業界研究

【リサイクル業界研究ガイド】就活に役立つ情報を一挙大公開!

リサイクル業界とは

リサイクル業界は近年になって大きく市場規模を発展させた業界です。エコブームなどもあり、今や日常風景の中にリサイクルという言葉やリサイクルショップを見かけることが多くなりました。そんなリサイクル業界で働きたい就活生も多いのではないでしょうか。

しかし、お客としてリサイクルショップを利用したことがある人は多いかもしれませんが、実際に事業内容やそのシステムについて深くは分からないものです。リサイクル業界を志望するのでしたら、基本をきちんと理解しておきましょう。

リサイクル業界の市場規模と将来性

リサイクル業界の市場規模は、3,935億円といわれています。市場規模は小さいと言えますが、リサイクル業界は誕生してから間もない業界ですので、今後さらに成長していくことが期待できるでしょう。

リサイクル業界はインターネットを使った販売が浸透してきたことにより、どこでも欲しいものを探せるようになりました。現在はフリマアプリなども人気で、中古品の売買が簡単にできます。ネットであれば情報収集をしながら他社の製品と値段等を比較することもできますので、そうした分かりやすさがリサイクル業界の成長要因といえるでしょう。

リサイクル業界の事業内容

リサイクル業界は不要な品物を買い取り再販売する事業とも言えます。リサイクルとは、廃棄物を資源にして再び新しい製品を作ることです。ただ、リサイクルと聞けばリユース事業を思い浮かべる人も多いでしょう。

リユースとはそのままの形で再使用することと言えます。いわゆる一般的なリサイクルショップはこのリユース事業を行っているのです。日本にリサイクルショップができたのは1970年頃でしたが、本格的に業界が活性化したのは1991年に「再資源の利用の促進に関する法律」が施行されてからです。

リサイクルショップの中にはチェーン展開をスタートさせるものも増え、リサイクル市場は活発化しました。また、インターネットを利用した売買も活発化して現在のような大規模な市場が形成されたのです。

リサイクル業界は不況に強く安定している

リサイクル業界は平成17年頃から徐々にですが確実にその業界規模を拡大していきました。平成20年に起きたリーマン・ショックは複数の業界に大きなダメージを与えましたが、リサイクル業界はその大きな衝撃にも耐えて大きな落ち込みがなかったのです。

この背景には消費者の意識が挙げられるでしょう。景気の落ち込みに対し経済的な危機感を持った人々は、最新・新品ではないが目的を果たせて価格も安い中古品を購入するようになりました。

また「もったいない」という言葉が流行したことにより環境に対する社会的な意識が高まったのも大きな影響があるでしょう。実際に平成22年から27年にかけて業界規模は成長を続けています。このようなことからリサイクル業界は不況に強い業界と言えるのです。

リサイクル業界の細かい職種分類について

  • 回収
  • 運搬
  • 販売
  • 営業
  • 企画

リサイクル業界と言えばリユースを中心としたリサイクルショップをイメージする人も多いでしょう。リサイクルショップは品物の売買から品物を販売できる状態にすること、品出しや陳列、レジ、接客、店内の清掃などを行います。

また、リサイクルショップ以外では廃棄された物を再び資源化させる再生資源ビジネスもあり、さらに廃棄物を集めて運搬をするという職種もあります。再生資源で取り扱われるのは瓶や缶、非鉄スクラップや古紙、ガラス、ゴム、繊維など多岐に渡るのが特徴です。

このような再生できる品物を集め、再生資源業者へ販売するという職種もあります。他にも、大手チェーン以外の個人商店的なリサイクル業者も多く存在し不用品買い取りなどを行っています。

あなたが受けないほうがいい職業をスマホで確認してください

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

診断スタート【無料】

リサイクル業界の主要トピック2つ

リサイクル業界を深く知るためには現在の動向についても知っておいた方が良いでしょう。業界研究の一環としてだけではなく、今後リサイクル業界がどうなっていくのか推測するためにも重要です。

また、最新トピックを知ることで実は意外な業界と関係があったという発見もあるでしょう。最新トピックを知っておけば業界に対する深い知識と理解を得られますし、面接時、リサイクル業界について問われてもきちんと答えることができます。

