就活のマナー

速達の正しい書き方|料金などの特徴や送るときのマナーも解説

速達で送るなら細かい点まで注意が必要

就活では基本的に、企業宛ての郵便物は余裕をもって作成し、ポストに投函することが重要となります。ただ、状況によってはこのようにすることができない場合もでてくるでしょう。そんなにときに速達で書類を送るという選択肢があります。

ただし速達の場合、普通郵便とは料金が異なるほか、封筒の表書きと裏書の書き方にも違いがでてきます。速達で郵便物を送る場合は、どのような点に注意して送るようにすればいいのでしょうか。

この記事では、速達での郵便物の書き方、書類の書き方で気を付けておきたいことについて紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

就活生に聞いた! 速達の利用経験

ではまず最初に、就活生の皆さんはどれほど速達を利用して書類を送付したことがあるのかを見ていきます。今回は郵送で書類を送ったことがある就活生の皆さんに、速達の利用経験の有無を聞いてみました。

速達の利用経験

回答結果は、39.5%の就活生が速達を利用したことがあるというものでした。少数派ではあるものの、一定数の就活生が速達を送付方法の選択肢の一つとして速達を利用しているようです。

必要書類を期限内に送ることはもちろん大切ですが、普通郵便と速達の違いは一目瞭然で、企業側が感じる印象も変わってきます。ここからは速達を使っても良いのか、印象の違いについて紹介していきます。

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そもそも就活では速達を使っていいのか

就活では企業に書類を郵送する機会も多く、場合によっては速達を利用しなければならないこともあります。速達で送る際には、さまざまなマナーに気をつけなければなりませんが、まず知っておきたいのが、そもそも就活では速達を使っていいのかということです。

マナーを守って書類を郵送することは大切ですが、そもそも速達の利用自体がマナー違反になっていれば意味はありません。就活では速達を利用してもいいのか、書類はどのように送るべきなのかを知っておきましょう。

速達は「どうしても」の最終手段

就活では速達を使用しても問題はありませんが、基本的には普通郵便で送ることが大切です。速達は提出期限などに間に合わない場合の最終手段であり、通常時に使用するものではありません。

速達で送ったからといって、大きくマイナスの印象を残すわけではありませんが、普通郵便に比べると、余裕をもったスケジュール管理ができていない、他の企業を優先してギリギリになっているなら志望度が低いのかもと相手が感じる可能性もあります

速達は、どうしても間に合わない場合にだけ使うものですので、提出期限には余裕を持ち、普通郵便で送れるようにしておきましょう。

速達の特徴

速達は普通郵便で送るよりも早く相手に郵送できるため、締め切り日が迫っている場合や、先方に「早く書類を提出して欲しい」と伝えられた場合などに活用します。

ここでは速達と普通郵便の違いについていくつか特徴を挙げて紹介していきます。

速達で送る場合の料金は380円かかる

速達で書類を送る場合、定形外封筒で重さが50g以内だったときにかかる送料は380円です。

郵送には通常50g以内なら120円、100g以内なら140円、150g以内なら210円、250g以内なら250円の切手代がかかります。

また、速達では250g以内の郵便物に対して、通常の料金に260円分の料金がプラスされます。したがって、通常の料金に速達の料金である260円を足すと50g以内なら380円、100g以内なら400円が速達にかかる料金です。

速達でかかる金額の例

    • 50g以内:120円+260円(速達料金)=380円
    • 100g以内:140円+260円(速達料金)=400円
    • 150g以内:210円+260円(速達料金)=470円
    • 250g以内:250円+260円(速達料金)=510円

    郵便物の料金は、封筒のサイズや重さ、オプションによって変わるということを覚えておきましょう。定形郵便物の場合は、25g以内で84円、50g以内で94円の基本料金がかかります。

    速達とわかる印が必要

    速達で郵送したい場合は、封筒の表面に速達の印を記入することで速達扱いとなります

    一般的には速達の印がなくても速達料金の切手を貼っていれば、郵便局側が速達扱いで郵送してくれることもあるようです。また、郵便局の窓口に行って速達で送るように直接申し込む場合は、自分で朱書きする必要はありません。

    しかし、確実に早く届けるためにもきちんと速達とわかる印をつけ方を覚えておくことが大切になります。

    封筒に赤い線を引く

    封筒に赤い線を引く

    縦長の郵便物は右上部に、横長の郵便物は右側部に、赤い線を表示するようにしましょう

    同様の封筒が束ねられる中で、赤い線が入っていると、速達郵便物として区別され、通常よりも早く配送されます。

    履歴書を入れる封筒の書き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

    手書きで「速達」と書いてもよい

    手書きで「速達」と書いてもよい

    縦書きであれば封筒の左下の部分、横書きであれば封筒の右下部分に「速達」と赤いマジックペンを使って書き、同じく赤いマジックペンで赤枠を書いて囲みます。こうすることで一目見て速達郵便物であることがわかります。

