面接対策

「第一志望ですか」という質問に即答するノウハウ|内定をもらうコツも合わせてご紹介

「第一志望」の企業はありますか?

就活生は求人サイトなどを利用して何十社もしくは何百社とエントリーした後、書類選考を経て面接へと進んでいきます。しかし、多くの募集企業がある中で、「ここに行きたい!」と事前に決めている就活生はそう多くはありません。そのため第一志望の企業が見つかるタイミングは人によってさまざまで、気になる企業にとにかくエントリーしていき、説明会・面接を通して第一志望が固まっていくという流れが一般的です。

しかし、そもそも第一志望の企業が決まらないまま就活をする学生が多いのも現状です。
「大企業で安泰だからこの会社に行きたい」、「不動産営業がきつそうだけど稼げそうだからこの会社に行きたい」、「人事の方の人柄がよくてこんな人たちと一緒に仕事がしたい」などと思ってもなかなか志望企業を一つには絞れないのではないでしょうか。

「第一志望ですか?」に上手く答えるには
内定者の回答を参考にしてください

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企業に「第一志望か」と質問された場合

では、面接時に「弊社は第一志望ですか?」と聞かれた際、どう答るべきなのでしょうか。
ただ闇雲に、「はい、御社が第一志望です!」と勢いよく答えても内定はもらうことはできないでしょう。また、「第一志望ではありません」などと切って捨てるような言い方や、第一志望なのかそうでないか分からないようなあいまいな表現もNGです。重要なのは企業側がこの質問において「本当に知りたいことは何か」を知ることです。ここで求められているのは、なぜ第一志望であるかの「理由」、また声色や表情から伝わる「熱量」です。

「第一志望です」と答えた後にしっかりと理由を添える

企業に第一志望ですかと質問をされた場合には、「第一志望です。その理由は〜」と答えていくのがベストです。この答え方は会社の規模・業界に関係ありません。とはいっても、「第一志望です!」とはっきり言い切れない方も少なからずいるのではないでしょうか。ですが実は、企業側もそのことについては理解しています。

その場合には「第一志望群です」という回答でも問題はありません。第一志望群と答えることで、「いくつか選考を受けている中で弊社のことも前向きに考えているんだ」という印象が企業側に伝わります。そこから企業はどの企業と悩んでいるのかを聞き出すことで、その学生がどういう軸で会社選びをしているのかという情報をつかむことができます。面接を受ける企業が第一志望でない場合は「第一志望群です」という回答を使っていくといいでしょう。

深堀りされても回答できるようにする

また、「なぜ第一志望なのですか?」と聞かれた際に気をつけなくてはならないことは、なぜその企業なのかをはっきり伝えられるかどうです。競合他社ではなくなぜその企業なのかをしっかりと伝えることができなければ、将来見込みのない学生だと判断されてしまうからです。

そのため、業界研究・企業研究を行う際には選考を受ける企業の周辺事情や競合他社との差別化ポイントなどを軸に行っていくとよいでしょう。ただただ企業についての理解を深めるだけでなく、相対的にその企業を判断することができれば、深堀りをされた際もその会社ならではの魅力や志望理由に応えられるはずです。

就活で第一志望を聞かれたときの回答例

第一志望かどうかを聞かれたときには、「第一志望です」と答えるのが正解ですが、それだけでは十分な回答とは言えません。第一志望であることを伝えると同時に、「なぜこの会社を第一志望にしているのか」という理由を伝える必要があります。

その会社でなければいけない理由がしっかりしていれば、面接官も第一志望という回答に納得できるのです。第一志望を聞かれたときの回答例を2つ紹介します。回答例を参考にしながら、自分が企業研究をしていて感じたことをポイントにして、自分だけの回答を考えましょう。

回答例①

面接官:弊社は第一希望ですか?

就活生:はい、御社が第一志望です。私は今までの人生で、興味を持ったことには何でもチャレンジしてきました。そのため、新規マーケットの開発にチャレンジしていく企業で働きたいと考えております。御社の中期経営計画を拝見したところ、5年後までに10事業を確立すると記載がありました。新たな事業に積極的にチャレンジしている御社で働きたいと思い、御社を第一志望とさせていただいております。

第一志望かどうかを聞かれたときには、迷ったり考えたりせずに「第一志望」と即答しましょう。第一志望と答えるだけではアピールに繋がらないため、第一志望と答えた後には、なぜその企業を第一志望と考えているかという理由を述べます。その企業を第一志望とする理由について、①自分がどのような人間か、②どのような企業で働きたいと考えているか、③その企業でなければならない理由、という3つのポイントを交えて説明しています。

回答例②

面接官:弊社は第一希望ですか?

