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【公務員試験と年齢制限は何歳?】試験の制度と仕組みを徹底解説
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目次
公務員試験にはなぜ年齢制限に上限があるのか
あなたは収入や雇用に対して安定を求めていますか?一般企業と違い公務員は収入や雇用が安定している職業であり、公務員を目指す方は少なくありません。ここでは公務員を目指している方、公務員について知りたい方に必要な情報をお伝え致します。
公務員になるために採用試験の年齢制限や制度の仕組みなど複雑な多いですが、ポイントをしっかり押さえていれば比較的わかりやすいです。自分のやりたい仕事をできるように最大限情報提供していきますので最後までぜひご覧下さい。
本記事を読み終わる頃には公務員試験の受験内容も含めてしっかり理解し、公務員で働きたいという気持ちが大きく変わるきっかけになるかもしれません。
年齢制限があるのは人材育成のため
それでは実際に公務員試験の受験資格である年齢制限について考えてみましょう。公務員試験を受験するにあたっての受験資格に必ず年齢の制限があるのはご存知でしょうか?地方公務員などでは各地方自治体で年齢の制限がバラバラに決まっていて、国家公務員の場合は一律で年齢の制限が決められています。
なぜ公務員は年齢制限があるのかというと、人材育成のためにキャリアを形成させるためと言われています。それに関してもう少し掘り下げていきます。
年齢制限禁止は義務化されている
2007年に雇用対策法が改正され雇用機会均等を目的として年齢制限は法律で禁止されています。ですが、公務員の試験には年齢制限があるので矛盾していると感じている人も多いはずです。
公務員試験の年齢制限に関しては以前に国会で審議された過去がありますが、現在も昔の流れを受け継いで年齢制限が存在しています。未だに年齢制限がある理由としては制限を設けておかないと受験者の数が多すぎて多額の税金が使われてしまう為と考えられているようです。
年齢制限には法的根拠は無いのですが公務員を目指す際には受験要綱をしっかり確認し、自分の年齢が年齢制限内で受験可能なのかを再度確認することが必要になってきます。
国家公務員は長期雇用を前提としている
特例として公務員には年齢制限を設けられています。その理由のもう一つとして新規採用した公務員を長期雇用するためと考えられています。組織内での育成を目的とした長期雇用を前提とし、新卒中心の若年層の採用に合理性を認めているのでしょう。
国家公務員だけではなく、一般企業に関しても年齢を重ねた人より新卒のような若年層を採用する傾向にあります。それはたくさんの経験を積ませて将来、会社の代表になってくれるような人材育成を目指しているところが多数存在しているからです。
同じ業種内の移動であれば経験を積んだ方の方が優遇されますが国家公務員のような仕事には一般企業の経験がそれほど活かす事ができないので、年齢制限を設けて長期雇用を前提とした新規採用を実施しています。
公務員試験の年齢制限について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。
公務員試験の年齢制限一覧
それでは実際に公務員試験を受験する方向けに、年齢制限について説明していきます。公務員試験の受験に関しては特別細かい募集要項はありません。ですが特に注意が必要な部分が年齢制限になってきます。自分の受験したい公務員試験の年齢制限についてしっかり確認しておくことが必要です。
ここからは国家公務員と地方公務員の二つに分けて解説し、それぞれ各公務員の特徴なども少し紹介していきます。
国家公務員試験の年齢制限一覧
【人事院実施の試験:行政府】
30歳:
国家総合職(大卒程度、院卒者)
国家一般職(大卒程度)
国税専門官(大卒程度)
財務専門官(大卒程度)
法務省専門職員(大卒程度)
外務省専門職員(大卒程度)
防衛省専門職員(大卒程度)
労働基準監督官(大卒程度)
皇宮護衛官(大卒程度)
食品衛生監視員(大卒程度)
航空管制官(大卒程度)
40歳:
法務省専門職員(社会人)
59歳:
障害者選考(高卒程度)
【裁判所実施の試験:司法府】
30歳:
裁判所総合職、裁判所事務官(大卒程度、院卒者)
家裁調査官補(大卒程度、院卒者)
裁判所一般職(大卒程度)
【立法府実施の試験:衆議院・参議院】
27歳:
参議院総合職(大卒程度)
29歳:
国立国会図書館(総合職、一般職[大卒]、施設整備、専門職員)
30歳:
衆議院総合職(大卒程度)
衆議院一般職(大卒程度)
衆議院法制局(総合職)
64歳:
