目次
選考を辞退する際の行動は今後に影響を与える
入社する企業を決めるために複数社の選考に参加し、説明会や面接・面談を重ねていくと、その企業との相性が見えてくることがあります。そこで相性が悪いと感じれば、企業から案内を受けた面接などを辞退することは、珍しくありません。企業側も、そういった選考辞退者が出ることは考えていますので、インターンシップ先などの関係がある場合以外は、大きく心配する必要はないでしょう。今回、本ページでは、選考を辞退する際に考えておくべきポイントや、具体的なメール・電話での伝え方を、例文付きで解説していきます。志望していた企業への熱意がなくなってしまえば、そのまま受験を続けても意味がありません。良い形で選考を辞退することは、社会人になった際の人間関係の構築やマナーという面で見ると、重要な部分です。本ページでご紹介するポイントを、しっかりと押さえていきましょう。
選考を辞退する際に気をつけるべきポイント5つ
ここでは、選考を辞退する際のNGポイントをまとめていきます。あなたが選考を辞退すると決めてこの記事を読んでいる場合は、改めて確認してみてください。
①企業側は選考辞退を想定している
企業側は内定承諾者を出すうえで、内定通知者・最終面接参加者・1次面接参加者など、それぞれのフェーズごとに目標人数を決めています。その中で、辞退率というのは、すでにシミュレーションに入っているのです。そのため、選考を辞退されることは、企業側にとって想定内の出来事といえるでしょう。マナーさえきちんと守れていれば、辞退することは問題ありません。マナーを守らず、連絡を途絶えさせたり雑に伝えたりしてしまえば、系列企業全体からの評価が下がりかねませんので、気を付けてください。
②なるべく早く連絡を入れることが大切
選考辞退をおこなう際は、なるべく早く企業への連絡を入れましょう。例えば、次の専攻で個別面接をおこなう場合、企業側は仕事の時間を割いて応募者に都合をあわせています。選考辞退の連絡が遅れて、日程調整や面接の時間が無駄になれば、企業側にとってデメリットとなるでしょう。そうして迷惑をかけると、評価が下がってしまうのです。いくら選考辞退をする企業でも、最後の最後で評価を下げてしまうのは不適切ですので、連絡は早めに入れるよう心がけてください。
③ドタキャンや無断欠席をするのはNG
自分が期待して楽しみにしていた予定が急になしになったり、無断でキャンセルされたりしたら、良い気分はしないでしょう。これは、企業の選考においても同じです。確かに選考辞退の連絡をする際は、申し訳ない気持ちで気が重く感じるかもしれません。しかし、ドタキャンや当日の無断欠席は、社会人になる身として絶対にやってはいけない行為なのです。選考辞退をする際は、勇気を振り絞って、きちんと連絡するようにしてください。
面接辞退の際のマナーについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。
④面接官1人の雰囲気で辞退を決めるのは早い
とくに大企業にありがちなのが、面接官1人で選考辞退を決めてしまうというケースです。そもそも、社員全員が自分と相性が合うことなんて、ほぼあり得ません。今までの学校生活や部活動などを振り返ってみれば、分かるのではないでしょうか。たった1人の面接官の雰囲気だけで選考辞退を決めてしまうのは、もったいないことです。1人の印象だけで入社先を決めるのは危険だと、理解しておいてください。選考辞退をするときは、本当に良いのかじっくりと考えることが大切なのです。
⑤辞退する意志と理由をしっかりと伝える
選考辞退の連絡をする際には、しっかりと自分の意志を伝えることが重要です。はっきりと辞める意志を伝えられなければ、「考え直してみたらどう?」などの押しに負けて、辞退できない可能性があります。また、企業によっては、選考辞退の理由を聞かれることがあるため、しっかり準備しておきましょう。理由を聞かれないまま「分かりました」で終わる会社は、あまりありません。具体的な辞退の仕方については、後ほどご紹介します。