就活生:はい、御社が第一志望です。私は今後大きく成長していく企業に入社して、企業の成長の一端を担いながら、自分自身も成長していきたいと考えております。御社の過去10年分の決算報告書を拝見したところ、同業他社と比べて毎年安定的に増収増益になっていると知りました。さらに、御社の中期経営計画で既存の事業と新規マーケット開拓の連動について触れられており、既存の事業で持っている強みを活かしつつ新規マーケット開拓で事業規模を大きくしていくという方針に、さらなる成長性を感じました。今後大きく成長していく御社で自分の力を発揮したいと思い、御社を第一志望とさせていただいております。

企業の成長性を志望基準にしている場合の回答例です。第一志望の理由として、企業の成長性を志望基準にしていると伝えるだけでは、その企業が第一志望だという理由が伝わりません。第一志望の理由を伝えるために、過去の決算報告書や中期経営計画で十分に企業研究をして、他社と比較した結果その企業を第一志望としたことを伝えています。また、ただ成長している企業を選んだわけではなく、その企業の特色や方針などに共感した旨を伝えることで、その企業でなければならないという点をアピールしています。

 

なぜ面接官は第一志望を聞くのか

では、そもそもなぜ面接官は第一志望かどうかについて聞いてくるのでしょうか。その理由は、「内定を出すからには辞退をされたくない」という思いがあるからです。例えば、最終面接に社長・役員が担当をして、辞退したという結果になると、人事の方にとってとても痛いことになります。

「この人は内定を出したら入社をしてくれるのか」という点を判断するためにもとても大切な質問です。返答次第で、合否がはっきりと変わっていきます。「第一志望か?」を質問することは内定を判断するにあたって重要な質問の一つになります。

純粋に志望度を知りたい

「弊社は第一志望ですか」という質問に対して、純粋に志望度を確認したいという思惑もあります。例えば、一次面接や二次面接の前半の選考において、どんな企業を受けていて、その中での自社の志望順位はどうなのかというように純粋に志望度を知りたいということもあります。その質問に対して、志望度が極端に低かった場合は評価が下がることもあるので、最低でも第一志望群という答え方が望ましいと言えるでしょう。

第一志望の企業から内定をもらうコツ

誰もが第一志望の企業から内定をもらいたいものです。数ある企業の中で、自身がここでキャリアを積みたいと思う会社から内定をもらうにはそれなりの準備が必要です。日本の人気就職企業ランキングにあるような企業に応募し、第一志望として目指している就活生は多いです。

人気企業の倍率はもちろん高く、さらに優秀な人材がいくつかの企業から内定を同時にもらっているため偏りがでてきます。第一志望を含めて数多く内定をもらっている就活生に共通しているのは、「志望動機が明確で自分のやりたいことがあり、企業が求めることに対し応えられる人材」だと言えるでしょう。本当に行きたい企業から内定をもらうためには企業研究・インターンへの参加などが有効です。以下で詳しく紹介していきます。

何事も早めに行動する

就職活動において、何事も早い行動をするに越したことはありません。なぜならビジネスの世界ですと、変化が激しい時代であるため、常にスピードを求められているからです。就活生の企業への早い対応が評価されていくので就職活動においても、そこを体現できるとよいでしょう。

企業側が応募者を選考するにあたって、応募期限ぎりぎりにくる履歴書よりも前もって提出する方が、準備に余裕を持っているという印象を受けて好印象を持たれやすいです。また面接設定も早めにメールや電話で連絡する方が、入社意欲が高いと判断されています。ほかの応募者よりも面接日程を先に設定できるので双方の予定も埋めやすいです。こういった細かい配慮ができるかどうか、企業は一目を置いて選考をしています。プレエントリーなど早めに行動する事で入社意欲を示していきましょう。

インターンに参加する

企業研究をしている際に第一志望の企業をみつけた場合は、インターンに応募をしてみるとよいでしょう。そもそもインターンとは学生が一定期間企業で働く「職業体験」の意味もあります。インターンの内容は職場体験を始めとし、企業によってはプレゼンをしたり、合宿に行ったりとさまざまです。

今では大手企業を中心にインターンを行っており、本選考にいく上でのステップにしている企業も増えています。インターンに参加する就活生のメリットとしては、職業体験をすることでその会社で働くイメージができることです。やってみて感じることは非常に大切ですし、自身の志望度も上がり、より具体的になってくるのではないでしょうか。

さらにインターン中に企業側に好印象を与えられればそのまま入社できる場合もあります。インターンに参加して顔を覚えてもらう以上に自分自身をアピールできるチャンスでもあるので、その機会を無駄にすることなく参加して多くのことを学べるのがインターンの魅力です。

企業の求める人材を把握する

第一志望の企業から内定をもらうために、その企業の求める人材を把握することが大切です。例えば、その企業がチームワークを重視するような社風であれば、協調性や他者視点を持持った人を求めます。そのような情報を面接前に準備して、自分自身が学生時代に経験したチームでの活動やそこで学んだ協調性の大切さなどを伝えることで、企業の求める人材とマッチさせることができます。

しかし、ただ経験を話すだけではなく、その経験を活かしてその会社でどうなりたいのかを話していくことが重要です。その部分を話せるかどうかを企業側はよく見ています。企業がどんな人材を求めているのかを把握して、その人物像とかけ離れないようにすることが第一志望の企業に内定をもらえるコツの一つです。

