業界研究

製薬会社への就職は難しい?業界理解を深めて効果的な対策をしよう!

製薬会社への理解を深めて効果的な対策を講じよう

製薬会社への就職を希望する就活生は毎年多く、人気の高い業界です。人気の理由は製薬会社の給料が他業界よりも高いことや、定年まで安定して働けるイメージがあるからでしょう。

しかし上記のようなイメージだけで製薬会社を志望すると、選考突破は難しいです。また仮に入社できた場合も「思っていた仕事内容と違ってやりがいを感じない」などミスマッチの原因になります。

ミスマッチが起きると、就活生は転職をする手間がかかります。また企業は退職した人数をまた採用して補充する必要があります。つまり就活生・企業ともに手間がかかるのです。

そのためミスマッチは双方にとって避けたいものです。そしてミスマッチ避けるためには、業界・企業理解を深めると良いでしょう。

製薬会社への理解を深められると、そもそも製薬会社を志望するのかそれとも他業界を志望するのかを判断できます。また製薬会社を志望する場合には、選考突破に効果的な対策を講じることができるでしょう。

製薬会社への就職を考えている就活生は、是非この記事を参考に志望するのか、それとも他業界を志望するのかを判断してみてください。また製薬会社を志望する場合には、製薬会社に入社する方法と選考対策を参考にしてみてください。

それでは実際に見ていきましょう。

そもそも製薬会社とは

そもそも製薬とは医薬品を製造することです。そのため製薬会社とは、医薬品を開発・製造し販売する一連の工程を行っている会社と言えます。製薬会社の主な収入源は特許取得によるライセンス料と、薬の販売で得られる利益です。

製薬会社は新薬開発を行う企業と、ジェネリック医薬品を作る企業にわかれます。まず新薬開発をメインに行う企業は特許取得によるライセンス料が主な収入源です。

企業は新薬を開発し、その薬の特許を取得します。新薬を開発した企業は特許を取得することで、新薬を作りたい他社からライセンス料を得ることができます。このライセンス料が新薬開発を行う企業の主な収入源です。

またジェネリック医薬品を作る企業は、薬の販売で得られる利益が主な収入源です。そもそもジェネリック医薬品とは、新薬開発を行う企業が取得した新薬の特許が切れた後に、同じ成分で作った薬のことです。そしてジェネリック医薬品を作る企業は、この薬の販売で得られる利益が主な収入源です。

このように製薬会社は新薬開発を行う企業と、ジェネリック医薬品を作る企業にわかれます。そしてそれぞれのビジネスモデルも大きく異なるため、間違えないように正しく理解しておきましょう。

製薬会社の職種は大きく4種類

製薬会社の職種は大きく4種類

1.研究職

2.開発職

3.営業職(MR)

4.事務職

ここからは製薬会社の職種についてご紹介します。ここでご紹介する職種は基本的にどの製薬会社にも共通して存在する職種です。

それぞれの職種の仕事内容や特徴を理解して、自分の能力や性格的特徴に合いそうかどうかを判断してみましょう。製薬会社を正しく理解し、ミスマッチを防ぐために参考にしてみてください。

1.研究職

まずは研究職です。研究職の仕事は、新薬の開発・効能のアップデートのために、成分の合成実験や実験結果の分析などが挙げられます。そのため研究職は専門的な知識の必要な職種といえます。したがって理系のみが応募できる職種となっています。

また特徴として、研究職は一人で仕事を進めるのではなく、数人1チームで仕事を進めます。大学の研究室などでも、一人で実験を進めることは少ないでしょう。大学の実験と同様に、製薬会社の研究職でも実験はチームで進めます。そこでは一定のコミュニケーション能力や対人折衝力が求められるでしょう。是非参考にしてみてください。

2.開発職

次は開発職です。開発職の主な仕事は、臨床試験など実際に新薬の開発を行うことです。そもそも臨床試験とは、人を対象として薬などの医療手段について、その有効性や安全性などを確認するために行われる試験のことです。

