職種研究

清掃業の志望動機の書き方|業務内容・記載ポイント・例文付き

清掃業界に就職するには志望動機が重要

自宅近辺から駅や電車内といった公共機関、職場やレジャー施設まで、私たちを取り巻く環境が清潔に保たれているのは、清掃業に従事する方々がいるからです。私たちは生活していれば、どこかで必ず清掃業の恩恵を受けています。

日頃意識している人は少ないものの、清掃業は人々の生活と密接に関わっています。

汚れやゴミは人が生活する限り発生するものであり、需要が高く今後も縮小する懸念の少ない業界と言えます。

そんな清掃業界に就職するためには、清掃業界の特徴を押さえた志望動機を作成することが重要です。

この記事では清掃業界の現状や業務内容を踏まえ、採用担当者の心に響く志望動機を作成するためのポイントを詳しく解説しています。ぜひ参考にして、清掃業界で内定を勝ち取りましょう。

衛生環境を保つ清掃業とは

清掃業とは読んで字のごとく住宅や施設の清掃を行うことです。

よく見かけるのはトイレ掃除やゴミ回収を行う業者の姿ですが、清掃業の業務内容は多岐に渡ります。建築物の衛生環境を維持する清掃計画の立案や、清掃計画の実行に際しての指揮監督といった、有資格者でなければ従事できない分野もあり、専門的な知識が求められることもあります。

ここでは、清掃業の主な業務内容をまとめています。志望動機を作成する上では業務内容を把握することで、志望動機をより具体化することができるでしょう。

清掃業の主な業務内容

ここでは、清掃業の主な業務内容について解説しています。

すぐに思い浮かぶのは、トイレ掃除やゴミ回収を行う姿でしょう。これらも業務の内ですが、清掃業の業務内容は他にも多岐に渡ります。

ただ掃除をするだけでなく、清掃現場や作業内容に応じた清掃用具の準備や、現地に向かう車両の手配と運転、作業の受注と依頼者への完了報告といったことも業務に含まれます。

清掃業の主な業務は以下の通りです。

ハウスクリーニング

ハウスクリーニングは住宅の清掃です。一般的な掃除に留まらず、落としにくい細かな汚れまで徹底的に落とし、新築にも負けない清潔さをお客様に提供します。

賃貸物件においては入居者が立ち退いた後、管理会社や物件のオーナーからの依頼で空室の原状回復を行います。

一般住宅からの依頼では、入居者のニーズに応じたクリーニングの提供を行います。いずれも清掃のプロとして、素人では対応し難い汚れを綺麗にすることが求められます。

浴室やトイレといった水回りを綺麗にしたり、巾木(はばき)や床の掃除とワックスがけや、網戸の張替えといった住宅の部品交換も業務の一部です。

所属する会社や清掃現場となる物件の管理会社の意向や入居者の依頼内容によって、作業は都度調整することになるでしょう。

ハウスクリーニングでは定型の清掃を行うだけでなく、依頼者の意図をくみ取り、適切なサービスを提供する能力が特に求められます。

ビル・ホテル清掃

ビルの清掃においては主にエントランス、階段、廊下、トイレといった共用スペースの清掃が主な業務です。また、ビル清掃は日常清掃と定期清掃に分かれています。

日常清掃は毎日行う清掃業務のことで、共用スペースで掃除機をかける、トイレ掃除をする、日々の清掃をするといった内容です。

定期清掃は週一度や月一度のペースで実施する清掃のことで、日常清掃では手を入れていない箇所や、日常清掃を行っていても汚れが蓄積してしまう箇所を入念に清掃します。

カーペットや窓ガラス、ブラインドの洗浄やエアコン内部の清掃、壁面の高圧洗浄といったものが該当します。

基本的に決められた内容の清掃を毎日行うため、特に集中力が求められるでしょう。

駅・電車内の清掃

人々の移動に欠かせない駅や電車内の清掃も、清掃業従事者が請け負っています。駅のホーム、ベンチ、喫煙所といった施設の清掃や、電車の車内清掃が主な業務内容です。駅ではホーム上や改札付近の掃き掃除やトイレ掃除、ゴミ箱内の袋交換を行います。

車内清掃は鉄道会社や路線によって始発駅で清掃を行う場合、終点駅で清掃を行う場合、車両基地で行う場合があります。

車内に残されたゴミを回収し、窓拭きやワックスがけのほか、トイレがある車両ではトイレ掃除も行います。また、路線によっては列車内に掲示されている広告の交換や撤去も業務の一つです。

