志望動機

エントリーシートの志望動機の書き方|伝えるべき項目や例文5つをご紹介

エントリーシートの志望動機は重要な要素!

就職活動を進めていく際に、自己PRとともに企業側からほぼ確実に質問をされるのが志望動機です。志望動機は、「なぜ当社への入社を志望するのか」という理由や仕事への意欲を把握するため、大多数の企業がその内容を重視しています。実際、志望動機の内容に好感を抱いて面接に進めたり、採用を決めたりする企業も少なくありません。

では、これから志望動機を準備するにあたって、どのような流れで書き進めればよいか、記載しなければならない項目や書き方のポイントをしっかり把握できているでしょうか。この記事では、採用担当者にしっかりとアピールできる志望動機の書き方について、いくつかの例文も交えて詳しく解説していきます。

志望動機を書く前にやるべきこと

採用担当者が、エントリーシートの中で重視して読む箇所のひとつが志望動機です。志望動機は、学生が企業に就職したい理由をアピールする重要なポイントです。志望動機の内容が採用の有無を左右するケースもあるため、慎重に書く必要があります。しかし、どのような内容を書けばよいか、頭を抱える学生も多いのではないでしょうか。エントリーシートの志望動機を書く際に、必ずやらなければならないことは3つあります。

それは、就活の軸を明確にすることと、自己分析、そして業界および企業研究です。これらをせずに志望動機を書こうとしても、何を書いたらいいか分からず悩むことになるでしょう。ここからは、各ポイントについて解説していきます。自分なりにひとつずつ整理してから志望動機の構成を考えてみましょう。

就活の軸を明確にする

まずはじめに、自分の就活の軸を明確にすることが大切なポイントです。多くの職種の企業が存在する中で、自分がどのような基準で企業を選ぶのかを考えてみましょう。自分の働きたい職種が決まっている場合は、なぜその職種で働きたいのかを明確にしておきます。自分のやりたい仕事が定まっていない場合は、自分の好きなことや好きなものから企業を絞るのもひとつの方法です。

例えば、レジャーやアウトドアが好きな学生ならば、旅行会社やスポーツ施設などの企業を視野に入れてみてはいかかでしょうか。女性であれば、将来結婚をして子どもを出産してからも仕事を続けたいならば、育児休暇や産後休暇などの取得率に着眼してもいいでしょう。自分の将来のライフスタイルを想像したうえで、長く勤められる環境が整っている企業を選ぶことも大切です。

自己分析

自己分析も志望動機の構成を考える上で重要なことです。例えば、学生時代でのアルバイトや、サークル活動、部活動などの経験から志望動機を考えることもできます。アルバイトやサークル活動のエピソードを具体的に掘り下げてみましょう。辛かったことや大変だったことをどのように乗り越え、その結果自分にどのような力がついたのかを整理すると、自分のアピールポイントが見えてきます。

また、自分の趣味や性格を見つめ直すと、自分の適性を知ることができます。幼いころから人を笑顔にすることが好きだとか、みんなで力を合わせて物事を進めることが好きなどといった自分の価値観に注目してみます。そうして明確になってきた自分の価値観に合った企業を探してみてもいいでしょう。

業界・企業研究

最後に、業界や企業研究について説明します。自分の就職したい業界や企業を選んだら、その業界と企業の双方について念入りに調べる必要があります。まずは、その業界の全体的なマーケット情報や推移、業界の中でもトップに位置する企業などを調べます。さらに、業界内における企業間の差や提携関係なども把握しておきましょう。

業界研究の際は、新聞や本などのほか、業界研究セミナーや合同説明会でも知識を得ることができます。さらに、自分の選んだ企業についても同じように調べます。業界の中で、自分がなぜこの企業を選んで志望したのかを明確にするために、企業研究は欠かせません。企業の経営方針や福利厚生の面などについても把握しておくといいでしょう。

エントリーシートの志望動機で伝えるべき項目

エントリーシートの自己PR欄では、「自分はどういう人間で、企業にどう貢献できるか」をアピールします。一方志望動機では、なぜその企業を志望するかという「理由」を説明しなければなりません。

具体的には、「なぜ当社を選んだのか?」「当社で何ができるのか?」「当社で何を成し遂げたいのか?」を記述することで、採用担当者は自社の採用ニーズにマッチした人材なのか見極めることができます。

自分の目指す目標を具体的に記載する

志望動機では、自分の経験やスキル、知識がその企業でどのように貢献できるのか、仕事を通じて何をやり遂げたいかなどの目標を具体的に記載する必要があります。その際に参考になるのが、応募する企業の求人情報にある「募集要項」「仕事内容」「求める人物像」「採用後のキャリアパス」です。ホームページによっては、取引先、商材、勤務地域、入社時に求められる資格・検定、適性、志向性なども細かく明記されています。

自分がやりたいことだけを書くのは、志望動機とは言えません。企業が「求めているもの」をしっかりチェックし、会社側のニーズと自分の目標を合致させた上で志望動機を描き進めるように心がけましょう。

