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履歴書は速達で送ってOK? 担当者の印象と書き方・送り方を解説

履歴書を速達で送ってよいか悩む就活生は多い

ネットで履歴書を作成し、メールなどで提出を求める企業も増えましたが、履歴書を郵送する機会はまだまだあります。

そして履歴書に必ずあるのが提出期限。期限に対してデータなどであれば即日送ることも可能ですが、郵送の場合は前もって送付しなければなりません。しかし就活は忙しいものであり、履歴書が完成するのが提出期限ぎりぎりになってしまうこともあるでしょう。

そして、提出期限ぎりぎりの場合、郵送の中でも速達で送っていいのかどうか悩む就活生も多いはずです。

この記事では履歴書を速達で送ることについて解説します。そもそも履歴書を速達で送ってもいいのか、そして正しい送り方を知り、就活をスムーズに進めていきましょう。

履歴書は速達で送ってもよいのか

履歴書は速達で送ってもいいのかどうか、多くの就活生が悩むことです。郵送の場合は提出期限から余裕を持って提出しなけばなりませんし、期限の前日に限らず2日前、3日前となると普通郵便で間に合うかどうかはわかりません

期限に遅れてしまうと履歴書を受け付けてもらえなくなりますので、その時点で選考では不合格となってしまいます。せっかく書いた履歴書を読んでももらえないのは、非常に勿体ないですが速達で送ることは可能なのでしょうか。

簡易書留での送り方を確認したい場合はこちらを確認してみてください。

速達で送ることは可能だがメリットが少ない

結論から言えば、履歴書を速達で送ることは可能です。速達で送ったからといって受け付けてもらえないわけではなく、期限に間に合いさえすれば通常通り履歴書を読んでもらうことができます。

速達で送るメリットは期限が間に合わない場合に急いで提出できることが挙げられますが、当然メリットだけではありません。デメリットとして普通郵便の料金にプラスして速達料金がかかるなどが挙げられ、メリットは少ないと言えます

履歴書は速達で送ること自体は可能ですが、普通に郵送する場合よりも余分にお金がかかってしまいますし、デメリットは大きいです。期限に間に合うのであれば、速達ではなく普通郵便で送りましょう。

速達は提出期限に余裕がない場合の最終手段

料金が余計にかかるなどのデメリットはありますが、最も重要なことは提出期限をしっかり守ることです。

提出期限に余裕がなくなってしまった場合は、たとえデメリットがあろうと間に合うのであれば、速達で安全に提出した方が良いです。提出期限に間に合わないとそもそも選考を受けることすらできませんし、その方がデメリットは大きいと言えます。

ただ、速達でばかり提出していることは料金的にも好ましい状況とはいえないので、あくまで最終手段という位置づけで、普通郵便では間に合いそうにない場合は速達を利用しましょう。

提出書類の「必着」とはどういったものか確認したい場合はこちらの記事を参考にしてみてください。

就活生に聞いた! 速達の利用経験

ここで、就活生の皆さんはどれほど速達を利用して書類を送付したことがあるのかを見ていきましょう。今回は郵送で書類を送ったことがある就活生の皆さんに、速達の利用経験の有無を聞いてみました。

速達の利用経験

回答結果は、約40%の就活生が速達を利用したことがあるというものでした。少数派ではあるものの、意外に多くの就活生が速達を送付方法の選択肢の一つとして利用していることがわかります。

必要書類を期限内に送ることはもちろん大切ですが、普通郵便と速達の違いは一目瞭然で、企業側が感じる印象も変わってきます。ここからは速達を使っても良いのか、印象の違いについて紹介していきます。

書類を受け取る企業の印象

履歴書を速達で送る場合には提出期限に気をつけるだけではなく、速達で送ったことによって企業がどんな印象を受けるかを知っておくことも大切です。速達は普通郵便と違う書き方があり、封筒を見れば速達で送ったことがすぐにわかります。

