就活のマナー

【書類選考のメールマナー】履歴書提出・合否連絡への返信例文

書類選考の際に企業にメールを送る機会は多い

書類選考に際して、企業や採用担当者とメールのやり取りをする機会は意外と多いものです。履歴書のデータをこちらから送ることもありますし、選考結果の合否がメールで送られることもあります。そういった場合にどんなメールを送るべきか、どういった対応をすべきか、そもそもビジネスメールのマナーとはどんなものか、わからない就活生は多いのではないでしょうか。

当然ですが、就活関連で企業や採用担当者にメールを送るのに、家族や友人に宛てたようなメールではいけません。件名ひとつ、挨拶ひとつとっても、押さえておくべきマナーがあります。たった1通のメールで評価を下げてしまうことのないよう、しっかりとビジネスメールのマナーを押さえておきましょう。

メールを送る際のマナー

SNSの普及により、プライベートではメールを使う機会が少なくなった、と感じる人も多いでしょう。しかし、ビジネスの場では上司への連絡や取引先との連絡など、メールを使用したやりとりが多いのです。それは就活の場にも言えることです。

説明会への参加連絡や履歴書・エントリーシートの電子送信、面接の日程調整から合格通知に至るまで、就活に関する連絡の多くはメールでおこなわれます。こういったメールのやりとりをおこなう際に守るべきマナーを、詳しく見ていきましょう。

件名はひと目で内容がわかるようにする

プライベートのメールでは件名を気にせず「無題」や「RE:」にしている人も多いかもしれません。しかし、就活やビジネスの場ではそれはNGです。採用担当者がチェックするメールの数は1件や2件ではありません。1日に何十人もの就活生からのメールをチェックしており、メールチェックにかかる時間だけでも膨大です。

それほど大量のメールを捌くためには、件名などでメールの内容を把握する必要があるのです。「説明会に関する質問(○○大学 ○○)」「面接の日程変更のお願い(○○大学○○)」のように、メールの件名だけでどこの誰から・どんな用事のメールなのかが伝わるような工夫をしましょう。

企業側から届いたメールへの返信であれば、もとの件名の頭に「返信」を意味する「RE:」を付けた件名でOKです。あまりにも「RE:RE:RE:RE:(件名)」と続くと見づらいため、3~4つを超えたら1つ残して消すようにしましょう。

件名を書くときの注意点について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

本文は「宛先・挨拶・要件・署名」

○○株式会社 ○○様(宛名)
お世話になっております。○○大学の○○です。(挨拶)

書類選考の件でご連絡いたしました。~~~(要件)
――――――――――――――――――――
○○大学 ○○学部 ○○学科 氏名(フリガナ)
電話:○○○-○○○○-○○○○
メール:○○@○○ (署名)
――――――――――――――――――――

ビジネスメールの基本構造は大きく分けて「宛名」「挨拶」「要件」「署名」となります。まず、宛名は必ず必要です。必ずどこの会社の誰宛なのかを最初に明記しましょう。担当者の名前がわからない場合は、「○○株式会社 担当者様」で構いません。次に必要なのが挨拶です。自分がどこの誰なのかを名乗ると同時に、「はじめまして」「いつもお世話になっております」といった一言を挨拶として添えると自然な流れになります。

要件は読みやすいように適宜改行を入れ、要点をまとめて伝えましょう。最後に署名ですが、初めに名乗っていても、署名は必須です。苗字や名前の読み方が珍しい人は、フリガナも併せて記載しておきましょう。設定ができるのであれば、メールの機能で毎回署名が表示されるようにしておくとよいでしょう。

宛名の書き方について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

メールの返信はなるべく早めにおこなう

メールは何もこちらから送るばかりではありません。企業側からメールが届き、それに対して返信することもあります。そんなときは、できるだけ早くに返信するようにしましょう。企業側から「○日までに返信を」といった指定があっても、早いに越したことはありません。遅くても期間内に、指定が無い場合の目安としては当日中、遅くても翌日中の返信が望ましいといえます。

