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ITパスポートを就活に有効活用|基本情報やアピールのコツを解説

ITパスポートには持っていて損をしないアピールの仕方がある

就活はいかに有利に進められるかが成功のカギを握りますが、そのための武器として資格の取得を考える就活生は多くいます。なかでもITパスポートは人気な資格のひとつです。

この記事ではそんなITパスポートがどのようなものなのか、なぜ人気なのか、そしてどうすれば高く評価されるのかといったことを紹介していきます。ITパスポートの取得で就活を有利にするためにもぜひ読んでみてください。

就活生に聞いた! IT系の資格取得の割合

まず最初に数ある資格の中でもIT系の資格取得を考える就活生はどれほどいるのかを紹介します。就活生の皆さんにIT系の資格取得をした、あるいはする予定かを聞いてみた結果がこちらです。

IT系の資格取得の割合

結果は33.3%と実に就活生の3人に1人が、資格取得を考えているということがわかりました

数ある資格の中でもIT系の資格を取る就活生は多いと考えられますね。だからこそまだ資格を取得していない人は、ぜひIT系の資格、その中でもITパスポートの資格を検討してみてはいかがでしょうか。

ITパスポートの就活での位置づけ

ITパスポートは就活生に人気の高い資格であり、時代の流れを押さえた資格でもあります。しかしITパスポートは、就活に活かすには工夫が必要な資格であるともいわれているのです。

ITの知識はIT業界以外でも必要なことも多く、時代に求められている能力のはずですが、なぜ工夫が必要といわれているのでしょうか。ITパスポートは資格ですが、そのままアピールしても評価されない場合もあるので、正しい活用法を確認しておきましょう。

ITパスポートは基礎知識

ITパスポートが就活にそのままでは活かせない理由としてはその資格の難易度にあります。ITパスポートは専門的な知識を問うものではなく、社会人としてのITの基礎知識を問うものであるため、資格としてアピール力は低いといえます

ITパスポートは確かに資格であり、能力のアピールにはなりますが、アピールできるのは基本的な能力のみです。社会人としては持っていて当たり前、持っていることを前提とした能力であるため、それを軸にアピールしたとしても、あまり意味がありません。

資格は難しい資格や高い能力をアピールできてこそ役に立つものです。ITパスポートは取得していることで証明される能力が低いため、就活で活かせない資格だといわれています。

ITパスポート単体では役に立たない

ITパスポートが就職に活かせない理由としてはITパスポートは単体では役に立つというものではないということが挙げられます。ITパスポートを持っていないとできないという仕事はなく、学生でも比較的簡単に取得できることから持っている人が多いです。

いってしまえば誰でも取れる資格であり、すでに多くの人が持っている資格であるため希少性がなく、アピールとしては不十分だといえます。資格のアピールは自身の能力を裏付けるものである一方で、アピールを通して自身の存在を印象付ける必要があります。

ITパスポートはあまりにも多くの人が簡単に取得できる資格であるため、資格をアピールしても面接官の印象に残らないことが多いでしょう。

ITパスポートとは

ここまでITパスポートと就活の関係について説明してきましたが、そもそもITパスポートとはどのような資格なのでしょうか。

ITパスポートとは独立行政法人情報処理推進機構(通称IPA)が実施する情報処理技術者試験のひとつで、国家試験として定められています。この試験は、ITを利活用する全ての社会人および学生が知っておくべき、ITに関する基本的な知識を有しているかを証明するものです。

試験の対象は財務、法務などの知識にはじまり、セキュリティやネットワークなどのインフラ面に加え、プロジェクト運営に関する知識など、幅広い見識を求められます。

ITパスポートの試験の概要

会場は全国各地に計100か所以上設置されていて、各都道府県内に一か所以上、月に1日以上の試験が予定されている会場が設けられています

PCを利用したテストで、時間になるとPC端末の用意された席に案内されます。そこで受験番号、利用IDなどでログインをして、時間になったら操作を開始します。

出題される内容

ITパスポートはPCを利用したテストです。試験時間は120分で四肢択一式(4つの選択肢の中から1つ選ぶ方法)になります。全部で小問が100問あり以下のように構成されています。

