志望動機
【志望理由の書き方】例文付きでポイントと注意点を解説
- 31059 views
目次
志望理由の書き方に悩む人は多い
就活では、企業を志望する理由を聞かれることがほとんどです。志望理由が書けずに悩む人は多く、これが理由で就活が思うように進まない人も少なくありません。書類選考の突破は就活攻略の第一関門であり、何度もここでつまづいてしまうと、就活全体の意欲もなくなってしまいます。
上手に志望理由を伝えて高評価を獲得するには、書き方を工夫しなければなりません。書き方次第で印象は大きく変わり、評価も大幅に左右されます。志望理由の上手な書き方をマスターして、書類選考の突破を目指しましょう。
志望理由が書けない理由
志望理由の書き方に悩んでいるなら、まずは書けない原因を探ってみましょう。志望理由を上手に作成するのは確かに難しいですが、そもそもまったく書き進められない、完成しないというのには何らかの理由があります。書けない理由を知り、そこから対処法を考えることが、現状を打破する一番のポイントといえます。なぜ志望理由が書けないのか、その理由は大きく以下の3つに分けられます。
1.自己分析が不足している
2.業界・企業研究ができていない
3.そもそも志望度が低い
今回はこの3つの志望理由が書けない理由をご紹介します。自分の当てはまるものを確認し、対処法も一緒に考えていきましょう。
1.自己分析が不足している
志望理由が書けない理由の多くは、自己分析が不足していることにあります。自己分析は就活の基本中の基本です。これができていないと就活は上手くいかないことが多いです。自己分析は自分を知ることが主な目的であり、内容は自分の能力や個性、仕事への適性から、仕事に求める条件、価値観まで多岐にわたります。
それらを明確に把握できていないと、なぜその業界、企業を選んだのか、そこで何をしたいと思っているのかが分からないため、志望理由も書き進めなくなってしまいます。まずは自分を知り、なぜ自分がその企業を志望しているのか言語化できるようにしましょう。行き詰まりを感じたタイミングで、自己分析をやり直してみるといいでしょう。
自己分析の詳しい方法はこちらの記事を参考にしてみてください。就活の基礎となる自己分析は、就活が進むにつれて必ず必要になってきます。今のうちに進めらておき、就活を一歩リードしていきましょう。
2.業界・企業研究ができていない
業界・企業研究ができていないことも、志望理由が書けない理由のひとつです。志望理由では、「業界を志望する理由」「企業を志望する理由」の2つを提示しなければなりません。これらを提示するには両方への理解を深めることが大切で、理解が深められていないと、何を提示し、アピールの根幹にすべきか分からなくなります。特に企業を志望する理由では、その企業でなければならない理由が必要であり、ほかの企業との差別化ができているかが試されます。理解するだけではなく、伝えられるまで業界・企業研究はしっかりと行うことが大切なのです。
業界や企業への理解が深まっていないことで、仮に志望動機ができたとしても完成度は低く、高い評価を得るのは難しいでしょう。業界・企業研究も自己分析と同様、就活の基礎であるため、念入りにおこないましょう。
業界・企業研究をするには専用のノートを作成することをおすすめします。書籍やウェブサイトで読むだけでなく実際に自分で調べて書くことで、わからないことを明確にすることができます。業界研究をするときは、「特徴」「魅力」「リーディングカンパニー」「気になる企業」「関連業界」の5つの要素を盛り込むと良いでしょう。企業研究では、「企業概要」「将来性」「扱う商材」「募集要項」「労働環境」の5つをしっかりと調べましょう。業界・企業研究においてより詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
3.そもそも志望度が低い
3つ目は志望度がそもそも低いということです。就職先の選択肢は幅広く、どの業界、企業を選ぶべきか分からず、とにかく選考にチャレンジするという人もいるでしょう。内定はそれほど簡単に出るものではありません。そのためある程度志望数を増やすことは大切です。しかし、闇雲に何十社も受けていると、結局どこが本命なのか、そもそも本当に就職したいのかが分からず、志望理由が書けなくなることも多いです。
