経理の平均年収・ボーナス事情｜比較シミュレーションで比べてみよう

経理とは

企業を安定して運営するために欠かせない職種のひとつが、経理でしょう。事務職の中でもお金を専門に扱う経理とは、一体どのような職種なのでしょうか。また、経理の平均年収や賞与などは、どのようになっているのでしょうか。詳しい情報を調べてみました。

経理の業務内容

経理は事務職にくくられる職種であり、企業では総務や経営管理部といった所属になります。新卒の場合は、一般事務を希望する人が配属されるケースになりますが、中途採用をする場合には、「募集：経理」として求人が出されるケースがほとんどです。

経理の主な業務内容は、企業のお金に関わるものです。例えば取引先企業への支払いや入金確認、出張費を建て替えた社員への支払い、そのほか予算管理や小口清算などもおこなう場合があります。

これらの業務内容から分かるように、経理は企業のお金の流れをほとんど把握できるポジションにあるため、企業の業績などのキャッチアップもしやすい職種となります。

経理に求められる能力について

経理に一番必要と言えるのが、正確性です。取引先に振り込む金額がの桁がひとつ違っていた、振り込み先の指定を間違えていた、といったミスは大きな問題になりかねません。自社の社員であるならまだしも、企業間で自社の信用も失いかねない問題へとつながる可能性もあるためです。そのため、経理には、指定の振込先に、指定の金額を振り込む正確性が必要不可欠となります。

次に、誠実さです。経理は、企業の業績などを知ることのできるポジションです。自社の状況を他社へうかつに話す人であれば、企業の情報は駄々洩れになってしまします。また、少しの金額ならばわからないだろうと小口に手を出すという人であっては、いずれ大きな金額となり企業の損失となり、社内の人間関係も悪くします。そのため、こういったことのない誠実さが経理には必要です。

また、経理にはコミュニケーション能力も必要です。営業など取引先企業とのやり取りがある人が、自社の締め日までにしっかりと支払書を持ってきてくれないと、支払日になっても振り込むことができません。しかし、社内でしっかりとコミュニケーションがとれていれば、営業担当も経理に迷惑はかけられないと期日までに請求書を上げてくれるでしょう。

経理の平均年収と他職種との比較

経理の平均年収について

転職会議調べによれば、経理の平均年収は463万円となっています。特に経理の平均年収は、30代以降がそれ以前と比べて高くなる傾向があるようです。

他の職種・平均との比較

経理の平均年収は、日本の平均年収422万円と比較して、41万円高くなっています。また類似職の人事で517万円、広報で509万円であることから考えても、経理含め人事、広報など会社の運営の近いところに就く職種の人は、日本の平均年収より高い傾向にあります。

経理のボーナス・昇給事情

経理について

経理のボーナスの有無については、企業によって異なります。多くの企業では年2回の賞与があるようですが、企業によってないケースもあります。その年のボーナスの有無については、経理の職種がいち早く察知するでしょう。

昇給について

経理の昇給についても、企業によって異なります。定期的な昇給のための制度を整備している企業も多いですが、昇給制度を取り入れていない企業もありますので、一概にあるなしを断定できるわけではありません。

経理の年齢別平均年収推移シミュレーション

経理の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢	年収	月給	ボーナス
20~24歳	296.6万円	20.4万円	52.4万円
25~29歳	386.4万円	26.5万円	68.3万円
30~34歳	445.1万円	30.5万円	78.6万円
35~39歳	487.8万円	33.5万円	86.2万円
40~44歳	525.8万円	36.1万円	92.9万円
45~49歳	555.8万円	38.1万円	98.2万円
50~54歳	579.1万円	39.7万円	102.3万円
55~59歳	570.6万円	39.2万円	100.8万円
60~64歳	427.8万円	29.4万円	75.6万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30～34歳での平均年収は445.1万円、うちボーナスは78.6万円になると予測されます。40～44歳では平均年収が525.8万円、うちボーナスは92.9万円になると予測されます。年収は全体的に高いものの、ボーナスや月給自体はずば抜けて高いということではないようです。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

経理と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢	経理の平均年収	日本の平均年収
20~24歳	296.6万円	263.5万円
25~29歳	386.4万円	343.3万円
30~34歳	445.1万円	395.5万円
35~39歳	487.8万円	433.4万円
40~44歳	525.8万円	467.1万円
45~49歳	555.8万円	493.8万円
50~54歳	579.1万円	514.4万円
55~59歳	570.6万円	507.0万円
60~64歳	427.8万円	380.1万円

経理の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると年齢を問わず高くなると予測されています。30代からはっきりと差が出ており、30～34歳の平均年収は445.1万円で、日本の平均と比較すると49.6万円ほど高くなると推測されます。40～44歳では525.8万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

経理の生涯賃金シミュレーション

	経理の平均年収	日本の平均年収
生涯賃金	2.14億円	1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と経理の生涯賃金を比較してみましょう。経理の平均年収は463万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20～65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

経理と日本の平均的な生涯賃金をシュミレーションした場合、経理の生涯賃金の方が大幅に高くなると予測されています。金額にして、2,400万円ほど、日本の平均より高くなると推測できます。

まとめ

企業の運営を中心になって支える経理は、重要なポジションであるため誠実さやコミュニケーション能力だけでなく、正しく処理をおこなう正確性が必要になります。経理による1つのミスが大きな問題へと発展する可能性もあるからです。しかし、企業の業績をいち早く察知することができたり、取引先も知ることができたりするため、企業を多方面から知る面では学ぶことの多い職種でしょう。

また、経理でキャリアアップを目指したい場合は、知識や能力を磨いて資格を取ることもおすすめです。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

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