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不安を解消して英語力のアピールにTOEICスコアを使おう
履歴書に記入することで、企業に好印象を残すことができる「資格」。TOEICは知名度の高い英語のテストで、資格欄に高スコアの記載があれば多くの企業で評価につながります。
しかし、就活において履歴書に書くことができる資格は、有効なものだけです。期限が切れていると、その資格を持っていたとしても意味がありません。
本記事では有効期限が「2年間」だと噂されているTOEICについて見ていきます。その真相を知って不安を解消し、面接官の目を引く履歴書を作成しましょう。
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TOEICには有効期限はない
TOEICのスコアを指定する企業もあるほど、就職活動でも重要な資格となっています。しかし巷では、TOEICの有効期限は『2年間』のみだと噂されています。
この噂の結論から言えば、TOEICに有効期限はありません。
この記事では、なぜ有効期限のいついて噂が出回ったのかや、企業によって期限が指定されるのかなど気になる事実をご紹介します。TOEICを受験しようと考えている学生の皆さんは必見です。
就活の忙しい中でTOEICを受験するのは難しいです。こちらの記事でいつまでに受験しておくべきか解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
公式認定証の再発行は有効期限が2年
一度取得したTOEICスコアに有効期限はありませんが、『公式認定証』の再発行は2年となっています。これが誤解を招いてしまい、スコアの有効期限が2年間だと言われるようになりました。この公式認定証とは何かというと、TOEICを受験した時に受け取ることができるテスト結果のようなものです。
認定証を紛失してしまった際に再発行できる期間が2年間となるだけで、認定証に記載されたスコアは一生あなたの英語力として認められます。よって、もしも認定証をなくしてしまった場合には注意が必要です。ちなみにこの2年間とは、解答用紙を採点した年度の翌年度4月1日から計算した期間となります。ぜひ頭に入れておいてください。
公式認定証が受け取れるのは「公開テスト」
TOEICの受験方法は二つで、個人で申し込む「公開テスト」と大学など所属団体が主催し、団体受験扱いになる「IPテスト」があります。このうち顔写真と名前が記載された公式認定証が発行されるのは公開テストのみとなります。
英語力を重視する企業の一部では公式認定証で証明される英語力でのみ評価判断するという企業もあるため、公式認定証が必要かあらかじめ確認しておく必要があります。
IPテストも履歴書にスコアの記載は可能
IPテストは大学などの所属団体が主催となるかたちで、結果通知に公式認定証は発行されませんが、スコアレポートで結果を確認でき、履歴書にもスコアを記載し英語力をアピールできます。
公開テストに比べて申し込みも手軽で、受験料が安い場合が多く、公式認定証が必要ない場合はIPテストの受験で高スコアを目指しましょう。公開テストと難易度・出題形式も違いはないので、問題なく就活に活かせます。
企業から取得期間に指定がある場合も
しかしTOEICのスコア自体に有効期限がないとは言えど、企業から取得期間を指定される場合もあることを頭に入れておきましょう。特に英語力を求める企業だと「〇年以内にTOEICを取得した者」と直近のスキルを求めることがあります。
さらには最低ラインのスコアまで定めている企業もあるので、海外進出をしているようなグローバルな企業を目指している場合は注意が必要です。
このように取得期間を指定する企業は、現時点でのあなたの英語力を知りたがっています。たとえ5年前の英語力を提示されたとしても、今もなおその英語力をキープできているのか疑問です。自身の英語力を落とさないためにも、TOEICは定期的に受験するのが良いでしょう。
就活生に聞いた! 企業からのTOEIC取得期間の指定の有無
TOEICに有効期限がないという事実を確認したうえで、実際どれほどの企業が2年以内という期間を重視しているのでしょうか。
大半の企業では取得期間の指定はないものの、一部の企業では2年以内の指定があったという回答結果になりました。企業の見方として、仕事で英語を使う前提であれば特に今の英語力が知りたいものです。
この結果を見て指定がある企業が少なくないと感じた場合は自分の取得時期の見直しや志望企業の評価の仕方を口コミサイトなどで確認しておきましょう。
TOEICのスコアの正しい書き方とは
TOEICのスコアについて、「どのように書けば良いのかわからない」と悩む就活生も多くいることでしょう。せっかく資格を有しているのであれば履歴書に書かなければもったいないですが、正しい書き方が出来ていなければ、不格好なものになってしまい、あまり好ましくありません。
今日、就職活動においてTOEICのスコアが有利に働くことは多くあります。そのため正しい書き方を理解し、履歴書に記載しておくようにしなければならないのです。
ここではTOEICのスコアの正しい書き方について解説していきます。正しい書き方をマスターし、しっかりと採用担当者にアピールできるようにしておきましょう。
資格欄に取得日・TOEICの種類・スコアを書く
TOEICについて履歴書に記載する際には取得日、TOEICの種類、スコアをそれぞれ明記するようにしましょう。資格の真偽についてわざわざ調査をおこなうようなことを企業もしてこないでしょう。しかし面接で資格について就活生に質問することはあります。