    封筒上の赤い線だけでも速達だとわかりますが、それに加えて「速達」と書くことで、より確実に仕分けしてもらえるでしょう。

    ただし、マジックペンの種類によっては、封筒の中の書類にまでインクがにじんでしまうことがあります。そのため、速達の文字を記入する際は、中の重要な書類は封筒に入れずに記入するようにしましょう。

    市販の「速達」のスタンプでもよい

    100円ショップなどで速達用のスタンプが販売されており、それを使用することで綺麗で簡単に速達の印をつけることができます。

    ただし縦書きの封筒には縦書きの印、横書きの封筒のは横書きの印が必要になります。ただ、手書きでも問題ないものなので、余程の必要性を感じない限りは余計な出費になりかねません。

    縦書きでの封筒の書き方と速達の印

    速達で郵便物を郵送する際のみに限ったことではありませんが、封筒には表側と裏側があり、郵送の際に使う封筒の書き方として「表書き」と「裏書き」があります。

    「表書き」とは、送り先の住所などを書き、切手を貼る側に書く項目のことをいい、「裏書き」とは送り主つまり自分の住所などを書き、封筒の封を閉じる側にかく項目のことをいいます。

    では、次にそれぞれの縦書きの場合の、「表書き」と「裏書き」の書き方を紹介していきます。

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    表書き

    縦書きでの封筒の書き方と速達の印

    封筒の郵便番号記入欄に送り先の郵便番号を書きます。このような記入欄が封筒にない場合は、封筒の右上に郵便番号を手書きで記入します。

    郵便番号下の右上から、送り先の住所を縦書きで書きます。都道府県名も省略せずに記入しましょう。番地など、数字を用いる際は、漢数字を使用します

    次に、送り先の会社名を封筒の真ん中、または真ん中よりも少し右側あたりに書きます。会社名を「(株)」や「(有)」など省略することなく、正式名称を書きましょう。

    次は部署名などを書きます。部署名までしかわからない場合は「〇〇部(△△課)御中」と書きます。また、担当者名までわかっている場合は「〇〇部(△△課)□□様」と書くようにしましょう。

    もしも担当者が不明の場合は「〇〇部(△△課)採用ご担当者様」と書きます。部署名などの宛先は、住所で書いた文字よりも少し大きめの文字で書くとバランスがとれて、きれいな印象です。

    裏書き

    縦書きでの封筒の書き方と速達の印

    封筒の裏面ですが、裏面には差出人である自分の住所を書きます。封筒の左下に縦書きで郵便番号、住所、名前を省略することなく記入します。

    もちろん、マンションやアパート名などもすべてきちんと書くようにしましょう。日付を記入する際は、左上から漢数字を使って「〇月〇日」と書き加えるようにします。

    また、封じ目には「〆」「封」または「緘」と書きましょう。この場合、封書の中身は就職活動に必要な書類であり、お祝い事ではありませんので、「寿」「賀」は使用しません。

    縦書きのときの速達の印

    「速達」という印は、封筒の表面の左下部分に記入するようにします。送り先の住所や宛名、日付などとのバランスを考えて決めるようにしましょう。

    見落とされてしまうことがないよう、細い一般的なボールペンではなく、太めのマジックペンを使ってこの「速達」の文字を枠で囲むことも重要です。赤いマジックペンは、郵送中に雨などで濡れてしまうようなことがあっても滲みにくい油性のものがおすすめです。

    横書きでの封筒の書き方と速達の印

    基本的には企業宛ての封書は縦書きにして記入することが多いのですが、ときには定められた封筒があるなどの理由で横書きに記入しなければならない場合もあるでしょう。

    実は、横書きの場合、送り先の住所などの書き方が、縦書きの書き方とは、異なる書き方となります。これから横書きの場合の「表書き」と「裏書き」の書き方をご紹介しますので、こちらを参考に記入するようにしましょう。

    表書き

    横書きでの封筒の書き方と速達の印

    郵便番号記入欄のある封筒を横書きにして使う場合は、郵便番号記入欄が右下にくるようにした状態で宛先を記入します。もしも郵便番号記入欄がない封筒の場合は、縦書きの場合と同じように、住所よりも上に郵便番号を書きましょう。

    なお、送り先の住所は、封筒の上から3分の1までに記入をするようにします。また、数字は算用数字を使うようにしましょう。その他の書き方については縦書きと同じようにします。会社名の「株式会社」などは省略せず、正式名称を書きましょう。

    裏書き

    横書きでの封筒の書き方と速達の印

    差出人である自分の住所や名前は、封筒の真ん中の三角の用紙よりも下側、または右寄りに書きます。こちらも縦書きと同じようにマンション名やアパート名などを省略することなく記入しましょう。