  • ストラテジ系(経営全般):35問程度
  • マネジメント系(IT管理):20問程度
  • テクノロジ系(IT技術):45問程度

総合評価は1000点満点中600点以上を合格基準で、併せて各系統1000点満点で、それぞれ300点以上取る必要があります。

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ITパスポートの資格を活かすコツ

ITパスポートの資格を活かすコツ

ITパスポートは就職には活かしにくい資格といわれていますが、アピールの方法によっては評価される可能性もあります。資格取得の難易度が低く、誰でも取得できる資格であるとはいえ、資格であることに違いはありません。

たとえ簡単な資格であっても取得するにはそれなりの努力が必要ですし、せっかく取得したのであればアピールしなければ勿体ないです。

ここでITパスポートを活かすコツを確認していきましょう。

就きたい職種に役立つほかの資格と合わせて取得する

ITパスポートはそれ単体では就職に活かすことはできませんが、他の資格と併せることで一気にアピール力を高めることができます。ITパスポートは単体で取得するのではなく、就きたい職種に役立つ、ほかの資格と合わせて取得することを心がけましょう。

事務職ならMOS資格、プログラマーなら基本情報技術者試験、経理なら簿記検定など就きたい職種や職業に役立つ資格と一緒に取ることがおすすめです。

ITパスポートは基本的な知識があることを証明する資格ですので、その他の職種は専門性の高い資格を取得すると、基本と応用の両方の能力をアピールすることができます

資格は複数あることでアピール力を高めることができるので、関連する資格と一緒にアピールするようにしましょう。

その組み合わせによって何ができるのかも考えておく

ITパスポートは他の資格と併せてアピールすることで高評価を得ることができますが、その組み合わせによって何ができるかを考えておくことも大切です。

ただ資格を取得するだけでなく、どのように仕事に活かせるのかも考えておき、具体的にアピールをすることで、さらに高評価を狙うことができます。

資格が2つあれば単純に2つの能力を持っているということですが、それは足し算ではありません。能力の組み合わせ次第では、足し算ではなく、掛け算のように一気に大きな力を発揮することができる場合もあります

組み合わせ次第で実際の仕事にも大きく活かすことができますし、就活のアピールにもなりますので、2つの資格で何ができるかを考えて取得するようにしましょう。

自己PRのアピール内容の根拠や具体例にする

ITパスポートで示すことができるITの知識やスキルは、他の資格に比べ専門性に欠けますが、それでもまったく対策をせずに合格できるほど簡単な試験ではありません。

そのため、資格取得のきっかけや過程のエピソードを自己PRのアピール内容の根拠や具体例にするという活かし方も考えられます

たとえば、好奇心の旺盛さをアピールする際に資格取得のきっかけを絡めたり、計画性を伝えるために資格の勉強の仕方で工夫したことを伝えるなどです。エピソードの一つとして、資格の取得までの道のりを有効活用しましょう。

就活生に聞いた! 資格をアピールするときのコツ

資格をアピールするときのコツ

時間をかけて資格をせっかく取得したのであれば、選考できちんと有効活用したいところです。しかし、資格を取得したことを活かすために必要なこととは、どのようなことなのでしょうか。

今回は就活生の皆さんに、面接で資格についてアピールするときのコツを聞いてみたので、ぜひアピールの参考にしてみましょう。

回答に資格取得の過程での努力を盛り込む就活生が多数

資格を取るための勉強に対する取り組み方や、努力について回答に盛り込んでアピールしたという声が多数集まりました。

同じ資格を取得した就活生が大勢いたとしても、その過程の努力の仕方やどこに課題を感じるかはさまざまでしょう。

資格の取得は、その結果そのものがアピールとなるだけでなく、その取り組みの工夫の仕方や課題との向き合い方を示すことで、長所や強み、人柄のアピールの補足もできるのです