企業に貢献できる具体的な強みをアピールする

第一志望の企業から内定をもらうコツとして、企業に貢献できる具体的な強みをアピールすることが挙げられます。企業にとって重要なのは自社で活かせる強みを有しているか否かです。どんなにすぐれたスキルを持っていても、それが自社では活かされないものであれば、企業にとってその人材を採用するメリットはありません。

自社で活かすことの出来るスキルを持っているからこそ、企業はその人材に魅力を感じるのです。企業に自己PRを行う際、もちろん自身のどのような点をアピールしても問題はありません。しかし企業に対して効果的なアピールを行おうと考えるならば、企業に貢献できる自身の強みをアピールするべきなのです。複数ある自身の強みの中からどの強みを採用担当者に伝えるのか、その判断は慎重に行うようにしてください。

第一志望と答えたら内定辞退できない?

第一志望でない企業の面接で、「第一志望です」と回答してその企業から内定をもらえた後に、第一志望の企業から内定をもらえた場合は、第一志望と答えた企業の内定を辞退できるか迷う就活生は多いです。「面接で第一志望と答えたから内定辞退できないのではないか?」、「嘘をついたと責められるのではないか?」などと不安に思う就活生もいます。面接で第一志望と答えた場合、その企業から内定をもらえたら必ず入社しなければならないのでしょうか?

内定辞退しても問題ない

面接で第一志望と答えたからといって必ず内定を受ける必要はなく、内定を辞退しても問題ありません。面接を受けた時点では第一志望であっても、就活を通して他の企業の説明会や面接を受けるうちに、第一志望の企業が変わるということはよくあります。また採用担当者は、就活生がたくさんの企業の選考を受けていることを知っており、面接で第一志望と答えても内定辞退する可能性があることを理解しています。

そのため、「面接で第一志望と答えたから内定辞退できないのでは?」と不安になる必要はありませんし、内定辞退した際に企業が理由を問い詰めてくることもありません。もしも「面接のときに第一志望と言ってましたよね?」と言われたら、「地元で就職しなければならない事情ができた」などと答えれば大丈夫です。

内定辞退の注意点については、こちらの記事で詳しく解説しています。

第一志望に落ちたら

入念に準備をしていても、インターンにも参加したような第一志望の企業に落ちてしまうこともあるでしょう。そもそもほとんどの方が落ちてしまうのが就職活動です。筆記試験、一次面接、二次面接、グループワークなど選考の過程であらゆる角度から企業は応募者を見ています。

これだけのステップがあって内定をもらえるのはほんのわずかです。よって、第一志望の企業に固執するのは危険なので、すぐに切り替えていくことが大切です。第一志望に受からなかったからと言って長い期間落ち込むのは得策ではありません。

マッチングしなかったということ

第一志望に受からなかったということは、自分に実力がないという訳ではなく、その企業と自身がマッチングしなかったという意味合いが強いのです。なぜなら、片方の熱意だけでは成立しないのが就活であって、双方の同意であるマッチングが成立して内定、そして入社とつながっていくからです。

落ちてしまったのはそもそもマッチングしなかったということなので、入社しても意欲的に働ける可能性は低いでしょう。企業が求める人材に合った人が採用されるため、ターゲットではない人が採用されることは双方にメリットがないので成立しません。

自分は企業を選ぶ立場であることを忘れない

第一志望の企業において選考で不採用となってしまうと、どんな就活生も落ち込んでしまうものでしょう。しかし、必要以上にネガティブになる必要はありません。企業が就活生を選考するのと同様に、自身も企業を選考しているのだということを忘れないようにしてください。「自分を不採用にするなんて見る目のない企業だ。そんな企業、こちらから願い下げだ」と考えてみるのもいいでしょう。

採用、不採用を左右するのは、その企業と就活生が上手くマッチングしているか否かであり、本人のスキル不足ではないことのほうが多いです。不採用が続くと自信を失いがちですが、「たまたま自分とは合わない企業が続いているだけだ」と考え、必要以上にネガティブにならないようにして、視野を広げて就活を進めるようにしましょう。

落ちた時にとるべき対処法について、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

【39点以下は危険度MAX】
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目的が明確なのであれば全力で進むだけ!

就活生の中には最初から第一志望や就職の目的が明確な方は少ないでしょう。将来を漠然と考えていたり、やりたいことが決まっていない就活生は大勢いるのが現状です。就職活動を機に自分自身を見つめ直していくことが重要になります。自己分析を通し、自分がどういう人間でどういうところに楽しさを見出せるか、そして長所・短所など、徹底的に考えることが大切です。

自己分析をしっかりしているかそうでないかは、その後の選考に大きく影響していきます。自分のことを自分の言葉で話すことは、簡単なようで難しいものです。就職活動の目的がはっきりとしている方は、しっかり準備をして、あとは全力で自己アピールをしていきましょう。

話の中身ももちろん大切ですが、面接官が重要視している熱意や表情も大きく採用に関わってきます。明るく元気に思いを込めた面接ができると間違いなくいい印象を与えますので、そういった点にも力を入れて十分な準備を行っていきましょう。

就活での滑り止めについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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