国会議員、政策担当秘書(原則大卒)
国家公務員試験の年齢制限については上記の通りです。国家公務員試験は、実施主体である行政府(人事院)、司法府(裁判所)、立法府(衆議院・参議院)ごとに年齢上限を掲載しています。そのほとんどは30歳が上限ですが、一部は30歳を超えるものもあります。また、中には27歳、29歳など30歳以前が年齢制限の職種もあるので注意が必要です。
地方公務員の都道府県別年齢制限一覧
【都道府県】
25歳:
長野県(行政B)
大阪府(行政[22-25])
佐賀県(行政特別枠)
26歳:
滋賀県(行政B)
京都府(行政ⅠA、行政ⅠB)
岡山県(A[アピール型])
広島県(行政[一般事務B])
27歳:
京都府(行政Ⅰ[10月])
兵庫県(行政A)
愛媛県(行政事務B)
28歳:
静岡県(行政[従来型])
29歳:
青森県(行政)
茨城県(事務)
栃木県(行政[通常枠・特別枠])
群馬県(行政事務)
東京都(Ⅰ類B)
石川県(行政)
岐阜県(行政Ⅰ・Ⅱ)
愛知県(行政Ⅰ・Ⅱ)
三重県(行政Ⅰ・Ⅲ)
奈良県(行政AB)
島根県(行政)
広島県(行政[一般事務A])
山口県(行政)
香川県(一般行政事務)
高知県(行政)
福岡県(行政)
佐賀県(行政)
長崎県(行政、行政[特別枠])
大分県(行政)
宮崎県(一般行政)
鹿児島県(総合行政)
沖縄県(行政Ⅰ)
30歳:
北海道(一般行政A)
埼玉県(一般行政)
千葉県(一般行政A)
神奈川県(行政、秋季チャレンジ)
新潟県(一般行政AB)
岡山県(行政)
31歳:
東京都(Ⅰ類A)
32歳:
岩手県(一般行政A)
三重県(行政Ⅱ)
34歳:
秋田県(行政AB)
福井県(行政)
滋賀県(行政A)
大阪府(行政[26-34])
愛媛県(行政事務A)
高知県(行政・TOSA)
35歳:
宮城県(行政)
福島県(行政事務)
千葉県(一般行政B)
山梨県(行政Ⅰ・Ⅱ)
長野県(行政A)
富山県(総合行政)
静岡県(行政[総合型])
京都府(行政Ⅱ)
和歌山県(一般行政職)
鳥取県(事務)
熊本県(行政)
36歳:
徳島県(行政事務)
【政令指定都市・東京特別区】
25歳:
大阪市(行政[22-25])
26歳:
京都市(行政[京都方式])
27歳:
さいたま市(行政事務)
神戸市(法律・経済、経営・国際関係)
北九州市(行政[特別枠])
28歳:
千葉市(行政AB)
浜松市(行政)
堺市(事務)
29歳:
札幌市(行政コース)
川崎市(行政事務)
広島市(行政事務[法律・経済・行政])
福岡市(行政)
30歳:
横浜市(事務)
静岡市(事務AB)
名古屋市(行政、法律、経済)
京都市(行政[一般方式])
岡山市(事務一般枠)
北九州市(行政[総合]、行政Ⅰ)
福岡市(行政[特別募集])
31歳:
東京都特別区Ⅰ類(事務)
32歳:
熊本市(事務職)
34歳:
大阪市(行政[26-34])
岡山市(事務特別枠)
35歳:
仙台市(事務)
相模原市(行政)
地方公務員試験の年齢制限については以下の通りです。行政職大卒程度、もしくは上級職の採用試験の年齢制限となります。地方公務員試験は、地方自治体ごとに年齢上限を掲載しています。年齢上限はさまざまで、さらに専門職や技術職は年齢上限が異なることがあります。詳細は自治体別ページからリンクされている、各自治体の試験案内での確認が必要です。
国家公務員の試験は3つに分かれている
国家公務員の試験は大きく分けて3つに分類することが可能です。人事院が採用試験を実施する行政府職員、裁判所が採用試験を実施する司法府職員、衆議院や参議院などの国会で勤務する立法府となっています。
行政府職員は法務省専門職員の社会人枠だけが40歳までで、その他の行政府職員は全て30歳までの年齢制限になっています。司法府職員は一律30歳までの年齢制限で、立法府職員は参議院総合職が27歳まで、国立国会図書館が29歳までで、その他の立法府職員は30歳までとなっています。
基本国家公務員の年齢制限に関しては30歳までが基本になっていて、特例として数件だけ他より年齢が若く制限されています。
こちらの記事では、公務員試験とSPIの共通点について詳しく解説しています。
地方公務員は各自治体で年齢上限が決められている
地方公務員の年齢制限に関しては国家公務員のような一律の年齢制限ではなく、各地方自治体によって受験可能な年齢の上限が決まっています。全国的にみても30歳から40歳までの間が非常に多く、比較的年齢を高く制限しているため地方公務員試験は幅広く受験することが可能です。
一例を挙げますが行政職大卒程度試験もしくは上級職の年齢上限は宮城県の行政は35歳まで、栃木県の行政は32歳まで徳島県の行政事務は36歳までなどさまざまな年齢制限がかかっています。全国的に年齢制限に統一性がないので受験する地域によって受験可能な上限年齢が変わってきます。
