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近年人気の高いインテリア業界
近年、人々のライフスタイルが多様化しており、その中で「自分らしい生活をしたい」と考える人が増えてきました。そんな中、インテリアは満足度の高い「自分らしい生活」を支えるものとして、非常に大きな役目を果たしています。
そのためインテリア業界は、顧客1人1人に向き合うことで喜びを得られやすいといった理由から、就活生に人気のある業界の1つとなりました。また就活生の中にも、自分の部屋の家具などにこだわっている人がいるでしょう。インテリアが身近であるだけに、志望する人は多いです。
そのためには志望する業界の情報を押さえておくことが必須です。本記事ではインテリア業界の基礎知識から求める人物像まで解説しております。インテリア業界を理解し、就職活動を優位に進めましょう。
インテリア業界とは
「インテリア」とは、室内装飾品を言います。部屋の壁紙やカーテン、カーペット、家具や照明器具、雑貨、ドア、キッチンやトイレ、バスルームなど多くのものが含まれます。
これらインテリアは、私たちの生活になくてはならないものです。そのためインテリア業界のニーズは安定していると言われています。後述しますが、業界動向リサーチの「インテリア業界の動向、現状、ランキング、シェアを研究-業界動向サーチ」によれば、インテリア業界は2019年から2020年かけて業績の伸び率は6.2%と業界規模を拡大しています。
インテリア業界では、インテリアに関わる商品を手広く扱っている企業もあれば、特定の商品に特化している企業もあります。一言でインテリア業界と言っても企業ごとの違いが大きいので、その中から自分に合う企業を探し出すことが、インテリア業界を志望するうえで大切になります。
インテリア業界の業績
業界規模 1兆3,000億円
平均年収 564万円
平均勤続年数 7.9年
図形では、「業績規模」「平均年収」「平均勤続年数」のカテゴリーのうち、それぞれトップの「卸売」「総合商社」「電力」の業界とインテリア業界を比較しております。
業界動向リサーチの「インテリア業界の動向、現状、ランキング、シェアを研究-業界動向サーチ」によれば、インテリア業界は毎年順調に業績を伸ばし続け、現在では業界規模1兆3,000億円となっています。業績の伸び率は+6.20%であり、142業界36位という高い位置にあります。
一方インテリア業界の平均年収は564万円となっており、総合商社と比べると低いものの、サラリーマンの平均年収が400万円程度と言われているため、平均と比べると高めとなっています。
また平均勤続年数は7.9年となっております。国税庁が公表している「平成29年分 民間給与実態統計調査」によれば、全体の平均勤続年数は12.1年であるため、平均より短い勤続年数であることが分かります。
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インテリア業界の3つの職種
インテリア業界には「インテリアコーディネーター」「インテリアデザイナー」「CADオペレーター」などと呼ばれる職種があり、職種によって仕事の内容は大きく異なっています。
1.インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、インテリアについてのアドバイスを行う専門家です。室内に置くべき家具の種類や位置などに関して、トータルで提案を行い具体的なプランニングや見積もり作成まで行います。
インテリアコーディネーターは顧客のこだわりや好みによって、照明や家具、カーテンなど選定しコーディネートします。顧客は家具を製造・販売する企業から、部屋の模様替え等のニーズがある一般消費者まで様々です。
そのため、BtoBとBtoCの双方の顧客の特性を理解し、ヒアリングする能力や、インテリアの選定、インテリアの発注まで行う業務になるため、インテリアの知識以外にも様々な能力が必要であると言われています。
2.インテリアデザイナー
インテリアデザイナーの仕事は、建物の内装すべてに関する企画・設計です。中には、家具などのデザインのみを専門に行う人もいます。クリエイティブな感性はもちろん、建造物に対する素材や構造の知識も必要となります。
インテリアコーディネーターが家具や住居の装飾品をメインとしたアドバイスを行うのに対し、インテリアデザイナーは家具や装飾品にとらわれず、室内空間に関わるあらゆるモノの設計や企画を行う仕事になります。また顧客は家具を製造・販売する企業や住居の設計を行うような設計企業などBtoBが多くなるといった特徴もあります。
