就活のマナー

【電話の折り返しのマナー8つ】失礼のない好印象な対応方法

就活における電話の折り返しで注意したいマナー

就活では電話の折り返しについても、マナーに注意しなければなりません。日常生活と同じような感覚だと「礼儀知らずな若者」という、ネガティブな印象を相手に与えてしまうことになりかねないからです。就活ではマナーを守ってマイナス評価につながらないように気をつける必要があります。

ただ、「電話のやり取りでマナーを守ろう」といわれても、具体的に何を注意すればいいか分からない就活生も多いのではないでしょうか。理解していなければ、よかれと思ったことがマイナス評価につながることもゼロではありません。

電話の折り返しに関することは、社会人になったあとでも油断してはいけないビジネスマナーの基本のひとつと考えてください。就活における電話の折り返しで注意したい基本マナーを解説します。

折り返しの電話をかけるときの会話例

お忙しいところ、恐れ入ります。私は◯◯大学の△△と申します。さきほど△△様からお電話をいただきまして、折り返しご連絡をさせていただきました。恐れ入りますが◯◯課の△△様をお願いできますでしょうか?

就活生:

お電話かわりました。◯◯の△△です。

担当者:

◯◯様お忙しいところ恐れ入ります。私は、先ほどお電話をいただきました◯◯大学の△△と申します。先ほどはお電話に出ることができずに申し訳ございませんでした。ただいま、お時間はよろしいでしょうか?

就活生:

大丈夫です。

担当者:

ありがとうございます。

就活生:

(電話を切る時)お忙しいところ、ありがとうございました。では失礼いたします。

就活生:

一般的に上記のような流れとなります。ポイントは、挨拶をしてから自分の大学名と名前をきちんと名乗ることです。連絡をしたとき、電話をしてくれた人が出てくるとは限りません。

挨拶は、電話をしてくれた担当者だけではなく、取り次ぎの人にもきちんとおこないましょう。また、担当者が出たとしても、「時間は大丈夫ですか」という相手の都合に合わせた質問も大切です。電話を切るときは、対応してくれたことへのお礼も忘れないようにしておきましょう。

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会社に電話をかけるときの注意点

会社に電話をかけるときは、やりとりに関するマナーも注意しなければならないポイントですが、他にも気を付けることがあります。相手によい印象を残すためにも、電話に関するマナーについて知っておきましょう。折り返しのやりとりが丁寧にできていない人よりは、できている人を採用したいと考えるものです。

「そんな細かいことまで」と考える就活生もいるかもしれません。しかし、そのような細かいところが就活ではみられていると考えましょう。

折り返し電話の方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

電話をかけてくれた人が必ず出るわけではない

折り返しの電話をしたときに、担当者が必ず出てくれるとは限りません。各企業で異なりますが、まず受付につながる企業もあります。部署ごとで電話番号が違うところもあるでしょう。特定の部署だけにつながる場合もあります。部署関係なく全部署の電話が鳴り、早く取った人につながるところも多いです。

企業へ電話をするときは、電話に出てくれた人に、目的の担当者へ取り次ぐようにお願いすることを前提にしたほうがよいでしょう。その場合、電話をかけてくれた担当者の名前はもちろん、部署も把握しておく必要があります。

その上で、取り次いでもらうときには担当者の名前の前に必ず部署名を付けましょう。そうしてはじめてスムーズに、担当者への折り返し電話ができるのです。

留守電やメールをチェックしてから折り返す

折り返しの電話をかける前にまずは留守電やメールが来ていないかチェックしてください。着信があり、電話番号をチェックしたら志望企業からだったとします。そのまま焦って折り返しの電話をかけてしまう人も少なくありません。

しかし、担当者が留守電やメールに用件を入れてくれる場合もあります。折り返しの電話をしたら「メールを送らせてもらったんですが」といわれてしまう可能性があるでしょう。結果、担当者に手間をかけさせただけということになりかねません。