自分の住んでいる地域のHPなどを見て、事前にしっかり年齢制限を確認しておくことが重要になってきます。その他各都道府県において経験者採用も必要に応じて募集しており、経験者採用の場合は年齢が高めに制限されているのが特徴です。
筆記試験と面接の対策をしておくことが重要
公務員試験は常に競争率が高く、狭き門の採用試験であることは間違いありません。どのような職種であっても筆記試験と面接は必ずといっていいほど実施されますので、その対策をしっかりやっておかなければ合格とはならないでしょう。
特に大卒程度や上級職以上にチャレンジする場合は、試験によって専門科目もありますので、それ用の対策も必要となります。準備と勉強にはある程度時間をかけないと合格レベルに達するには難しいので、必要によっては通信教育や専門学校などを利用するのもいいかもしれません。
さらに面接対策も十分におこなっておきましょう。特に近年は公務員も人物重視の採用を進めていますので、志望動機ややりたいことなど面接官に納得してもらえるような内容をまとめておかなければなりません。安定しているから公務員を目指すなどと答えているようでは、到底合格とはいかないのです。
あなたが公務員に向いているか、確認してください
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
面接対策について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。
留年や再受験は公務員試験にとって不利になるのか
一般の会社などでは一度不採用になると、もう一度採用試験を受けようとは考えないはずです。留年に関しても一般企業の面接などでは不利に働くことが多いです。ですので公務員試験に関しては留年や一度受験失敗してからの再試験は不利になってしまうなど不安になる気持ちになってしまう方が多いのは事実です。
もともと公務員試験は応募する人数も多く、採用されるのはほんの一握りの人しかいないため再受験が必要になる場合が多く、再受験や留年が不利になってしまう場合は非常に重要な問題になってきます。ここでは果たして留年や再受験は不利になるのかを解説していきます。
合否に直接関係するものではない
結論から言うと学生時代の留年や公務員試験の再受験に関しては、直接合否に関係するものではありません。公務員試験の素晴らしいところは応募要項さえ満たしていればどなたにでもチャンスがあるということです。学歴などの制限がある場合もありますが、有名大学出身の人と地方の大学出身の人でも条件は同じで公務員試験当日の結果で判断されます。
現に学生時代に留年し何度も公務員試験を受験してようやく合格した人数は、数えられないぐらい存在しています。なので何度でも挑戦できる利点を使い、もし不合格だったとしても諦めないことが大切です。公務員試験は何回でもチャレンジすることが可能ですので年齢制限内であればいつでも公務員試験を受けれることは覚えてください。
卒業延期制度で再受験も可能
公務員試験は年齢制限が肝になっていますが、民間の採用試験は年齢制限ではなく新卒者かどうかで判断されてしまいます。そこで民間の就職も保険として残しておきたいと考える人のために卒業延期制度を利用し、自ら就職浪人をして公務員試験を再度受験する方法をご紹介します。
一度既卒になるリスクを取り、公務員試験が不合格になった場合民間企業への就職は厳しいです。もし不合格だとした場合翌年も引き続き安定して公務員試験を受けられるよう卒業延期制度を利用するのは得であり、そこから民間就職の道もあります。公務員試験のリスクを少しでも減らすため卒業延期制度で新卒を保留し、公務員試験に挑戦してみてはどうでしょうか。
実際に何年も公務員試験を受けるためにアルバイトなどで働くことも辛いですが、留年や再受験でも合否に一切関係しない公務員試験の利点を是非最大限活用してください。
公務員試験は年齢制限の範囲内で卒業後再挑戦も可能
公務員試験の年齢制限について説明しましたが受験資格を満たしていればどなたでもチャレンジできるのは非常に優れた制度です。今の時代は不景気から好景気に変わり一般企業やベンチャー企業の勢いが止まりませんが、安定志向の公務員人気はいまだに衰えを知りません。
年齢制限の中であれば何回でも挑戦できるということは心から公務員として働きたいという強い気持ちがあれば報われる可能性が高いということになります。なので諦めずに果敢に公務員試験合格を目指してください。
たった一度の人生なので悔いが残らないように最大限自分ができることをやっていきましょう。努力は必ず報われます。