そして臨床試験を行うためには専門的な知識が必要になります。したがって理系のみが応募できる職種となっています。

また臨床試験は、実際に患者に投薬をする仕事です。開発職は新薬開発に関われる一方で、命に関わる大きな責任を伴う職種でもあります。参考にしてみてください。

3.営業職(MR)

次に営業職です。製薬会社の営業職は、MR職と呼ばれます。これは他業界の営業職とは違い「薬などの商品を売るだけの仕事ではない」からです。

そもそもMR職とは、医師や薬剤師に自社のお薬を患者に処方してもらうために、薬の効能に関する情報を伝える仕事です。

このように製薬会社の営業職は他業界の営業職とは大きな違いがあります。加えて入社後には「MR認定証」の資格を取得しなければなりません。

MR職は文系の就活生も募集している企業が多いです。文系の就活生で製薬会社を志望している就活生は参考にしてみてください。

4.事務職

事務職の仕事は経理・労務・人事・営業のサポートなどが挙げられます。そのため事務職の仕事は他業界の企業と大きな違いは無いといえます。そのため事務職も文系の就活生を募集している企業がほとんどです。文系の就活生で製薬会社を志望している就活生は参考にしてみてください。

製薬会社の平均年収

※ここでは製薬会社の基本的な年収を示すために、MR職に焦点をあててご紹介しています。

製薬会社の平均年収は他業界よりも高いです。厚生労働省によると、MR職の平均年収は約545万円となっています。そして国税庁のデータによると、全業種の平均年収は467万円となっています。

つまりMR職の平均年収は全業種の平均年収よりも、78万円高いのです。このように製薬会社の平均年収は他業界よりも高いのです。是非参考にしてみてください。

製薬会社の年収ランキング

業界searchによると、以下のようになっています。是非参考に志望する企業を選んでみてください。

製薬会社の年収ランキング(万円)

1.ソレイジア・ファーマ 1,560
2.アンジェス 1,275
3.EPSホールディングス 1,231
4.そーせいグループ 1,189
5.第一三共 1,126
6.シンバイオ製薬 1,095
7.武田薬品工業 1,091
8.アステラス製薬 1,088
9.サンバイオ 1,051
10.エーザイ 1,037

製薬会社が就活生に人気な理由

製薬会社が就活生に人気な理由

・安定している

・高収入が期待できる

・福利厚生が手厚い

ここからは製薬会社が就活生に人気な理由から、製薬会社で働くメリットについてご紹介します。

製薬会社に就職するメリットを知ることで、そのメリットに魅力を感じるのか、そうでないのかから、志望するべきかどうかを判断できます。

安定している

まずは売り上げが景気に左右されないことが多く、他業界と比較すると「安定」していることがあげられます。

そもそも薬は、病気にかかった時に必ず必要になります。人生で一度も病気にかからない人はほとんどいないでしょう。そのため人が生きていく上で必ず一度は使用する機会があるという点で、商品としてのニーズがなくなる可能性は限りなく低いです。

ニーズが常にあるということは、薬を生産すれば必ず売り上げが立つため、安定した利益が見込めます。そして常にニーズがある業界は多くないため、他業界と比較すると「安定」していると言えるでしょう。

高収入が期待できる

製薬会社は高収入が期待できます。前述しましたが、全業種の平均年収が467万円なのに対し、製薬会社のMR職の平均年収は約545万円です。つまり他業種の平均年収よりも78万円高いのです。

加えて製薬会社の年収ランキングを見てみると、1位から10位まですべての企業が平均年収1000万円を超えています。一般的に、業界に属している企業の年収ランキングの1位から10位すべての企業が1000万円を超えることは、他業界ではまず見られません。

つまり上記2つの理由により、製薬会社は他業界と比較すると、高収入が期待できるといえます。給料の高い業界・企業に就職したいと考えている就活生は是非参考にしてみてください。

福利厚生が手厚い

最後は福利厚生が手厚いことが挙げられます。そもそも福利厚生とは、企業が従業員やその家族を対象とした、有休休暇や特別手当などの制度のことを指すものです。そして製薬会社はこの福利厚生が手厚いです。