そのため、自分にあった職種を選択できるよう、インテリアコーディネーターとの違いを把握しておきましょう。
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3.CADオペレーター
CADオペレーターは、デザイナーの意図をCADソフトを使って図面に表現する仕事です。インテリアデザイナーが考えた家具などの設計をCADに入力し、図面や3Dデータとしてコンピューター上で扱えるように変更します。
CADオペレーターはインテリアデザイナーや顧客からたびたび修正を依頼されることも多い職種になります。そのため、依頼に対して素早く対応できる能力や、正確にこなすことができるような几帳面さが求められる職種となります。
「慎重さ」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「慎重さ」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
インテリア業界の主要企業5選
インテリア業界は職種の種類が多く、同じ業界内でも企業によって特徴が大きく異なっています。インテリアが主要な売り上げとなっている企業もあれば、インテリアだけでなくほかの事業でも業績を上げている企業もあります。
志望企業を選ぶ際にはそれぞれの企業の特徴や、方向性を事前に十分に調べておくことが必要です。そこでここからは、インテリア業界で特に注目されている主要企業を紹介します。業界研究の参考にしてください。
1.株式会社ニトリ
企業名 株式会社ニトリ
代表取締役社長 白井 俊之
従業員数 14,337人(他、平均臨時雇用者15,599人)(2020年5月期時点)
設立年月日 1967年(昭和42年)12月
株式会社ニトリはインテリア業界でトップの売上高を誇る企業です。業界内シェアは44%を占めます。先のニュースでも紹介した通り30年連続で増益しており、業界内外を問わず、注目されている企業です。
「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」というロマン(志)を原点に、「2032年に3,000店舗売上高3兆円達成」というビジョン達成を目指しています。家具・インテリア販売チェーンの「ニトリ」を日本国内と台湾で展開しています。
自社で企画した商品をアジア諸国の自社工場で生産し、輸入するというビジネスモデルが特徴です。また、社外の工場で製造する場合でも、現地に社員を常駐させて品質の管理に力を入れています。低価格・高品質の実現のため、工夫を凝らしている企業と言えるでしょう。
2.株式会社良品計画
企業名 株式会社良品計画
代表取締役社長(兼執行役員) 松﨑 曉
従業員数 9,815名(2020年5月期時点)
設立年月日 1989年(昭和64年)6月
株式会社良品計画はインテリア業界で売り上げ2位・国内シェア2位の企業です。「感じ良いくらし」への貢献を掲げ、国内外で「無印良品」を展開しています。「わけあって、安い」をキャッチフレーズにし、高品質・低価格の商品を生産・販売してきました。
そのような商品を実現するため、素材選びや製造工程の点検などに力を入れており、それだけでなく、地球環境保護の観点も大切にし、過剰包装をしないシンプルなスタイルで販売し、消費者から支持されてきました。
また、近年は特に海外展開にも力を入れており、2017年には海外店舗数が国内店舗数を上回る計画となっています。
3.コクヨ株式会社
企業名 コクヨ株式会社
代表取締役 社長執行役員 黒田 英邦
従業員数 6,961名(2020年03月末時点)
設立年月日 1905年(明治38年)10月
コクヨ株式会社は主に文房具で知られている日本の老舗メーカーです。実は手がけているのは文房具だけではありません。ステーショナリー事業、ファーニチャー事業、通販・小売関連事業が手がけられています。
ファーニチャー事業ではオフィスや公共施設、商業施設の空間づくりや家具の販売などが行われています。上海とシンガポールにショールームが開設され、海外でもコクヨのブランドや、オフィス空間づくりを発信しているのです。
「商品を通じて世の中の役に立つ」が企業理念になり、働く人や学ぶ人の知的活動を豊かにする商品の提供が目指されています。インテリア業界内では売り上げは第3位で、シェアは9.7%です。
4.株式会社ナフコ
企業名 株式会社ナフコ
代表取締役社長 石田卓巳