そこでの回答と、記載されている取得日などの情報との正当性が保たれているかを確認しているのです。そのような背景から、履歴書においてはスコアだけでなく、取得日やTOEICの種類まで明記する必要があると言えるのです。
またTOEICについて履歴書に記入する際には、企業で求められているTOEICの水準を理解した上で記入するようにしましょう。
社員に800点以上を求めている企業に対して650点であることをアピールしても無意味です。TOEICについて記載する際には、企業におけるTOEICの意義を確認しておく必要があるのです。
履歴書の資格欄の書き方はこちらの記事を参考にしてみてください。
履歴書でアピールになる点数の目安
これまでに説明したようにTOEICの取得は就活において有利だとはいうものの、実際に履歴書に記入するにはある程度の点数をとっていることが条件となります。あまりにも悪い点数だと、反対に悪い印象を与えてしまう場合もあるからです。
たとえ資格によってあなたの人間性をアピールできたとしても、点数が著しく低い場合はプラマイゼロになってしまいます。そこで、「履歴書に書ける点数は何点から?」という疑問を解決すべく、就活において最低限必要とされる点数をご紹介していきます。
ビジネスで通用する英語力のアピールは730点以上から
最も履歴書に記載するのに望ましい点数は『730点以上』です。この数字は、TOEICが公表している評価のガイドラインにおける「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」のラインを根拠にしています。
- 860点以上(レベルA):Non -Nativeとして十分なコミュニケーションができる
- 730点以上(レベルB):どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている
- 470点以上(レベルC):限定された範囲内では業務上コミュニケーションができる
ガイドラインによれば「限定された範囲内では業務上コミュニケーションができる」という評価は470点以上から認められ、860点以上が最高評価の「Non -Nativeとして十分なコミュニケーションができる」となっています。
ただし、点数の幅も大きく、同じレベル内でも得点次第で評価は変わります。そのため730点未満であってもアピールできる場合があり、目指すべき目安は平均点以上となります。
平均スコアが580点程度だったところが、最近では620点ほどにあがっている試験が多い為、630点あたりが現在ひとつの目安になっていると考えられます。一般企業であればその程度取得していれば記載できると考えられます。
志望する企業が英語力を求めているのか、どれほどのレベルを求めているのかを考えた上で記載するのが無難だと言えます。
平均点以下は記載しない方が良い
また、平均以下のスコアであれば記載しない方が良いでしょう。特に大企業や一流企業だと、他の就活生とTOEIC点数を比べて選考を進められる可能性も少なからずあるので、平均以下(600点程度)だと記載することを控えるべきです。
また、100点、200点のようなあまりにも低いスコアは、就活において不利になるので記載しない方が良いと言えます。
この場合不利になるのは、著しく低い点数が悪いという理由だけではありません。履歴書のような公式的な書類や、面接というフォーマルな場において著しく低い点数を堂々とアピールするような思考や行動に関してマイナスイメージを抱かれてしまうからです。よって、平均以下、著しく低い点数なら記載を控えましょう。
TOEICスコアの評価の目安はこちらの記事でも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
就活生に聞いた! TOEICを受験した理由
就活に向けてTOEICを受験する学生は多くいますが、どのような理由で受験の必要を感じているのか気になる人もいるのではないでしょうか。今回は就活生の皆さんにアンケートで就活に向けてTOEICを受験した理由を聞いてみました。
大多数の答えが「就活に有利」を理由に受験
就活生の回答の大多数は、就活を進めるうえで有利になると思ったからというものでした。
直接英語にかかわる業務でなくても、英語力を身につけた過程の取り組み方が評価されたり、今後業務に英語を取り入れる可能性が出てきたときに任されやすいなど、英語力を備えておくメリットは多く考えられますよね。
志望の業界・業界が定まっていない段階でもTOEICの勉強を先にしておくのも良いのかもしれません。
キャリアプランのためにTOEICのスコアが必要という声も
一方。志望するキャリアプランにTOEICのスコアが必要なものとして設定されている場合もあるようです。
一般企業の新卒採用の就活の場に限らず、TOEICのスコアがあらゆる場面で評価の対象になっているということが明らかになりました。
就活におけるTOEICの必要性はこちらの記事でまとめているので、併せて読んでみてください。
履歴書マニュアルを確認してください
履歴書に何を書けばいいか困っていませんか?就活は限られた時間の中で準備する必要があるので、履歴書だけに時間をかけてはいけません。
そんな時は履歴書のポイントを網羅した「履歴書完全マニュアル」を参考にしましょう。この資料を見れば、選考を突破できる履歴書をすぐに書くことができます。
実際に利用できるテンプレートもついているので、書き方を参考にしながら志望企業の選考を突破しましょう。
TOEIC受験日から時間が経過している場合は要対策
TOEICの受験日から時間が経過していたとしても、そのスコアに有効期限はないとわかりました。しかし、受験日から時間が経過していると受検した当時とは状況が変わってくるため、困ることがあるのも事実です。