なぜこの企業に入りたいのかを明確に記載する

志望動機では、数ある企業の中から「なぜ当社を選んだのか?」という採用担当者の疑問に回答しなければなりません。過去にいくら人と違う経験をしていても、この質問に答えられていなければその他の企業との差別化ができず、インパクトの弱い志望動機になってしまいます。

一方で、応募企業に対して「働きたい!」という熱意だけを示しても、適性やスキルが企業側の求める人材像とマッチしていなければ、採用担当者の目には止まりません。魅力的な志望動機を作成するには、業界や企業研究をしっかり行った上で、その会社の何に魅力を感じているのか、他社ではなくなぜその企業を志望しているのかという理由を明記するようにしましょう。

入社後の展望を記載するとより熱意が伝わる

志望動機には、「〜の仕事をしてみたい」など入社後のビジョンを織り混ぜることもとても大切です。こうした入社後の展望が書かれていなければ、企業にどう貢献できるかが不明瞭になり、企業側に熱意が伝わりづらくなってしまいます。

挑戦したい仕事はたくさんあると思いますが、その中から自分のスキルや適性を活かせられそうなものを選択してみてください。例えば、営業を目指すのであれば「売り上げ向上に貢献したい」開発であれば「技術力を高めてサービス改善に努めたい」などです。どの必要項目を作成するにも、まず応募先の企業を知ることが大切です。自己分析とともに、応募企業の業界・企業研究は丁寧に行うように心がけましょう。

エントリーシートの志望動機を書くポイント3つ

ここからは、志望動機を書く上でのポイントを3つご紹介していきます。自己PRなどと同様に、志望動機も自分の視点だけで書き進めるのではなく、読み手、つまり採用担当者の視点を意識して書かなければなりません。

ここでご紹介するポイントは、書類だけではなく面接でも活用することができます。要点をしっかりとおさえ、採用担当者の目に止まる志望動機を作成できるようにしましょう。

①具体的に書く

志望動機の書き方の1つ目のポイントは、抽象的な書き方を避け、具体的に記述することです。志望する理由を述べる場合、応募企業の業界や商品・サービスだけでなく、企業理念や事業戦略なども細かく調べ、企業の何に共感したのかを具体的に記載しましょう。 例としては、「○○業界シェアナンバーワン」「業界初○○を商品化」など、競合他社にはない応募企業の特徴や強みが挙げられます。

ただし、学生としてあまり背伸びをし過ぎないことも大切です。学生という立場から分かる企業の情報は限られ、企業側もそのことは重々承知しています。大それたことを書かず、今の自分の能力で調べられたことを記載しましょう。

②特定の人物を志望理由にしない

2つ目のポイントは、入社したい理由をある特定の「人」にしないということです。就活では、企業説明会やOBOG訪問など、様々な機会で人事担当者や先輩社員と接します。そうした機会を通じて「この人と働きたい!」と思える社員と出会うことが多く、それが応募を後押しする大きな動機となるこもあるでしょう。

しかし、配属は社員の適性や会社内のニーズを考慮し、会社都合で決定されます。つまり、いくらある特定の魅力的な人と働きたいと思っても、実際の配属でその社員と同じ職場に配属される可能性は高くありません。 志望動機の1つが「人」であったとしても、書面や面接では事業や仕事内容をメインに準備をしていきましょう。

③自分の言葉で書く

3点目のポイントは、自分の言葉で書くことです。志望動機を含め、エントリーシートの書き方や例文集はインターネット上にあふれています。しかし、これらはあくまで書き方の参考にするだけで、そっくりそのまま写してしまってはいけません。

同じ業界であっても、企業には社風や制度など、それぞれ特徴があります。従って、志望動機はそれらの特徴を強調した独自性のあるものにする必要があるのです。自社と同業他社との違いが不明瞭な志望動機では、「実はあまり当社に関心がないのでは?」と思われかねません。入社への熱意を伝えるためにも、志望動機の書き写しや使い回しは避けるようにしましょう。

参考になる志望動機例文

ここからは、業界・業種別の志望動機の例文5つとそれぞれの解説をご案内していきます。ここまでで確認してきた内容、①自分の目標と貢献できること、②応募企業を選んだ理由、③入社後の展望、が記載されているかを確認してみましょう。

また、具体的で独自性のあるものになっているか、前述の書き方のポイントも確認しながら読み進めてみてください。

例文①

私は貴社の商品を更に世界に広めることで、日本の食文化の素晴らしさを世界に伝える一助になりたいと考えております。貴社は営業戦略として「○○戦略」を掲げ、他社に先駆けて北米・アジア・欧州などへ積極的に事業展開をされています。
貴社の主力商品である「○○」を通じて、日本食の素晴らしさを世界へ届けられることに魅力を感じております。貴社に入社した暁には、アメリカ留学時代に培った語学力を活かし、海外営業として貴社商品の更なる世界展開に貢献していきたいと思います。

