業界研究

【保険会社の仕事内容】職種別の業務や働く魅力をご紹介

保険会社の具体的な仕事内容を知らない人は多い

保険会社は就活生に人気の就職先ですが、仕事内容を正しく把握できていない人は多いです。保険会社は優良な就職先というイメージが強いため、漠然とした気持ちで志望するは多いですが、仕事内容を把握しておかなければ、内定の獲得は難しいです。

また仮に就職できたとしても、理想と現実のギャップに苦しんでしまう可能性もあり、合わないと感じてすぐに辞めてしまう危険性もあります。就活は単に就職できればいいわけではなく、自分に合った業界、企業に就職出来ることが大切です。

自分に合った就職先を見つけるためには、まずは仕事への理解を深めなければなりません。保険会社への就職を目指すためにも、仕事内容を含め、さまざまな点について理解を深めていきましょう。

保険会社の基本的な仕事内容3つ

保険会社を理解するにあたって、まずは基本的な仕事内容を把握しておくことが大切です。同じ業界内であっても、企業ごとに業務内容は少しずつ違いますが、基本部分については共通した仕事も多いです。

基本的な仕事内容を把握していれば、業界内すべての企業に対応できますので、正しい知識を持っておけば選考も有利に進められます。基本的な仕事内容を知ることは、業界との相性を確認するためにも大事なことです。仕事内容を知って、自分に合いそうかを考えてみましょう。

①保険商品の提案・販売

保険会社は保険の商品を販売するのがメインの事業です。そのため、保険商品の販売はもっとも基本的な業務であり、新入社員が担当することも多いです。現在ある保険商品の販売はもちろん、相手に合わせた提案もおこなわなければなりません。

単に相手が欲しい商品を販売するだけでは、利益を獲得するのは難しいため、利益を上げるためには少しでも多く保険を販売する必要があります。しかし、保険はいわば備えであるため、不要だと思えば購入する必要はなく、実際に必要のない保険に加入すれば、保険料の支払いだけで損をします。

保険商品の提案は、相手にとって本当に必要なものを勧めなければならない仕事のため、コミュニケーション能力はもちろん、洞察力なども必要です。

②契約後のアフターフォロー

保険商品の提案、販売をし、お客様がそれを気に入れば購入、つまり保険の契約となります。保険の契約は成立すればそこで終わりではなく、その後のアフターサービスもおこなわなければなりません。

契約後にお客様から契約内容についての問い合わせがあったり、プランの変更、解約などを承るのも仕事のうちです。また、実際に保険を適用させるとなった場合の、相談窓口の役割も果たさなければなりません。

保険に加入しているからといって、すべてのケースで保険金がおりるわけではなく、保険の適用範囲は商品やプランごとに決められています。保険金の上限額なども決められているため、それらも計算しながら、実際の支払額を決定するのも、アフターサービスの一部と言えるでしょう。

③保険商品の開発・企画

保険商品は既存のものが売り出されているだけではなく、常に新しい商品の開発・企画がおこなわれています。これも保険会社における基本的な仕事であり、かつ非常に重要な仕事です。保険会社は保険商品を売るのが仕事ですが、優秀な営業マンがいれば、必ずしも商品が売れるわけではありません。

商品が売れるためには、顧客のニーズを満たしていなければならず、商品そのものとしての魅力が必要です。どれだけ優秀な営業マンがいても、商品自体の価値が低ければ契約を獲得するのは難しいため、開発・企画は企業の生命線とも言えるでしょう。開発・企画では市場のニーズや時代の変化を読み取って、新しい保険商品を開発するだけではなく、現状販売している商品の改良などもおこないます。

保険業界の動向については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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保険会社の仕事内容【職種別】

保険会社にはさまざまな仕事がありますが、これはすべてをひとりで担当するわけではありません。企業ではそれぞれの職種ごとに分かれて仕事をしますので、実際に担当するのは、これらの中の1つと考えておきましょう。

どの仕事を担当することになるかは、職種ごとに違っています。保険会社への理解を深めるためには、職種別の仕事内容を把握しておくことも大切です。就職後に別の職種、部署への異動をする可能性もあるため、それぞれの仕事内容をしっかり把握しておきましょう。

