面接対策

【面接シートとは】就活で人事担当者がチェックしている項目を解説

面接シートとは

就職活動で面接を受けるときに、面接官が必ず持っているのが面接シートです。面接シートには何が書かれているのか、何を書きこんでいるのか、面接を受けながらとても気になるという人も多いのではないでしょうか。

しかし、緊張しているのは学生だけではありません。面接という短い時間で学生を評価するというのは、面接官にとっても難しいものです。そこで、決まった評価項目を設けることで、どの面接官でも短時間で確実に学生を評価できるようにしたものが、「面接シート」です。

この記事では面接シートの定番項目と、面接シートが怖くなくなる対策法を紹介します。緊張せずに自分の力を出し切り、面接を突破できるようぜひ活用してみてください。

面接シートにおけるチェック項目①入室時のマナー

入室するときは、面接官と学生が始めて顔を合わせるタイミングです。ここで決まってくるのが第一印象です。第一印象は、その後の面接を大きく左右する大切なものといえます。

第一印象がよければ面接官も好意的に話を聞いてくれますし、第一印象が悪ければいくら熱い思いを語ったところで面接官の胸には半分しか届きません。入室時から面接は始まっています。気を引き締めてドアをあけましょう。

ノックの回数・挨拶・ドアの閉め方

自分の順番になり、名前を呼ばれたら、相手に聞こえるように「はい」と返事をします。ドアの前に立ち、落ち着いてゆっくりと3回ノックをしましょう。ドアが開いている場合は、ノックは不要です。

「どうぞお入りください」と返事があったら「失礼します」といって入室します。入室したらドアの方に向き直り、静かにドアを閉めましょう。後ろ手で閉めるのはNGです。ドアを閉めたら面接官の方を向き「本日はよろしくお願いいたします」と挨拶をします。挨拶をいい終えてから30度の角度でお辞儀をし、椅子の横まで焦らずに移動しましょう。

どんな面接でも、入室時は一番緊張します。その緊張がよい緊張感として面接官に伝わるよう、落ち着いて笑顔を忘れないでください。

着席前の挨拶・着席の仕方

入室後はまず椅子の横に立ち、「○○大学〇〇学部から来ました、〇〇です。どうぞよろしくお願いいたします」といい、45度のお辞儀をしましょう。「おかけください」といわれたら「はい、失礼いたします」と述べ15度のお辞儀をして着席します。

椅子では背もたれにもたれず、浅めに腰かけましょう。背筋を伸ばしあごを引くと、明るく前向きな印象を与えることができます。男性は両膝を軽く開き、手は軽く握ってひざの上におきます。女性は両膝を閉じ、両手を重ねて膝の上におきましょう。

自己紹介をして椅子に座るという動作はとても簡単ですが、どんなビジネスシーンでも必要となる大切な基本動作です。その企業の一員として働く姿をイメージしてもらえるよう、きびきびとした動きを心がけることが大切です。

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面接シートにおけるチェック項目②面接中の態度

面接中はどうしても緊張してしまうと思いますが、できるだけリラックスして自然な笑顔を作るようにしましょう。笑顔が苦手、自信が無いという人は、鏡を見て笑顔の練習をしてみてください。

好感をもたれるベストな笑顔を、きっとみつけることができるはずです。ここからはさらに円滑に面接を進めるための、話し方や聞き方を解説していきます。

聞く態度

面接官が話しているときは余計なことを考えず、落ち着いてしっかり話を聞きましょう。自分の話す内容を考えていて上の空になっていたり、手先をモジモジ動かしたりするのは印象がよくありません。話を聞くときは、面接官の目をみるようにします。目を合わせるのが苦手な場合は、ネクタイの結び目をみても大丈夫です。

話を聞く姿勢で重要なのは、相槌です。面接官が話をしているのにずっと無言でいると、話を聞いているのか話が伝わっているのか、面接官も心配になります。話を理解しているということが面接官に伝わるように、適度に相槌を打ってください。