いずれも電車の出発時刻までに、素早く清掃を完了させる必要があるため、スピードを意識して業務に当たる姿勢が求められます。

病院の清掃

病院の清掃業務はビル・ホテル清掃と同様に、日常清掃と定期清掃に分かれています。病棟の日常清掃では病室や浴室といった入院患者が利用する設備と、ナースステーションや当直室といった病院関係者が使用する設備といったものが清掃対象です。

外来患者が訪れるエリアでは共用トイレ、受付、待合室、診察室を清掃します。

定期清掃においては床のワックスがけや空調のフィルターの洗浄がありますが、実施前に病院側と清掃内容をすり合わせるため、細かな業務内容は都度異なるでしょう。

人々の健康に直結する病院が仕事場になるため、強い責任感を持って業務に当たることが重要になります。

特殊清掃

特殊清掃とは事件・事故、自殺、孤独死により、人が亡くなった現地の原状回復を行う業務です。遺体から染み出た血液や体液を落とし、特殊な消臭剤を用いて悪臭を除去し、発生した害虫を駆除し、遺品を整理したりといったことが主な業務内容です。

遺体は警察が運び出すため直接対面することはありませんが、夏場で腐敗が進行していたり、湯舟の中で亡くなっていたりすると、現地の状況はより悲惨なものになります。

特殊清掃員には、その場がどのような状況であっても、プロとして確実に原状回復した上で依頼者に明け渡すことが求められるのです。精神的に辛いだけでなく、感染症の危険にも晒される過酷な仕事と言えるでしょう。

清掃以外の業務を請け負う企業もある

清掃業を手がける企業は、他にも複数の事業を行っているケースがあります。

ビルやマンションの管理事業、点検・保守・保全するメンテナンス事業、増改築したり劣化部分を補修するリフォーム事業、内外装やインテリアのデザインといったものです。

主に建物に関連する清掃以外の事業に携わっていることが多いです。

複数の事業を行っている企業では、入社後に清掃業以外の仕事を任される可能性もあることを理解しておきましょう。

清掃業の採用担当者が志望動機を聞く理由

清掃業は肉体労働のため体力的に苦しかったり、汚物に触れる機会が多かったりと精神的にも辛い仕事と感じる人もいるでしょう。

企業側もその点はよく理解しているため、多くの人が嫌がる業務でも責任感を持って取り組めるかを、応募者の志望動機から見極めようとしているのです。

そのため「簡単そうだから」や「とりあえずお金を稼ぎたいから」といった内容では、採用される可能性は低いでしょう。

特に正社員としての採用枠を狙う場合は、清掃業のどのような点に魅力を感じているか明確に伝え、仕事に対してポジティブに向き合えることをアピールすることが重要です。

清掃業の志望動機を作成するポイント4つ

清掃業界に就職したい場合は、特に志望動機を準備することが重要です。

しかしどのような志望動機を作成すれば良いのか、明確になっている人も多いのではないでしょうか。

ここでは清掃業界の志望動機を作成する際に、必ず押さえたい4つのポイントを紹介しています。

ぜひ参考にして、就活を有利に進めてください。

①清掃への熱意や考え方を伝える

まず押さえたいポイントは、清掃そのものへの情熱や価値観を伝えることです。

清掃業の採用担当者が懸念していることとして、採用後にすぐ辞めないか、責任感を持って業務に当たってくれるかといったことがあります。清掃に対する熱意や自分が持っている考え方を伝えることで、企業側の懸念を払拭することを意識しましょう。

特に清掃業に就きたい具体的な理由や、キャリアビジョンを明確にすることが重要です。自分が社会人生活をスタートさせる上で、清掃業でなければならない理由を伝えることができれば、採用担当者に好印象を残すことができます。

「どうしてこの業界なのか」を効果的に伝える方法は、以下の記事でも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

②責任感や体力といった清掃業への適性をアピールする

自分が清掃業に適性があることを伝えるのも有効です。具体的には責任感があることや、体力に自信があることは高評価に繋がりやすいでしょう。

例えばホテルの客室清掃では、些細な汚れの見落としでもクレームに繋がり、顧客に当たるホテル側からの信用を失ってしまいます。このような事態を避けるには各清掃現場で完璧に清掃を行う必要があり、強い責任感をもって業務に臨む姿勢が求められると言えます。