志望企業から電話がかかってきたとき、担当者が留守電やメールに用件を残していないかまずはチェックして折り返すようにしましょう。

「またかけます」と留守電に入っていても掛け直す

企業から着信があった場合、緊急の用事なら留守電にメッセージが入っていることも少なくありません。このとき担当者から「またかけます」といったメッセージが残されていることもありますが、この場合でも自分からかけ直すことが大切です。

相手からの連絡を待っているとやり取りが遅れてしまい、企業に迷惑をかけることも少なくありません。また、次にかかってきたときに確実に出られる保証はなく、また逃してしまうこともあるでしょう。

続けて電話に出られないとレスポンスが遅いといった印象を持たれてしまい、マイナスのイメージがついてしまうこともあります。相手が再度かけ直すといっていても、こちらからかけて構わないため、留守電を確認した後は素早く折り返しましょう。

折り返す前にメモ帳やスケジュール帳と筆記用具を準備する

折り返す前には、メモ帳やスケジュール帳と筆記用具を準備しておくことも大切です。担当者がいったことをすべて覚えておけば大丈夫と油断しないでください。きちんと覚えたと思っていても、時間が経過すると「あれ、約束した時間は何時からだっけ」と忘れてしまうことも多いからです。

担当者からの電話で緊張し、細かい部分まできちんと記憶できていないこともめずらしくありません。普段から携帯電話でスケジュール管理をおこなっている人もいるかもしれませんが、電話中はむずかしい作業です。

このことを踏まえると、電話をしながらでも担当者が伝えてくれる情報を書けるメモ帳や筆記用具を用意しておいたほうがよいでしょう。そうすることで、伝えてくれる情報を後で忘れてしまうなど、大きなミスを防ぐことができます。

電話する前に聞きたいことをまとめておく

事前にしっかり覚えていたはずの質問も、いざ担当者と電話をしたらつい忘れてしまう場合もあります。そのため、折り返しをする前に聞きたいことをまとめたメモを作成するとよいでしょう。

担当者が留守電やメールに用件を入れてくれていた場合、内容をメモに書き写しておけば、話をしたとき確認をしながら聞きたいことを忘れず質問できます。また、メモがあれば新しい内容を書き写すときでも便利です。

聞きたいことをメモするときは、質問の順番も考えておいたほうがよいでしょう。順番までしっかり用意することで、スムーズに質問をおこなうことができるからです。基本的に、折り返しの前だけでなく、志望企業に電話をかけるときには準備を重視してください。準備がいい加減だと、大きな失敗にもつながる可能性を高めると考えましょう。これは社会人になってからも重要なことです。

まずは電話に出られなかったことを謝罪する

折り返しの電話をかける場合は、最初に電話に出られなかったことを謝罪してから、本題に入るようにしましょう。これはどのようなシーンでも同じであり、アルバイトや授業、選考中だったなど理由は関係ありません。出られなかった理由は何であれ、一度で電話を取れなかったなら謝罪することがマナーであり、謝らずに本題に入ってしまうと失礼な印象を与えてしまいます。

就活中は学生も多忙であり、すぐに電話に出られない場合があることは企業も理解しています。しかし、理解してもらえているからといって、謝罪の言葉がなくてもよいわけではありません。理由に関係なく、すぐに応答できないなら謝罪することが基本のマナーであり、これは社会に出てからも同じだと考えましょう。

折り返しをする際の注意点について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

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電話の折り返しをするときの8つのマナー

電話の折り返しをおこなうときには、守るべきマナーのことも押さえておかなければなりません。マナー違反は自分の印象に対し大きな影響を与える要素と考えてください。

日常生活で、あからさまなマナー違反をしている人を見たとき、どのように感じるでしょうか。不快な気分になる人も多いはずです。それは、就活でも同じだと考えましょう。電話の折り返しでマナー違反と指摘されないための、8つのマナーをご紹介します。

