面接対策

雑談形式の面接をする理由とは|攻略ポイントや答え方を解説

雑談形式で面接がおこなわれることは多い

面接にはさまざまな形式がありますが、そのひとつとして雑談形式が挙げられます。雑談形式とは、雑談をしながら面接が進むものであり、通常の面接よりもフランクな雰囲気で進められます。面接官が質問し、学生がそれに答えるという基本的な構図は変わりませんが、質問内容や面接官の雰囲気などが通常の面接とは違っています。

また、評価されているポイントも異なるため、事前にしっかり対策してから臨むことが大切です。雑談形式はリラックスして臨みやすいものの、それが原因で失敗するケースも多いです。選考の攻略率を上げるためにも、事前準備を徹底しておこないましょう。

雑談面接で採用担当者が見ているところ

雑談面接では、採用担当者にどのような点が見られているのかを把握することが大切です。面接では複数の項目でチェックされており、それぞれを総合して最終的な評価が決定します。雑談面接でもそれは同じであり、さまざまな観点から評価されているため、細心の注意を払って面接に臨まなければなりません。

身だしなみや最低限のマナーなど、通常の面接と共通している部分はありますが、それだけではなく雑談面接ならではのポイントもあります。

コミュニケーション能力

雑談面接でもっとも重要視されているポイントは、コミュニケーション能力です。雑談形式は、いわば世間話のようなものであるため、初対面で緊張感のある場でどれだけスムーズに会話できるかが見られています。

コミュニケーションは業界、企業に関係なく必要なものであり、社会人に必要な基礎スキルともいえるでしょう。雑談によってスムーズに会話できるかが判断できる雑談面接は、コミュニケーション能力を測るための最適な場です。コミュニケーション能力は大きく話し上手と聞き上手の2つに分けられ、それぞれをバランスよくアピールすることが大切です。

コミュニケーション能力を自己PRするポイントについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

臨機応変な対応

臨機応変な対応ができるかどうかも雑談面接で見られているポイントであり、柔軟な対応力が備わっているかがチェックされています。対応力をアピールするためには、質問対策をいかに徹底できたかが面接の合否に大きく関係するでしょう。

雑談面接の場合、通常の面接とは違って頻出の質問がありません。用意してきた内容では対処できないことも多く、その場でのアドリブ対応が求められます。即興で上手に切り抜けられるかが見られており、アドリブ力をチェックされているともいえるでしょう。

臨機応変を自己PRするポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

学生の素の部分

雑談面接を用いる企業の意図としては、学生の素の部分を見たいという気持ちも隠されています。通常の面接なら事前に徹底して対策が可能であるため、面接で話す内容は事前に準備したものです。しかし、雑談面接の場合、その場で考えたことを伝えなければならないため、飾らないありのままの姿を見せることになるでしょう。

就活の選考では、学生がどのような人物かを知ることに多くの時間がかけられており、本質部分を見抜くことが選考の目的でもあります。選考の内容はそれぞれ違うものの、学生の素の部分、本質的な人柄を見抜くという点は共通しており、それを判断するためにさまざまな観点から学生を評価します。素の部分は企業としても知っておきたい部分であり、これを暴くために雑談面接をおこなう企業も多いです。

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雑談形式の面接を攻略するポイント

雑談面接は選考の形式としては少々イレギュラーであり、通常の面接と比べて難易度は高いでしょう。面接で見られているポイントや実施される内容が大きく違っていることから、攻略のポイントも通常の面接とは異なるため注意しなければなりません。雑談面接ならではのポイントを知り、どのような心構えで臨めばいいのかを考えましょう。

話す内容すべてが評価される意識を持つ

雑談面接は何気ない会話で進みますが、発言内容は端々までチェックされています。細かい発言まですべて評価されているという意識を持つことが大切であり、発言すべてに責任を持つことを心がけましょう。フランクな雰囲気で進むからといって、どのような発言でも許されるわけではありません。発言時には敬語などの基本的なマナーを守ること、過激な発言はしないことを心がけなければなりません。

個性のアピールは大切ですが、最低限の礼儀が守れていなければその時点で印象は悪くなってしまいます。失礼にならないよう気をつけてながら自分らしさをアピールすることが、雑談面接のポイントです。

アピールしたいことを強調して伝える

雑談面接は話題がさまざまな方向に飛びやすく、一定したアピールが難しいです。何気ない会話から評価が決まるため、話題が定まりづらいのは仕方ありませんが、多彩な話題の中でも、強調してアピールしたい部分は念入りに伝えることが大切です。

話題がよく変わるからといって、ただ話を合わせているだけでは自分らしさを伝えることはできず、高評価の獲得も難しくなります。雑談面接では素の部分が見られていますが、短い面接の中ですべてを正確に判断してもらえるとは限りません。どれだけ優れた部分があっても、面接を通してそれが伝わるとは限らないため、自ら積極的にアピールすることが大切です。アピールできそうな話題があれば積極的に自らを売り込み、採用メリットを伝える意識を持ちましょう。

応募書類外のこともアピール

雑談面接では、応募書類を深堀りしてアピールするだけではなく、応募書類には書いていないことをアピールすることも大切です。履歴書やエントリーシートでは、文字数や記入できる項目に制限があるため、自分の魅力をすべて伝えられるわけではありません。

応募書類にはない魅力を引き出してアピールし、自分を深くまで知ってもらうことが大切です。応募書類に記載していない内容=学生の素の部分と判断されるため、雑談面接では評価される可能性が高いです。通常の面接よりも高い自由度でアピールできることが雑談面接ならではの魅力のため、面接の性質を活かして積極的に売り込みましょう。