製薬業界は住宅手当が手厚いことが有名です。企業によりますが一般的に、製薬業界以外の業界では住宅手当は最大で3万円など手厚いとは呼べないものが多いです。しかし製薬業界の住宅手当は条件などがありますが、基本的に家賃の8割が会社から補助されることもあります。

例えば家賃10万円の賃貸の場合、実質負担額は2万円で済むということです。一般的な企業の場合、実質負担額は7万円となるので毎月5万円の差があります。

このように製薬会社は他業界と比較すると、福利厚生が手厚いことがわかります。福利厚生で就職先を選んでいる就活生は参考にしてみてください。

製薬会社への就職が難しい理由

製薬会社への就職が難しい理由

・就活生から人気があり倍率が高い

・そもそも募集人数が少ない

・募集要件が高い

・学部によって職種が限られる

ここからは製薬会社への就職が難しいと言われる理由についてご紹介していきます。難しいと言われる理由を理解しておくことで、適切な対策を講じることができます。是非参考にしてみてください。

就活生から人気があり倍率が高い

まずは就活生から人気があり倍率が高いことが挙げられます。製薬会社のエントリー倍率は50倍から100倍と言われており、非常に高いです。

そしてこの高い倍率を突破し、内定を手にしなければ入社はできません。そのため他業界よりも、内定を手にしづらいことから難しいと言われているのです。

そもそも募集人数が少ない

製薬会社への就職が難しい理由2つ目は、そもそも募集人数が少ないことが挙げられます。そして募集人数が少ないところに多くの就活生が入社を希望するため、製薬会社のエントリー倍率は50倍から100倍など高い倍率になるのです。

例えば武田薬品工業の2019年度の採用人数は39人となっています。一般的に大企業の採用人数は100人を超えることが多いため、極めて募集人数が少ないと言えます。

このように製薬会社はそもそも募集人数が少ないため、選考の突破が難しいといわれているのです。

募集要件が高い

製薬会社への就職が難しい理由3つ目は、募集要項が高いことが挙げられます。例えばアストラス製薬の2023年度新卒採用の募集資格は、「2023年3月までに、理系大学の博士課程卒業・修了もしくは卒業・修了見込みの方。」となっています。

注目すべきは、理系大学の博士課程という文言です。これは、理系大学の大学院の博士号を取得することが条件となっているのことを示しています。つまり4年制大学で学部卒業を目指す一般的な就活生は、そもそも製薬会社に応募ができないということになります。

このように募集要件が他業界と比較すると、非常に高く製薬会社への就職は難しいといわれているのです。参考にしてみてください。

学部によって職種が限られる

製薬会社への就職が難しい理由4つ目は、学部によって職種が限られることが挙げられます。例えば文系の就活生は製薬会社に就職する場合、応募資格があるものは営業職(MR)と事務職の2つだけです。

他の開発職や研究職は理系学生のみとなっているため、学部によって職種が限られることがわかります。

さらに開発職や研究職も企業により生物学・薬学・理学出身者のみ応募可能など学部によって職種が限られています。このように出身学部によって職種が限られるため、製薬会社への就職は難しいといわれているのです。参考にしてみてください。

製薬会社への内定が多い大学ランキング

ここからはダイアモンドオンラインの記事を参考に、中外製薬への内定が多い大学ランキングをご紹介します。参考にしてみてください。

製薬会社への内定が多い大学ランキング

1.大阪大学
2.東京大学
3.京都大学
4.北海道大学
5.東京理科大学

製薬会社に入社する方法と選考対策

ここからは製薬会社に入社する方法と選考対策を解説します。製薬会社への入社を志望する人は参考にしてみてください。

製薬会社に入社する方法と選考対策

・製薬会社の選考スケジュールを把握しておく

・企業研究を早めに行う

・企業研究の結果と自己分析をもとに志望動機を作成する

製薬会社の選考スケジュールを把握しておく

まずは製薬会社の選考スケジュールを把握しておくことが大切でしょう。選考スケジュールを把握しておかなければ、エントリーし忘れる心配や、いつから選考対策を始まると良いのかを理解できます。

以下の画像を参考にまずは製薬会社の選考スケジュールを把握しておきましょう。
※以下の画像は一般的な製薬会社のスケジュールです。企業によりスケジュールが異なる可能性があります。