営業

営業は保険商品の提案や販売をおこなう職種です。基本的には通常の営業と同じく、商品の販売が仕事ですが、顧客の声を聞いて、それを内部に持ち帰って開発に伝えるのも重要な仕事です。企業内外の架け橋になる存在であるため、常に人とコミュニケーションを取る必要があります。営業でも個人営業と法人営業に分けられることが多く、それぞれで仕事の特徴も異なります。

個人営業は消費者個人を相手とするため、基本的には単価の低い契約を複数獲得しなければなりません。対して法人営業の場合は単価が大きいため、契約を1つ獲得すればOKということも多いです。しかし、規模が大きいだけに責任感なども重くのしかかる仕事であり、常に高いハードルを乗り越えなければなりません。

営業職の志望動機の書き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

事務

事務は商品の契約確認や承認、書類作成などを全般的な業務をおこなう職種です。契約後のアフターフォローをおこなうのも事務の仕事であり、コミュニケーション能力が求められる仕事でもあります。書類を作成するだけではなく、お金を動かすことも多いため、責任感を問われる仕事と言えるでしょう。

また、保険商品ならではの専門用語や法律、各書類の法的効果など、さまざまなことを把握しておかなければならず、就職後に勉強することも多いです。事務の仕事内容は非常に幅広く、通常の企業と同じように、経理や総務、人事など業界に関係なく存在する部署も事務職に該当します。

開発企画

開発企画は、文字通り新たな保険商品を生み出す仕事です。市場のトレンドや需要、社会情勢や構造の変化など、さまざまな要因を考慮して、商品の開発、企画を進めなければなりません。特に社会情勢や構造の変化などは特に重要なポイントであり、常にアンテナを広げて、情報収集をおこなうことが求められる職種と言えるでしょう。

開発企画では市場を分析する力はもちろん、営業と連携しながら現場の声、消費者の生の声も吸いあげ、新商品の開発に役立てることが大切です。また、既存の商品の改良などもおこなわなければならず、すべきことはたくさんあります。常に求められる保険商品を作らなければならないため、視野を広く持って将来を見据えられる人に向いている職種です。

保険会社の商品の種類

保険会社ごとに取り扱う商品は異なっています。保険会社同士はそれぞれライバルではありますが、商品ごとに大きな違いがあるため、ある程度のすみわけはできていると言えるでしょう。

もちろん、同じ商品を扱っている場合は競合企業となり、複数の商品を手がける企業もあります。保険は商品ごとに特徴が大きく異なりますので、それぞれの特徴を知って、違いを把握しておきましょう。

生命保険

生命保険は、加入者が死亡した際に保険金が支払われる保険です。死亡だけではなく、病気やケガ、入院などの際に適用される保険もあり、これも生命保険の区分として考えられることが多いです。生命保険は保険会社が支払う金額が大きくなりやすいため、保険料も高くなりやすいのが特徴でしょう。

生死に関係するナイーブな話をしなければならないため、セールストークなども非常に難しいです。しかし、家族の死亡によって稼ぎ手がいなくなり、収入がいきなりゼロになってしまうこともあるため、もしもの備えとして必要なものだと言えます。生命保険は扱うのが難しい商品ではありますが、その分重要度の高い商品でもありますので、必要性を明確にアピールして、販売しなければなりません。

自動車損害保険

自動車損害保険は、自動車にかける任意の車両保険です。自動車に関係した保険としては、自賠責保険も挙げられますが、これはすべての車両にかけられる必須の保険であり、任意保険とは性質が異なっています。自賠責保険以外の保険は、すべて任意であり、絶対に加入しなければならないわけではありません。

あくまでプラスアルファの保険であるため、加入するメリット、加入しないデメリットなどを明確に伝えられることが大切です。個人営業の場合は、自動車ユーザーひとりひとりを相手にしますが、法人営業の場合は、ディーラーやカーショップなどが顧客になります。それぞれ顧客の幅が違いますが、どちらも自社商品を販売するという点では共通しています。