自己分析ツールを活用して、自分の適職を見つけよう
内定先からどの会社に行くかを選ぶには、自己分析を改めてやり直し、自身の強みや、それを活かせる適職を深く理解するのが効果的です。ただ、自己分析をやる時間もなかなかつくれませんよね。
そんな時は、自己分析ツールの「My analytics」を活用してみましょう。
My analyticsを使えば、36の質問に答えるだけで、あなたの強み・弱み→それに基づく適職を診断できます。
My analyticsでサクッと自己分析をして、あなたの本当の強み・適職を発見しましょう。
選考を辞退する際の理由を聞かれた際のポイント
選考辞退の連絡を入れた際に、企業側から理由を問われることは多いです。企業では、選考辞退者が一定数出ることを想定しています。それでも、選考を通過させている人を逃すのは惜しいと思い、理由を聞いてくることがあるのです。選考辞退の理由を聞くのには、「今後の選考の参考にしよう」など、アンケート的な要素もあります。しかし、その大半は応募者を引き留めるためです。そのため、理由の伝え方を間違ってしまうと、引き止めに強くあってしまう可能性もあるでしょう。そうならないためにも、ここでは、選考辞退の理由を聞かれた際のポイントをご紹介します。
選考辞退の理由として良いのは「他社からの内定」
選考を辞退する理由として適切なのは、「他社から内定が出たから」です。自社より先に他社から内定が出たのであれば、相手はもう何も言えません。その理由で納得させれば、お互いに余計な時間を費やすことなく選考を辞退でき、結果的にマナーが良くなるでしょう。もちろん、「選考辞退の理由を必ず伝えなければならない」というルールはありません。しかし、理由を聞かれているのに濁すのは、失礼にあたるでしょう。
辞退の方法について悩んでいる人は、こちらの記事もおすすめです。
「自分のやりたい仕事内容と違う」もアリ
他社から内定が出たという理由は、なかなか言いづらいと思います。しかし、言わない方がマナーとしては悪いので、選考辞退の理由に迷ったらはっきりと伝えるようにしましょう。その際、内定先の企業まではいう必要はありません。聞かれることはないと思いますが、もし万が一聞かれたら、適当な業界だけをあげておきましょう。また、選考辞退の理由としては、「自分のやりたい仕事内容と違うことに気が付いたから」も有効です。やりたい仕事内容と異なるといわれれば、企業側はもう何も言えません。この理由でも、お互いに余計な時間を使うことがなくなり、マナー良く選考辞退ができるでしょう。
選考の進み具合を見て理由を選ぶ
「自分のやりたい仕事と違う」という理由を使う場合は、比較的早い段階の選考を選んでください。最終選考まで進んでから伝えると、「今さら?」と思われてしまい、マナーとして悪くなってしまいます。最終面接や役員面接など、比較的選考が進んでいる状態で辞退する際には、「他社から内定が出た」という理由が無難だといえるでしょう。また、選考辞退で使いがちですが避けた方が良い理由として、「自信がないから」が挙げられます。「その企業で働く自信がないから辞退したい」と伝えると、そのまま電話したり直接会ったりして、説得しようと試みてくる企業があるのです。そうなると、お互いに時間を無駄にしてしまい、マナーとして悪くなるでしょう。
説得できるような理由は話さないようにする
選考を辞退したい理由を正直に告げるのはいいことです。その際のポイントとしては、説得できるような理由を言わず、上記でご紹介した2つのような説得しようがない理由を伝えましょう。「自信がない」以外にも、「御社のことでわからないことが増えた」などの理由は、説得すれば解決できる隙があるため、避けた方が良いのです。
選考辞退をする際はメール・電話・手紙のどれ?
