圧迫面接を受けて選考を辞退してもよいのか｜特徴や辞退の方法を紹介

圧迫面接を受け辞退する人は多い

選考でおこなわれる面接では、一部圧迫面接が実施されることもあります。圧迫面接を受けると、その企業は辞退すべきか考える人は多いです。

圧迫面接を受けたからといって辞退してもよいのか、また辞退するとしていつどのように連絡すべきかがわからず、悩む人もいるでしょう。圧迫面接を受けて、その企業が合わないと感じたのなら辞退しても問題はありません。

しかし、自分が圧迫面接に感じているだけで、実際はそうではない可能性もあります。圧迫面接とはどのようなものなのか、企業がなぜそれをおこなうのかなどは、知っておくことが大切です。

圧迫面接についての理解を深めた上で、辞退する方法も知り、選考を続けるかどうかを決めましょう。

企業が圧迫面接をおこなう目的とは

まずはなぜ企業が圧迫面接をおこなうのか、その目的を知っておくことが大切です。圧迫面接は就活生に不信感や恐怖を与えてしまい、辞退者が出たり、企業の評判が下がったりすることも多いです。

つまり、企業側にもリスクのあるものであり、目的もなくおこなわれることは少ないといえます。ただし、企業によっては意図的に圧迫面接をおこなっているわけではなく、偶発的に圧迫面接と思われてしまうこともあります。

企業側の意図を知った上で、自分が経験した圧迫面接にはどのような目的があったのかを考えてみましょう。

意図的な場合

意図的に圧迫面接をおこなう企業の目的としては、人材のふるい落としやストレス耐性のチェックなどが挙げられます。応募者が多く、採用者の数が絞り切れない場合に、わざと厳しい態度を取って、それでも就職意欲が下がらないかを確認する場合があります。

このケースでは、就活生を威圧しようという考えはなく、本当に志望度の高い人のみ採用するために、あえて厳しい態度を取っていることは覚えておきましょう。また、ストレス耐性のチェックでは、面接官が高圧的な態度を取ることで、ストレスのかかる環境でもパフォーマンスを発揮できるかが見られています。

激務と呼ばれる仕事では、就職してから続けられるかを確認するために、面接時にストレスをかけて耐性の有無を確認しています。

「激務」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。

• 【仕事が激務といわれる基準】企業に入社後のミスマッチを防ぐ方法

偶発的に起きてしまう場合

企業としても圧迫面接をしようという気持ちはなく、偶発的に起きてしまうこともあります。偶発的に圧迫面接となってしまう理由は、面接官の実力不足や就活生の準備不足が考えられます。

面接官が面接のやり方をわかっておらず、厳しい態度を取ったり、言葉遣いが乱れていたりすると、就活生は圧迫面接と感じやすいです。面接官としてのキャリアが浅く、どのように就活生に接してよいのかわからない人が、意図せず圧迫面接をしてしまうこともあります。

また、普通の質問であるにもかかわらず、就活生側の準備が不足しているために答えられず、厳しく問い詰められていると感じてしまうこともあります。圧迫面接と感じてしまうことには企業側だけではなく、就活生側の要因も考えられることは理解しておきましょう。

「面接での質問」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。

• 就活面接の質問と回答例15個｜一次・二次・最終で聞かれる質問対策

圧迫面接の3つ特徴とは

圧迫面接かどうかを判断することは難しく、一概になにを持って圧迫面接と呼びのかは明確に決まっているわけではありません。そのため、圧迫面接かもしれないと思うなら、面接官の言動や態度をチェックして、判断を下しましょう。

圧迫面接に多い特徴は、大きく3つがあります。より多くの特徴に当てはまるほど、圧迫面接である可能性は高いです。圧迫面接ならではの特徴を知り、セルフチェックで自分の受けた選考が圧迫面接かどうかを判断してみましょう。

1.面接官の否定的な態度が目立つ

質問への回答に対して、面接官が否定的な態度ばかり取っているようなら、圧迫面接の可能性は高いです。特に自己PRや志望動機など、個人によってアピール内容が異なるものでも否定される場合は、圧迫面接と考えられます。

事実を述べる際に内容が間違っていたなら、それを否定されるということはありますが、そもそも正解や間違いのない内容で否定されることはありません。なにを言っても「間違っている」、「でも～」で返される場合は、面接官が否定的な態度を取っているから言い返される状態といえるでしょう。