例文①では「日本の食文化の素晴らしさを世界に伝えたい」という志望動機が最初に書かれています。このように最初に結論を書くことで全体としての内容が伝わりやすくなります。

さらに、企業独自の営業戦略にも触れられており、企業研究がされている印象を与える内容です。また、この企業の独自性と自分の志望動機がマッチしており、活かしたい能力も明示されていることで好印象な内容になっています。

例文②

AIなどIT技術が注目される現在、経済や社会に与える影響の大きさに魅力を感じており、貴社のSE職を志望しています。 貴社は「○○」という理念の下、社員一人一人の自主性と創造性を重視しています。日々進化するIT業界においてスピード性と柔軟性を持って対応されており、その個々人の能力と組織力の高さに魅力を感じました。私は大学院でプログラミングの研究を行っており、貴社のさらなる技術革新に貢献できると考えております。

例文では、IT業界に興味を持った理由と競合他社ではなくなぜその企業を志望しているのかが、企業独特の企業理念と社風に言及することで明確になっています。理念や社風が具体的に書かれているため、企業研究をしっかり行ったことが伺える内容です。

また、大学院での研究分野と関連付け、「技術革新に貢献できる」という入社後の展望が明記されている点も良いでしょう。

例文③

これまで学んできた栄養学と健康学の知識を活かしたいと思い、貴社を志望しております。大多数の企業が栄養学のみに注目している一方、貴社では高齢化社会に対応すべく健康学にも着目し商品開発を行なっています。
また、OB訪問では、社員の方から貴社は自由闊達な社風であることも伺い、自分の能力をしっかり発揮できる環境であると感じました。貴社に入社した後には、貴社が培ってきた技術や知識に加え、私がこれまで学んだ知識を活かして商品開発部で活躍していきたいと思います。

最初に「栄養学と健康学の知識を活かしたい」という志望動機が明確に伝えられています。さらに、他の企業との違いが「健康学にも着目した書品開発」となっており、志望動機に合致しています。

OB訪問も行った上で社風にも共感していることが述べられており、企業への高い関心と入社への熱意が感じられる例と言えるでしょう。

例文④

様々な業界の大企業を顧客とする貴社において、顧客が抱える問題を解決し、その企業価値を上げるコンサルタントとして活躍したいと考えております。過去所属していたサークルでは、チーム力向上のために問題点を分析し、様々な解決策を検討、実践してきました。
貴社では他社に比べて上下関係が少なく実力主義を徹底されており、これまでの経験で得た論理性と洞察力を更に鍛え、クライアント企業に貢献できる環境が整っています。入社後はより早い段階で専門性をつけ、顧客から信頼されるコンサルタントになれるよう日々学習に励みたいと思います。

例文では、まず最初に志望動機が明確に書かれています。続いてサークル活動という過去の経験から、なぜコンサルティング業界に興味を持ったのかが示されています。このように自分の原体験を志望動機にすることで、説得力が高まっています。

さらに、自分のスキルを活用してどう企業に貢献できそうかが明記されている点も良いでしょう。企業の社風と自分との相性や、仕事を通じて成し遂げたい目標も具体的に記載されており、採用担当者が「自社で活躍できそう」と感じられる内容になっています。

例文⑤

貴社での生産現場での仕事を志望しております。大学院では石油精製に係る化学工学を学び、これまで培った知識を活かして、業界一位の規模を誇る貴社の石油精製プラントでの業務に携わりたいと考えております。
貴社は国内で業界一位であるだけでなく、海外にも積極的に展開しており、国内外で活躍できる可能性にも魅力を感じています。行く行くはプラントを統括できる人材になれるよう、日々の業務だけでなく、プロジェクト管理や人材管理についても積極的に学んでいきたいと思います。

以上の例文では、自分の学んだ化学工学の知識を活かして仕事をしたいという動機が最初に伝えられています。「知識がある」ことが企業側の採用メリットにもなるため、効果的なアピールと言えるでしょう。続いて応募する企業の戦略上の他社との違い、業界内での立ち位置が記述されており、企業研究をしっかり行なった印象を受けます。

さらに、専門性を活かした個人としての長期的な目標も書かれており、採用担当者に「目標を持って自社で長く働いてくれそうだ」という印象を与えることができています。

例文を参考にエントリーシートの志望動機を作成しよう

ここまで、志望動機作成のポイントについて詳しく解説してきました。志望する理由や書きたいことが沢山あり、ついダラダラと書いてしまいがちです。しかし要点は、「なぜ当社を選んだのか」「当社で何ができるのか」「当社で何を成し遂げたいのか」の3点です。業界・企業研究をしっかり行なった上で具体的かつ自分の言葉で記述しましょう。

志望動機は企業への興味関心度合いや仕事への意欲を知るため、多くの企業が重視しています。また、文章の論理性や具体性からその人の能力も同時に見極めています。今回ご案内したポイントを参考にして、是非採用担当者の目に止まる志望動機を作成してみてください。

 

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