選考辞退をする際は、メール・電話のどちらでも問題ありません。どちらかを選べない場合は、企業との距離感をもとに考えると良いでしょう。例えば、企業のインターンに参加していたり、OB訪問で先輩社員と仲良くなっていたりなど、関係を持って選考に参加した場合は電話が適切です。これまでお世話になっていた間柄にもかかわらず、一方的にメールだけで辞退連絡をするのは、他の場面でも望ましくないといえます。
選考辞退の連絡を当日や前日にする場合は電話がベター
企業側の考えとして、選考辞退の連絡がいちいち電話で来るのは面倒であり、メールで受け取る方が楽だと思うでしょう。しかし、当日や前日などになっての急な連絡は、企業側も日程調整をしなければならないため、電話の方がベターです。選考辞退をする際は、臨機応変に電話かメールかを判断してください。
選考辞退をメールでする際に気をつけるべきポイント3つ
以下では、メールで選考辞退をする際のポイントと例文をご紹介していきます。
宛先が有効かをきちんと調べる
選考辞退をする際は、求人サイトの企業ページの問い合わせ先などから連絡先を調べて、メールを送る方法が確実でしょう。面接日程などの通知がきたメールアドレスは、送信専用であり、返信を受け付けていないケースがあるため要注意です。送信しても相手側が受信を受け付けていなければ、エラーとなってメールが戻ってきます。そのため、「送信先のメールアドレスが受信を受け付けているかどうか」の確認は、怠らないようにしてください。
辞退のメールだと分かる件名にする
選考辞退の連絡をする際には、メールの件名に「面接辞退」や「選考辞退」といった文言を入れておくようにしてください。そうすることで、件名を見るだけでなんのメールなのかを判断しやすくなります。企業側は忙しいので、何が書いてあるか件名で読み取れないメールよりも、パッと見て状況や内容を掴めるメールの方が開きたくなるものです。件名に書いた後は、自分の大学名と氏名も後ろにつけておくと、誰からのメールなのかも判断しやすくなり、親切といえるでしょう。
予定していた面接を辞退する場合は日時を明記する
日程調整が完了している面接を辞退する場合は、「◯月◯日◯時に面接を予約している」という事実が分かる文章をメールに入れてください。いつ面接を予約しているのかをメールで伝えなければ、企業側に、「いつ予約をしている人なのかを調べる」という手間をかけさせてしまいます。企業側は、選考辞退が分かったから終わり、というわけではなく、空いた分のスケジュール調整をしなければならないのです。しっかりと予約していた日時を明記して、手間をかけさせないようにしましょう。
選考辞退をメールでする際の例文
面接辞退をする際のメールの例文をご紹介していきます。
秋冬インターン前には"自己分析"が必須!
ツールで"サクッと"自分の強みを知ろう!
インターンの選考を突破するためには、自己分析で自分の強みや適性を理解しておく必要があります。しかし、自己分析の正しいやり方を知らない学生も多いでしょう。
そこでオススメしたいのが、無料の自己分析ツール「My analytics」です。 簡単な質問に答えるだけで、自分の強み・弱み、適性をすぐに診断できます。
活用して自分の強みや適性を把握し、インターンの選考を突破しましょう!
