自動車整備士の平均年収・ボーナス事情｜比較シミュレーションで比べてみよう

自動車整備士とは

自動車整備士は、自動車のメンテナンスや修理をおこなうことがきる自動車整備士国家試験に合格した有資格者です。主に自動車ディーラーやカー用品店のメカニックや修理工場などに勤務しています。整備士は1級～3級までありますが、学校で専門知識を学んで就職して実務経験を積むことで受験資格が得られます。今後、ハイブリッドカーや電気自動車が普及するため、電気に関する知識を身につける必要があります。

そんな自動車整備士の業務内容や、年収などを調査してみました。

自動車整備士の種類について

自動車整備士を分類すると、1級～3級の自動車整備士と特殊整備士があります。さらに分類すると1級には、大型自動車、小型自動車、二輪自動車があり、2・3級にはガソリン・エンジン、ジーゼル・エンジン、シャシ、二輪があり、特殊整備士には、タイヤ、電気装置、車体があります。

自動車整備士の業務内容

三級自動車整備士は、ガソリン・エンジン、ジーゼル・エンジン、シャシ、二輪の資格があります。工業高校自動車科では卒業と同時に受験資格が得られます。また、1年以上の実務経験を積むことで受験資格を得ることができます。

二級自動車整備士は、三級と同様の資格があります。自動車整備の専門学校を卒業すると同時に、受験資格が得られます。

一級自動車整備士は、大型自動車、小型自動車、二輪自動車の資格があります。専門学校や大学の自動車整備士1級の過程を卒業と同時に、受験資格を得られます。また、二級の資格取得後、3年間の実務経験を積むことで受験資格が得られます。

特殊整備士は、タイヤ、電気装置、車体に特化した資格です。タイヤ専門店で仕事、ハイブリッド車や電気自動車に関する専門知識を得たり、板金塗装業を目指している方に向いています。

自動車整備士に求められる能力について

自動車整備士になるには、自動車整備士免許が必須となります。学校卒業後、工場で実務経験を積んで受験します。取得級を上げることで、業務範囲を広げることが可能です。二級自動車整備士と検査員の資格を得ることで、整備工場を運営することができます。

自動車整備は工場内とは言え、夏は暑く、冬は寒い場所で長時間作業しなければならないため、健康管理に注意する必要があります。また、長時間の立ち仕事や重い部品を運んだり、硬いネジを締めることも多いため、体力が必要です。

自動車を整備する仕事ですが、担当者がお客さんに状況を伝えるケースが多いです。メカニックの対応は、顧客の満足度の比重が大きいため、コミュニケーション能力が必要です。

自動車の整備は、ドライバーや乗員の命に直結する作業のため、見落としやミスは許されません。適格で正確な作業が要求されます。焦らず、冷静な判断能力が必要になります。

自動車整備士の平均年収と他職種との比較

自動車整備士の平均年収について

DODAによると、自動車整備士の平均年収は、397.7万円です。ただし、勤務先の企業、職種、地域によって大きな差が生じることもあります。賃金構造基本統計調査によると、自動車整備士の平均年齢は36.8歳、平均勤続年数は11.8年、平均労働時間は189時間(所定内：169h、所定外：20h)です。

他の職種・平均との比較

日本の平均年収422万円と比較すると、自動車整備士はやや下回っていることがわかります。自動車の品質が向上し、故障が少なくなってきたこと、若者の自動車離れ、カーシェアリングの普及などの要因で修理やメンテナンス需要が減っているが考えられます。

 

自動車整備士のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

自動車整備士のボーナスや昇給は、勤務する企業や業績によって異なります。DODAによれば、自動車整備士のボーナスは2015年冬が57.3万円、2016年夏が57.4万円です。

昇給について

自動車整備士の昇給は、勤務する企業によって異なります。キャリアと年齢が上がることで役職や管理マネージメントの職に就くことで昇給が見込めます。資格手当は3級自動車整備士で5,000円前後、1・2級自動車整備士1万円前後が相場のようです。自動車検査員になると2万円程度です。

自動車整備士の年齢別平均年収推移シミュレーション

自動車整備士の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢	年収	月給	ボーナス
20~24歳	252.9万円	208.2万円	44.7万円
25~29歳	329.4万円	271.2万円	58.2万円
30~34歳	379.5万円	312.5万円	67.1万円
35~39歳	415.9万円	342.4万円	73.5万円
40~44歳	448.3万円	369.1万円	79.2万円
45~49歳	473.9万円	390.2万円	83.7万円
50~54歳	493.7万円	406.5万円	87.2万円
55~59歳	486.6万円	400.6万円	86.0万円
60~64歳	364.7万円	300.3万円	64.4万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30～34歳での平均年収は379.5万円、うちボーナスは67.1万円になると予測されます。40～44歳では平均年収が448.3万円、うちボーナスは79.2万円になると予測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

自動車整備士と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢	自動車整備士の平均年収	日本の平均年収
20~24歳	252.9万円	263.5万円
25~29歳	329.4万円	343.3万円
30~34歳	379.5万円	395.5万円
35~39歳	415.9万円	433.4万円
40~44歳	448.3万円	467.1万円
45~49歳	473.9万円	493.8万円
50~54歳	493.7万円	514.4万円
55~59歳	486.6万円	507.0万円
60~64歳	364.7万円	380.1万円

自動車整備士の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いと言えるでしょう。30～34歳の平均年収は379.5万円で、日本の平均と比較すると16万円ほど低くなると推測されます。40～44歳では448.3万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

自動車整備士の生涯賃金シミュレーション

	自動車整備士の平均年収	日本の平均年収
生涯賃金	1.82億円	1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と事務職の生涯賃金を比較してみましょう。自動車整備士の平均年収は397.7万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20～65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

自動車整備士の生涯賃金は、1.82億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると800万円ほど少ないと推測されます。

まとめ

ここまで自動車整備士について調査を進めてきました。日本の平均年収をやや下回っていることがわかりました。自動車整備士は勤務する企業によって年収が大きく異なります。企業によっては自動車整備士の技量を活かして業務を拡大できるチャンスもあります。今後、ハイブリッド車や電気自動車が普及するため、自動車整備士はガソリンエンジンやディーゼルエンジンの他に新たな分野の技術を習得していかなければなりません。国内では自動車販売台数が減少傾向にあるため自動車メーカーはアジア、新興国などで販売を強化しています。今後、自動車整備士も海外で活躍するチャンスも考えられます。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

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