TOEICの受験日から時間が経過している場合の問題と対策について詳しくみていきましょう。TOEICの受験日から時間が経過している場合の面接での答え方についても紹介しますので、どういったアピールをするべきか知っておくと安心です。
英語力は時間と共に低下するという認識がある
どんなスキルも普段使わなかったり勉強をやめたりすると能力が低下していくものです。英語も受験のために勉強している間は覚えているものですが、合格後に時間が経過すると少しずつ忘れていってしまうでしょう。英語力は、時間がたてばたつほど低下していきます。
資格自体に有効期限はありませんが、受験日が古いと当時のスコアに見合ったレベルの英語力が今もあるのかを面接で採用担当者から突っ込まれる可能性があります。
TOEICのスコアが高ければそれでいいわけではなく、実際にその能力を仕事に使えるのか、現在も維持できているのかということが重要です。スコアが高くても、現在はそれほどの能力を発揮できないというのでは意味がありません。
気になる場合はTOEICを再受験する
TOEICの受験日から時間が経過していると、当時より英語力が低下していると採用担当者に思われてしまう可能性があります。自分自身でも現在の英語力に自信がないのなら、TOEICを再受験するのが一番良い方法といえるでしょう。
再受験して同等以上のスコアを出すというのが正攻法だといえます。少し忘れている部分があるならもう一度勉強をしなおして、現在の自身の実力を試してみましょう。
受験生によっては、スケジュールの関係で再受験をしても間に合わないということが考えられます。再受験をすれば実力がわかるのでアピールポイントとしても分かりやすいといえますが、できない場合は伝え方に工夫をしましょう。以下で詳しく解説していきます。
英語への関心と英語力向上の日常的努力をアピール
TOEICを受検してから時間が経っている場合は、状況に合わせた答え方を事前に考えて面接対策をしておく必要があります。面接での答え方次第で、採用担当者に良い印象を与えることが可能です。面接では、英語への関心と努力している姿勢を見せるようにしましょう。
現在も英語力を向上させるために〇時間勉強を続けているなど、日常的にどういった努力をしているのかを具体的に説明すると好印象です。地道に努力を積める人柄だと相手にアピールできるでしょう。
面接では実際のスキルや成果をみせることも大切ですが、努力した過程についてアピールするのも有効といえます。努力している姿勢をみせれば、就職してからも向上心を持って業務にあたってくれるだろうと採用担当者に印象付けられるでしょう。
TOEIC受験日から時間経過している場合の面接回答例
以前TOEICを受検して700点のスコアをとりましたが、受験日から時間も経っているため現在も勉強中です。より上の点数を目指して1日4時間ほど机に向かっています。就職するまでにはより高いレベルの英語力を身に着けたいと考えています。
TOEICのスコアや受験日をみた採用担当者から面接で英語力について確認された場合は、現在具体的にどんな努力をしているのかを答えるようにしましょう。
TOEICのスコアが高いことも大切ですが、それ以上にどの程度のスキルがあるのかが採用担当者の気になっているところといえます。TOEICの受験日から時間が経過している場合は、現在も勉強を継続しているなど向上心や意欲的な態度をアピールすれば問題ありません。
就活生に聞いた! 面接での英語力のアピール内容
英語に慣れ親しんでいるアピールをするのが定番
普段日常的に英語を使う機会がある場合はそのコミュニケーションについてアピールしている人が多いようです。
普段から英語を話しているということなら、仕事で英語を使ったコミュニケーションも問題なくできることがアピールできます。留学したときなど一時的なものであっても、期間や具体的なエピソードでどれだけ英語に慣れ親しんでいるかをアピールすることが大切です。
英語やTOEICに対する取り組み方や今後の勉強の意欲を伝えるという声も
TOEICのスコアに関しては勉強してどれくらい伸びたか、どのように取り組んだかという過程や意欲についてアピールしているという声も多く集まりました。
英語力だけでなく英語に対する取り組み方や熱意を伝えることが大切と感じている就活生も多くいることがわかりました。TOEICのスコアの伸びなど具体的な数字を用いて、わかりやすく成果を伝えることも重要です。
TOEICに有効期限はないが、いまの英語力をしっかりアピールできる準備をしよう
TOEICのスコアの有効期限から、就活におけるメリットまでをご紹介していきました。結果的にTOEICには有効期限がなく、一度取得したスコアに一生あなたの英語力を示すことができる武器となるので、在学中に積極的に受験しておきたいテストです。
さらに、TOEICのスコアはあなたの英語力を表すだけではなく、あなたがどんな人なのかという人間性まで示されます。
「目標に向かって努力できる人」「高い目標を持って最後まで取り遂げられる人」といった姿勢をアピールすることにもつながります。TOEICの受験を迷っている方は、ぜひ受験してみてください。
【就活におけるTOEICに関する調査】
- 調査内容:TOEICに関するアンケート
- 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
- 調査日:2022年4月15日~18日
- 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
- 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の78人