・マージン比率とは、財務の健全性を示す指標です。保険会社は保険契約者に万が一のことが起こった際、契約に基づく保険金を死亡保険金受取人へ渡す必要があります。これは保険会社にとって、将来必ず払わなければならないお金なので、負債にあたるものです。

ソルベンシー・マージン比率とは、保険会社が抱えるこのような負債全額を、自己資本で払いきれるのかを見る指標なのです。この比率が100%の場合、自己資本全額で負債全額をちょうど払い切れるということを表しています。この比率が高いほど、自己資本に余裕があることを示しており、一般的にはこの比率が200%以上であることが企業の財務の健全性を測る一つの基準といわれています。

リビング・ニーズ特約

2つ目は「リビング・ニーズ特約」です。これは、医師から余命半年の宣告を受けた場合、契約している生命保険について、その死亡保険金の一部を生前に受け取ることを可能にする特約です。一般的に生命保険でお金を受け取る方法は、契約そのものを解約して解約返戻金として受け取るか、契約者が死亡した際に死亡保険金として受け取るか、の2種類しかありません。

解約返戻金については、払込保険料を下回ることが多く、安易に解約すると損をしてしまう可能性が高いです。また死亡保険金は本人の死亡後に死亡保険金受取人が受け取るものなので、本人が受け取ることは出来ません。そのような背景から、人生の最後に悔いを残さず、豊かな暮らしと十分な治療を受けることが出来るよう、余命半年の宣告を受けた人を対象としたこの特約が存在しているのです。

配当金

3つ目は「配当金」についてです。生命保険会社は、予定死亡率や社員への給料などのコスト等、さまざまな要素を考慮し、その上で保険料に対する利率を決定しています。そのため経営における効率化や予測していた死亡率を下回ったことなどにより、場合によっては余剰金が発生することがあります。この余剰金を契約者へ還元するものが配当金なのです。

生命保険には配当金の出る商品と出ない商品があります。今日における生命保険会社の経営状況は、日銀によるマイナス金利の影響などで決して楽観視できるものではありません。そのため配当金が支払われる可能性は低いのが現実です。しかし「3年ごと利差配当付~」といった形で配当金が出ることが明記されている商品に関しては、経営状況次第では配当金が支払われることもあるのです。

生命保険業界研究のおすすめ書籍紹介

日本の生命保険業の歴史は1868年に福沢諭吉が欧米の文化を紹介したことが始まりです。大きく発展したのは戦後、戦争未亡人の働き口として採用されたからです、この時には生保レディとほぼ同じセールス方式が確立されたのです。

そんな生命保険業界の歴史から読み解くと、これからどのような生命保険が生まれるのか予想できるかもしれません。生命保険業界の歴史と仕組みが分かる書籍を紹介しました。ぜひ業界研究に役立てて下さい。

3日でわかる<保険>業界2019年度版(日経就職シリーズ)

3日でわかる<保険>業界2019年度版(日経就職シリーズ)は生命保険・損害保険業界について知ることができる本です。業界のビジネスの仕組みはもちろん、働き方や仕事の内容も網羅しています。業界内定者からもインタビューをおこない、内容に反映させているためこれから就活する学生さんにも役立つトピックがあります。

執筆協力者の森田直子さん(有限会社エヌワンエージェンシー代表取締役)は庶民感覚を重視した情報発信をしており、保険ジャーナリスト業や保険代理店業も行っています。現場知識も持ち合わせているため、わかりやすくリアルな内容になっています。生命保険業界の入門書としてピッタリでしょう。

②生命保険はだれのものかー消費者が知るべきこと、業界が正すべきこと

生命保険はだれのものかー消費者が知るべきこと、業界が正すべきことは2008年出版の少し古い書籍になりますが、ライフネット生命保険を立ち上げた出口治明氏(当時取締役社長)が書いた書です。出口さんは日本のトップ生命保険会社を退職して、ネット系生命保険会社を立ち上げました。そんな出口さんが見てきた生命保険業界の実態が赤裸々に分かる本です。

消費者向けではなく、これから生命保険業界を知ろうとする人向けとなっています。生命保険業界が未だに変化に乗り切れていない現状、生命保険に不信感を抱かせた原因について易しいたとえで解説している良書です。これを読めば生命保険をもっと学び、生命保険業界を変えたい、という思いがわき上がってくるでしょう。

生命保険業界を深く知って就活を有利に進めよう

生命保険業界は私たちの「もしも」を助けてくれる業界です。そのため契約者との信頼関係や説明責任、形のない商品を提供する生命保険業界ですから、わかりやすさなどが求められます。

またどこの保険会社も生き残りをかけて海外資本と提携したり、インターネットを利用した新しい取り組みを始めています。少子高齢化、医療ニーズの変化など社会情勢も同時に把握しておく必要があります。業界研究の際は業界だけにとらわれず、社会全体を見る目を養っていきましょう。

保険会社の人気就職先ランキングについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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