不動産業界とは
不動産業界とはビル、マンション、住宅、土地などを仲介、売買、開発、建設、販売などをする企業のことです。近年では、それらを単体ではなく複合施設として開発することもあり、大規模なものになると道路や街区ごとに中長期の計画的な再開発をおこなう場合もあります。
不動産業界には、リゾート施設や複合施設を開発するデベロッパー、住宅関連を担当するハウスメーカー、物件や賃貸を売買・仲介する仲介業者、マンションや一戸建ての販売をする住宅販売、物件を管理する管理会社、マンションやビルなどの建設を担当する総合建設企業(ゼネコン)などがあります。
不動産業界について
不動産業界の代表的な企業は、デベロッパーでは三井不動産、住友不動産、三菱地所、ハウスメーカーや住宅販売では大和ハウス工業、へーベルハウス、清水ハウス、仲介業者では大東建託グループ、エイブル、ミニミニ、管理会社では三菱電機ビルテクノサービス、積和不動産、東急コミュニティ、総合建設企業(ゼネコン)では鹿島建設、清水建設、一条工務店などがあります。
不動産業界は消費税の増税による駆け込み需要や景気回復に伴い、好調な期間が続いていました。しかし、2018年問題や金融政策の不安などにより、需要と供給のバランスが崩れ始める時期になっており、今後の不動産業界の雲行きは不透明な状況にあります。
不動産業界の職種について
- 営業
- 企画・開発
- 管理
- 建築・土木
営業は不動産業界で最も多い職種で、販売営業、売買・仲介営業、個人・法人営業など種類も豊富です。総合職の場合はまず営業から携わることが多く、国家資格である宅地見物取引主任者の資格を取得すると優遇されます。企業によっては取得必須となります。
企画・開発も企業により異なりますが、ビルやマンションの建物以外に土地や市街地などが対象になる場合もあります。大きな企業では、土地の購入から引き渡しまで一貫した大プロジェクトになることもあります。
管理は主にビルやマンションの管理になります。最も多いのがトラブルやクレーム対応といわれていますが、その他にも簡単な点検・検診、修繕や防犯・防災対策、そして清掃まで様々な業務があります。
建築・土木は建築現場や土木現場の施工管理業務を担当します。建築施工管理技士、建築士、土木施工管理技士などの資格を取得すると優遇されるでしょう。企業によっては取得必須となります。
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不動産業界の平均年収について
不動産業界の平均年収
業界 | 平均年収 |
介護 | 361 万円 |
百貨店 | 443 万円 |
ブライダル | 489 万円 |
アパレル | 491 万円 |
人材業界 | 524 万円 |
ドラッグストア | 529 万円 |
旅行会社 | 540 万円 |
農業 | 557 万円 |
食品業界 | 564 万円 |
鉄道 | 597 万円 |
専門商社 | 603 万円 |
出版社 | 610 万円 |
IT | 631 万円 |
ゲーム業界 | 637 万円 |
パチンコ | 662 万円 |
不動産 | 665 万円 |
銀行 | 668 万円 |
物流業界 | 676 万円 |
生命保険・損害保険 | 682 万円 |
電機・家電大手 | 688 万円 |
自動車 | 707 万円 |
証券 | 722 万円 |
テレビ局 | 910 万円 |
総合商社 | 1135 万円 |
コンサルティング | 1263 万円 |
不動産業界の生涯賃金
業界 | 生涯賃金 |
介護 | 1.58億円 |
百貨店 | 1.94億円 |
ブライダル | 2.14億円 |
アパレル | 2.15億円 |
人材業界 | 2.29億円 |
ドラッグストア | 2.31億円 |
旅行会社 | 2.36億円 |
農業 | 2.44億円 |
食品業界 | 2.47億円 |
鉄道 | 2.61億円 |
専門商社 | 2.64億円 |
出版社 | 2.67億円 |
IT | 2.76億円 |
ゲーム業界 | 2.79億円 |
パチンコ | 2.90億円 |
不動産 | 2.91億円 |
銀行 | 2.92億円 |
物流業界 | 2.96億円 |
生命保険・損害保険 | 2.98億円 |
電機・家電大手 | 3.01億円 |
自動車 | 3.09億円 |
証券 | 3.16億円 |
テレビ局 | 3.98億円 |
総合商社 | 4.97億円 |
コンサルティング | 5.53億円 |
不動産業界の生涯賃金は2億9,100円です。表の平均生涯賃金が2億8,600円ですので、不動産業界の方が500万円高いことになります。不動産業界は全25業界中10番目に高い生涯賃金のため、平均よりやや高いことがうかがえます。
また、生涯賃金が近いその他の業界は、パチンコ業界が2億9,000円で100万円低く、銀行業界が2億9,200円で100万円高い位置にあります。
企業により異なりますが、ディベロッパーや総合建設企業(ゼネコン)は比較的に平均年収が高い傾向にあります。また、こちらも企業によりますが、仲介業者や管理会社は比較的に平均年収が低い傾向にあるようです。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。
まとめ
これまで右肩上がりに順調な成長をしてきた不動産業界ですが、現在は大きな壁に阻まれつつあります。それは2018年問題といわれ、2018年もしくは2019年には人口減少により、ビルやマンション、一戸建てから土地まで需要と供給のバランスが崩れてしまう可能性があることです。
これに加え、金融政策の先行き不安もあり、不動産業界としてはバブル崩壊の再来を懸念している企業も少なくありません。
しかし、不動産業界では新たな取り組みをすでに始めています。例えば、高齢者向けのバリアフリー施工、既存物件のリフォーム、若者向けの中古物件のリノベーション、海外事業の進出などです。
また、2020年には東京五輪がありますので、東京都心部では老朽化したビルやマンションの建て替えや開発が数多くおこなわれています。今後の動向が不透明な不動産業界ではありますが、様々な新しいビジネスモデルも誕生しています。不動産業界に興味を持っている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。