志望動機
【志望理由書は就職活動において重要】書き方のポイントと例文5選
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目次
内定を得るためには志望理由書が重要
優秀な人材を求める企業の立場になって考えれば、志望理由がどれだけ重要かみえてくるはずです。人事担当者は、なるべく自社で長期にわたり勤め、どの部署であれ主力として活躍してくれる人材を求めます。この点を理解していない形だけの志望理由では、すぐに見破られてしまうでしょう。
薄っぺらい志望理由書では、どんなに採用されたいと願っていても、内定は遠ざかります。では、具体的に志望理由を書くときはなにに注意すればよいのでしょうか。その点を具体的に解説するのでチェックしてください。
そもそも志望理由とは
そもそも志望理由とは何かですが、簡単にいえば企業を志望したきっかけや理由を語ったものです。なぜその企業を志望したのか、どのようなきっかけで志望しようと思ったのかを伝えていきます。企業を志望するからには、何か理由やきっかけがあったはずです。
就活をする上での根本的な部分が問われているといってもいいでしょう。志望理由は就活を進める上でのベースとなるものであり、自分の中でしっかり作り上げておくことが大切です。ベースができていなければ、就活を上手に進められず、失敗する可能性も高くなります。
反対に基礎をきちんと固めていれば、就活をスムーズに進められ、企業からも評価されやすくなります。志望理由は、選考を勝ち抜くための必須の武器となることを理解しておきましょう。
志望理由の書き方のポイント
志望理由の書き方にはいくつかのポイントがあり、これをしっかり守ることでアピール力を高めることができます。どのような内容をアピールするかも大切ですが、それをどのように伝えるかが重要なポイントです。
同じような内容でも、書き方ひとつで印象は大きく変わり、得られる評価も違ってきます。書き方をマスターすれば、志望理由の作成はそれほど難しくはありません。上手な書き方のポイントを理解して、評価される志望理由を作成しましょう。
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志望理由と仕事選びの軸をマッチさせる
仕事選びの軸がしっかりしていなければ、志望理由は弱々しいものになります。仕事選びの軸とは、入社して働きたいと考える会社を選ぶとき大切にしている根本的な理由の部分です。
たとえば、人を助ける仕事をしたいのであれば、医師、警察官、消防士、介護士などさまざまな職業が選択肢になります。仕事選びの軸と志望理由はマッチしているべきものなのです。
仕事選びの軸があいまいだと志望理由に説得力が生まれません。とくに、仕事選びの軸が「有名企業だから」「親など周りがすすめる」といった内容だと説得力のある志望理由は書けないでしょう。しっかりとした志望理由にしたいなら、自己分析をおこない仕事選びの軸を決めれば、自然とだれもが納得できる自然体の文章を書けます。
構成は結論→根拠→ビジョン
仕事選びの軸が明確になれば、説得力のある志望動機を書けるはずです。ただ、構成も重視しなければなりません。構成次第で、人に意図や内容を伝えられるわかりやすい文章になります。逆にわかりづらい文章にもなるので注意してください。
志望動機を書くとき、わかりやすくなる構成は、結論→根拠→ビジョンという流れです。最初に結論を伝えれば強い印象になりますし、アピールになるのと同時にわかりやすくなるでしょう。結論の次は、根拠を伝えてください。なぜ志望するのか理由を具体的に伝えるのです。
最後のビジョンは、志望企業や業界でどのような将来を描いているのかという内容です。夢や目標などを具体的に伝えてください。この構成だけでも、伝わりやすい志望動機になります。
なぜその企業でなければならないのかを伝える
志望動機を作成する際には「なぜ他の企業ではなくその企業でなければならないのか」という理由が非常に大切です。当たり障りのない志望動機では「同じ業界ならほかの企業でもいいのでは」と感じられてしまう可能性があります。
ほかの企業ではなく、この企業を志望する理由をしっかりと伝えるためには、その企業にしかない特徴や強み、その企業だけの魅力を説明し、志望度の高さをアピールしましょう。