ただし、いくら早くといっても時間や営業日には配慮しましょう。真夜中や休日にメールが届いても見ることができませんし、転送設定をしている場合には、相手に嫌な思いをさせてしまうかもしれません。どうしても夜にしかメールが送れない場合には、遅くても21時までに送信し、遅くなったお詫びと、できれば遅くなった理由も、言い訳がましくならない範囲でひと言添えるとよいでしょう。

正しい敬語を使う

メールでは正しい敬語を使うことが大切であり、流行り言葉や話し言葉などを使うのはNGです。敬語表現が正しくできていないと、社会人としての自覚がない、常識がないなどと思われる可能性があるため、注意しなければなりません。

文章は細かい点まで気をつける必要があり、敬語の他には丁寧語を使うシーンもあると考えましょう。例えば何かをお願いする際には「よろしくお願いします」とすることが基本ですが、これを単に「お願いします」としてしまうと、投げやりな印象を与えてしまいます。

また、より丁寧にすることもでき、「何卒よろしくお願いします」としたり、「よろしくお願い致します」としたりしてもよいでしょう。少しの表現の違いで印象は違ってくるため、細かなポイントまで目を向けて文章を作成しましょう。

文字の装飾は使わない

メールでは文字装飾を使うのはNGであり、装飾なしの文字のみとしなければなりません。過度にデコレーションをするわけではなく、重要な部分のみ目立たせるといった簡単な装飾も基本的にはNGであり、装飾付きのメールという時点で印象が悪いです。

また、文字装飾以外では顔文字や絵文字なども禁止であり、プライベートなやり取りと就活でのやり取りでは、内容が大きく変わることは理解しておきましょう。仮に要件が簡潔に正しく記載されており、敬語表現などに間違いがなかったとしても、装飾がついているとそれだけで評価を落としてしまうことがあります。

余計な装飾を付け足すとマイナス評価に繋がるため、就活のメールは文字のみで作成すると考えましょう。

就活用のメールアドレスを使う

就活で使用するメールアドレスは、就活用のフォーマルなものを用意したほうがよいでしょう。メールのやり取りではデータを添付することも多く、データの形式によってはスマホでは開けません。そのため、できるだけパソコンのメールがよく、当たり障りのないものなら、大学のメールアドレスがおすすめです。

プライベートで使っているメールアドレスでも使える場合はありますが、恋人や好きなアーティストの名前が入ったものなど、あまりにプライベート感が強いものはフォーマルな場での使用には適しません。使用しているメールアドレスで学生気分が抜けていないと思われることもあるため、余計な印象を与えないためにも、大学で配られた無難なメールアドレスを使いましょう。

就活マナーには気をつけてください
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書類選考のお知らせや結果連絡には返信すべきか

履歴書などの書類を送るための指示であったり、書類選考の結果通知であったり、一連の書類選考の連絡に関して、郵送で連絡してくる企業ももちろんあります。しかし、就活生ひとりひとりに郵送するには、お金も時間も手間もかかるため、一括メールなどで連絡する企業も増えてきています。

そういった一連の書類選考の連絡メールに対して、就活生は返信をすべきなのでしょうか。お知らせや結果通知など、メールの種類別に、詳しく見ていきましょう。

書類選考の連絡メールに返信する必要はない

書類選考の連絡メールとは、書類選考の期間や条件、提出書類の様式などに関する連絡メールです。連絡を受け取った証拠として「書類選考に関して承知いたしました。どうぞよろしくお願いします」といったメールを返信したい所ですが、この場合は返信しなくて構いません。

なぜかというと、こういったメールは一斉送信で応募者全員に送信されているものです。その全員から「了解しました」「承知しました」といったメールが返ってくるとなると、担当者の立場としてはうんざりしてしまうでしょう。何か書類選考やその他の採用情報に関して質問などがあれば別ですが、単に「承知した」というだけの用件であれば、メールは送らない方がいいといえます。

