志望動機
【エントリーシートの志望動機】書き方のポイントと例文を紹介
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目次
エントリーシートの志望動機は重要
【調査概要】
調査日:2020年10月2日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:2021年に大学を卒業予定の就活生
有効回答数:281名
※複数回答可
「ESの志望動機はどのように考えたか」という2021年卒業予定の就活生に対して行ったアンケートの結果が上記のグラフです。「自分で考えた」と回答した就活生が92.2%と最も多く、ついで「ネットで検索した」の28.5%でした。
困る人が多い一方で、それを自分で考えて乗り越えていることがわかります。基本的には企業研究や業界研究を進め、自分で考えながら作成し、約3割の就活生がネットを参考にしていることがわかります。これは、オリジナルのエピソードや体験談を含めているからでしょう。
エントリーシートには、志望動機を書く欄が設けられています。学生の熱意を知るために、志望動機を重要視している企業は多いです。そのため、書類選考を通過するには、エントリーシートの志望動機でよい印象を与えることが重要といえます。
志望動機の作成に困っている就活生は、書き方のポイントを知らないことが原因です。ポイントを覚えて、自分のエピソードを加えれば、採用担当者の印象に残る志望動機の完成です。この体験談は自分で考える必要があるため、アンケート結果では約9割の就活生が「自分で考えた」と回答しているのでしょう。
本記事では、志望動機を作成する前にやるべき準備や書き方のポイントについて解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
下記の記事では、志望動機の作り方を紹介しております。
志望動機を書く前にやるべきこと
志望動機は、学生が企業に就職したい理由をアピールする重要なポイントです。志望動機の内容が採用の有無を左右するケースもあるため、慎重に書く必要があります。しかし、どのような内容を書けばよいか、頭を抱える学生も多いでしょう。志望動機をスムーズに書き進めるために、しっかりと準備をしておくことが大切です。
準備をせずに志望動機を書こうとしても、内容をうまくまとめられないでしょう。志望動機を書く前に必要な準備について説明していきます。
自己分析により就活の軸を明確にする
自己分析により、就活の軸を明確にしておくことが重要です。自己分析で過去の経験を振り返ることにより、興味のあることや得意なこと、好きなことが明確になります。その結果、どのような仕事に就きたいのか、どのような働き方がしたいのかが分かるでしょう。
明らかになった「自分のやりたい仕事や理想の働き方」が就活の軸です。就活の軸を明確にしておくことで、自分がなぜその企業を選んだのかをはっきりと伝えられるようになります。
自分の趣味や性格を見つめ直すと、自分の適性を知ることができます。「幼いころから人を笑顔にすることが好き」「みんなで力を合わせて物事を進めることが好き」などといった自分の価値観に注目してみます。そうして明確になってきた自分の価値観に合った企業を探してみてもいいでしょう。
下記の記事では、自己分析のやり方について解説しております。
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志望動機を書こうと思っていても、自力で作るだけは少し不安と悩む学生は多いです。
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業界・企業研究で企業の特徴を理解しておく
自分の就職したい業界や企業を選んだら、その業界と企業について念入りに調べる必要があります。まずは、その業界の全体的なマーケット情報や推移、業界の中でもトップに位置する企業などを調べます。さらに、業界内における企業間の差や提携関係なども把握しておきましょう。
志望動機では、同業他社ではなくなぜその企業に入社したいのかを、はっきりと伝える必要があります。それができないと、採用担当者に入社意欲が低いと思われてしまうでしょう。その企業でなくてはならない理由を述べるために、業界や企業についてよく理解しておくことが大切です。
業界について、新聞や本などのほか、業界研究セミナーや合同説明会でも知識を得ることができます。さらに、自分の選んだ企業についても同様に調べます。企業の経営方針や福利厚生の面などについても把握しておくとよいでしょう。
下記の記事では、企業研究のやり方について解説しております。
エントリーシートの志望動機で伝えるべきこと
エントリーシートの自己PR欄では、「自分はどういう人間で、企業にどう貢献できるか」をアピールします。一方志望動機では、なぜその企業を志望するかという「理由」を説明しなければなりません。
