業界研究

【IT企業の志望動機の書き方】求める人物像と4つの例文

志望動機ではIT企業で働きたい理由を明確にすることが大切

就活生からの人気が高いIT企業を志望する際は、志望動機で働きたい理由を明確に伝えることが大切になります。志望動機で企業に対する熱意や志望度の高さをしっかりアピールすることができれば、選考を有利に進められます。

効果的な志望動機を作成するためには、IT業界や企業について理解を深め、どのような人物が求められているのかを確認しておきましょう。そこから、自分のどのような強みをアピールするべきか、どのように伝えれば担当者によい印象を与えられるのかを考えてみます

ここでは、IT企業が求める人物像や、志望動機の書き方のポイントを詳しく解説していきます。また、IT企業の志望動機の例文も合わせて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

以下の記事では、志望動機の作成方法について解説しています。

IT企業の求める人物像

志望動機を作成するためには、まずIT企業の求める人物像について知っておきましょう。企業が求める人物像を理解することで、アピールするべきポイントがみえてきます。IT企業では、知識の豊富さや技術力の高さが非常に重要です。

また、新しい技術がスピーディーに生まれるため、トレンドをいち早くキャッチし柔軟に対応していく力も必要でしょう。ほかにも、コミュニケーション能力の高さ、自ら勉強していく姿勢も大切です。

コミュニケーション能力が高い

IT企業の仕事は、パソコンを相手に個人でおこなうイメージがありますが、意外にコミュニケーション能力が必要とされます。クライアントの要望を聞いて相手が何を求めているのかを読み取ったり、プロジェクトチームのメンバーとうまく連携したりといった、他者と関わる仕事も多くなっています。

まとまった量の仕事をこなす場合、チーム内で仕事の方針をすり合わせることでミスのない仕事が可能となります。また、課題に対して最適な改善策を説明するために、プレゼンテーションをおこなうこともあるでしょう。

他部署の担当者と協力する機会も多いため、相手の立場になり、円滑にコミュニケーションを取りながらの対話・調整・交渉などが得意な人に向いています

最新技術を自ら勉強する姿勢がある人

近年、IT業界の市場は急速に伸びていて、技術的な進化、トレンドの変化、人材の変化などが激しくなっています。次々に新しい技術が開発され、流行も常に変化しているIT業界では、自ら勉強をする姿勢がある人が求められます。今のスキルに満足して学ぶのを止めてしまうと、変化についていけず、すぐに取り残されてしまいます。

常にアンテナを張り、情報のキャッチアップをしていかないと、持っているスキルも使えなくなってしまう可能性があります。好奇心を持ち、自発的に行動して最新技術を身に付けることができなければ、IT企業で活躍するのは難しいでしょう。分からないことがあっても、自ら解決方法をみつけ出すための努力が大切です。

IT企業の志望動機の書き方

ここからは、IT企業の志望動機の書き方のポイントを紹介します。志望動機は企業が選考で重視する項目のひとつです。入社への熱意と、志望度の高さをしっかりと伝えられるようにしましょう。IT企業の志望動機を作成する際は、業界・企業への理解が大切です。

業界全体の動向や市場の動き、今後の課題、企業の特徴なども企業研究を通して知っておきましょう。そこから、なぜIT企業で働きたいと思ったのか、なぜほかの企業ではなくこの企業を選んだのか、入社後に自分の強みをどう活かすのかなどを、具体的に考えていきます。

志望動機の書き出しを魅力的にするためのポイントについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

なぜIT企業で働きたいのか述べる

志望動機では、なぜIT企業を選んだのかという理由を明確にしましょう。「インターネットをよくみているから」「かっこいいと思って憧れていたから」などといった曖昧な動機では、効果的なアピールにはなりません。IT企業の業務内容や特徴を理解したうえで、なぜIT企業を選んだのか。具体的な理由を考えてみましょう。

まずは、業界研究・企業研究を念入りにおこない、それからIT企業を選んだ理由を明確にするために、自分に質問を繰り返しおこなってみてください。

「なんでIT企業に興味を持ったのか」「なぜそう思ったのか」「IT企業で何をしてみたいのか」と何度も質問を繰り返すことで、より具体的で理論的な志望動機となります

なぜ同業他社ではなくその企業でないといけないのか伝える

IT企業を選んだ理由が明確になったら、次になぜ同じ業界の他の企業ではなく、この企業を選んだのかを考えてみましょう。企業に対する熱意を伝えるためには、その企業でなければいけない理由を、しっかり表すことが重要です。企業を決めた理由がはっきりしていないと、担当者は「IT企業ならどこでも良いのではないか」と不信感を抱く可能性があります