①静かな場所へ移動する

電話をするときは、静かな場所へ移動しましょう。騒がしいお店のようなところで、担当者に電話をしてはいけません。静かでないと、相手の声がよく聞き取れなかったり、自分の声が相手に届きにくくなったりします。

電話中に上手く聞き取れず、「すいません。ちょっと聞き取れないので静かな場所へいきます」と担当者に伝えたとします。担当者によっては、「電話する前に移動しておくべきだ」と思うでしょう。

また「緊張感が足りない」と思われることもありますし、担当者もストレスを感じることになります。電話をするときは、静かな場所へ移動しておくように心がけてください。

②始業・終業1時間前とお昼に電話をするのはNG

始業と終業の1時間前やお昼に電話をするのもNGです。社会人になったとき、ビジネスの現場でも同じ基本マナーと知っておきましょう。始業の時間帯は朝礼をおこなっている企業もありますし、非常に忙しいことが多いです。

忙しい社会人にとって、その時間帯に就活生から電話がかかってくると、落ち着いて対応できないことがあります。始業時間と同じく、終業1時間前も同じと考えたほうがよいでしょう。

お昼の時間にも注意してください。お昼は忙しい1日の中で唯一リラックスできる時間帯です。外で食事をしている人も珍しくありません。このような理由から、始業と終業1時間前、さらにお昼の休憩時間に折り返しの電話をかけないように注意しましょう。もちろん、営業時間外の電話もNGです。

③時間に余裕があるときにおこなう

自分自身に時間的な余裕があるときだけ折り返しの電話をかけましょう。就活において企業の担当者からかかってくる電話は、面接に関することなど、説明に多くの時間が必要になる場合もめずらしくありません。

時間的な余裕があるかどうかは自分で分かるはずです。「すいません。バイトの時間が迫っているので要点だけ教えてください」などと担当者に伝えるのは大きなマナー違反となります。

また、心理的な問題も考えなければなりません。用事があって急がなければならない状態だと、隠していても焦りが出てしまうことが多いのです。焦っている状態だと、担当者の言葉がまったく頭に入らないこともあります。時間的に余裕があるときにだけ、折り返しの電話をするよう心がけましょう。

④言葉遣いに気を付ける

企業との電話のやり取りも選考の一部であるため、面接同様言葉遣いには気をつけなければなりません。電話では相手の顔が見えなかったり、受けたときにリラックスした状態にあったりすることが多いため、選考時よりも油断していまいがちです。

普段の調子で話してしまうと、敬語がきちんとできておらず、相手に失礼になってしまうこともあるため注意しなければなりません。また、咄嗟に聞き返すときや返事をするときなど、意識せずに素の言葉が出てしまうことも多いです。

電話では話している要件だけではなく、一言一句が評価の対象としてみられていると考え、気を引き締めて対応する必要があります。実際に電話でのやり取りをどこまで評価に加えるかは企業によって異なりますが、言葉遣いが悪いと印象も悪くなることは理解しておきましょう。

「もしもし」や「なるほど」に注意する

「もしもし」や「なるほど」は、電話をする際に何気なく使うことが多い言葉ではないでしょうか。しかし「もしもし」と「なるほど」という言葉はビジネスの現場ではNGとされています。最初の言葉は「もしもし」ではなく、「お世話になっております」と「お忙しいところ失礼いたします」などが基本です。

「なるほど」という言葉にも注意してください。「なるほど」という言葉は、相手の意見を評価して同意をするという意味を持っています。これだけ聞けばとくに問題を感じられないかもしれません。しかし、就活生と企業側の就活担当者という立場を考えれば「なるほど」という言葉は上から目線と感じられる可能性もあります。

