就活のマナー

【就活のお祈りメールに返信は必要?】受信した場合の対応方法

就活でお祈りメールが届いた時の対処法を知ろう

お祈りメールとは、選考を受けた企業から届く不採用通知メールのことです。

不採用通知のメールに「今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます」という文言が記載されていることから、この呼び方が広まりました

お祈りメールに対して「届いたらどうしよう」「返信するべきか」と悩みを抱く人は多いでしょう。

本記事では、就活でお祈りメールを受け取った際の対応について解説します。

お祈りメールの基本スタイル

○○ ○○様

先日は、弊社の採用選考をお受け頂き、誠に有難うございました。先日の面接について検討した結果、弊社では○○様の採用は見送らせて頂くこととなりました。

ご足労頂いたにも関わらず、大変申し訳ございません。誠に心苦しいのですが、なにとぞご了承いただければ幸いです。

末筆ではありますが、○○様のより一層のご活躍をお祈り申し上げます。

上記が、お祈りメールの基本となる内容です。選考結果について、不採用となった旨が記載されています。

企業ごとに多少異なる部分はありますが、基本的にどのお祈りメールも内容は同様です

結果とお詫びの言葉のみのシンプルな内容であり、「なぜ不採用となったのか」に関する詳しい理由は書かれていない場合が一般的となります。

「サイレントお祈り」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

「サイレントお祈り」とは不採用通知を出さないこと

企業から不採用の意思表示がある場合、お祈りメール以外に「サイレントお祈り」というものがあります。

通常のお祈りメールと異なり、サイレントお祈りは企業が何の連絡もしない場合です

多くの志望者が集まるような企業では、メールを送るのも一苦労となります。

合格者に対し不採用メールを送ってしまうようなミスを防ぐためや、内定辞退者が出たときの補欠候補に対してお祈りメールを送らないようにする企業もあるようです

サイレントお祈りに対し、就活生の中には「合格か不合格か分からずモヤモヤする」「気持ちを切り替えられない」という人もいるでしょう。

サイレントお祈りをする理由については、こちらの記事で詳しく解説しています。

お祈りメールへの返信は基本的に必要ない

お祈りメールが届いても、基本的に返信の必要はありません。

企業は多くの就活生に一括送信でお祈りメールを送るため、「誰が返信をしてくれるか」ということは重要視していないです。そのため、返信をしなくても失礼と思われることはありません。

お祈りメールが来たら謙虚に結果を受け止め、気持ちを切り替えることが大切です。

ただし、返信した方が良いケースもあるため、それについては以下より紹介します。

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お祈りメールに返信した方が良い場合4つ

お祈りメールへの返信は必要なくとも、マナーとして返したいという人もいるでしょう。

返信した方が良い場合は上記の4つです。選考を通じて最後のやり取りとなりますので、お互い気持ちよく終われるように心がける必要があります

お祈りメールを返信した方が良い場合について、それぞれ詳しくご紹介します。

①最終選考まで残った場合

最終選考まで残ったものの、惜しくもお祈りメールをもらった場合は返信してもよいでしょう。

最終選考まで残った就活生は、選考の序盤でお祈りメールをもらった就活生とは立場が違います。人事担当者など、志望企業の人たちと顔を合わせて話をした人も多いでしょう。

自分に時間を多く割いてくれたことに対し、お礼の返信を送っても損はありません

万が一、内定をもらった他の就活生が辞退、または取り消しとなったとき、最終選考に残った候補のひとりとしてチャンスが巡ってくる可能性もあります。

気持ちを切り替える意味もありますが、企業へお礼の返信をしてもよいでしょう。

②個人的に感謝を伝えたい場合

個人的にお世話になった人がいる場合も、お祈りメールに返信してもよいでしょう。

インターンや企業説明会で面識がある人など、お世話になった人がいるなら返信しても構いません。社会人としてのマナーという部分でも、お世話になった人へお礼のメールを送るのはよいことです

他に、知り合いや友人からの紹介で応募したが、残念ながら落ちたというケースもあります。このような場合も、紹介をしてくれた人のイメージを悪くしてしまわないように返信メールは送りましょう。

③不採用の理由を聞きたい場合

多くの企業では、不採用の理由を聞いても教えてくれません。

ただ、「今回の反省点を知りたい」という理由から知りたい人も多いです。その場合は、不採用の理由を聞くために、返信してみましょう。

ただし、採用に関する質問を送ったとしても、企業からの返信があるとは限りません最初から「不採用の理由は個別に答えない」とはっきりと宣言している企業もあります

こちらからどれだけお願いしても、会社の規則として不採用の理由について触れない企業は多いです。

答えてもらえないからとしつこくメールを送ると、逆に迷惑を書けてしまいます。不採用になった理由は自分の中で考えるのにとどめ、気持ちを切り替えて他の選考に臨みましょう。