企業研究を早めに行う

企業研究は早めに行っておきましょう。そもそも企業研究とは、志望する企業を絞るために特定業界の中の企業の特徴と違いを理解し、自分の特徴と比較することです。つまり企業研究を早めに行うことで、志望する企業が明確になります。

そして早めに志望する企業を明確にできれば、その分選考対策に時間をかけることができます。つまり十分に選考対策を講じて選考に臨めるため、内定を得る確立を上げることができるのです。

そのため企業研究は早めに行っておくとよいでしょう。業界・企業研究は「業界研究 マイナビ」と検索することで手軽に行えます。参考にしてみてください。

企業研究の結果と自己分析をもとに志望動機を作成する

先にお伝えしたように、企業研究は志望する企業を絞るために行います。そのためここでは志望する企業がある一定絞れたと仮定します。

次に選考突破のために必要な対策は、志望動機を作成することです。志望動機は、企業が最も重要視して見ているポイントです。なぜなら新卒の場合、職務経歴がありません。

そのため就活生を判断する基準が職務経歴ではなく、志望理由と入社後に活躍できる可能性が高いかどうかで判断しています。そしてその判断をするための材料として志望動機を見ているのです。このような理由から企業は志望動機を最も重要視しています。

したがって志望動機で就活生が伝えるべき項目は、志望理由と入社後どのように活躍していきたいかの大きく2つです。企業研究の結果と自己分析をもとに志望動機を作成を進めると良いでしょう。

また開発職や研究職を志望する理系の就活生は、志望動機に加えて大学でどのような研究をしていたのか、なぜその研究をしたいと考えたのかを面接で聞かれることが多いです。必ず上記2点に対して正確に回答できるように対策を講じておきましょう。

以下の記事では志望動機の作成方法について詳しく解説しています。参考にしてみてください。

選考を有利に運ぶコツ

選考を有利に運ぶコツ

・理系学生の場合は研究内容や実績があると有利になりやすい

・文系学生の場合は英語力を磨いておくと有利になりやすい

最後に選考を有利に運ぶコツをご紹介します。ここでは理系学生の場合と文系学生の場合に分けて解説します。自分が当てはまるコツを理解し、選考が始まるまでに対策を講じて内定に近づけるよう、準備を進めておきましょう。

理系学生の場合は研究内容や実績があると有利になりやすい

まず理系学生の場合は、研究内容や実績があると有利になりやすいです。特に新薬の開発をメインに行っている企業では、他社と新薬開発の競争に勝たなければ大きな利益は得られません。

そして他社との新薬開発の競争に勝つためには、研究能力に優れた就活生を採用する必要があります。そのため企業は研究内容や実績がある就活生を採用したいと考えています。

在学中に研究で実績を上げることや、製薬会社に入社した後にも活かせるような研究内容を専攻すると、選考を有利に運ベるでしょう。是非参考にしてみてください。

文系学生の場合は英語力を磨いておくと有利になりやすい

文系学生の場合は英語力を磨いておくと有利になりやすいです。多くの製薬会社の営業職や事務職の募集要件には「TOEIC○○点以上」などの制限があります。これは働く上で英語が必要だからです。

例えば研究職などでは、成分の合成実験や実験結果の分析を行います。そしてその結果の報告を時に英語で行う必要があります。このように製薬会社では英語力が一定必要になるのです。

しかしこれは捉え方を変えると、英語力があれば選考を突破しやすいということです。そのため文系学生の場合は英語力を磨いておくと有利になりやすいです。在学中に英語の勉強を進め、TOEICで高得点を取れるように学習を進めておきましょう。

製薬会社への就職は難易度が高いため早めに対策しよう!

この記事では漠然と製薬会社に魅力を感じている方や、そもそも製薬会社について詳しく知らないという方に向けて解説してきました。

製薬会社への理解を深められると、製薬会社を志望するのかそれとも他業界を志望するのかを判断できます。また製薬会社を志望する場合には、選考突破に効果的な対策を講じることができます。

そして製薬会社への就職を希望する方は、製薬会社への就職は難易度が高いため早めに対策をしておきましょう!

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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