就活では複数の企業へ応募するのが一般的ですが、企業によって志望動機は異なります。企業について念入りに調べ、その企業の事業内容や仕事内容、他社との違いを理解し、アピールするべきポイントを絞り込んでいきましょう。
企業にどのように貢献していけるのか述べる
企業が採用したいと思うのは、自社に貢献してくれる人材です。採用担当者の立場から、自分を採用することで、どのようなメリットがあるかを考えてみましょう。「専門知識を学んで、成長していきたいです」「貴社で勉強していきたいです」などの志望動機は、前向きで積極的に思えますが、自分自身の目標や成長意欲をアピールしているだけになってしまいます。
「自分の勉強のために企業で働きたい」と捉えられてしまう可能性がありますので、企業で仕事をしていくうえで、どのように貢献できるかどうかを伝えるようにしましょう。自分の立場だけでなく、企業側の目線になって、あなたを採用するメリットをアピールしてみてください。
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志望理由書を記載するための準備
志望理由書を求められているからしかたなく書き始めてもすぐに筆が止まるでしょう。志望理由書を書くには準備をおろそかにしてはいけません。仕事も同じですが、準備をしっかりしておかないとスムーズに進行しなくなるからです。
志望理由書も同じだと考えてください。ただ、志望理由書の準備といわれても、なにをすればよいかわかりづらいものです。どんな準備をすればよいか整理し、理解しておきましょう。そうすれば志望理由書も怖くありません。
企業研究:企業の事業内容やサービスの理解
仕事選びの軸を明確化させても企業研究をしていなければ意味がありません。企業のことを知らなければ、その企業をなぜ選んだのか理由を書けないからです。極端な例として、海外でも仕事をしたいというビジョンを持っていたとき、その願いを叶えられる企業はどこかみつけるには、事業内容や海外拠点の有無なども確認しておく必要があります。
企業を知っているからこそ、なにができて、なにができないかがわかるのです。企業研究をしたといっても、ホームページや会社案内のパンフレットを少しみたぐらいでは不十分です。OB訪問やインターンなどもおこない、ホームページをちょっと調べたぐらいでは得られないレベルの情報を理解した上で志望理由を考えましょう。
業界研究のやり方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
自己分析:求める人材と自己理解
志望理由を書く前の準備段階で、企業研究と同じく重要なのが自己分析です。自己分析とは、自分を探る、知ることと考えればよいでしょう。どんな業界で働きたいか、どんな仕事をやりたいのか、どんな仕事が向いているのかは、本格的に自己分析をおこなわなければわからないものです。
自己分析により、興味を持つ傾向や、長所、短所、アピールポイントなどがみえてきます。説得力のある志望理由を書くには、客観的に自分自身を知らなければ書けません。自己分析をしないままだと、消極的で慎重派な性格なのにチャレンジ精神を推奨する企業の面接を受けて落ちる、といった悪循環にはまる可能性もゼロではありません。そのため、志望理由を書く準備に限らず、どの企業を志望するかについても自己分析は重要な意味を持っているのです。
自己分析のやりかたについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
就職に使える志望理由の例文
就職の選考試験で使える志望動機の例文を紹介していきます。志望動機を作成する際は、まず結論を最初に述べ、納得できるような説明を加えましょう。具体的なエピソードを交えその企業で働きたいと思ったきっかけを伝えると効果的です。
また、入社後の目標や将来のビジョンは、仕事に対する前向きな姿勢をアピールすることができます。これまでに解説したポイントと合わせ、自分の意思を分かりやすく文章にしてみましょう。
例文①
私は生活に必要なスーパーの価値を高めることで、多くの人の日常の幸せ度を高めたいと考え、貴社を志望しました。貴社はプライベートブランドに強みがあり、安くて高品質、かつオリジナリティのある商品が人気を集めています。プライベートブランドをさらに売り出し、人々の生活の満足度を底上げすることで、日常的な幸せに貢献したいと考えています。大学時代もスーパーで働いており、発注業務から分析力を身に付けました。