選考結果が不合格の場合は返信不要

書類選考の結果が郵送などではなく、メールで届くこともあります。その結果が残念ながら不合格の場合、いわゆる「お祈りメール」だった場合は、返信をしなくて構いません。

マナーとして企業からのメールには必ず返信しなければ、と思う就活生もいるかもしれません。しかし、書類選考ということは、採用活動の初期段階で、合格者も不合格者もかなりの人数がいるはずです。残念ながら、忙しい採用担当者は、そんな人数の不合格者からのメールまで、いちいちチェックしている時間はないでしょう。

言葉は悪いかもしれませんが、不合格の通知メールに返信をしたところで、結果は変わりません。気持ちを切り替えて、他の企業への面接に力を入れましょう。

選考結果が合格の場合は返信した方がよい

書類選考に合格した場合は、お礼のメールを返信した方がよいといえます。ちなみに、多くの場合、合格通知のメールには、次の段階である面接などの日程が記載されている場合が多いです。日程が合うか合わないかの連絡と合わせて、合格通知に対するお礼を伝えるようにしましょう。

面接などの日程に関してはまた後日、とメールに記載されていた場合は、合格通知に対するお礼と、「ご連絡をお待ちしております」といった一文を添えるとよいでしょう。丁寧なメールが届いて、心証を損なうことはありません。むしろ、礼儀正しい、連絡が速いといった高評価に繋がる可能性もあります。逆に、返信が無かったり、あまりにも夜遅かったりすると、「うちの会社の志望度が低いのかな」と思われかねません。書類選考に合格した通知メールが来たら、必ず返信をしましょう。

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書類選考に関するメール例文

ここまでで、ビジネスメールのマナーなどについては、大まかに理解できたでしょう。しかし、いざ企業にメールを送るとなると、何をどう書けばいいのかわからなくて困ってしまう人もいるのではないでしょうか。メールへの返信は急ぎたいのに、文章が上手に書けないとなると、どんどん焦って変な日本語になってしまうかもしれません。

そうならないためにも、ある程度「こう書けばよい」といった方向性は頭に入れておいた方がいいでしょう。実際に企業や採用担当者にメールを送る際の、状況に応じた例文をご紹介します。

履歴書を企業に提出する際のメール例文

件名:履歴書送付の件(○○大学○○)
本文:○○株式会社 ○○様
お世話になっております。○○大学の○○です。

メールにて履歴書等の応募書類を送付させていただきますので、ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。
履歴書のデータに設定したパスワードに関しては、後ほど別のメールにてお知らせいたします。

お忙しいところ恐縮ですが、そちらも併せてご確認をお願いいたします。
――――――――――――――――――――
署名
――――――――――――――――――――

履歴書の内容は個人情報そのものです。パスワードを設定して、後から別のメールで知らせるようにすると、セキュリティ意識が高い印象を与えることができます。

履歴書のファイル名は、「○○社 履歴書」などではいけません。自己管理用のファイル名としては「社名 書類名」でも構いませんが、企業に送る場合には「履歴書氏名」あるいは「年月日履歴書_氏名」といったファイル名につけ直してからメールに添付するようにしましょう。

書類選考に通過した場合のお礼メール例文

件名:書類選考通知の御礼(○○大学 氏名)
本文:株式会社○○ ○○様
お世話になっております。○○大学の○○です。

この度、書類選考「合格」のご連絡と、一次面接のご案内をいただき、誠にありがとうございました。
このような機会をいただけて、大変光栄に思っております。
面接に関して、○月○日○曜日、○時の日程で承りました。

今後の選考に向けて、精進して参ります。
引き続き、よろしくお願いいたします。
――――――――――――――――――――
署名
――――――――――――――――――――