特に惹かれることもなく何となく志望した企業の場合、本当に就職したいとは思えないために、志望理由が思い浮かばないということもあるでしょう。複数社受けることは大切ですが、受かっても結局就職しないくらい志望度が低い企業は受ける意味がありません。その時間はほかの企業の選考の対策時間にあてたり、志望したいと思えるの企業を探す時間にしてもよいかもしれません。
志望理由の書き方の3つのポイント
志望理由は単に完成させて提出するだけではなく、それを通して上手に就職への意欲や採用メリットをアピールしなければなりません。そのため、より高評価を獲得すべく、書き方も工夫することが大切です。志望理由の評価は内容だけではなく、書き方によっても変化します。上手な書き方のポイントを知り、より魅力的な志望理由の作成に役立てましょう。
1.業界を志望した理由を明確にする
志望理由では、まずは業界を志望した理由を明らかにすることが大切です。新卒の就活では、業界だけで見ても選択肢は数多く存在します。数ある業界の中からなぜそこを選んだのかという理由を明確にできないと、根本的な志望度が揺らいでしまうでしょう。業界を選んだ理由は人によって違うと思われますが、おすすめは個人的な体験に基づく理由です。
過去の経験とリンクする内容なら、志望度の高さも裏付けやすくアピールにも信憑性が出ます。業界を目指す理由は志望理由のベースとなるため、最初に提示するようにしましょう。
2.その企業でなければならない理由を提示
業界を志望する理由だけではなく、その企業を志望する理由も当然伝えなければなりません。そこで大切なのが、「その企業でなければならない理由」を提示することです。企業ごとに仕事は少しずつ違うものの、同じ業界にいる場合は、大枠で見ると共通点が多い場合もあります。例えばメーカーを志望して「モノづくりがしたい」という理由を挙げても、これは業界全体を志望する理由にはなりますが、企業を志望する理由にはなりません。
例にそって考えるなら、モノづくりでも何を作りたいのか、なぜそれを作りたいのかを明らかにすることが大切です。その企業ならではの特徴や魅力を踏まえて伝えることが一番の差別化に繋がるため、このためにも企業研究は必須といえるでしょう。
3.就職後のビジョンも提示する
志望理由は企業に就職したい気持ちを述べるだけではなく、「就職後どのように働きたいのか」も伝えなければなりません。企業が学生に求めているのは将来性であり、仕事へのやる気や成長性の高さをチェックしています。同じ志望理由を述べていた場合でも、一方は就職をゴールと考え、もう一方はその先の目標達成にゴールがあると設定しているなら、評価されるのは後者です。
仕事をする上でのモチベーションは非常に大切であり、成長力を重視されているからこそ、やる気を明確にアピールした方が良いのです。就職後どのような仕事がしたいのか、自分の何を活かし、どのように活躍したいのかを伝えることで、より高評価は獲得しやすくなります。
志望理由の例文
私は洋服の提供を通じて、より多くの人におしゃれを楽しんでもらい、生活に彩りを加えるお手伝いをしたいと考えています。おしゃれに目覚めたのは小学校3年生で、当時中学生だった姉に全身コーディネートしてもらいました。その時の自分の変身ぶりや、気分が見違えるほど明るくなったのワクワク感を今でも鮮明に覚えています。今度は私がその気持ちをより多くの人に感じてもらいたいと心の底から思い。それがアパレル業界を志望したきっかけです。
貴社では非日常をテーマにした独自の商品が多く、他のブランドにはない唯一無二の個性があります。貴社ではまずは販売員として働き、現場でノウハウを覚えたいです。その後企画の仕事も手掛け、多くの人に感動を与えるファッションアイテムを提供し、活躍したいと考えています。
例文では、アパレル業界をの志望理由が挙げられています。冒頭で業界を、続いて企業を志望する理由まで言及できています。企業を志望する理由では、その企業独自のポイントを伝えられており、志望度の高さが明確にされています。最後にどのように働きたいかで締めており、仕事へのモチベーションの高さもアピールできています。
企業先が求める志望動機は、生成AIテンプレート集を活用してください
志望動機に悩んでいる方には、生成AIの活用がおすすめです。
AIを使えば、あなたの強みや経験を的確に整理し、採用担当者に響く志望動機を簡単に作成できます。ただし、AIを効果的に活用するには、正しい指示「プロンプト」が必要です。
そこで、志望動機作成に特化したAIテンプレート集をおすすめします。
面接やエントリーシートで使える指示文が揃っており、自分の強みを引き出して採用につながる志望動機を作成できます。ぜひお試しください!
