内定について

【内定証明書とは】必要なシーンや届いてから取るべき行動

内定証明書の意味を知らない人は多い


最終選考に合格した後に企業から発行される書類の中に、内定証明書があります。

内定証明書は内定を証明する重要な書類であるものの、これがどのような意味や効力を持つのか正しく理解できている人は少ないです。

就活は内定が出た時点で終了するわけではなく、その後も企業に入社するまで続きます。内定証明書が発行されたからといって、必ずしも入社が確定しているわけではありません。

場合によっては内定取り消しになる可能性もあるため、十分な注意が必要です。内定証明書とはどのような書類なのかを正しく把握し、就職するには何が必要なのかを知っておきましょう。

内定証明書とは

最終選考の合格から就職までをスムーズにおこなうためには、そもそも内定証明書とはどのようなものなのか、基本的な意味から理解しておかなければなりません。

内定証明書の意味を理解できていない人は多く、認識を間違えていることで失敗するケースもあります

問題なく4月に入社するために、些細な疑問でもきちんと解決し物事の意味を正しく理解することが大切です。内定証明書とはどのようなものかを知って、内定についての理解を深めましょう。

内定通知書と同義

内定証明書は内定通知書と同義であり、その企業への内定が決まったことを表す書類です。内定証明書と内定通知書の両方が届く場合もありますが、それぞれの違いはほとんどありません。

単に企業で書類を使い分けているだけであるため、一般的な意味合いはどちらも同じでしょう。内定証明書は内定が決定したことを証明するものであり、いわば最終選考に受かった状態を示すものです。

そのため、最終選考の合格通知とも言い換えることができます。

あくまで内定が企業で決まった状態

内定証明書を受け取ることで企業への就職が決まったと考える人は多いですが、実はこれは間違いです。

確かに内定証明書が発行されれば企業への内定が決まったことにはなりますが、あくまで「内定が決まった状態」であり「就職が確定した」わけではありません。

そもそも内定と就職は別物であり、内定が決まった状態=企業の内々で採用することを決めた状態です。つまり採用は決めたものの、正式に就職するための手続きは取っていない状態に過ぎません。

就職するためには内定契約と呼ばれる雇用契約を結ぶ必要があります。内定証明書を受け取った時点では口約束であり、きちんと契約を結ぶことで就職が確約されることは理解しておきましょう。

以下の記事では、内定通知書がこなかった場合の対処法について解説しています。

内定契約の確約には内定承諾書が必要

内定契約を確約するには契約締結のための書類を提出しなければならず、これに該当するのが内定承諾書です。

内定承諾書は企業が提示する内定契約、つまり就職における雇用契約をまとめたものです。これにサインし承諾の意思を示すことで就職が確約されます。

内定証明書を受け取っただけでは就職の手続きは進んでいません。内定承諾書を提出することで企業と学生の間に雇用関係が生まれます

内定証明書が必要なシーン


内定証明書は企業への内定が決まったことを示すものであり、口約束の状態であるため法的拘束力はありません。そのため、内定証明書は何のために存在するのか疑問に思う人も多いでしょう。

就職においては内定証明書よりも内定承諾書のほうが重要であり、極端に言えば内定証明書は不要な場合もあります。しかし、内定証明書が効力を発揮するシーンもあるため、どのようなときに必要になるのか知っておきましょう

部屋を借りる

就職に伴い引っ越しが必要な場合も多いですが、部屋を借りる際に内定証明書が必要になるケースは多いです。

不動産契約は賃貸であっても信用が重要視されており、誰でも簡単に部屋を借りられるわけではありません。不動産契約では、社会的な信用はもちろん支払い能力まで審査して契約できるかが決まります

就職が決まっており、社会的な信用、支払い能力ともに問題ないことを証明するためにも、内定証明書は重要です。卒業後の進路がきちんと定まっており固定した収入があることが分かれば、契約時における信用の問題もクリアできます。

卒業後の進路が明確に決まっていない場合、個人では契約できない可能性もあるため、内定証明書の効力は大きいといえるでしょう。

お金を借りる

お金を借りる際にも社会的な信用や支払い能力が重要視されるため、それらが備わっていることを証明できる書類は契約時に効果を発揮します。

お金を借りるといっても現金を借りる場合だけに限らず、車の購入など大きな買い物でローンを組む場合も該当します。

ローンを組む場合は特に働いていて返済能力あるのかが重要視される傾向にあるため、進路が決まっていることを証明できる書類の存在は契約時にプラスに働くことが多いでしょう

また、新規でクレジットカードを作る際にも、内定証明書が役立つ場合があります。

あなたが受けないほうがいい職業をスマホで確認してください

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

診断スタート【無料】

内定証明書がもらえないこともある


内定証明書は新生活を始める準備の段階で使用することが多いため、スムーズに社会人生活をスタートさせるためには必須でしょう。しかし、必ずしも内定証明書がもらえるとは限らないため注意しなければなりません。

内定証明書がもらえなければ部屋やお金を借りる際に困ることが多く、就職の準備が滞ってしまう可能性もあります。内定証明書がもらえない場合の正しい対処法を知り、トラブルにも上手に対応しましょう。