自己PRする際のポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

雑談面接の対策

雑談面接はアドリブ力を問われることが多いため、事前に対策をするのが難しいです。しかし、まったく対策なしで臨むのは危険であり、できることは少しでもやっておくことが高評価の獲得に繋がります。アドリブで対応するからといって、何も準備しなくてもいいわけではなく、アドリブ力を発揮するための下準備としてすべきことは多くあります。正しい対策方法を知り、念入りな準備で雑談面接の攻略を目指しましょう。

就活全体についての自分なりの意見を持つ

雑談面接の対策では、就活全体を見つめ直して自分なりの意見や感想を持つことが大切です。就活全体について自分なりに意見を持つことで、自分が今やっていることは何で、それにどのような意味があるのかを知ることができます。

周りの人がやっているからという理由では、就活に取り組む理由になりません。自分なりの意見を持って明確な目的意識を持って取り組んでいることを理解し、それを他人に伝えられるようにしておきましょう。雑談面接では、就活に対する意見や感想を問われることが多いですが、これらは事前に考えておかなければ答えるのが難しいです。あくまで自分なりの意見で構わないため、周囲の意見は気にせず考えましょう。

就活の取り組み方を見直す

就活の取り組み方自体を見直すことも、雑談面接の対策では大切です。就活の攻略は簡単なことではなく、必死に対策してもうまくいかないことも多いでしょう。取り組みの姿勢を見直すことで進むべき方向性も見えてくるため、雑談面接の対策だけではなく就活全体の対策にも繋がります。

取り組み方を見直せば就活に対する意識も変わり、自分が何を求めているのかを把握しやすくなります。就活に対する意見を持つことにも繋がるため、細部まで見直して、本当に目指すべき方向性や目的意識を明らかにしておきましょう。

時事問題もチェックしておく

時事問題のチェックも雑談面接の対策では重要であり、少しでも多くの情報、話題を仕入れることが攻略のポイントです。面接では時事問題について意見を求められることも多く、そもそも問題自体を知らなければ、回答のしようもないようないため注意が必要です。

また、時事問題は情報を知っているだけではなく、問題に対して自分なりの意見を持つことが大切です。時事問題が話題に上がった場合、問題の内容を説明できるかではなく、問題に対してどのような意見を持っているかが評価されています。何事にも意見を持つ癖をつけておけば、幅広い話題にも対応でき個性もアピールしやすくなるでしょう。

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雑談面接で聞かれやすい質問と答え方

雑談面接で聞かれる内容は多岐にわたり、質問に対する回答から繋がってまったく別の方向に話が飛ぶこともあります。そのため、事前に質問を想定して回答内容をすべて考えるのは不可能ですが、ベースとなる質問は頻出のものがいくつかあります。

話題のベースになりやすい質問を知り対策をしておけばよりスムーズに会話に移れるため、好印象も与えやすいです。聞かれやすい質問と上手な答え方を知り、雑談面接の対策をさらに進めましょう。

就活は大変だね

雑談面接では「就活は大変だね」のように、就活全体についての意見や感想を求められることが多いです。これは同調がいいわけではなく、自分の意見を伝え、なぜそのように思うか説明することが大切です。たとえば大変と答えた場合は、なぜ大変なのかを挙げ、取り組みの中でどのような苦労があったかを伝えます。

大変でないと答える場合は、なぜ大変でないのか、明確な根拠を示すことが大切です。だらだらと取り組んでいるためそれほど苦労していないという印象を与えてしまうと、評価を下げられるため注意が必要です。就活に対する意見を求められているため、自分の意見であること、最終的にはポジティブな内容で伝えることを意識しましょう。

学校は楽しい?

「学校は楽しい?」という質問は、言い換えれば「学生時代に力を入れて取り組んだことは?」ともいえます。そのため、楽しくないと回答するのは危険です。基本的には楽しいと答えた上で、なぜ楽しいのか、学生時代に取り組んだ内容を挙げて説明します。このときすでに終わった経験を伝えるのではなく、現在も引き続き取り組んでいる内容でアピールすることが大切です。

大学1年や2年で終わった経験を挙げて楽しいと伝えてしまうと、質問の意図を理解できていないと思われる可能性があるため注意しなければなりません。また、学生時代に力を入れた取り組みではあるものの、学校に限定されているため、課外活動の経験を伝える際も注意が必要です。学校での取り組みに限定したほうが好印象を与えやすいでしょう。

休みの日は何をしている?

「休みの日は何をしている?」という質問は、学生の素の部分を見ることが目的です。答えた内容をさらに深堀りして聞かれることが多いため、細部まで説明できることを選びましょう。休みの日にしていることは、基本的にはどのようなことでもアピール可能です。アルバイトはもちろん、趣味や友人たちと遊びに行くなどもOKですが、ギャンブルなどイメージが悪いものは避けましょう。

また、ただ休みの日の過ごし方を答えるだけではなく、それが自分の中でどのような意味を持つのかを伝えることが大切です。休みの日の取り組みが自身の成長に繋がる、ストレス解消となり勉強を頑張る意欲が湧くなど、次の行動に繋がる内容でアピールできれば評価されやすいでしょう。

雑談形式での面接は見られるポイントを把握し対策が必要

雑談面接はリラックスして臨みやすく、面接官と話が合えば楽しく選考を終えられることもあります。しかし、話が盛り上がる=合格するわけではなく、発言内容が細かく評価され、その上で合否が決定することは理解しておきましょう。

話が盛り上がればいいわけではなく、自分らしさをアピールし採用メリットを示すことが評価されるカギです。就活や仕事とは一見関係しないような内容で面接は進みますが、実はすべて関連していることを理解し、発言のひとつひとつに責任を持たなければなりません。発言内容のすべてが評価されているため、些細なことでも工夫して伝える意識を持ち、自分らしさを上手にアピールしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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