取得のきっかけや目的も回答したという声も

なぜ資格を取得しようと考えたのかを伝えたという声も多数集まりました。

取得のきっかけからどのようなことに関心を持っているのかや、資格をどう活かしたいのかを伝えることができます。

資格の取得は強制されたものではなく、自分で取ろうと考えて取るものです。そしてその裏には何かしらのポジティブな感情があるはず。取得のきっかけを伝えることで、物事に対する前向きさや向上心をアピールすることにもつながります。

またきっかけだけでなく、ITパスポートと具体的な業務とを絡めてどんなことができそうかを伝えることで、仕事へのさらなる意欲のアピールとなるでしょう

ITパスポートでアピールできること

就活では自分自身を売り込んでいくことが大切であり、自身の能力を売り込み、採用するメリットを示すことが大切です。

能力を売り込むためには自己PRをしっかりとおこなうことが大切ですが、資格があればより定量的に能力や努力を証明し、アピールすることができます。

資格のアピールによって就活が有利に進むことは多いですが、資格の一つであるはずのITパスポートはアピール力が弱いとされています。

ITパスポートはITの知識があることを証明する資格ですが、それだけではアピールとして不十分ですので、効果的なアピールを考えていきましょう。

資格を取得した向上心をアピールする

ITパスポートの資格を保有しているという事実だけでなく、受験に至った背景や学習のプロセス、および今後の目標を関連付けてアピールすることを心がけましょう。

ITパスポート自体の難易度はあまり高くないため、先にも述べた通り、資格の保有のみではアピールとしては不十分です。

そこで、どのような考えからITパスポートを受験することにしたのか、合格に向けてどのような計画を立案し、その計画をどれくらい実現したのか、今後はどのような資格を取得予定であるかを交えてアピールをすることが重要となってきます

ITパスポートという資格を通して、現状に満足せず目標に向かって着実に努力する姿勢を強く印象付けることができ、より効果的なアピールとなるでしょう。

ITに対する探究心をアピールする

ITに関する技術は社会人になってからも耐えず学習を続けていく必要があるといわれています。これは、IT関連の技術は移り変わりが非常に早く、数年前に当たり前に用いられていた技術が更新されてしまうためです。

ただし、どのような先端技術であっても、基礎的な部分というのはさほど変わらないものです。ITパスポートは、ITに対する基礎的な知識を固めるための資格という側面があり、今後の継続的なITに対する勉強の姿勢や探求心をアピールすることにもつながります

ITパスポートという資格を通して、ITに対する強い探求心があることを積極的にアピールしましょう。

探求心と探究心の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

就活生に聞いた! IT系の資格取得の理由

ITパスポートと併せてアピールしたこと

IT系の資格は就活生からの人気は高く、それだけにメリットや魅力を感じている人も多いはず。そこで、ここではIT系の資格を所得した、あるいはする予定の就活生の皆さんに、IT系の資格取得の理由を聞いてみました。

IT企業を志望するからという理由が大多数

IT系の資格取得の理由として、IT企業やITスキルが求められる職種に応募するからと回答した就活生が多数を占めました。

志望業界・職種に直結する理由が多く、IT系資格の人気は、IT業界の人気に比例していることがわかりました。つまり、IT業界・ITスキルが必要な職種を志望する場合、ライバルとなる就活生も資格の取得をしている場合が多いということでしょう。

資格を持っていることだけではアピールにはなりにくいため、より工夫した自己PRなどが必要になります

ITパスポートが就職活動をする学生に人気の理由

世の中には資格たくさんの資格があり、就活でアピールできる資格もさまざまあります。資格によってアピールできる能力は当然違いますし、珍しい資格を持っていれば面接官の興味をひき、印象に残るアピールをすることもできます。

しかし、資格は多様であるにもかかわらず、ITパスポートを取得する就活生は多いです。なぜ就活生はこぞってITパスポートを取得するのか、それにはさまざまな理由があります。

手軽に取得できる資格である

ITパスポートが就活生に人気の理由としては、比較的手軽に取得できるITの資格だということが考えられます。IT業界の成長は留まることを知らず、これからもさらに成長は続いていくと考えられます。