「なるほど」と答えたくなるような同意の場面では、「私もそのように思います」や「おっしゃる通りです」という言葉で答えるようにしてください。

⑤最初に自分から挨拶し名乗ることが重要

自分から挨拶をして名乗ることは、基本中の基本です。どんな用件で、電話に出た相手がどんな人でも、「◯◯大学の△△と申します」とまずは名乗ってください。

次に、担当者へ取り次いでくれた場合「最初に名乗ったのだからまた名乗る必要はないだろう」と考えてはいけません。取り次いでくれた人が担当者へ「◯◯という人からお電話です」と情報を伝えている可能性はあります。しかし、それに甘えてはいけません。

基本的に、志望企業に電話をして出てくれた人に対しては、まずどこの誰なのか名乗るのがマナーです。これは就活だけではなく、社会人となってからビジネスの場に出たとしても同じと考えましょう。

⑥電話を切るときも挨拶をしっかりする

電話を切るときも、挨拶をおこなうのはビジネスマナーの基本です。電話を切るときには最後に、書き写したメモを読み返し内容に間違いがないか復唱して最終確認をしましょう。最後に「それではよろしくおねがいいたします。失礼いたします」と言ってから電話を切るようにしてください。

また、電話をした内容次第で挨拶を変えるのもポイントです。何か聞きたいことがあった、頼み事をするなど自分の都合や事情で電話をした場合には「お時間をいただきましてありがとうございました。それでは失礼いたします」というふうに、担当者に対し時間を割いてもらったことへの感謝を伝えましょう。

相手は仕事中で忙しいということを踏まえて、時間を割いてもらったことに対する感謝を述べることは大切です。どのような場合でも、挨拶をおこなわずに電話を切るのは止めましょう。

⑦電話を切るのは相手が受話器を置いてから

電話は、相手が受話器を置いたことを確認してから切るようにしてください。電話は、かけたほうが相手より先に切るのが基本的なマナーです。しかし、就活など相手が目上の場合は、相手が電話を切ったことを確認してから受話器を置きましょう。

ただ、本来は電話をかけた方が先に切るというのがマナーですので、自分から折り返しの電話をかけた場合、企業側も電話が切れるのを待っている可能性があります。その場合は、こちらから電話を切ってもいいでしょう。また、「どうぞ先にお切りになってください」と譲るのも方法のひとつです。

⑧相手が不在だった場合は自分からかけ直す

折り返しの電話をしたとしても、タイミングによっては不在だったり電話ができなかったりする場合もあります。その場合、会社に帰ってくる時間などを聞いてください。「恐れ入りますが、会社にお帰りになる時間を教えていただけますでしょうか?」と丁寧に質問しましょう。

しかし、取り次いでくれた人もいつ帰ってくるか本人でなければ分からない場合もあります。もし、2回かけても目的の担当者がいなかった場合、立場や相手との関係にもよりますが、折り返しの電話をお願いしてもよいでしょう。

ただ、就活中はなるべく折り返しの電話を自分から頼むのは止めたほうが無難です。電話に出た人が「こちらから折り返しましょうか」と提案してくれたときだけにしておきましょう。その場合も「ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えるようにしてください。

電話のマナーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

就活では電話の折り返しのマナーも見られていると思おう

就活では、電話のやりとりも油断しないようにしてください。どんな場面でも、自分のことを見られているのだという気持ちで慎重な対応を心がけましょう。電話の折り返しに関するマナーなどは、友達や知り合いにかけるような気持ちでおこなっていると失敗する可能性が高いです。

普段、何気なくしていることでも、ビジネスの現場ではマナー違反、非常識と判断されてしまう場合が少なくありません。よほどひどいマナー違反でなければ大丈夫かもしれませんが、積み重ねてしまえば、担当者にネガティブな印象を与えてしまう可能性は十分にあります。

「自分は就活生でありまだ学生なのだから、大目に見てくれるだろう」と楽観的に考えていると、大きな失敗に繋がってしまうでしょう。そうならないよう、電話のやりとりもマナーを守り、社会人として通用する人間だと担当者に思ってもらうことが重要です。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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