企業によっては内定証明書を発行していないことがある

内定証明書の扱いは企業によって異なるように、場合によっては発行すらしていないこともあります。内定証明書の代わりに内定通知書を発行していることもあれば、それすらなく全てメールなどのデータでやりとりをすることもあります。部屋やお金を借りる際に内定証明書が必要な場合は、一度企業に相談してみましょう。

内定した就活生全員に証明書の発行はおこなっていないとしても、お願いすれば個別に対応してもらえる可能性があります。また、内定通知書がある場合は、内定証明書の代わりに使用することも可能です。代用できることもあるため、分からない場合は企業に相談するといいでしょう。

就職するには内定承諾書さえ提出していればよい

内定証明書が発行されていなくても、内定承諾書さえ忘れずに企業へ提出していれば就職は可能です。企業への就職という点だけで考えた場合、内定契約を結ぶことが最優先事項であり、契約さえできていれば問題はありません。

内定証明書には法的拘束力がないため、内定承諾書の有無がもっとも重要なポイントです。企業への就職は、内定契約を結べるかどうかにかかっています。契約を結び法的な拘束力が発生していれば、内定証明書の有無に関係なく就職は可能です

以下の記事では、内定承諾書の提出期限について解説しています。

内定証明書が必要なら企業に相談する

内定証明書がもらえずに不安な場合は、企業に相談してみるといいでしょう。企業によってはコスト削減の観点から証明書を発行しないことも多く、内定承諾書の発行だけおこなっていることも少なくありません。

企業の採用担当者に内定証明書が必要な旨を問い合わせれば、準備してくれることが多いでしょう。就活生の不安を解消することも採用担当者の務めですので、就職に向けての疑問や不安などは積極的に解決してくれます

適職診断を試してください。

適職診断はもう試しましたでしょうか?就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。


診断スタート【無料】

内定証明書をもらったらやるべきこと


内定が出て内定証明書をもらえば就活がひと段落しますが、そこですべてが終わったわけではありません。やるべきことはまだまだあり、就職に向けてそれらをひとつずつ片付けていかなければなりません

内定証明書をもらうのは就職に向けての第一歩であり、そこからどのような行動を取るかによってスムーズに就職できるかが違ってきます。

社会人生活のスタートダッシュを切るためにも、内定証明書をもらった後、何をするべきなのか知っておきましょう。

内定承諾の返事

内定証明書をもらった時点では、内定が決まっただけの状態です。就職を確実なものにするためには、内定承諾の返事をしなければなりません。電話のみで承諾の返事をしたとしてでも、まだ口約束の状態にあるため油断は禁物です。

内定証明書または内定通知書の発行がされた後、内定承諾の返事をします。そのあと企業から提出書類が送られてくるため、内定承諾書を記入し返送するのが基本的な流れとなります。

企業によって承諾の返事をする期限は異なりますが、なるべく早めに連絡するようにしましょう。期限内に返事をしなければ、その時点で内定取り消しになることもあるため注意が必要です

また、内定証明書をもらったからといって、必ずしも承諾しなければならないわけではありません。納得がいかない場合は辞退し、次の選考に目を向けましょう。

今後のスケジュール確認

内定承諾の返事をした後は、今後の詳細なスケジュールを確認しておきましょう。内定式の有無や入社前研修、入社式の集合時間や場所など、確認すべきことは数多くあります。

あまりに先のスケジュールについては、詳細がまだ決まっていない可能性もあります。まずは直近でどのようなことがおこなわれるか確認しておきましょう。

内定承諾書の提出によって企業への就職は決まるため後は入社日を待つだけですが、入社までの期間を使ってさまざまなイベントを用意している企業は多いです

企業ごとに実施される内容は異なるため、スケジュールの確認は必須でしょう。イベントへの参加の有無が内定に影響するわけではありませんが、就職後スムーズに仕事に取り組むためにもこれらに参加するのは大切なことです。

内定後のイベントスケジュール

・内定式
・内定者懇親会
・入社前研修
・入社式

就職に向けての準備

勤務地によっては引越しが必要であったり、ライフスタイルの変化によって車やバイクなど移動手段を確保しなければならないこともあります。

また、早期キャリアアップを図るための資格の勉強や、単位取得に向けた勉強をすることも就職に向けて必要な準備です。さらに、残りの学生生活を悔いなく謳歌し晴れやかな気持ちで社会人生活を迎えることも、やるべきことといえるでしょう。

就職準備の内容は人によって違いますが、残された時間を無駄にせず有意義に過ごすという点では共通しています。社会人になってからは自由に使える時間も減るため、時間があるうちにできることはすべてやっておきましょう。

以下の記事では、内定をもらった後にやるべきことについて解説しています。

内定証明書は選考の合格を示すものであり承諾の返事が必要


内定証明書は、部屋やお金を借りる際に身元を証明する書類として活用できるものです。内定証明書はあくまで最終選考の合格を示すものでしかありません。

最終選考に合格したからといって、必ずしも企業に就職できるとは限らず、何らかの理由で内定が取り消しになる可能性があることは理解しておきましょう。

就職を確実なものにするためには、内定承諾書を企業へ提出する必要があります。内定証明書はあくまで内定通知書と同義であり、雇用契約を結ぶためには内定承諾書が必要です。

書類ごとの違いを正しく把握して、就職を確実なものにしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