その企業にしかない特徴や魅力について、企業研究を通して考えてみましょう。この時も、IT企業を選んだ理由を固める時と同様に、自問自答を繰り返してみてください。「なぜ他の企業ではだめなのか」と深く掘り下げ、採用担当者にしっかりと理由が伝わるように工夫しましょう。

入社後に自分の強みをどう活かすのかアピールする

志望動機では、企業を選んだ理由と共に、入社後に自分の強みをどのように活かすのかもアピールすると効果的です。どのような強みがあるのか、業務の中でどのように活かし企業へ貢献できるのかを具体的に伝えることができると、より完成度の高い志望動機となります。

そのためには、まず自分の強みを理解することが必要です。業界研究・企業研究を念入りにおこなったら、自己分析にも力を入れましょう。IT業界で求められる人物像と照らし合わせ、企業で役立つと思われる自分の強みを明確にします。

そして、企業の業務内容や方針・社風と合わせて、強みを活かせる具体的な場面をイメージしてみてください。志望動機で入社後の目標を表すと、仕事への前向きな姿勢を伝えられます。

IT企業の志望動機例文

ここからは、IT企業の志望動機の例文を紹介していきます。志望動機では、まず最初に結論を述べ、その後に具体的な過去のエピソードを使って根拠を説明、最後に結論や入社後の目標という構成を意識してみましょう。

最初に一番伝えたいことを明確にして、企業への熱意をしっかりと表現してみてください。その後に、説得力のある根拠で裏付けをおこないます。例文を参考に、あなたの入社への意欲が伝わる志望動機を作成しましょう。

例文①

私はAIを使って業務を効率化することで、深刻化する人材不足をサポートしたいと思い、AIによる機械学習システムを開発している御社を志望いたしました。多くの業界で人材が足りないといわれていますが、基本業務をAIが学習し自動的におこなうことができれば、より専門性の高い業務に人材を集中できると思います。学生時代にアルバイトをしていた物流倉庫では、荷札の作成や品物の管理を自動化することで仕事の効率化を進めていて、AIの可能性を感じました。
御社の常に新しい技術に挑戦し続けるという理念のもと、これからの時代に必要な画期的なシステム開発に携わっていきたいです。

まず最初に、なぜIT企業を志望したのか、ほかではなくこの企業がいいと思った理由を明確にしています。それから、物流倉庫でアルバイトをした経験をもとに、なぜそう思ったのかという理由を説明しています。また、最後に入社後の目標を述べることで、前向きな姿勢をアピールしています

例文②

私は、誰でもインターネットを快適に利用できる社会づくりをサポートしたいと思い、御社を志望しました。大学入学時に自分の趣味に関するブログを開設したことがきっかけで、検索エンジンの思考や最適化について興味を持つようになりました。多くの人が毎日当たり前のように検索機能を使っていますが、ユーザーが求めている、信頼できる情報を真っ先に提案できる検索エンジンがあれば、インターネットがさらに快適になるのではと思います。
国内最大級の検索エンジンを運営する御社で、そのような社会を作っていく一員になりたいと考えています。

検索エンジンを運営するIT企業への志望動機です。自分でブログを運営したことがきっかけで、インターネットに深い関心を持つようになったエピソードを紹介しています。企業の特徴や強みをよく理解することで、明確な志望動機が作成できます

例文③

私は、システムを通じて人の命を支えたいと思い御社を志望しました。大学時代に情報通信学部の授業の一環として、中小企業向けの社内システムを作った経験があります。見積書などの資料を自動作成する簡単なものでしたが、社内の人から感謝され、ITの持つ力を実感しました。この経験から、ITシステムの力を活かして社会に貢献したいと考えるようになりました。
御社は医療システム開発において、カルテ電子化や患者データベースの効率化など最先端を走っておられます。御社で人の命を支えるシステム開発に携わり、人の命と暮らしを支えるサポートがしたいと思っています。

多くのIT企業があるなかで、なぜこの企業を志望したのかという理由が明確に書かれています。企業の事業内容や得意分野をしっかり理解している印象が与えられ、熱意が伝わる志望動機です。ITに興味を持ったきっかけや、何をしたいのかが分かります。