貴社では、まずは現場でノウハウを掴み、ゆくゆくはマーケティング部で働きたいです。そこで分析力を活かして、お客様が望むものを見つけ出し、プライベートブランドの強化を図って売上に貢献したいと考えています。
例文では、スーパーの志望理由が述べられています。最初に業界を志望する理由が述べられており、根本的な理由、きっかけを提示できています。また、志望企業独自の強みを踏まえながら、企業を志望する理由も提示できており、差別化したアピールができているでしょう。
志望理由を示すだけではなく、自身の能力を明らかにして、それが企業でいかに役立てられるかもアピールできています。企業での将来のビジョンを語ることで、成長意欲の高さがアピールできており、好印象でしょう。
例文②
私は貴社の「社会にとって必要なものを既存の形にとらわれず革新的なアイデアで生み出すこと」という理念に感銘を受けました。大学でのボランティアサークルでは、昔ながらの形式を大切にしていたのですが、それでは本当に必要な活動ができないと感じることが多々ありました。そこで、私は今までよりもミーティングで部員たちと話し合う機会を多くして、積極的に意見交換をしました。
従来のやり方ではなく、今の課題を解決するための方法を考えていこうと提案したところ、部員たちの賛同を得ることができ、ボランティア参加者も過去最大になりました。この経験を活かし、貴社でも形にとらわれずお客様の課題を解決できる最適なサービスを作っていきたいと思います。
企業の経営理念に共感したという志望動機はよくありますが、具体的なエピソードとともに、なぜ共感したのかという理由をしっかりと伝えています。サークルで苦労した点、改善するためにとった行動、その結果どうなったのかを簡潔に述べることで、話を聞く人にもその時の状況がイメージしやすくなっています。
例文③
私は、貴社の着心地にこだわった服作りの方針に魅力を感じました。高校生の頃から自分で洋服をアレンジしたりすることが好きで、大学では服飾デザインを学びました。授業のなかで、デザイン性だけでなく毎日着たいと思える着心地のよさも追求する貴社の服作りを知り、とても共感しました。どれだけきらびやかな洋服でも、着ていることがストレスだと感じたら毎日着ることはできません。
それから、自分自身でも貴社の洋服を購入し、デザインを研究しておしゃれと着心地の両方を兼ね備えた洋服について勉強してきました。入社後はこれまで勉強してきた知識を活かしてお客様のニーズに合わせたデザインを追求し、貴社に貢献していきたいと思います。
アパレル関係の志望動機です。企業の服作りの方針を知り、共感したことで働きたいと思ったことを伝えています。これまでに独自に企業の洋服を研究してきた努力家な点も合わせてアピールしています。また、入社後の目標を述べることで積極的な姿勢が分かる文章となっています。
例文④
私が貴社を志望した理由はIT業界の中でも、新事業を次々に生み出すスピード感に惹かれたからです。私は新しいもの好きで、新発売ネットサービスやのアプリなどはすぐに試していました。常にパソコンやスマートフォンが身近にあったことから、自然にIT業界で働きたいと思うようになりました。競争が激しいIT業界は厳しい環境だと思いますが、貴社の会社説明会で社員の方が「毎日が挑戦で戦いだ」と楽しそうに仰っていたのがとても印象的で、その言葉を聞いた時に、大変な業務の中でも常に挑戦を続けていく貴社の仕事をぜひやってみたいと思いました。
私もいつか貴社の一員として、最前線の戦いに挑戦していきたいと考えています。
IT業界の企業への志望動機です。常に新しいサービスが求められるIT業界は変化が激しく、業務も多忙だといわれています。大変な環境だと分かった上で、挑戦していきたいという熱意が感じられる文章です。なぜIT業界を志望したのか、なぜほかの企業ではなくこの企業で働きたいと思ったのかが明確に説明されています。
例文⑤
私は人々が安心・安全に生活できる社会づくりに貢献したいと思い、貴社を志望しました。私の祖母は足を悪くしてしまい、いつもストレスを感じていました。高齢化が進む現代では多くの人が同じように不便な生活を送っていると思います。貴社は耐震設計とバリアフリー設計の技術の高さで介護施設や公共施設、一般住宅などで多くの人々の生活を支えています。