速達で送ること自体は可能であり、履歴書を受け取ってもらうことはできますが、普通郵便とは違う印象を残してしまう可能性があります。速達が届いたとき企業がどのような印象を受けるのかは事前に把握しておきましょう。

早く届いたからといって好印象にはならない

速達は文字通り郵便物を早く届けるものであり、同時に送った場合でも普通郵便よりも早く企業のもとに履歴書が届きます。しかし単に届く時間が早いだけで、早く届いた方が好印象であるわけではありません。

提出期限に間に合っていれば速達でも普通郵便も何ら変わりはありませんので、期限まで余裕があるのであれば、速達で送る必要はありません。むしろ速達料金がかかる分デメリットだけが残ってしまいますので、損をすることになってしまいます。

速達はあくまでも提出期限ぎりぎりのときに使用するものであって、通常時に使うものではありません。早く届くことで好印象を残せることはほとんどないので、緊急時以外は速達ではなく普通郵便で送りましょう。

速達だとそそっかしい就活生という印象を受ける

速達で送ることで好印象を残せることはなく、むしろそそっかしい就活生の印象になってしまう可能性があります。提出期限にまだまだ余裕があるにもかかわらず速達で送った場合もスケジュール管理がうまくできてないと見られてしまいます。

スケジュール管理が極端で、慌てている印象になってしまいますので注意しましょう。そそっかしい印象が必ずしも選考で不利になるとは限りませんが、不安要素の一つであることは確かです。

他の就活生と評価が僅差で競り合っているときにはそそっかしい印象がマイナスに働く可能性もあります。不安要素は少しでも取り除くことが就活を成功させる秘訣ですので、そそっかしい印象にならないためにも、できるだけ普通郵便で送るようにしましょう。

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履歴書を速達で送る際の封筒の書き方

履歴書を速達で送る場合は、封筒の書き方に注意が必要です。速達で送りたいのであれば、速達で送る旨を封筒に記さなければならず、その書き方が間違っていれば速達ではなく普通郵便で送られてしまいます。

速達で送るのは提出期限ぎりぎりの緊急時ですので、焦らなくていいように封筒の正しい書き方を知っておきましょう。

封筒の表:宛先と赤文字での『速達』

封筒の表:宛先と赤文字での『速達』

速達で履歴書を送る場合、まずは封筒の表に宛先と赤文字での『速達』を書かなければなりません。宛先の書き方は普通郵便の場合と同じです。送り先の住所、企業名、部署名、それらにつける敬語などを間違えることなく記入していきましょう。

宛先を正しく書けば『速達』の文字を記し、速達で送る郵便物であることを知らせなければなりません。これは黒ではなく赤で書く必要があります。宛先から少し離して『速達』文字を書きましょう。

『速達』のスタンプもありますが、手書きでも問題ありません。またより確実に送るためには封筒の右上に赤い線を引いておきましょう。赤い線が引いてあることも速達の印ですので、『速達』の文字と赤線を両方書いておくことが大切です。

履歴書の封筒の横書きの書き方を確認したい場合はこちらの記事を読んでみてください。

封筒の裏:自分の住所と〆マーク

封筒の裏:自分の住所と〆マーク

速達で送る場合の封筒の裏の書き方は普通郵便と同じですが、時間がなくて焦ってしまいがちですので、しっかりと確認して書くことが大切です。封筒の裏には自分の住所、綴じ口には〆マークを書きましょう。

封筒の中身を見れば誰が送ってきたものかはわかりますが、裏に住所を書くのは基本的なマナーです。また万が一宛先間違いや料金不足などがあった場合には戻ってきますので、必ず住所は記しましょう

綴じ口に〆マークを書くのも封筒の基本的なマナーです。これは誰も開封していない、しっかりと封印したことを示すものですので、ビジネスでは必須の印です。

〆マークは「×」と間違いやすく、「×」と書いてしまうとマナー違反ですの、急いでいて間違えないように注意しましょう。

履歴書を郵送する際の基本

応募書類が無事に準備できたら、あとは郵送する作業となります。応募書類の中身がしっかりと書かれていても、書類の入れ方や封筒などに不備があると印象が悪くなってしまい兼ねません。