ネットオークションやメルカリとの競争が激化している

「メルカリ」は、ブランド品の売買に特化した「メルカリメゾンズ」や出品者が動画配信を利用して商品の紹介ができる「メルカリチャンネル」など新しいアイディアやサービスを提供しているフリマアプリです。そして既存リユースショップとの競争の中で存在感を高めています。

メルカリが出現する以前でしたら家にある不要品、例えば古着やアクセサリーなどは質屋、あるいはリサイクルショップなどに持って行くしか選択肢がありませんでした。もちろん、メルカリが出現する前にもYahoo!オークションなどのネットオークションは行われていました。

しかしそのようなネットオークションに対し、敷居の高さを感じていた人も多かったのです。しかし、メルカリは既存のネットオークションより手軽に不用品の売買ができることからユーザーの利用者が増えて状況は変わりました。

ただブックオフなどの大手チェーン店も黙ってはいませんでした。巨大店舗の展開、買い取り専用店、さらには古本やDVDだけではなくアクセサリー類なども取り扱うようになりました。その上店舗を増やすことで対抗し、競争が激化している状況なのです。

ブックオフは事業転換を模索している

ブックオフコーポレーションは、2016年3月期と、2017年3月期の第1四半期、営業利益などに関して厳しい状況となりました。しかしこれは想定済みだったようです。

パートやアルバイトを大量に増員したこと、Yahoo!オークションへの出品をスタートしたことによる配送費や査定システムなどを始めたことにより、コストが上がったのは必然と言えます。

また、ブックオフではこれまでの古本やDVDだけではなく、総合リユース事業をスタートさせて事業転換を模索しています。ただ、新規の店舗は想定通りだったもののリユース既存店の売上が不振となり、前年同期より下回るという結果となりました。

これは、中古本の影響があると考えられると記事では解説しています。また古本買い取りの減少の理由として、直営全店で中古家電買い取りの告知に力を入れすぎたためという分析もあります。

ただ、「3ヶ月売れなかった中古本はオンライン事業に転送する」というシステムに力を入れていたため、結果としてオンライン事業の好調にはつながりました。しかしリユース事業全体を考えると厳しい状況と言えるのです。どちらにしてもブックオフの経営については、今後も模索が続くことになるでしょう。

主要企業5選紹介

リサイクル業界では多くの企業が発展を遂げています。代表的なのはゲオホールディングスのリユース事業、ブックオフやコメ兵などは売上高だけを見れば増加している状況です。

リサイクル業界を志望するのでしたら、このような主要企業もきちんとチェックしておかなければなりません。実際に働いた時に大きく関連するのが企業の大きさや事業だけではなく、その社風です。そんなリサイクル業界の主要企業について解説いたします。

株式会社ゲオホールディングス

  • 企業名   株式会社ゲオホールディングス
  • 代表者名  代表取締役社長 遠藤 結蔵
  • 従業員数  4,236名(グループ全体)
  • 設立年月日 1989年(平成元年)1月

株式会社ゲオホールディングスはレンタル事業やゲーム買取販売を行う「ゲオショップ」、衣料、服飾、家電買取販売などを取り扱う「セカンドストリート」を運営している企業です。

業務環境については、残業時間が長いという話があります。しかし、40時間を超えると本部から指導が入る仕組みで管理されています。残業については店舗の店長やその時の忙しさに左右されるので、個人によって受ける印象は変わる可能性があるでしょう。

教育環境についてですが、社員は店舗にいることが少ないため、基本的に新人の指導はアルバイトになるという話もあります。全体的に若者が多く活躍しており活気があり、年功序列より実力主義の傾向が強いです。自分の力を発揮したい人に向いている社風と言えるでしょう。

 ブックオフコーポレーション株式会社

  • 企業名   ブックオフコーポレーション株式会社
  • 代表者名  代表取締役社長 堀内 康隆
  • 従業員数  1,244名
  • 設立年月日 1991年(平成年)8月1日