火災保険

火災保険は、建物が火災などによって消失、倒壊、損傷した際に保険金が支払われる保険です。火災保険という区分ではありますが、地震保険などもこれに該当しますので、大きく災害保険と言われることもあります。火災保険は、個人営業は一般消費者、法人営業はマンションなどの大家、管理会社などを相手にすることが多いです。

災害による被害は大きくなってしまうことが多く、どれだけ対策していたとしても防げない場合がほとんどです。災害に対する備えのひとつとして、火災保険は重要なものであり、経済や社会が不安な状態にあるほど、売上が伸びる保険と言えます。日本は地震大国であり、災害も多いため、火災保険を含む、災害保険は特に重要だと言えるでしょう。

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保険会社はハードな仕事も多い

保険会社は就活生人気の就職先ではありますが、実はハードな仕事も多いので注意しなければなりません。それぞれの職種ごとに仕事内容は異なりますが、覚えるべき用語や知識などは多く、最初のうちは仕事をしながら勉強が必要です。仕事自体もハードであり、常に忙しく歩きまわったり、クレームなどの対応に追われることもあります。

保険はお金が絡む仕事であるため、顧客から問い合わせがくることも多く、クレームの対応に追われることも少なくありません。大きなお金を動かすことも多いため、責任も重大な仕事です。優良な就職先というイメージは強いですが、実際は激務であることも多く、大変な祖事であることは理解しておきましょう。

保険会社の魅力

保険会社の仕事は大変であり、離職者が多いのも事実です。新卒での採用だけではなく、社会人を経験した中途採用者であっても、働き始めてすぐに辞めてしまうことも少なくありません。しかし、大変な仕事ではあるものの、その分魅力があるのも確かであり、ひとつの企業で長く働き続けている人もたくさんいます。就職へのモチベーションを高めるためにも、保険会社の魅了を知り、さらに理解を深めていきましょう。

給料が高い

保険会社は給料が高いのが特徴であり、新卒入社時の段階で、平均を超えることも少なくありません。また伸び率が非常に高く、場合によっては若いうちから高給取りになれる可能性もあります。保険会社は金融業界に属しており、金融業界は全般的に給料が高い傾向にあります。

その中でも保険会社は給料水準で考えれば上位であり、ハードな分が給料に反映されていると言えるでしょう。企業によって制度は異なりますが、営業ではインセンティブ制度が採用されていることも多く、実績次第では入社してすぐでも給料アップが狙えます。やればやった分給料に反映されやすい仕事でもあるため、ハードさに耐えられるのであれば、給料の高さを考えて就職するのもいいでしょう。

安定している

金融業界は全体的に安定しているのが特徴であり、保険会社も例外ではありません。保険会社は保険という扱う商品の性質上、需要が大きく変動することはないため、売上が安定している企業は多いです。もちろん、社会情勢の変化などによって、多少の需要の変動はありますが、それでも変化の幅はそれほど大きくはありません。

仮に不景気になったとしても、将来へのリスクを考えて保険への加入を検討する人もいるため、加入者がまったくいなくなるということはないでしょう。加えて保険は形のない商品であるため、在庫を抱えるというリスクがありません。在庫のリスクがないために、コストもかからず、商品を安定して供給できるのも大きな強みでしょう。

保険会社への理解を深めて就職を目指そう

保険会社は人気の就職先であり、応募者が多い分ライバルも多いと考えなければなりません。選考を勝ち抜くためには、事前の対策が必須です。就活を攻略するためには、業界・企業研究が必須であり、仕事内容を正しく把握しておく必要があります。

仕事内容を知ることは、業界や企業への理解を深められるだけではなく、仕事との相性を測るのにも役立ちます。保険会社は多くの人が憧れる人気の就職先ですが、必ずしも全員に適性があるとは限りません。人には必ず向き不向きがあり、向いていない仕事だと、長く続けるのも難しいです。自分に合った就職先を見つけ、かつ選考をスムーズに突破するためにも、保険会社について細部まで理解を深め、就活の攻略を目指しましょう。

保険業界の志望動機の書き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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