業界研究

【介護業界の平均年収と生涯賃金】主要25業界と比較してわかりやすく解説!

介護業界とは

日本は、世界的にみても高齢化が進んでいる国です。内閣府によれば、総人口に占める65歳以上人口の割合は27.3%にものぼります。2025年には団塊の世代が75歳となり、日本社会は今後ますます高齢化が進むことは明らかです。高齢化する社会の流れの中で、介護業界は今後ますます拡大することが予測されます。人材不足、賃金安が話題になることの多い介護業界ですが、いったいどのような業界なのでしょうか。

ここでは介護業界の概要や年収について見ていきます。

介護業界について

介護業界とは、その名の通り利用者に介護サービスを提供する業界のことを指します。

提供するサービスはどこで働くかによって異なりますが、デイサービスなど施設で働く場合、食事介助や入浴、機能訓練や排せつの補助などが業務として挙げられます。

訪問介護(ホームヘルパー)の場合は、排せつ、食事、着替え、入浴の介助など普段の生活で行う動作全般の補助、掃除洗濯など家事動作の介助、通院の支援などを行います。

国内の売上高が高い企業としてはニチイ学館、ベネッセホールディングス、メッセージなどがあります。

業界の動向としては、今後高齢化が進むにつれてますます発展していくと予測されます。

介護業界の職種について

  • 介護福祉士
  • ホームヘルパー
  • 施設長・ホーム長

介護福祉士とは介護・福祉分野の国家資格です。日本介護福祉協会は、介護福祉士の役割として「高齢者や障害者等の生き方や生活全体にかかわることで利用者の暮らしを支え、自立に向けた介護利用者や家族と共にに実践すること」と述べています。

業務内容は、身体介護、利用者及び家族から介護の相談を受け助言をすること、生活全体の支援です。他にもヘルパーの指導や介護計画の作成を行っているのも介護福祉士です。

ホームヘルパーは、自宅で暮らしている介護を必要とする人に対して介護サービスを提供する職種です。自宅に訪問しさまざまな介護サービスを提供します。具体的な業務内容としては身体介護(排せつ、食事、着替えの介助)、生活援助(掃除、洗濯、買い物などの家事の援助)、通院介助の3つが挙げられます。

施設長・ホーム長は、老人ホームや各施設のトップです。この職種については介護の資格は必須ではありません。もちろん介護の知識があることが望まれますが、介護の知識よりもむしろ管理経営の力が求められる職種です。

介護業界の平均年収について

介護業界の平均年収

業界 平均年収
介護 361 万円
百貨店 443 万円
ブライダル 489 万円
アパレル 491 万円
人材業界 524 万円
ドラッグストア 529 万円
旅行会社 540 万円
農業 557 万円
食品業界 564 万円
鉄道 597 万円
専門商社 603 万円
出版社 610 万円
IT 631 万円
ゲーム業界 637 万円
パチンコ 662 万円
不動産 665 万円
銀行 668 万円
物流業界 676 万円
生命保険・損害保険 682 万円
電機・家電大手 688 万円
自動車 707 万円
証券 722 万円
テレビ局 910 万円
総合商社 1135 万円
コンサルティング 1263 万円

介護業界の生涯賃金

業界 生涯賃金
介護 1.58億円
百貨店 1.94億円
ブライダル 2.14億円
アパレル 2.15億円
人材業界 2.29億円
ドラッグストア 2.31億円
旅行会社 2.36億円
農業 2.44億円
食品業界 2.47億円
鉄道 2.61億円
専門商社 2.64億円
出版社 2.67億円
IT 2.76億円
ゲーム業界 2.79億円
パチンコ 2.90億円
不動産 2.91億円
銀行 2.92億円
物流業界 2.96億円
生命保険・損害保険 2.98億円
電機・家電大手 3.01億円
自動車 3.09億円
証券 3.16億円
テレビ局 3.98億円
総合商社 4.97億円
コンサルティング 5.53億円

グラフからわかるように、介護業界の平均年収は、数ある業界の中でも最も低いとされています。この年収の低さ、業務の大変さから離職が多く慢性的な人材不足である業界です。

しかしながら、今後ますます需要が高まるのは間違いないため、今後は人材確保のために待遇を改善していく可能性があるでしょう。

年収は高くはありませんが、介護は非常にやりがいのあるお仕事です。対象者の生活が変わり感謝されたり、対象者からお礼を言われたりした際には、非常に大きな喜びを感じることができるでしょう。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値です。

 

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まとめ

ここまで介護業界の業務内容や平均年収について見てきました。介護業界の平均年収は現在のところ低いというのが実情です。しかしながら、今後ますます高齢化が進み需要が増加するにつれて、人材確保のために待遇改善が見込まれる業界でもあります。

介護業界は施設や職種によって行う業務が異なります。自分がどういうことをしたいのか明確にしたうえで、やりたい仕事を行うことができる職種や職場を選ぶ必要があります。入職後、描いていたイメージと異なると感じて後悔をしないためにも、事前にきちんと情報収集することをおすすめします。

やりがいのある業界なので、興味のある人は詳しく調べてみましょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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