ブックオフコーポレーション株式会社は書籍やCD、DVD、ゲームやおもちゃ、アパレル関係までさまざまな品物の買い取りと販売を行っています。また、ブランドバックや家電などの買い取りも行っているのが特徴です。

社風ですが、給与に関して明確な基準がありそれに基づいて支払われています。例えばアルバイトでもランクがあり、そのランクがアップすることで社員の道も開くというものです。このことからも分かるように実力主義が強い社風と言えるでしょう。

基本的に自分のやり方ばかりは通らずルールを守ることも求められるため、バランス良く仕事を行い、同時に協調性も大切にしながら結果を出すことが求められるでしょう。全体的には若い人が多く活気のある社風と言えます。

 株式会社コメ兵

  • 企業名   株式会社コメ兵
  • 代表者名  代表取締役社長石原 卓児
  • 従業員数  526名(2016年10月末現在)
  • 設立年月日 1979年(昭和54年)5月

株式会社コメ兵は中古品や新品の宝石、貴金属や時計、衣料、着物、楽器やカメラ、バックの仕入れ販売以外に不動産賃貸業なども行っています。

社風は人間関係が良好という話が多いのが特徴でしょう。人間関係は仕事環境に大きく影響を与える要素ですので無視できません。社員でもアルバイトに対し、ある程度気を遣っているという話もあります。

しかし全体的にチャレンジよりも無難にやっていくという面があり、ルールを守って協調性を大切にする社風と言えます。実力主義より年功序列の方が強く活気もそこまであるとは言えず普通と言えるでしょう。

また中途採用された人たちが活躍しています。個人で活躍したい人というよりコツコツマイペースで働きたい人に向いていると言えるでしょう。

ジュエリー業界については、こちらの記事で詳しく解説しています。

株式会社テイツー

  • 企業名   株式会社テイツー
  • 代表者名  代表取締役社長 藤原 克治
  • 従業員数  正社員:275名
  • 設立年月日 1990年(平成2年)4月

株式会社テイツーは書籍から家庭用ゲーム関連のソフトからハードまで取扱い他にもトレーディングカードやホビー、衣類や服飾品まで買い取りや販売を行っています。また、CDやDVDなどは販売や買い取りだけではなくレンタル業務も行っています。

社風は、セールが多い期間の場合とても忙しく毎日の残業は当然という感じです。しかし取り扱っている物が漫画やゲームなどですから趣味があえば人間関係は比較的良好で働いている人同士も仲が良いという声も聞こえます。

しかし福利厚生については十分とは言えない状況です。自分のやり方で仕事ができる部分もあればきちんとルールに基づいて行わなければならない部分もあります。仕事の進め方自体はそこまで挑戦的とは言えないでしょう。ただ、実力主義という部分が強いです。

株式会社テンポスホールディングス

  • 企業名     株式会社テンポスホールディングス
  • 代表者名  代表取締役社長 森下 篤史
  • 従業員数  2247名(連結、パートアルバイト含む)
  • 設立年月日 1997年(平成9年)3月

株式会社テンポスホールディングスは飲食店の開業や経営をサポートするプロデュース事業を行っています。開業に必要な厨房機器や備品の提案だけではなく不動産屋や内装まで、飲食店開業と経営に関するサポート業務を行っています。

社風ですが、知識やスキルを勉強できる研修が定期的に行われています。休日は少なく、実店舗は年中無休です。福利厚生についてもそこまで良くありません。基本的に自分のやり方で仕事を進めることができるので自由度はあります。

任意で自由に異動ができますから、さまざまな業務にチャレンジすることができるでしょう。ただ、会社からフォローなどは少ないです。とにかく個人の実力だけが頼りになるでしょう。個性を重視し、挑戦的で活気がある実力主義が強い社風です。

かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で自分の適性を把握しておき、就活を効率的に進めましょう。

診断スタート【無料】

リサイクル業界を深く知って就活を有利に進めよう!

リサイクル業界は今後も競争が激しくなるのと同時に今後の発展が期待できる業界です。不要品である品物を必要としている人へ繋げる仕事は社会貢献にもなります。そんなリサイクル業界で活躍するために就活生は業界研究をがんばってください。

業界研究ノートの作り方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

記事についてのお問い合わせ