具体的には「なぜその企業を選んだのか」「入社後何ができるのか」を述べます。その2点が述べられた志望動機から、採用担当者は、学生が求める人材にマッチした人物なのかを見極めることができます。
なぜこの企業に入りたいのかを明確に記載する
志望動機では、数ある企業の中から「なぜ当社を選んだのか」という採用担当者の疑問に回答しなければなりません。その企業でなければならない理由が明確にできていないと、熱意が伝わりません。優れた知識やスキルを持っていても、熱意が伝わらないと高い評価を得られない可能性があるため注意が必要です。
魅力的な志望動機を作成するには、業界や企業研究をしっかりおこなったうえで、その会社の何に魅力を感じているのか、他社ではなくなぜその企業を志望しているのかという理由を明記するようにしましょう。
入社後やりたいことを述べる
志望動機では、自分の強みを活かしてどのように働きたいのか、どのような仕事がしたいのかを述べる必要があります。採用担当者に、企業にどのように貢献できる人材なのかを伝えましょう。
「〜の仕事をしてみたい」など入社後のビジョンを織り混ぜることも大切です。こうした入社後の展望が書かれていると、企業にどう貢献できるかのかを採用担当者に明確にイメージしてもらうことができます。
自分がやりたいことだけを書くのは、志望動機とは言えません。企業が「求めているもの」をしっかりチェックし、会社側のニーズと自分の目標を合致させたうえで志望動機を書き進めるように心がけましょう。
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エントリーシートの志望動機を書く際の3つのポイント
①具体的に書く
②特定の人物を志望理由にしない
③自分の言葉で書く
志望動機を書くうえでのポイントを3つ紹介していきます。自己PRなどと同様に、志望動機も自分の視点だけで書き進めるのではなく、読み手、つまり採用担当者の視点を意識して書かなければなりません。
ここで紹介するポイントは、書類だけではなく面接でも活用することができます。要点をしっかりとおさえ、採用担当者の目に止まる志望動機を作成できるようにしましょう。
①具体的に書く
志望動機の書き方のひとつめのポイントは、抽象的な書き方を避け、具体的に記述することです。志望する理由を述べる場合、企業の何に共感したのかを具体的に記載しましょう。
具体的な内容にするためには、きっかけとなる経験を盛り込むこともおすすめです。結論の裏付けとなる経験を述べることで、具体的で説得力のある志望動機になります。最初に結論を述べ、その後にエピソードを盛り込むとよいでしょう。
エピソードは、最初に自己分析をするときに振り返った経験を述べるとよいです。自己分析では、志望動機に盛り込むことを前提に振り返りを進めましょう。
②特定の人物を志望理由にしない
入社したい理由をある特定の「人」にしないということもポイントです。就活では、企業説明会やOBOG訪問など、さまざまな機会で人事担当者や先輩社員と接します。そうした機会を通じて、一緒に働きたいと思える社員と出会うことが多く、それが応募を後押しする大きな動機となるこもあるでしょう。
しかし、配属は社員の適性や会社内のニーズを考慮し、会社都合で決定されます。つまり、いくらある特定の魅力的な人と働きたいと思っても、実際の配属でその社員と同じ職場に配属される可能性は高くありません。
「一緒に○○さんと働きたい」と伝えると、「配属先が違うところになっても頑張ってもらえるのか」と疑問に思われます。 志望する動機のひとつが「人」であったとしても、書面や面接では事業や仕事内容をメインに述べましょう。
③自分の言葉で書く
志望動機は、自分の言葉で書くようにしましょう。志望動機を含め、エントリーシートの書き方や例文集はインターネット上にあふれています。これらを書き方の参考にしてもよいですが、そっくりそのまま写してしまってはいけません。
同じ業界であっても、企業には経営方針や社風などに、それぞれ特徴があります。従って、志望動機はそれらの特徴を理解したうえで考える必要があります。自社と同業他社との違いが不明瞭な志望動機では、「実はあまり当社に関心がないのではないか」と思われかねません。入社への熱意を伝えるためにも、志望動機の書き写しや使い回しは避けるようにしましょう。
下記の記事では、志望動機が書けないときの対処法を紹介しております。
エントリーシートに書く志望動機の例文5選
ここからは、業界・業種別の志望動機の例文と、例文への解説を紹介します。書き方やポイントを理解しても、実際に書いてみるとうまくまとめられなかったり、なかなかペンが進まなかったりするでしょう。
例文を参考にすることで、文章の構成やまとめ方が分かります。スムーズに志望動機が考えられるようになるでしょう。
例文①食品業界
貴社の商品を更に海外に広めることで、日本の食文化の素晴らしさを世界に伝える一助になりたいと考え、志望いたしました。
私はアメリカへ留学をしていた経験があります。アメリカの食事はカロリーが高く、1年で10キロも太ってしまいました。そこで健康的な日本食の素晴らしさに気づき、その魅力を世界に伝えたいと思いました。