    横書きの場合は、封じ目に「〆」「封」などといった封字を書く必要はなく、のりなどでしっかりと封をし、何も記入しないかたちでも問題ありません。また、書類を送付した日付を記入したい場合は、郵便番号よりも左上に書くようにしましょう。

    横書きのときの速達の印

    横書きの場合は、封筒の上や右下に印を記します。こちらも、他の文字とのバランスを考えながら位置を決め、目立つように太めのマジックペンで「速達」の文字のまわりを囲みます。

    ただし、横書きの場合は「速達」という文字も横文字で記入することが一般的であるとされています。

    横書きの封筒に縦長の「速達」という印を押してしまわないように気を付けましょう。もしも横長の速達のスタンプがない場合は、手書きで記入をしても構いません。

    速達で送るときの注意点

    ここまで速達の特徴や封筒の書き方について紹介してきましたが、郵送するときに注意しなくてはいけない点もいくつかあります。

    普通郵便と共通するものばかりですが、特に急ぎの状況の中では疎かになりやすい部分です。ぜひ頭に入れたうえで速達を利用しましょう。

    料金不足に気を付ける

    速達で送る場合は、特に切手の料金不足に気を付けなければなりません。

    ポストに出した郵便物の切手が足りず料金不足になった場合、送り主がわかる場合は返送され、送り主が分からない場合は受取人が支払うことになる可能性があります

    そうなってしまうと、受取先の相手にとても迷惑がかかってしまうでしょう。料金不足によるそうした事態を防ぐには、郵便局の窓口に直接もっていった方がよいでしょう。

    郵便局に持ち込むと、職員が重さをはかって正しい料金について教えてくれます。

    どうしても郵便局に行く時間が無い場合は、郵便局のホームページで料金計算をしてみましょう。重さやサイズを入力すると、1通あたりの料金を自動で計算してくれます。

    急ぐ場合でも丁寧に読みやすい字で書く

    提出期限に間に合わない場合は速達を利用しても構いませんが、速達で送るのではあれば封筒の書き方などに充分に注意が必要です。速達で送る場合には、封筒にその旨を記入しておかなければなりません。

    速達で送る場合は、時間の余裕がなく焦っていることも多いですが、送り先などを記入する際には焦らず丁寧に書くことが大切です。

    焦って雑に書いてしまうと、マイナスの印象を残すだけでなく、正しい宛先に届かない可能性も出てきます。時間がなくても封筒は丁寧に書きましょう。

    就活生に聞いた! 書類提出でミスを防ぐコツ

    書類提出でミスを防ぐコツ

    書類選考で自身をアピールして面接につなげるためには、まずミスなく書類を送る必要があります。速達を利用する場合を含め多忙を極める就活において、余裕のない中でどのようなことを意識すべきか、就活生の皆さんの回答を参考に考えてみましょう。

    なるべく早く書類を準備するという回答が多数

    ミスをしないためにはなるべく早く書類を準備し、余裕をもって確認するという回答が多数を占めました。

    やはり、余裕がないと十分に確認ができなかったり、焦ってミスをしてしまうというのが共通認識としてあるようです。なるべく速達を使わなければいけない状況を作らないことが、書類選考を優位に進めるために必要なことと言えます

    周囲の人にも確認してもらうという回答も

    集まった回答の中では、家族や先輩などに書類を確認してもらうといものが多く見られました。

    複数人で確認することでミスに気づきやすく、正確な書類の作成につながると考えている就活生が多いようです。特に家族などに確認をお願いすればそこまで提出までに時間がかかるということもないでしょう。

    特に急ぎの場合は、あとからミスを見つけて書き直すということがないように、相手に余裕があれば書いている最中にもチェックしてもらうなどの工夫も必要になりそうです。

    インターンシップ先に送る封筒の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

    余裕を持った書類提出を心がけることが大切

    「速達」は普通郵便よりも短い期日で送り先まで書類を郵送できる手段です。ですが、だからといって、締め切り時間ギリギリに書類の記入をしてもいいというわけではありません。

    先方に「締め切り日時を意識しなかったために余裕がなくなり、大慌てで速達で郵送したんだな」というルーズな印象を残してしまわないよう、丁寧な字で書類や封書の宛名を記入するように心がけましょう。

    また、速達料金の不足により書類が返送されてしまったり、相手側に金銭面での負担をかけたりすることがないよう、できるだけ郵便局の窓口に行って速達料金を支払うようにしましょう。

    そして何より余裕をもって書類を作成し、余計な労力やお金を使わず、印象を落とさないためにも計画的に選考に臨むことを心がけましょう

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    • 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の129人

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    • 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
    • 調査日:2022年8月10日~15日
    • 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
    • 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の152人

    監修者プロフィール

    ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
    吉川 智也(よしかわ・ともや)
    1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
    現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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