「書類の中身がちゃんとしていれば、他に多少不備があっても多めに見てもらえるのではないか」という考え方をする就活生もいるかもしれません。

しかし細部に至るまでマナーを伴って丁寧に扱われた書類は、担当者が気持ちよく受け取ることができます。思わぬところで他の就活生と差が付くと言っても過言ではないのです。ここでは、書類会を郵送する前の準備について見ていきます。

白色のA4サイズが入る封筒を使用する

市販されている封筒は白色、茶色などがありサイズも定型サイズ、定形外サイズとさまざまなものがあります。

応募書類を企業に送るときには、白色の封筒でA4サイズが折らずにはいる角形2号をえらびましょう。この角形2号は、履歴書などの書類やクリアファイルもそのまま綺麗に入れることができるからです。

また、二つ折りしたときのサイズがB5サイズの履歴書を作成した場合は、角形4号の白色の封筒でも構いません。市販の履歴書のセットに入っている長型の定型サイズの封筒は、書類を折らなくては入らないサイズですので避けるようにしましょう。

長型タイプの封筒で送付すると、企業側で書類を開封したときに応募書類を広げる作業が伴います。また書類の保管も不便になるのでマナー違反となるのです。

履歴書はクリアファイルに入れる

使用する封筒が決まったら、注意して封筒に応募書類を入れましょう。A3の履歴書などの大きな書類は2つ折りにして、他の応募書類と一緒にクリアファイルに入れてから封筒に入れます。

クリアファイルに入れるメリットは、書類が郵送中に折り曲がらないこと、そしてトラブルなどで封筒が濡れてしまったときにも汚れにくいなどがあります

また企業の採用担当者が複数いた場合、書類審査で応募書類が社内を行き来することもあるでしょう。その際にも担当者が扱いやすいということ、書類の一部が紛失してしまうことの予防にもなります。応募書類はステープラでとめないようにしましょう。

ステープラは書類に穴を開けてしまいますし、コピーを撮るときに取り外す手間がかかります。クリアファイルの中で動かないようにしたい場合は、ゼムクリップで留めましょう。

自己分析の浅さは、人事に見透かされる

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履歴書を速達で送る方法

履歴書の郵送方法は、先ほど述べた通りですが、速達で送るにはどのようにしたら良いのでしょうか?

普段郵便物を出すことに慣れていない人の場合、急いで履歴書を送りたいのにもかかわらず、郵送に何日かかるか見当がつかないと、不安になることがあるかもしれません。

これから履歴書を速達で送る際に、知っておくと役に立つ方法を2点挙げて紹介します。いずれもポスト投函ではなく郵便局の窓口へ持参する方法を推奨しています。なぜ窓口に行かなければならないのか、その理由も明記していますので、参考にしてください。

速達はポスト投函ではなく窓口で出す

企業に速達を出す場合は、郵便ポストに投函するのではなく、郵便局の窓口に出すようにしましょう。

ポストに直接出してしまうと、万が一郵送物の重量がオーバーしていた場合、切手不足として差出人に返送されるなどして、履歴書が希望通りに届かないことがあります。これでは速達で出した意味がありません。

時間も貼った分の切手もロスしてしまいます。たとえ自宅で重量と切手代を確認していたとしても、確実に郵送できるようにするために窓口へ持参した方が良いでしょう。

郵便局の窓口の方が、郵便ポストに比べ集荷回数が多いことも、窓口へ持参することをおすすめする理由の1つです。郵便局に履歴書を持参する際には、窓口の空いている時間を事前に確認しておくとより安心です。

速達で送る場合の追加料金を支払う

履歴書を速達で送る場合は、基本料金にプラスして速達料金分の切手を貼る必要があります。料金は郵便物の重さで変わり、250gまであればプラス280円、1kgまではプラス380円、4kgまでは650円です。

封筒と履歴書だけであれば、250g以内で収まることがほとんどではありますが、他にも書類を同封している場合は250gを超えてしまうこともあります。料金不足になれば当然速達にはなりませんので、郵送前には必ず重さを図っておきましょう。