AIを活用して自己PRを完成させよう!
志望理由を書く際の注意点
志望理由は上手に書くポイントがある一方で、注意しなければならないポイントがあります。書き方を間違えると、評価されないどころか、マイナスの印象を与えてしまう可能性もあるため注意しなければなりません。注意点を守ってミスなく書き上げることも、志望理由で高評価を獲得する秘訣といえます。志望理由を書く際の注意点を知って、マイナスの印象を与えることを防ぎましょう。
待遇を理由にするのはNG
同じ業界、企業を志望する場合でも、人によって志望理由が違うのは当然で、千差万別あって構いません。そのため、基本的には何を理由にしても構いませんが、待遇を理由にして伝えるのは避けましょう。
仕事をする上で待遇面は非常に大切ですが、待遇が理由で入社されることに良い印象は受けません。仕事そのものへのやる気にも乏しいと思われてしまっては、入社してからの活躍に期待することもできないのです。企業選択の際に待遇を調べるのはとても大切ではありますが、志望理由として伝えるのは避けましょう。
「経営理念に共感しました」は伝え方に気を付ける
志望理由のよくあるフレーズとして、「経営理念に共感しました」が挙げられます。この志望理由はあまりにアバウトであるのが問題点になりやすいです。悪評価になりやすいのは、ただ経営理念に共感したと伝えるだけで、どのような部分の何に共感したのか、詳細に伝えていない場合です。アピールがあまりにも漠然としていると、伝えることがないために無理やり志望理由として考えたと思われることがあるため注意が必要です。
本当に経営理念に共感したなら、自分の考えを述べた上で、どのように共感できているか、またそれを受けて何をしたいと思ったのかまで伝えるようにしましょう。
「御社で学ばせていただく」という理由は避ける
志望理由に使われがちなNGフレーズとして、「御社で学ばせていただく」というものがあります。学ぶという言葉から成長意欲が感じられ、一見よいアピールのようにも思えますが、ただ学ぶというのは受け身の姿勢であるようにも受け取られます。
そもそも企業では仕事をし、活躍することが求められており、成長意欲が重要視されるのは、活躍するための能力を育てるためです。つまり、成長することは企業で活躍するという目的を達成するための手段であり、目的そのものではありません。
学ばせていただくという姿勢だけでは、学びや成長そのものが目的となっており、企業で活躍しようとする意志が見えないためNGです。成長するだけで終わり、採用メリットがないと思われかねないため注意しましょう。
競合他社と差別化する
志望理由で特に意識したいのが、同業界内の競合他社を志望する理由と、いかに差別化を図ることができるかどうかです。業界内ではできる仕事が共通している部分もあるため、漠然とした理由を述べてしまうと、「他の企業でもいいのでは」と思われます。他社でもいいと思われると、志望度の高さを感じ取ってもらえず、マイナス評価に繋がる可能性が高いです。
競合他社と差別化するには、志望先独自の特徴や魅力を知ることが大切です。それを相対的に理解するためにも、志望するかどうかに関係なく、競合他社の特徴も簡単に調べておきましょう。実際に調べて比較すると、企業ごとに何が違うのか、反対に何が共通しているのかが把握でき、企業への理解が深まります。
就活においてあまり使うべきでないNGワードをより詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
志望理由の書き方をマスターして完成させよう
志望理由は意欲を見る重要なポイントであり、企業が重視している項目です。志望理由で上手に自分を売り込むには、書き方を工夫することが大切です。書き方次第で印象は大きく変わり、細部まで工夫することで、より高評価を獲得しやすくなります。志望理由で意識したいのは、他の企業を志望する理由との差別化や、就職後どのようなことをやりたいのか、どのように活躍したいのかです。
どこでも使いまわしができる志望理由では、企業は魅力を見出してくれず、高評価を期待することもできません。その企業だけに特化した志望理由を作成することが、高評価を獲得する近道です。上手な書き方をマスターして、企業ごとに合った志望理由を作成しましょう。