声優の平均年収・ボーナス事情　比較シミュレーションで比べてみよう

声優とは

声優とは、アニメや洋画などの映像作品やドラマCDなどの音声作品において、声の出演をする俳優のことです。声優を本業としている人もいれば、アイドルなどから声優になる人もいます。

最近では、声優がアイドル的な人気を得て、歌手としてデビューするような場合もあるようです。そんな声優という仕事の業務内容や平均年収などについて見ていきましょう。

声優の業務内容

声優の業務内容は、主に声による演技をすることです。アニメや洋画の映像を見ながら声を吹き込むアフレコが代表的な例だといえます。それ以外にも、テレビやラジオ、CMのナレーションや、ドラマCD、ゲーム内のキャラクターの声など、声優の活躍範囲は多岐にわたります。

声優の主な仕事場所は録音スタジオです。アニメや洋画のアフレコの場合、録音スタジオに共演者が集まり、かわるがわる声を入れていくスタイルがとられることが多いようです。

録音している部屋の隣には大抵「調整室」があり、監督やプロデューサーなどが録音した声をチェックしています。そして修正などがあればその場で変更することもあるようです。

声優という仕事ができた当初は顔が見えないことがあたりまえでしたが、近年では声優を務めながら俳優やバラエティタレントとしても活動したり、雑誌に写真が載ったりと、顔を見せて活動する声優も増えています。

声優に求められる能力について

声優になるために必要な資質のひとつめは、強い精神力です。声優になるためには専門学校や養成所に通うことが一般的です。しかしそうすれば必ず声優になれるという保証はありません。また、声優プロダクションに所属できれば仕事がくるわけではありませんし、仕事がきたとしてもそれが自分の希望する仕事ではない場合もあります。このように声優になるためには何度も挫折しそうなポイントがやってきます。それを乗り越えるための強い精神力が必要です。

次に必要な資質は自己管理能力です。声優の武器はなんといっても自分の声です。したがって、仕事に備えて日ごろから体調を整えておかなければなりません。そのためにはアスリートのように食生活や運動など気を使う必要があるでしょう。

最後の資質は営業力です。声優の仕事はオーディションで募集されることが多く、求められているキャラクターや声質を自分なりに解釈してオーディションに臨む必要があります。その上で、自分の声や特技を売り込んでいく営業の姿勢が必要です。

声優の平均年収と他職種との比較

声優の平均年収について

声優の平均年収は、総合学園ヒューマンアカデミーパフォーミングアーツカレッジの情報によると5,000円から数千万円とかなり幅があるようです。まだ人気が出る前の声優も含めると、その平均年収はおよそ300万円ほどと予想できそうです。また、声優の給与は月給ではなく歩合制であることがほとんどで、ランクによってギャラが決定することが多いようです。

他の職種・平均との比較

日本の平均年収が422万円であるのに対し、声優の平均年収はおよそ300万円です。似た分野の職種と比べると、映像／イベント／芸能関連の平均年収が326万円（DODA調べ）となっており、声優とほぼ同程度となっています。

声優のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

ボーナスがあると断言はできませんが、所属プロダクションによっては出るところもあるでしょう。所属先や仕事内容によると見られるため、一概には言えません。

昇給について

声優の給与はランクによって金額が決定されることが多く、このランクは日本俳優連合の「外画動画出演規定」をもとに決められています。ただ昇給に関して、一概に断言することはできません。

声優の年齢別平均年収推移シミュレーション

年齢	年収	月給	ボーナス
20~24歳	187.3万円	12.9万円	33.1万円
25~29歳	244.0万円	16.7万円	43.1万円
30~34歳	281.1万円	19.3万円	49.7万円
35~39歳	308.1万円	21.1万円	54.4万円
40~44歳	332.1万円	22.8万円	58.7万円
45~49歳	351.0万円	24.1万円	62.0万円
50~54歳	365.7万円	25.1万円	64.6万円
55~59歳	360.4万円	24.7万円	63.7万円
60~64歳	270.2万円	18.5万円	47.7万円

声優の20代前半の年収は187.3万円と、200万円を下回る予想となっています。また、月給が20万円をこえるのは30代前半からの可能性が高く、20代のうちは経済的に厳しくなる予測となっています。

声優と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

 

年齢	声優の平均年収	日本の平均年収
20~24歳	187.3万円	263.5万円
25~29歳	244.0万円	343.3万円
30~34歳	281.1万円	395.5万円
35~39歳	308.1万円	433.4万円
40~44歳	332.1万円	467.1万円
45~49歳	351.0万円	493.8万円
50~54歳	365.7万円	514.4万円
55~59歳	360.4万円	507.0万円
60~64歳	270.2万円	380.1万円

日本の平均年収と声優の平均年収を比較すると、すべての年代において声優のほうが平均年収が低くなる予測です。50代前半では、150万円近く声優の平均年収のほうが下回る予測となっています。

声優の生涯賃金シミュレーション

	声優の平均年収	日本の平均年収
生涯賃金	1.35億円	1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と声優の生涯賃金を比較してみましょう。事務職の平均年収は300万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20～65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

声優の生涯賃金は、1.35億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると5,500万円ほど少ないと推測されます。

まとめ

声優という仕事の業務内容や平均年収についてここまで見てきました。高い収入を得るには、自分で仕事を探したりオーディションでアピールしたりといった積極性が重要になってくるでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

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