相槌は「はい」というのが基本です。「なるほど」「うん」「へえ」は、偉そう・砕けすぎといった印象をもたれてしまいますので、使わないようにしましょう。

話し方

面接をするときに心がけるポイントは2つあります。1つ目は、面接官の目をみてしっかり聞こえるようにハキハキと話すことです。これができていないと、評価の対象にならない可能性があります。

2つ目は、全てを伝えようとしないことです。面接のために準備した自己PRやエピソードは、丸暗記して全て話したくなります。しかし面接にそんな時間はありません。

限られた面接時間の中で自分の魅力を最大限に伝えるためには、暗記ではなく自分の言葉で話すことが大切です。そのためには、これだけは伝えたいという熱い思いやセールスポイントを、キーワードにして用意しておくとよいでしょう。

準備してきたキーワードを使いながら自分の言葉で話せば、暗記をしていなくても一貫性のある話ができますし、面接官との会話を取り入れて応用することも可能になります。

逆質問

面接の最後に「何か質問はありますか」と聞かれることがあります。面接官はこの逆質問で、会社への興味や入社への本気度を確認しています。しっかり質問できるよう、事前に準備しておきましょう。

逆質問において、するべきではない質問が3つあります。それは、福利厚生や給与など条件面の質問、離職率などネガティブな質問、HPやパンフレットに答えが載っている質問です。それ以外にも、やりがいや社風などあまりに漠然とした質問も避けた方がよいでしょう。

好まれる質問は、企業研究をしてきたことが分かる質問や、企業で働く姿をイメージできている質問です。例えば社員の一日のスケジュール、配属先の決まり方、研修制度、入社までに修得しておくべきスキル等を質問すると、その企業に入社したいという真剣な気持ちが面接官に伝わるはずです。

逆質問攻略については、こちらの記事で詳しく解説しています。

面接シートにおけるチェック項目③退室時のマナー

面接官から「本日の面接は以上です、お疲れさまでした」といわれたら、面接は終了です。この言葉を聞くとホッとして、緊張が解けそうになってしまうかもしれません。

しかし、面接官は部屋を出るまでの学生の姿を見ています。ここでいい加減な態度を取ってしまったら、ここまでの面接の努力が水の泡となってしまいます。最後までしっかり緊張感を持って取り組むようにしましょう。

起立のタイミング・挨拶

面接が終わったらまず、座ったままで感謝の気持ちを述べます。「本日はお忙しいなか貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました」と伝え、一礼するとよいでしょう。その後椅子の横に立ち、もう一度「ありがとうございました」と伝え一礼します。そして、ドアの方に向かいましょう。

面接終了後にしっかり感謝の意を示し挨拶できるかどうかは、とても重要なポイントです。お礼をしないと面接官が気分を害する、というわけではありません。面接官は本来の業務の時間を割いて、学生の面接に当たっています。そのことに気づき感謝することができるような人物か、ということをみられているのです。

ドアの閉め方

ドアの前まで来たら、面接官の方に向き直り「失礼いたします」といって一礼してからドアを開けましょう。退室する時は、面接官に完全に背を向けてしまわないよう注意してください。最後にドアを静かに閉めて、面接は終了です。

退室した後は、緊張が緩みます。退室直後に大きな声で他の学生とおしゃべりしてしまったり、大きな足音を立てて廊下を歩いたりすると、マイナス評価になってしまいます。部屋を出たあとも、面接の延長であるという気持ちを保ち続けてください。

緊張を解いて良いのは、会社のビルを出てからです。面接での頑張りを無駄にしないよう、会社から離れるまでは気を緩めないよう頑張ってください。

39点以下は要注意!
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少しでも不安な人は、「面接力診断」を活用してみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、今すべき面接対策を把握することができます。

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面接シートにおけるチェック項目④質問への回答

面接の大きなポイントである質問への回答は、選考において重要な判断材料となります。企業は回答の内容によって、就活生の人柄や能力・スキル、企業に合っているかどうか、入社後に仕事を任せられるか、などをチェックしています。