メール例文1.〜最も簡潔な断り方〜
件名:面接辞退のご連絡【○○大学 ○○ ○○】
○○電機株式会社 ○○様
お世話になっております。○○大学○○学部○○専攻の○○ ○○と申します。この度は、貴社選考を辞退させていただきたくご連絡させていただきました。
○月○日○時より面接の時間を頂戴しているのですが、そちらをキャンセルさせていただけますでしょうか。せっかくお時間をご調整いただいたにもかかわらず、大変申し訳ございません。本来、直接お詫びすべきところ、メールでのご連絡になりましたことを、重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展とご活躍を祈念しております。------------------------------------------○○大学○○学部○○選考 ○○ ○○住所:○県○市○○○1-2-3MAIL:abcdefg-syuukatu@kkkk.jpTEL:123-4567-8910------------------------------------------
メール例文2.〜辞退理由等を記載するテンプレ〜
件名:面接辞退のご連絡【○○大学 ○○ ○○】
○○電機株式会社 ○○様
お世話になっております。○○大学○○学部○○専攻の○○ ○○と申します。この度は、大変勝手ながら恐縮ですが、貴社選考を辞退させていただきたくご連絡させていただきました。
今回、辞退をさせていただきたい理由は、先日面接を実施いたしました企業様から内定通知をいただき、入社の意志を固めたためです。その他の選考を全て辞退することを決めましたので、せっかくお時間をご調整いただいたにもかかわらず大変申し訳ございませんが、今回の選考を辞退させていただけますでしょうか。
面接の調整をしていただいたにもかかわらず、このような形になってしまいましたこと、誠に申し訳ございません。また、本来直接お詫びすべきところ、メールでのご連絡になりましたことを、重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展とご活躍を祈念しております。------------------------------------------○○大学○○学部○○選考 ○○ ○○住所:○県○市○○○1-2-3MAIL:abcdefg-syuukatu@kkkk.jpTEL:123-4567-8910------------------------------------------
選考辞退を電話でする際に気をつけるべきポイント3つ
以下では、電話で選考辞退をする際のポイントと例文をご紹介していきます。
電話をかけるなら採用担当者まできちんと繋げる
選考辞退の連絡は、マナーとしてメールでも問題ありません。わざわざ電話で選考辞退を伝えるのであれば、しっかりと採用担当者に連絡を入れることが大切です。企業の人に伝言を頼むなどは、マナーとしてNGなので辞めておきましょう。採用担当者に電話が繋がったら、誠意を持って謝罪の意を示してください。今後の社会人生活の中で関わることもあるかもしれないため、円滑な関係を築いておくことは、大切だといえるでしょう。
昼休み・始業時間・就業時間付近での連絡は避ける
電話をかける場合は、昼休み・始業時間・終業時間付近を避けるのがマナーです。昼休みはランチを食べようとしているケースが多いですし、始業時間と就業時間付近は仕事が忙しく、バタバタしている可能性が高いです。その時間帯に電話をかければ、相手の迷惑になる可能性が高いといえるでしょう。電話をする際には、時間帯に気をつけるのも大切なマナーです。ランチの邪魔をしたり業務をストップさせたりしないよう、注意しておいてください。
引き留め対策として理由を明確にしておく
メールよりも電話の方が、企業側からの引き留めに合う可能性が高いです。そのため、電話で選考辞退をする際は、理由を明確化してしっかりと伝えましょう。中途半端な理由を伝えたり、断言しない言い方をしてしまえば、引き留めをおこなう隙を与えてしまいます。嘘をついて良いわけではありませんが、目的は「辞退をすること」です。上記でご紹介したポイントを参考に、辞退理由をしっかりと決めてから臨んでください。
選考辞退を電話でする際の例文
面接を辞退する際の例文をご紹介していきます。
就活生「お忙しいところ恐れ入ります。私、○○大学○○学部○○選考の○○ ○○と申します。新卒採用担当の○○様はいらっしゃいますでしょうか」
↓
取り次ぎ
↓
私「○月○日○時より面接に伺うお約束をしております、○○大学の○○ ○○と申します。この度、大変申し訳ないのですが面接を辞退させていただきたく、ご連絡させていただきました」
↓
承諾
↓
私「せっかくお時間を頂戴していたにもかかわらず、この様なご連絡となってしまいまして大変申し訳ございませんでした」
選考辞退をする際はポイントを押さえて理由を伝えよう
選考辞退の連絡を入れること自体は、就活時によくある出来事です。そのため、企業側がそれで起こるということはないでしょう。大切なのは、いかに早く、そしてマナーを守って選考辞退の連絡を入れられるかです。社会人になるとさまざまな仕事に取り組むので、その中で選考辞退した企業の人と関わる機会があるかもしれません。ドタキャンなどの不義理なことをしていては、社会に出てから通用しないでしょう。選考辞退をする際は、「良い関係性を継続する」という意識を持って、企業へ連絡をするようにしましょう。
承諾書提出後の事態方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。