貴社は他社に先駆けて北米・アジア・欧州などへ積極的に事業展開をされています。私も貴社で業界の最前線に立ちたいです。入社後は、留学時代に培った語学力を活かし、海外営業として貴社商品の更なる世界展開に貢献していきたいと思います。
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例文では「日本の食文化の素晴らしさを世界に伝えたい」という志望動機が最初に書かれています。このように最初に結論を書くことで全体としての内容が伝わりやすくなります。
さらに、企業独自の営業戦略にも触れられており、企業研究がされている印象を与える内容です。また、この企業の独自性と自分の志望動機がマッチしており、活かしたい能力も明示されていることで好印象な内容になっています。
例文②IT業界
AIなどIT技術が、経済や社会に与える影響の大きさに魅力を感じており、貴社のSE職を志望しています。
私の親友は、今イギリスで暮らしています。彼女が渡英するときは本当にショックでした。しかし貴社のサービスを利用することで、顔を見て会話をすることができます。IT技術の進化に感動し、私もこのサービスを生み出した企業で働きたいと考えるようになりました。
貴社は社員ひとりひとりの自主性と創造性を重視しています。日々進化するIT業界においてスピード性と柔軟性を持って対応されており、その組織力の高さに魅力を感じました。私は大学院でプログラミングの研究をおこなっており、貴社のさらなる技術革新に貢献できると考えております。
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例文では、IT業界に興味を持った理由と競合他社ではなくなぜその企業を志望しているのかが、企業独特の企業理念と社風に言及することで明確になっています。理念や社風が具体的に書かれているため、企業研究をしっかりおこなったことが伺える内容です。
また、大学院での研究分野と関連付け、「技術革新に貢献できる」という入社後の展望が明記されている点もよいでしょう。
例文③コンサルティング業界
さまざまな業界の大企業を顧客とする貴社において、顧客が抱える問題を解決し、その企業価値を上げることに貢献したいと考え、志望いたしました。
私は元々起業することに興味がありましたが、経営について学ぶなかで、多くの企業がさまざまな問題を抱えていることを知りました。その問題を解決するサポートがしたいと考えております。
貴社は実力主義を徹底しているため、若いうちから努力と実力次第で仕事を任せてもらえる環境が整っています。入社後は、これまでの学びで得た論理性と洞察力を更に鍛え、経験を積むことで顧客から信頼されるコンサルタントになりたいです。
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例文では、自分のスキルを活用してどう企業に貢献できそうかが明記されている点が良いでしょう。企業の社風と自分との相性や、仕事を通じて成し遂げたい目標も具体的に記載されており、採用担当者が「自社で活躍できそう」と感じられる内容になっています。
例文④石油業界
貴社での生産現場での仕事を志望しております。大学院では石油精製に係る化学工学を学びました。そのときに培った知識を活かして、業界一位の規模を誇る貴社の石油精製プラントでの業務に携わりたいと考えております。
貴社は国内で業界一位であるだけでなく、海外にも積極的に事業を展開しており、国内外で活躍できる可能性があることに魅力を感じています。ゆくゆくはプラントを統括できる人材になれるよう、日々の業務だけでなく、プロジェクト管理や人材管理についても積極的に学んでいきたいと思います。
たった3分で受かる志望動機が完成する「志望動機作成ツール」
以上の例文では、自分の学んだ化学工学の知識を活かして仕事をしたいという動機が最初に伝えられています。「知識がある」ことが企業側の採用メリットにもなるため、効果的なアピールといえるでしょう。続いて応募する企業の戦略上の他社との違い、業界内での立ち位置が記述されており、企業研究をしっかりおこなった印象を受けます。
さらに、専門性を活かした個人としての長期的な目標も書かれており、採用担当者に「目標を持って自社で長く働いてくれそうだ」という印象を与えることができています。
エントリーシートの志望動機は具体的に書こう
ここまで、志望動機作成のポイントについて詳しく解説してきました。志望する理由や書きたいことが沢山あり、ついダラダラと書いてしまいがちです。しかし要点は、「なぜその企業を選んだのか」「入社後どのように活躍したいか」の2点です。業界・企業研究をしっかりおこなったうえで、具体的に自分の言葉で記述しましょう。
志望動機は企業への興味関心度合いや仕事への意欲を知るため、多くの企業が重視しています。また、文章の論理性や具体性からその人の能力も同時に見極めています。ポイントを参考にして、採用担当者の目に止まる志望動機を作成してみてください。