筆記試験で優秀な成績をおさめていたとしても、面接での答えによっては不合格となってしまう可能性も十分に考えられます。効果的に自分の強みをアピールし、企業が求める人材だと思われるためにも、しっかりと対策を立てておきましょう。

志望動機

志望動機は、面接で必ず聞かれる質問のひとつです。なぜこの業界で働きたいと思ったのか、なぜその企業を志望したのか、面接官が納得できる明確な理由を伝えましょう。志望動機を答える際のポイントは、結論から述べることです。熱意をアピールしようと長々と説明すると、何がいいたいのか分からなくなってしまうことがよくあります。一番伝えたいことをまず最初に述べ、その後になぜそう思うのかという説明をするとよいでしょう。

また、過去の具体的なエピソードを合わせると、説得力が増します。話を聞いた人が分かりやすいように、簡潔にまとめるようにしてください。志望動機は自分をアピールする重要な質問になりますので、事前に回答を準備しておきましょう。

学生時代に頑張ったこと

「学生時代に頑張ったことは何ですか」という質問も、面接では頻繁に聞かれます。この質問は、応募者の人柄や物事に対する考え方などを知るためのものです。頑張った内容よりも、どのように取り組んだのか、どんな工夫をしたのか、そこから何を学んだのかを知ることで、入社後の姿をイメージします。

例えば、苦手な勉強に対して努力をしてきたエピソードがあれば、仕事もコツコツと取り組める人だと感じられます。また、部活動で仲間と共に優勝した経験からは、コミュニケーション能力や目標に向かって前向きに取り組める力があるとアピールできます。同じ出来事を経験しても人によって感じ方は異なりますので、自分なりに学生時代に頑張ったことをオリジナルのエピソードとして伝えましょう。

長所と短所

面接でよく聞かれる質問のひとつに「あなたの長所と短所は何ですか」というものがあります。長所と短所は、その人の得意・不得意を知るためだけではなく、自己分析がしっかりできているかという点を確認するために聞かれます。自分自身の強み・弱みを知ることは、仕事をしていくうえでも大切です。長所が分かっていれば、得意分野を活かして活躍することができますし、短所を知っていると補うための工夫ができます。

短所があるとマイナスの印象になるかもしれないと、「短所はありません」と答える人がいますが、これはNGです。長所だけでなく短所も合わせて自己分析ができているとアピールしましょう。短所・長所それぞれなぜそう思うのか、短所をカバーするためにどんなことに気を付けているのかも合わせて答えましょう。

入社後のビジョン

仕事での目標や、10年後にどうなっていたいかなど、入社後のビジョンについて質問されることがあります。企業は入社後のビジョンを聞くことで、応募者との相性を確認しています。将来の目標が企業の理念と合っていなければ、入社して働き続けることはできません。

また、仕事に対する意欲や、応募者の将来性などについても判断しています。入社後に仕事に熱意をもって取り組めるか、企業へ貢献してくれるかなど、仕事を任せられるかをチェックしているのです。回答する時には、具体的な役職や数字を使い、なぜそうなりたいのかという理由もしっかりと述べるようにしましょう。事前に企業について調べておくと、入社後のビジョンを答える時の参考になります。

評価項目について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

人事担当者は面接シートに沿ってチェックしている

この記事では、面接シートに基づき面接を突破するコツを紹介してきました。面接は話す内容さえよければどのような態度でも大丈夫だと思っていると、大失敗をするということをお分かりいただけたでしょうか。

面接シートでチェックされていることは、どんな企業でも必要とされる社会人として基本的な立ち居振る舞いです。入退室や面接中の態度で面接官に好印象を与えられれば、他の学生に差を付けることができます。入室から退室まで、失礼が無いようきちんとシミュレーションをしてから面接に臨みましょう。

面接はとても緊張しますが、しっかりと準備をしていれば必要以上に怖がることはありません。当日まで準備してきたことを自信にかえ、面接突破を目指しましょう。

チェックシートの高評価のポイントについて、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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