責任感があることを象徴する具体的なエピソードや、アルバイトやサークル活動における実績を盛り込むと効果的です。

また清掃業は基本的に肉体労働です。屋外での作業が発生する清掃現場では、夏は暑く冬は寒い環境だったり、重いゴミを運ぶような作業を伴う場合もあるでしょう。

特に若手のうちは肉体的に辛い作業に従事する機会が多いため、体力に優れていることはアピール材料になります。

体育会系の部活動に所属していた実績や、肉体労働を伴うアルバイトに従事していたような経歴があると好印象です。

責任感をアピールする方法は、以下の記事でも解説しています。清掃業に就くには特に重要な要素の一つなので、この記事を参考にして効果的にアピールできるよう準備しておきましょう。

③なぜその企業なのか伝える

清掃業を展開する企業は多くありますが、それらの中でもなぜその企業に応募したのかを明確に伝えるようにしましょう。

清掃業を手がける企業は多くあります。他の業界でも言えることですが、他の企業ではなく何故その企業に応募したのか伝えることは重要です。

企業側が求める人物像と応募者側の価値観が合致していないと、早期退職の原因になってしまいます。

企業は採用に多額の費用をかけているため、せっかく採用した新入社員がすぐに退職してしまうと、大きな損失になります。

そのため採用担当者は、自社と応募者にミスマッチがないか志望動機からも確認したいと考えているのです。

就活生は自分がどのような軸で企業を選ぶか明確にした上で、企業研究を行い社風や企業理念を正確に把握することで、応募先の企業とミスマッチが無いことを確かめましょう。

自分の企業選びの軸と、その企業にしかない魅力を結びつけることで、説得力のある志望動機を作成することができます。

④実務経験者はスキルをアピールする

アルバイトで清掃業の実務経験がある場合は、身につけたスキルもアピール材料になります。

実務経験をアピールする場合、自分のスキルをしっかりと棚卸しすることが大切です。これまでどのような業務を経験したのか、それを通じてどのようなスキルを身につけ、どんな役割の中でどのように成果をあげたか書き出しましょう。

経験した業務内容や身につけたスキルは、可能な限り具体的にすることが大切です。

例えば「アルバイトでホテル清掃に従事」だけでなく「シーツと枕カバーの回収や、水回りの清掃、アメニティグッズの交換を任されていました」と具体的に伝えるようにしましょう。

洗い出した経験・スキル・成果の中で、応募先の業務内容や求める人物像と合致するものを中心に取りまとめることも重要なポイントです。

ありきたりな志望動機は、人事を失望させる

志望動機の内容がありきたりだと、人事に採用されません。選考を突破するには、志望動機を作り込む必要があります。

そこで活用したいのが志望動機作成ツールの「志望動機ジェネレーター」です。
このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで、理想的な流れの志望動機が完成します。

スマホで簡単に使えるので、ぜひ活用して採用される志望動機を完成させましょう。

清掃業の志望動機例文3選

清掃の仕事において、どのような志望動機だと採用されにくいのでしょうか。NGワードや好ましくない表現をご紹介します。

志望動機の例文①

私は母が清掃員のパートをしていることもあり、昔から清掃業に関心がありました。そのため大学入学後すぐにホテル清掃のアルバイトを始め、現在も続けています。

各部屋のシーツと枕カバーを回収する作業を任され、当初は完了までに1時間要していましたが、独自に作業の効率化を進め、1ヶ月も経たず20分で完了できるようになったことで、先輩方を驚かせました。

このやる気をかわれ、3か月目までにトイレ掃除やベッドメイキング、お茶セットの用意といった業務全般に携わるようになり、今では新人の方への指導も行っています。

新人といっても年上の方が大半のため、気を遣うことが多く苦労しましたが、指導を通じてコミュニケーション能力が磨かれ、今では自分の倍以上も年上の方々から頼られる地位を確立しています。

御社はホテルの客室清掃の分野において、清掃業界の中でトップのシェアを確立しているため、この4年間で培ってきた客室清掃のスキルを存分に発揮できると確信しています。

御社で一日も早く戦力となって貢献したいと考え、志望いたしました。

この志望動機は、清掃業従事者としての実務経験を前面に押し出しています。清掃業の現場は中高年層が中心であることが多いため、年上の従業員と円滑にコミュニケーションがとれる点も高評価に繋がるポイントです。

志望動機の例文②

私は中学生の頃から電車通学をしているのですが、清掃業に従事する方々が駅で酔客の吐瀉物を片付ける様子や、汚物まみれのトイレを掃除する様子を毎日のように目の当たりにし、多くの人がやりたがらない仕事を引き受けるプロとしての姿を心から尊敬していました。