従業員数 1,418名(ほか、臨時雇用者数約5,818名)(2020年06月末時点)
設立年月日 1970年(昭和45年)8月
株式会社ナフコは家具・ホームファッションストアやホームセンターなどで広く知られている企業です。「店はお客様のためにある」をビジョンに、お客様に感動を与えられる店舗作りを運営しています。
家具・インテリアのブランド"TWO-ONE STYLE(ツーワンスタイル)"は、「たのしい」、「らくちん」、「見やすい」店舗作りがコンセプトです。また商品についても機能性や効率性だけでなく、多様化したライフスタイルに合わせて空間をたのしくコーディネートすることを重視しています。
250社にのぼる国内メーカーと提携し、低価格・高品質の商品開発に取り組んでいます。
5.株式会社ミサワ
企業名 株式会社ミサワ
代表取締役社長 三澤 太
従業員数 173名(2020年04月末時点)
設立年月日 1959年(昭和34年)2月
株式会社ミサワは、近年順調に業績を伸ばしてきています。インテリア業界内の売り上げは8位、シェアも0.8%ではありますが、順調に業績を伸ばしているため、業界内で注目されている企業の1つです。
インテリアブランド「unico(ウニコ)」の直営店が全国に46店舗あり、季節によって変わるディスプレイなどが展開されています。このほか、オンラインでのインテリアグッズ販売やレストラン・カフェの運営も行っている企業です。
unicoは「心地よい暮らし」の提案をコンセプトにしており、お客様に寄り添った無理のない自然なライフスタイルへの貢献を目指しています。使いやすさを追求しながらもデザイン性が高く、女性や20〜30代の独身の方から特に支持されています。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で自分の適性を把握しておき、就活を効率的に進めましょう。
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インテリア業界の業界研究ができるおすすめ書籍2選
インテリア業界の研究を行うには、書籍を読むこともおすすめです。インターネットでも最新の情報を集めることは可能です。しかし、書籍はより多くのまとまった情報を得ることができ、インテリア業界について体系的に理解するのに役立ちます。
書籍の購入にはお金がかかりますが何度も読み返し、より理解を深めることができるでしょう。そこでここからは、インテリア業界について理解を深めるためにおすすめの書籍を紹介します。ぜひ参考にしてください。
1.図解入門業界研究最新インテリア業界の動向とカラクリがよ~くわかる本
『図解入門業界研究最新インテリア業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』は、インテリア業界について研究を始めるための代表的な入門書です。インテリア業界のしくみといった基礎知識から市場動向、業界の最新情報などについてまとめられています。
インテリア業界で有力な企業の紹介や、今後のインテリア業界の展望まで紹介されています。就活生やインテリア業界への転職希望者、すでにインテリア業界で働いている社会人にも読まれている本です。
これまでのインテリア業界の変遷やインテリアの仕事に役立つ法律知識なども紹介され、巻末ではインテリア関連団体や資格などの情報も収録されています。これからインテリア業界で仕事をしようとする人に最もおすすめできる書籍です。
2.[改訂版]よくわかるインテリア業界 (業界の最新常識)
『[改訂版]よくわかるインテリア業界 (業界の最新常識)』は、そもそもインテリア業界とは何なのか、業界のしくみなどがわかりやすくまとめられた本です。出版年は2006年と古い本ではあるので、最新の情報については他の新しい本を読んで補完するようにしてください。
インテリア業界の重要キーワードであり、インテリアをファッションのように捉える「ホームファッション」についてもわかりやすく説明されています。インテリアの歴史や基礎知識、主要企業や業界の抱えている課題など、複数の視点からインテリア業界を読み解いています。
インテリア業界を深く知って就活を有利に進めよう
インテリアの仕事は、消費者の「自分らしい生活」を支えるとてもやりがいの大きな仕事です。また、インテリア業界は毎年順調に業績を上げてもいます。就活生にとって非常に魅力的な業界と言えるでしょう。
その一方で企業ごとの特徴も大きく異なっています。業界全体の動向は押さえつつも個々の企業についても細かく調べ、納得感を持って志望先を選ぶようにしましょう。