ITの成長に伴い、ITが欠かせないという時代のトレンド感で、取得しておきたいという気持ちに駆られている学生が多いといえます。実際にIT業界に就職する学生は多く、IT業界は就活生にも人気の業界です。

IT業界を目指すのであればもちろん、IT業界ではない業界に就職する場合であっても、ITの知識があればとりあえず安心と考え、取得する学生は多いです。いくつかあるITの資格の中でも難易度が易しく、気軽に取得できるのがITパスポートの特徴です。

またITという最先端の資格でありながら国家試験でもありますので、資格としてのアピール力も高いと考え取得を目指す人もいます。

どの職種にも適応できる汎用性がある

ITパスポートが就活生に人気の理由としてはITがさまざまな業界に普及していることも関係しています。ITを使わない職種は希少であり、どの職種についても汎用性が高いと判断されているため、知識を身に付けようとITパスポートを取得する学生は多いです。

IT業界以外であってもパソコンやネット環境を使って仕事をすることが当たり前になっており、ITの知識はあって困るものではありません。

新卒のスキルとしてパソコンスキルであるワードやエクセル、パワーポイントなどが求められる場合も多いですし、それらと同様に考えITパスポートを取得する学生は多いです

ITパスポート以外のIT系の資格4選

ITパスポート以外のIT系の資格4選

ITパスポートのほかにもIT系のスキルや知識を示す資格はいくつもあり、より専門的で取得が難しく、ITスキルが求められる業界・職種に応募する場合はぜひ持っておきたいものです。代表的なものを4つ紹介します。

①MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)

MOSとはマイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(Microsoft Office Specialist)の略称であり、Microsoft Office(Word・Excel・PowerPointなど)のスキルを客観的に証明してくれる資格です
 
ソフトごとの試験があり、WordとExcelにはスペシャリストレベル(一般)・エキスパートレベル(上級)があります。Microsoft Officeを導入している企業は多く持っていて損はない資格の一つです。

MOSを就職に役立てるコツについて、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

②基本情報技術者

ITの基礎知識の他、実践力を証明してくれる国家資格です。IT業界を目指す場合、ITパスポートだけでは実務レベルとして不十分ですが、この資格を持っていることで一定のスキルがあることが認められます。
 
ITパスポートに比べると専門的で難易度も高いですが、IT業界への就職を目指す場合にはぜひ取得しておきたい資格になります

③応用情報技術者

基本情報技術者よりもさらに高度な知識・実践力を証明する資格です。新卒で取得しているとIT業界では希少価値が高く、評価されやすい資格になります

特にIT系の企業に就職する場合は、先にお伝えした通りITパスポートだけでは十分なアピールとはならないことが考えられます。応用情報技術者の資格まで取得しておけば、意欲のアピールはもちろん入社後もいち早く実務に携わってくれそうと期待もできますね。 

④ネットワークスペシャリスト(情報処理技術者)

ネットワーク関連に特化した知識・実践力を証明する国家資格です。専門知識が必要になるため、難易度は高めになります。
 
ただし、その分学生で取得できている人は少なく、ネットワークの知識や技術に関する高い意欲をアピールすることができます。ネットワークエンジニアを始め、IT業界の就職活動では有利になる資格です。

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ITパスポートを活用して選考を有利に進めよう

就活は自分の情報を伝え、自身を売り込んでいくことが大切です。自分を売り込むためには自身の能力を伝えていくことが大切であり、能力を効果的にアピールするには資格が必要です。資格があれば自身の能力を簡単に証明できますし、アピール力も高まります。

しかし資格であれば何でも評価されるとは限りません。ITパスポートのように、就職には活かせないといわれる資格もあるので注意が必要です。ITパスポートは全ての社会人が持っておいて損はない国家資格ですが、単体ではあまり役に立ちません。

組み合わせ次第では、大きなアピールになるので、他の資格と合わせてアピールすることが重要になります。志望する業界などに合わせて資格を取得し、効果的にアピールを進めていきましょう。

この他の就職につながる資格について、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

資格に関する調査

  • 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
  • 調査日:2022年9月7日~12日
  • 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
  • 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の106人

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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