そんな貴社で、体が不自由な人でも負担やストレスを減らし安心できる場所づくりへ貢献したいと考えております。入社後はお客様一人一人の思いを大切にして、それぞれのライフスタイルに合った安心できる家づくりに取り組んでいきたいです。
企業の強みを理解し、これからの目標を伝えることで仕事への熱意をアピールしています。身近な人が不便な生活を送っていることから、人々が安心できる場所づくりをしたいという、具体的な説明で分かりやすい志望動機になっています。
熱意のアピール方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
志望理由を書く時の注意点
志望理由を書く際には注意点があり、これが守れていないとアピール力は下がってしまいます。場合によってはマイナスの印象を与える可能性もあるので、注意しなければなりません。
志望理由で高評価を獲得するためには、プラスのポイントを多く作り、マイナスのポイントを減らすことが大切です。減点されないアピールが、高評価を獲得するための近道です。注意点を正しく理解して、ミスなく志望理由を伝えていきましょう。
自己PRとは区別する
高評価を得るためには、企業への貢献度のアピールは大切ですが、目的はあくまで企業を志望した理由を伝えることです。志望した理由よりも、企業への貢献度のアピールが目立つのはよくありませんので、自己PRと混同しないように注意しましょう。
自身の能力ばかりをアピールしてしまうと、企業への志望度は伝わらず、場合によってはマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。また自己PRと混同することで、質問の意図を理解できていない印象を与えてしまうでしょう。志望理由は企業への志望度を伝えることを優先しなければなりませんので、能力のアピールばかりにならないようにしましょう。
結論を後回しにしない
結論を後回しにしないことも、志望理由の注意点のひとつです。志望理由では、最初に結論を提示し、分かりやすくアピールすることが大切です。業界や企業を志望した理由を後回しにしてしまうと、結局なぜ志望したのかが伝わりづらくなり、評価を下げられてしまう可能性があります。
最初に志望理由を提示しないと、結局何が伝えたかったのか分かりにくくなってしまう可能性があるため、注意が必要です。志望度をアピールするためには、冒頭で明確な理由を述べて、後からそれを肉付けして補強していくことが大切です。
志望理由は最初に結論、次に根拠、最後に企業への貢献度と再度志望度のアピールという流れになりますので、全体の構成を意識しながらアピールを考えましょう。
福利厚生や待遇のよさを志望理由にするのはNG
企業の福利厚生や待遇は、志望先を決める際に重要な項目のひとつですが志望動機としてはNGです。企業で安心して長く働き続けるために、福利厚生の充実や給与額、休暇は必ずチェックしておきたいポイントですが、待遇面だけを志望動機としていると思われるとマイナスの印象を与えてしまいます。
企業は「仕事で自社に貢献できる人材」を求めていることを忘れないようにしましょう。実際に福利厚生や待遇のよさが企業を選ぶきっかけになったとしても、志望動機では企業の強みや特徴、自分のやりたいことなどでアピールしてください。仕事をしていく上での目標や将来のビジョン、企業の魅力的だと感じる点などをもう一度確認してみましょう。
志望理由書は企業の理解と自分の目指すビジョンから考える
志望理由書は企業研究と自己分析を徹底的におこなってから書くようにしましょう。そもそも企業研究も自己分析も、志望理由書を書くためだけに必要な準備ではありません。就活において、志望する業界や企業をみつけるためにも必要だからです。
就活でいちばん避けたいのは、企業とのミスマッチです。これは、就活生だけではなく、雇い入れる企業にとっても時間や労費の無駄となってしまうからです。入社してすぐに「イメージと違っていた」「自分には合っていない仕事、会社だった」では、苦痛となり退職の可能性が出てきます。
企業も面接などにかけたコストが無駄になるのです。志望理由書を書く前はもちろん、就活の初期段階において企業研究や自己分析はおこないましょう。そうすれば、失敗を回避できます。