面接官からの否定に対して反論した場合に、さらに否定で返されるならば圧迫面接の可能性が高いです。発言内容だけではなく、これまでの経歴なども否定されるようなら、圧迫面接と判断して問題ないでしょう。

2.必要以上に「なぜ」と質問される

面接では就活生のことを知るために、質問の回答に対して「なぜそうしたのか？」、「なぜそのように思ったのか？」と問われることがあります。これは回答内容をさらに深堀りして、就活生の本質や本音を見たいと考えるからです。しかし必要以上に「なぜ？」と聞かれる場合は、圧迫面接の可能性があります。

どのような質問でも、何度も「なぜ？」と問われると、答えることが難しいです。圧迫面接の場合は意図的に「なぜ？」の質問を繰り返すことで、就活生が答えられないようにし、その時の対応力を見ていることがあります。

ただし、「なぜ？」と聞かれた際に自分の準備不足で答えられず、圧迫面接だと勘違いしてしまうケースもあるため注意しなければなりません。

3.質問への回答に無関心

高圧的、否定的な態度を取られるだけではなく、就活生に無関心である場合も、圧迫面接の可能性があります。質問に対して回答したのに反応がなかったり、メモを取ったりする様子がない場合は、圧迫面接で就活生にプレッシャーをかけている可能性が高いです。

そもそも面接は就活生のことを深くまで知り、自社に合う人材かどうかを判断するためにおこなわれています。そのため、通常なら就活生に対して関心がないという事態が起きることはなく、面接官があまりにも関心を持たないのならば、意図的に圧迫面接をしているといえるでしょう。

こちらが問いかけても返事をしてもらえなかったり、面接官に聞く姿勢がなかったりする場合も、圧迫面接である可能性が高いです。

圧迫面接を受けて選考を辞退する2つのタイミング

圧迫面接を受けて、その企業と合わないと感じたのなら、選考を辞退しても構いません。選考を辞退するタイミングは、面接中と面接後の大きく2つがあります。

どちらのタイミングで辞退をしても構いませんが、それぞれでポイントがあります。スムーズに辞退するためにも、辞退を伝える際のポイントは知っておくことが大切です。圧迫面接を受けて嫌な思いをしてまで選考を続ける必要はないため、合わないと感じたなら速やかに辞退を申し出ましょう。

面接中に辞退を申し出る

圧迫面接を受けたなら、面接中に辞退を申し出ても構いません。特に暴言を吐かれたり、人格を否定するような物言いをする場合は、その場で「辞退します」と端的に申し出て、荷物を持って外に出てもよいでしょう。

企業によっては辞退するといっているにもかかわらず、「なぜ辞退するのか？」、「そんな気持ちでは社会ではやっていけない」などといってくることもあります。圧迫面接をする企業は、就活生や社員を大切に思っていないことも多く、人に対する思いやりに欠けることもあります。そのため、面接官の言葉に耳を貸す必要はありません。

面接官に追い打ちをかけられないためにも、辞退するならはっきりとその場で伝えて、すぐに退室したほうがよいでしょう。

面接が終わったあとに申し出る

面接中に辞退を申し出るのは気が引けるという人は、面接が終わってからメールで連絡してもよいでしょう。メールの場合は辞退することを一方的に伝えることができ、相手の反応をうかがう必要もありません。

電話で辞退を申し出ても構いませんが、この場合は引き留められたり、暴言を吐かれたりすることもあるため、メールのほうが安全です。メールで辞退する場合は、辞退する旨と理由を述べますが、理由は「一身上の都合」として構いません。

「選考辞退メール」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。

• 【選考辞退はメールでOKなのか】上手な断り方を例文つきで解説

「嫌だ」と感じたら選考を辞退しても問題ない

評判を落としたり、人材の確保で失敗したりすることもあるため、圧迫面接は企業側に大きなリスクがあります。しかし、リスクを承知、あるいはリスクを考慮せずに圧迫面接をおこなう企業もあり、選考を受けている圧迫面接に出くわすこともあります。

圧迫面接を受けて嫌だと感じたのなら、その企業の選考を受け続ける必要はありません。採用されても辞退して問題はなく、合否の結果が出る前に事前に辞退することも可能です。就活はただ就職できる企業を探すものではなく、自分が本当に働きたいと思える企業や環境を探すためのものです。

面接時に合わないと感じたのなら、就職後も合わないと思い、不満を抱えてしまう可能性があります。企業に不信感があるなら素早く辞退し、圧迫面接をおこなわない、別の企業の選考にチャレンジしましょう。

記事についてのお問い合わせ