例文④

私は御社の教育とテクノロジーを軸とした学習サービスを提供しているところに魅力を感じ志望いたしました。現在は教育現場や家庭において学びの形が多様化しています。その中で御社のeラーニングが果たす役割は大きいと感じます。大学の教育学部では生涯学習について研究しており、時代に合わせた新しい教育のスタイルが今後の鍵だと学びました。
御社のビジョンである「全ての人がオーダーメイドで学ぶ未来」に強く共感しています。学生時代に学んだことを活かし、一日でも早くSEとして御社に貢献できるように努力したいです。

企業の理念や商品内容をしっかりと把握していると感じられる志望動機です。大学で学んだことをもとに、教育の大切さや業界の課題などにも目を向けています。自分のやりたいことと、企業の目指す方向が同じであるとアピールして、入社への熱意を伝えています

IT企業が求める志望動機は、作成ツールを使えばすぐに完成します。

志望動機を書こうと思っていても、なぜそうなのかをうまく説明できないと悩む学生は多いです。

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内定者の志望動機文を参考にしながら、選考を突破しましょう。

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IT企業の志望動機NG例文

IT企業の志望動機の例文と合わせてNG例文も見てみましょう。NG例文では、どのような点を改善するべきなのか、OK例文との違いなどにも注目してみてください。志望動機に必要な構成になっていても、NGだと思われる要素があると、担当者にマイナスの印象を与えてしまうことがあります。

企業の立場になり、どのような志望動機なら入社してほしいと感じられるのか考えてみましょう。NG例文と合わせてそれぞれの解説も参考にしてみてください。

NG例文①

私は、これからさらに発展していくIT社会で活躍する人材になりたいと思い御社を志望しまいた。高校時代に父とパソコンでゲームをしたことがきっかけで、インターネットに興味をもちました。さらに大学の授業でプログラムを学んだことで面白さを知り、仕事でも携わりたいと考えるようになりました。
御社は、新入社員の研修が充実しているため、成長できる環境が整っていると思います。入社後はプログラマーとしてスキルアップしていきたいです。

プログラマーを希望してIT企業へ入社したいという志望動機ですが、なぜこの企業でなければいけないかという理由がはっきりしていません。「研修制度が整っているから」「スキルアップしていきたい」という説明は受け身で、この企業の特徴や事業内容についても理解していないと感じられる文章です

NG例文②

私は御社の開発したアプリが大好きで、ぜひ制作に携わりと思い志望しました。世の中には数えきれないほどのアプリがありますが、御社の〇〇というアプリはスケジュール管理を効率よくおこなうことを重視していて、無駄を削ぎ落したシンプルなデザインが画期的だと感じました。
初めて使った時には、その便利さに驚きました。それ以来、御社で働くことが私の夢です。御社に入社したら、世界中のユーザーの生活を便利にするアプリ開発をしたいと考えています。

こちらの志望動機では、企業の商品やサービスの魅力をアピールしていますが、これでは就活生自身のよさや人柄、IT企業へ入社するための努力などが感じられません。アプリに興味を持ったことが志望のきっかけなら、自分でもアプリ開発の勉強している、人気のアプリには何が必要なのかを考えたなどのエピソードがあるとよいでしょう。

NG例文③

私は普段からインターネットをよく利用しています。買い物や映画鑑賞など多くの人にとって、インターネットはなくてはならない存在だといえます。そのことから、私はIT業界で働き、人々の生活をより便利で豊かなものにしたいと考えています。これまでの経験や大学で学んできたことを活かし、誰にでも使いやすいシステムやサービスを提供し、人々がインターネットを通して生活を充実させるお手伝いができればよいと考えています。

インターネットを通じて人々の生活をより豊かにしたいという志望動機ですが、なぜこの企業を選んだのかという理由が示されていません。意欲的な姿勢は感じられますが、動機は曖昧で、これまでにどのような経験をして、何を学んできたのかも分からない志望動機です。なぜこの企業へ入社したいのか、なぜそう思ったのかを具体的に書くようにしましょう

面接での質問対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。

例文を参考にIT企業の志望動機を作成しよう

IT企業は就活生からの人気が高い業界ですが、志望動機がうまく書けずに悩んでいる人も少なくありません。効果的な志望動機で企業へしっかりとアピールするためには、まずはIT企業についての理解を深めましょう。業務内容や業界の動向はもちろん、どのような人物が求められているのかを知ることで、志望動機を作成する際のヒントになります

IT企業の特徴を知るとともに、自己分析も念入りにおこない、どのような場面で自分の強みを活かせるのかを考えてみましょう。志望動機では、ほかの業界や企業ではなく、この企業でなければならない理由を明確にすることがポイントです。ぜひ例文も参考にして、効果的な志望動機を作成しましょう。

以下の記事では、面接と面談の違いについて解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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