心配なのであれば多めに切手を貼っておくのもいいですが、窓口で送ることでより確実に速達で送ることができます。窓口であれば切手を貼らなくても現金で送料を支払うこともできますし、受付時間内であれば窓口を利用するようにしましょう

速達でかかる金額の例

  • 50g以内:120円+280円(速達料金)=400円
  • 100g以内:140円+280円(速達料金)=420円
  • 150g以内:205円+280円(速達料金)=485円
  • 250g以内:250円+280円(速達料金)=400円

到着の確認がしたい場合は簡易書留で送る

履歴書を郵送するのが、企業の設けた書類到着締切日の直前になった場合、書類がきちんと期限内に企業に到着したかどうか気になる人もいるでしょう。

そのような場合、郵便物を速達で出すことに加え、簡易書留にすることで郵便物の追跡確認が取ることができ安心です。簡易書留を出すためには、郵便局の窓口に行き、指定の複写式の書類に記入する必要があります。

窓口で引受番号が書かれた受領証の本人控えをもらえますので、書類到着が確認できるまでは無くさないように大切に保管しておきましょう。

受領証に記載されている引受番号を郵便局の追跡サービスのページに入力することで、発送した郵便物の配達状況が確認できます。簡易書留の場合、郵便局が日曜日などの休日でも配達を行っているため、土日祝日でも営業している会社は書類の受け取りが可能です。

就活生に聞いた! 書類提出でミスを防ぐコツ

書類提出でミスを防ぐコツ

書類選考で自身をアピールして面接につなげるためには、まずミスなく書類を送る必要があります。速達を利用する場合を含め多忙を極める就活において、余裕のない中でどのようなことを意識すべきか、就活生の皆さんの回答を参考に考えてみましょう。

なるべく早く書類を準備するという回答が多数

ミスをしないためにはなるべく早く書類を準備し、余裕をもって確認するという回答が多数を占めました。

やはり、余裕がないと十分に確認ができなかったり、焦ってミスをしてしまうというのが共通認識としてあるようです。速達を使わなければいけない状況をなるべく作らないことが、書類選考をスムーズに進めるために必要なことと言えます

周囲の人にも確認してもらうという回答も

集まった回答の中では、家族や先輩などに書類を確認してもらうというものが多く見られました。

複数人で確認することでミスに気づきやすく、正確な書類の作成につながると考えている就活生が多いようです。提出書類はただ間に合えば良いのではなく、間に合うのは前提で、不備の無い正確な情報が記入できていることがより大切です。

単に誤字などで印象を落とすだけでなく、特に履歴書は入社後にも管理される公的書類であるため、そこにミスがあれば間違った情報のまま扱われ、正しく連絡が取れないといったトラブルにつながる危険性があるからです。

特に急ぎの場合は、あとからミスを見つけて書き直すという手間を増やさないためにも、相手に余裕があれば書いている最中にもチェックしてもらうなどの工夫も必要になりそうです。

履歴書は速達ではなく余裕を持って普通郵便で送ろう!

履歴書は速達で送ることはできますし、そそっかしい印象を残してしまう可能性はあるものの、送ること自体は問題ではありません。

しかし速達で送る場合には料金が余計にかかりますし、早く届いたからといって好印象を残せることもありませんので、基本的には普通郵便で送りましょう。

速達は提出期限がぎりぎりの場合の緊急手段であり、普段から使うものではありません。普通郵便では間に合わない場合は速達で送る必要がありますが、速達で送る必要がないように、余裕を持って履歴書を作成しておくことが大切です

速達は使用しないに越したことはありません。余計な印象を残さないためにも、履歴書は余裕を持って普通郵便で送りましょう。

書類提出に関する調査

  • 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
  • 調査日:2022年5月27日~6月1日
  • 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
  • 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の129人

速達に関する調査

  • 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
  • 調査日:2022年8月10日~15日
  • 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
  • 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の152人

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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