書類選考に通過した場合のお礼メールとしては、「連絡を貰ったことに対するお礼」「合格できた喜び」「今後の意気込み」などを述べるようにします。「御社のために力を尽くして~」といった文面を足したくなるところかもしれませんが、それは内定が出てからの話になるため、書類選考に通ったこの時点では適切とは言えません。状況にあった言葉選びを心がけましょう。

次回選考の日程調整のメール例文:提示された候補日から選ぶ場合

○○株式会社 人事部 ○○様

いつもお世話になっております。○○大学経済学部の○○と申します。

この度は次回面接のご案内を頂き、誠にありがとうございます。
ご提示頂いた日程から、以下のスケジュールでお伺いさせて頂きます。

○月○日 13時~13時30分

当日は何卒よろしくお願い致します。

署名

企業から面接の候補日を複数指定された場合は、そのうちのどれで参加可能なのかを伝えます。まずはあいさつをし、次回面接の案内をもらったことのお礼を述べましょう。その後参加できる日時を提示し、締めのあいさつでメールを締めくくります。面接は同じ日に時間を分けて複数回おこなわれていることもあるため、参加できる日と時間を明確に記すことが大切です。お互いの認識にずれがないように、必ず時間まで記載しておきましょう。

次回選考の日程調整のメール例文

件名:書類選考通知の御礼と次回選考の日程について(○○大学 氏名)
本文:株式会社○○ ○○様
お世話になっております。○○大学の○○です。

この度、書類選考「合格」のご連絡と次回選考のご案内をいただき、誠にありがとうございました。
次回の選考に向けて、より一層気を引き締め、精進して参ります。

ご指定いただいた日時の中で、以下の時間帯のご都合はいかがでしょうか。
・○月○日○曜日 ○時~○時
・○月○日○曜日 ○時~○時
・○月○日○曜日 ○時~○時

上記の日程でご検討いただけると幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
――――――――――――――――――――
署名
――――――――――――――――――――

こちらは面接の日程が確定しているのではなく、都合のよい日を知らせてほしいといわれた場合の例文です。面接の日程を決めるには、双方の予定を照らし合わせる必要があります。そのため、できるだけ複数の選択肢を提示し、選んでもらえるようにしましょう。

日程調整メールの例文について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

書類選考の結果通知メールがなかなか来ない場合の対処法

選考用の書類を送ったのに、いつまで経っても連絡が来ないと、誰でも不安になってしまうものです。一般的には2週間前後で合否の通知が来るものですが、それはあくまでも目安であって、応募人数や企業の規模によって異なります。多くの企業は「応募後○日以内に連絡します」「応募締め切りから○日以内に結果をお伝えします」といった通知事項を、応募ページや案内メールなどに記載しているはずです。

その期間さえも過ぎてしまって、それでも連絡が来ない場合には担当者にメールで確認しましょう。「書類選考結果の通知時期についてお伺いしたく、ご連絡いたしました。書類選考の結果はいつ頃わかりますでしょうか。」といった文章で、催促に聞こえないように若干遠回しな文章で聞いてみましょう。

連絡期限が企業側から知らされていない場合は、どんなに遅く感じても催促の連絡は禁物です。担当者が忙しくて時間がかかっているのですから、それに対して催促をしては、悪い印象を与えてしまいかねません。

書類選考のメールはビジネスマナーを守って送ろう

今では、書類選考までなら、すべてメールですんでしまう企業も珍しくはありません。顔も見えず、声も聞こえないメールでは、人柄などは伝わりにくいかも知れません。だからこそ、メールの件名や送る時間、言葉の選び方などで、礼儀正しさや誠実さ、社会人としての常識力が伝わります。メールマナーがよかったからといって、大きなプラスにはならないかもしれません。しかし、メールマナーがなってないと、それによるマイナスは、自分が思っている以上に大きいかもしれません。

社会人になってからも、取引先や上司とメールのやり取りをする機会はあります。今の内からマナーを身に付けて、よい印象を与えられるようなメールを送れるように心がけましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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