④個人的なメッセージが含まれていた場合

不採用通知であっても、定型文で終わらせない企業もあります。

採用担当者は多くの就活生を相手にしており、一人ひとりに時間をかけることはできません。そんな状況にも限らず個人的な連絡をもらった場合は、丁寧な返信をしましょう。

お祈りメールに返信することで、けじめをつけられます。前向きに別の選考に臨めるようにするためにも、最後に返信をすることは大切です

不採用だったとしても、手間をかけて連絡をくれた企業にはお礼の返信をしましょう。

就活のお祈りメールに対する返信の例文とポイント

お祈りメールへの返信について「どのように書けば良いかわからない」という人は多いです。

返信メールに記載する内容は、挨拶文や自分の名前に加え、「感謝の気持ち」「選考を通じての感想」や「今後の意気込み」を書くと良いでしょう

具体的な書き方については以下より紹介しますので、お祈りメールの返信をする際に役立ててください。

お祈りメールに対する返信の例文

Re:(お祈りメールの件名そのままで返信してもOK)

株式会社○○
人事採用担当者様

お世話になっております。東京大学○○学部の山田太郎です。
先日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきまして誠にありがとうございました。
選考結果につきましては誠に残念でございますが、謙虚に受け止め、今後の就職活動に励んでいきたいと考えております。
末筆ながら、貴社のますますのご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
東京大学○○学部 山田太郎

お祈りメールへの返信の基本的な文章です。メールには「選考の機会を設けてくれたこと」に対する感謝の気持ちを伝えましょう

ただ、長文となると読む側の負担になるため、簡潔な内容にするのがポイントです。

返信するときのポイントと注意点

お祈りメールに返信する場合は、基本的に企業から受け取ったメールの件名のまま返信して構いません。

ただし、何かしらの目的や理由があるなら、それに合わせて件名を変えてもよいでしょう。

メールを送る際には、会社名、部署、名前については誤字脱字がないようしっかりチェックしてください

メールの本文では、挨拶文のあとに自分の大学名、学部名、名前をフルネームで正確に書きましょう。お祈りメールに対する返信の具体的な内容は、面接をしてもらったことへの感謝やお礼です。不採用についての感想と今後の意気込みを書き、結びの言葉も忘れないようにしてください。

また、手紙による直筆でなければ失礼と考える人もいるかもしれませんが、お祈りメールにはそのままメールで返信しても構いません。手紙で書いても結果が変わることはないため、そのままメールで返信しましょう。

お祈りメールに対する返信の仕方については、別の記事でも紹介しています。併せて読み、適切な対処方法を知りましょう。

お祈りメールが届いた時の気持ちの切り替え方

選考を受けた企業からお祈りメールが届いたら、どんな人でも精神的なダメージを受けるものです。

もし第一志望の企業からお祈りメールが届いたら心が折れてしまい、就活を諦めたくなる人もいるでしょう。

たとえお祈りメールが来ても気持ちを切り替え、立ち止まらない意識を持つことが大事です。以下より、お祈りメールが届いた時の気持ちの切り替え方について紹介します。

良かった点を振り返る

お祈りメールを受け取っても悪かった点ばかり気にせず、選考のアピールで良かったと思える点を振り返りましょう。

もちろん、悪い面や失敗した点を改善することは大切です。しかし、自分の悪いところと向き合いすぎて就活に支障が出ると良くありません。

選考で少しでも手応えがあったからこそ、お祈りメールを受け取ったショックもあるのです

前向きに次に進むためにも、お祈りメールが届いたら悪い点ばかりではなく、良かったと思える点も探すようにしましょう。

開き直る

また、開き直るというのも、就活を乗り切るには重要なことです。

お祈りメールが届いたら、自分のすべてを否定されたような気分になるかもしれません。しかし、どんなに能力が高かったとしても、企業の相性と合わなかったり、他の就活生との兼ね合いもあり不合格となる場合もあります。

「自分は人より能力が劣っている」と思う必要はなく、「合わなかっただけだ」と開き直ることが重要です

就活で不採用通知を受け取るのは良くあることですので、気にしすぎないようにしましょう。

就活のお祈りメールへの返信は理由があればしよう

就活のお祈りメールは、企業が不採用の旨を応募者に伝えることが目的です。そのため、応募者に届いた時点でやりとりは終わっています。ただ、理由次第でお祈りメールへ返信しても構いません。

稀に、採用された他の就活生が辞退、あるいは内定取り消しとなった場合、声をかけられる可能性があります。もしくは、社会人になってからお付き合いのある企業となる場合もあるでしょう。

不採用の連絡を受け取るのは心苦しいでしょうが、選考の機会を設けてくれた企業には丁寧な返信をしましょう

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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