職種研究

ADの平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

ADとは

テレビ業界の職種として、裏方担当でよく耳にするのがADではないでしょうか。テレビの制作に関わる職種というのは周知のとおりですが、具体的にはどのような業務をおこなっているのでしょうか。

また、ADの平均年収や賞与などは、どのようになっているのでしょう。年代別の年収など、詳しい情報を調べてみました。

ADの業務内容

ADはテレビ制作に関わる職種です。テレビ制作・企画に携わる職種を希望する場合、基本的にまずはADに就きます。その後キャリアアップにてディレクターとなります。そのためADは、ディレクターのサポートをするのが主な業務です。

ADの業務を詳しく説明していきます。ADは、番組に携わる演者やスタッフの宿泊や移動、食事の手配、ロケで使う場所のアポイント取り、番組制作の下準備となるリサーチ業務も担います。

テレビ制作はイレギュラーなことも多くあります。ロケ先や演者の状況に応じた対応をとる必要もあるでしょう。ADの仕事は多岐に渡るだけでなく、テレビ制作において、なくてはならない職種なのです。

ADに求められる能力について

  • コミュニケーション能力
  • 臨機応変な対応力
  • 健康・体力

ADに一番必要といえるのが、コミュニケーション能力です。ADの職は演者だけでなく、テレビ制作にかかわるカメラマンやヘアメイクさん、そしてロケ先の人など多くの人と関わります。そのため、撮影を潤滑に進めるためにもコミュニケーション能力は必要となります。

ADの仕事を進めるうえでもうひとつ大事なのが、臨機応変な対応をとることができるか、です。業務内容でも説明しましたが、演者の体調不良や、ロケ先の不都合などすべてが計画通りに進むとは限りません。イレギュラーなことが起きた際に、臨機応変な対応をとることができるADは重宝されるでしょう。

また、ADには健康・体力も必要です。撮影は企画に応じて早朝から深夜となる可能性もあります。不規則な生活が続く可能性もあるので、健康管理が十分にできることや体力があるという強みを持っているとよいでしょう。

プロジェクトマネージャーの平均年収と他職種との比較

プロジェクトマネージャーの平均年収について

転職会議調べによれば、ADの平均年収は345万円となっています。特にADの平均年収は、30代後半以降がそれ以前と比べて高くなる傾向にあるようです。

他の職種・平均との比較

  • 日本の平均年収:422万円
  • プロデューサー:493万円
  • 放送作家:467万円

ADの平均年収は、日本の平均年収422万円と比較して、77万円低くなっています。また類似職のプロデューサーで493万円、放送作家で467万円であることから考えても、ADの平均年収は低いものであることがうかがえます。

ADのボーナス・昇給事情

ボーナスについて

ADのボーナスの有無については、企業によって差があります。多くの企業では年2回の賞与があるようです。しかし、企業によってないこともあるなど、ボーナス事情には差があります。

昇給について

ADの昇給についても、企業によって事情が異なってきます。定期的な昇給のための制度を整備している企業も多いですが、事情によっては昇給がほとんどない場合もあるので、一概にあるなしを断定できるわけではありません。

ADの年齢別平均年収推移シミュレーション

ADの年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 229.2万円 15.7万円 40.5万円
25~29歳 298.5万円 20.5万円 52.7万円
30~34歳 343.9万円 23.6万円 60.8万円
35~39歳 376.9万円 25.9万円 66.6万円
40~44歳 406.2万円 27.9万円 71.8万円
45~49歳 429.4万円 29.5万円 75.9万円
50~54歳 447.4万円 30.7万円 79.0万円
55~59歳 440.9万円 30.3万円 77.9万円
60~64歳 330.5万円 22.7万円 58.4万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は343.9万円、うちボーナスは60.8万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が406.2万円、うちボーナスは71.8万円になると予測されます。年収と同様に、ボーナスや月給自体もそこまで高くないようです。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

ADと日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 ADの平均年収 日本の平均年収
20~24歳 229.2万円 263.5万円
25~29歳 298.5万円 343.3万円
30~34歳 343.9万円 395.5万円
35~39歳 376.9万円 433.4万円
40~44歳 406.2万円 467.1万円
45~49歳 429.4万円 493.8万円
50~54歳 447.4万円 514.4万円
55~59歳 440.9万円 507.0万円
60~64歳 330.5万円 380.1万円

ADの平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると年齢を問わず低くなると予測されています。30~34歳の平均年収は343.9万円で、日本の平均と比較すると51.6万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では406.2万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

ADの生涯賃金シミュレーション

  ADの平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 1.65億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金とADの生涯賃金を比較してみましょう。ADの平均年収は345万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

ADと日本の平均的な生涯賃金をシュミレーションした場合、ADの生涯賃金の方が若干ですが低くなると予測されています。金額にして、2,500万円ほど日本の平均より低くなると推測できます。

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まとめ

ディレクターやプロデューサーに比べるとADは地味な印象かもしれませんが、ADは番組制作・企画にはなくてはならないポジションです。視聴者を楽しませる番組をつくるため、そしてスタッフや演者がスムーズに業務をするために、ADは動き回る必要があります。大変な業務かもしれませんが、重要なポジションであることは忘れないでください。

またディレクターやプロデューサーへキャリアアップするためには、ADで経験を積む必要があります。キャリアを積むためにも、必要な能力をさらに身に付けていきましょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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