その影響で私も身の回りの掃除で様々な工夫をするようになり、各メーカーの清掃用具や薬品を比較した結果や、しつこい汚れを落とす裏技などをまとめたブログを立ち上げ、今では月間10万件のアクセスがあります。記事の内容も読者には好評です。

そのブログを運営する中で、清掃会社が提供するハウスクリーニングサービスの比較をしていた時、御社が掲げる「世界で最も清潔な空間を、リーズナブルな価格でお客様に提供する」という理念に惹かれました。

実際に3年生の時から御社でアルバイトをさせて頂き、お客様から感動の声を頂く中で、これからもこの会社で働きたいと強く思うようになりました。

これまで培ってきたノウハウや掃除への情熱を元に、御社の理念の実現する上で貢献したいと考えております。

清掃業に対する熱意を、ブログの運営という行動に移していることで、強い説得力を持ってアピールできています。また企業理念にも言及することで、その企業でなくてはならない理由も伝えることができています。

志望動機の例文③

私は大学生活を通じてサッカー部のマネージャーをしており、表舞台には立たないものの、チームの勝利に貢献する経験を通じ、縁の下の力持ちとしての活動に強いやりがいを見出しています。

大学時代、御社が提携しているホテルに宿泊したことがあります。このホテルは宿泊料が格安であるにも関わらず、客室の清掃が行き届いていることに驚きました。

インターネット上でこのホテルの評価を見ると、同様の印象を抱いた宿泊客が多数おり、旅行比較サイト上でのホテルの評価向上に繋がっているのを知りました。

これらの経験、客室の清掃を通じて、取引先の高評価に人知れず貢献する御社の在り方に強く共感しています。

さらに御社が掲げる「清掃を通じて顧客に貢献し、日本を幸せにする」という理念は、顧客への貢献に止まらず、引いては日本社会全体に寄与しようとする姿勢は、まさに私が理想とする組織です。

未経験からのスタートにはなりますが、スキルと知識の向上に努め、清掃現場でもオフィス内でも周囲を支える人材となって御社と顧客に貢献したいと考えております。

この志望動機は、自分が理想とする働き方と、応募先の企業の在り方がマッチしていることを伝える内容になっています。

客室の清掃が行き届いていることでホテルに好感を抱くことはあっても、ホテルが清掃を依頼している企業に目を向けることは少ないです。

前の2つの志望動機ほどの強烈なエピソードはありませんが、その企業でなければならないことを特に強くアピールすることができるでしょう。

清掃業の志望動機NG例

私は、人の役に立つ仕事にやりがいを感じます。学生時代からボランティア活動に進んで参加したり、クラス委員や係員も積極的におこなったりするなど、人の役に立つことの素晴らしさを学びました。

清掃は、決して華やかな職種ではありませんが、施設の運営を支える縁の下の力持ちとして、無くてはならない存在だと思います。

また、趣味のジョギングで鍛えられた体力や持久力には自信があるので、肉体的な業務もお任せください。未経験からのスタートになりますが、スキルと知識の向上に努め、貴社に貢献できるよう頑張ります。

選考の段階で「決して華やかな職種ではありませんが」と、業務内容そのものに対してネガティブな発言をすることは避けましょう。

また「人の役に立つ仕事」は多くあるため、これだけでは清掃業に就職したい理由としては弱いです。清掃業を通じてどのように人の役に立ちたいのか、具体的に伝えるようにしましょう。

自分は清掃に向いているタイプか、適性を診断してみよう

自分の適性や性格が、清掃の仕事に向いているのかどうか、気になりませんか?

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My analyticsで、あなたの強み・弱みを理解し、自分が清掃に向いているタイプか、診断してみましょう。

ポイントを押さえた志望動機で選考を突破しよう

清掃業における志望動機を作成する際の注意点と、参考例文についてご紹介しました。

清掃は、建物の構造や材質、形状によって器具や洗剤を使い分けたり、広い範囲を決められた時間内で掃除したりするなど、業務内容は多岐に渡ります。

また、これらの清掃業務を1人でこなす場合も少なくないため、体力や速さ、要領の良さなどのさまざまな能力が求められます。

そのため、清掃業に活かせそうな自分の能力は何なのか、さらにそれがどのように企業に貢献できるのかを明確にして、清掃に適性のある人材であるとアピールすることがより一層重要となります。

この記事で紹介しているポイントを押さえて、採用される志望動機を作成しましょう。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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