業界研究

【人材業界の志望動機】採用者の心を掴むためのポイントと例文

人材業界はどんな人材を求めているのか

人材業界へ就職するためには、人材業界でどんな人材が求められているかを知り、それを踏まえて志望動機を作成することが大切です。人材業界は就活生にも人気の業界ですが、求められる人物像などについては知らない人も多いです。どんな人が求められているのか、どんな能力が必要なのかを知らなければ選考を有利に進めることはできませんし、アピール力の高い志望動機も作成できません。

志望動機は単に仕事への意欲を示すだけではなく、自分がいかに人材業界に合っているか、企業に合っているかを伝えることが大切です。適性を示すためには、求められる人物像を正しく理解しておかなければなりません。人材業界が求める人物像を知って、志望動機の作成に役立てましょう。

人材業界の概要

人材業界への就職を目指すには、業界全体の概要を知り、基本的な理解を深めることが大切です。業界への理解が深められていないと、志望度を提示することが難しく、評価もされづらくなります。

また、業界のことを正しく理解できていないと、本当に人材業界が自分に合うのかも分かりません。就職先として人材業界は適しているのか、自分との相性を知るためにも、概要を正しく理解しておくことが大切です。

人材業界の動向と課題

人材業界は景気による変動が多く、好景気の時ほど業績はよく、不景気の時ほど業績は悪化する傾向にあります。これはどの業界でも同じですが、人材業界は雇用という景気に左右されやすいものにかかわっているため、この傾向は顕著といえるでしょう。

東京オリンピックに向けて雇用の需要は高まっていますが、その後の景気は不透明です。そのため、オリンピック以降の動向には注目が必要であり、社会情勢と合わせてチェックしておかなければなりません。

また、働き方が多様化していることで、対個人に向けたサービスも数多く登場しています。企業への就職だけではなく、フリーランスとして働く人への支援をどのようにおこなうかも、今後の課題といえるでしょう。

人材業界の動向について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

人材業界の職種

ひとくちに人材業界といっても、職種は多様であり、仕事の幅は広いです。代表的なものを挙げただけでも、人材派遣や人材紹介、人材コンサルティングに再就職支援などがあります。人材派遣は、派遣登録者を企業に派遣する仕事です。

人材紹介は、企業が採用したい人物像にマッチする人材を紹介し、就職の仲立ちをする仕事です。人材コンサルティングは、個人に合わせたキャリアプランの相談や提案をおこないます。キャリアプランの提示とともに、企業に人材紹介をすることもあるため、その他の職種と重なる部分もあります。

再就職支援は、就労支援の仕事であり、求職者のスキルやビジネスマナーの習得などを手助けする仕事です。

コンサル就職ガイドについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

志望動機を書くときのポイント

志望動機は書き方次第で印象が大きく変わりますし、上手に書くにはポイントを知っておくことが大切です。ポイントを理解せずに書き進めてしまうと、アピール力の弱い志望動機になってしまう可能性があり、それでは選考を勝ち抜くことはできません。

志望動機はしっかりと練り上げ、企業への志望度の高さや自身の採用メリットを伝えていくことが大切です。志望動機を書くときのポイントを正しく理解して、アピール力の高い志望動機を作成していきましょう。

なぜ人材業界を選んだのかを明記する

志望動機を作成する際には、なぜ人材業界を選んだのか、業界を志望する理由を明記することが大切です。新卒では仕事の選択肢は非常に多く、就職できる業界は多数あります。ほぼ無限といえる選択肢の中で、なぜ人材業界を選んだのか、他の業界ではだめな理由は何なのかを明確にすることが、志望度の高さをアピールするポイントです。

業界全体を志望する理由は、志望動機の根幹を作るものであり、根っこの部分を提示することで、アピールにより説得力が出ます。根本的な部分で志望する理由が示せていないと、その後どのようなアピールをしても説得力が出ないため、人材業界を選んだ理由は必ず提示しなければなりません。

志望する企業でなければならない理由を明確にする

志望動機を書くときには、志望する企業でなければならない理由を明確にすることが大切です。他のどの企業でもなく、その企業だからこそ志望する理由、他の企業ではダメな理由を考えていきましょう。ポイントは人材業界の魅力と志望する企業の魅力を結びつけることです。まずは人材業界の魅力や特徴を知って、業界を志望する理由から考えていきます。

業界を志望する理由が明確に思い浮かべば、そこからさらにその企業を志望する理由へと深堀りをしていきましょう。業界と企業を志望する理由が一致していないと、違和感を与えてしまいますので注意が必要です。人材業界だから志望した理由、人材業界の中でもその企業だからこそ志望した理由を伝えて、志望度の高さをアピールしましょう。

企業にどのように貢献できるかを述べる

志望動機では、単に企業に就職したい理由を示すだけではなく、その企業で自分がいかに活躍できるかも提示することができます。企業は志望度が高く、就職意欲の高い人を採用したいと考えますが、実際に仕事する上ではやる気以外にスキルや知識などが必要です。

新卒では成長力重視での採用が基本となるため、評価してもらうには将来性を提示しなければなりません。過去の経験から何を得たのか、それが仕事でどのように役立てられるのかをアピールすることで、採用メリットが提示できてより好印象になるでしょう。

仕事での再現性があること、企業の利益に繋がることを意識して、何を売り込むか考えることが大切です。

誰とでもうまく付き合っていける柔軟性をアピール

人材業界の志望動機では、誰とでもうまく付き合っていける柔軟性をアピールすることも大切です。人材業界は人と深くかかわる仕事なので、「ちょっと嫌なところがあったから無理」では通用しません。好きな人とだけ関わって仕事を進めることができれば楽しいですし、スムーズに仕事も進みますが、ときには苦手な人と接しなければならないこともあります。

世の中にはいろんな人がいるため、どんな人でも対応できる柔軟性があることをアピールすると好印象にもつながりやすいのです。人の好き嫌いがない、適応力が高いなどもアピールの材料としてはおすすめです。自身の経験から苦手な人と関わって何かを成し遂げたエピソードを語り、柔軟性をアピールしていきましょう。

人が好きなことをアピール

人材業界では「人」が好きなことが大事ですので、人が好きなことをアピールすることでも好印象を与えることができます。人材業界は人と深く関わる仕事であり、人と関わりたいから、人が好きだから志望する人も多いです。人が好きなことは大前提として必要ですが、プライベートや在学中に人と関わったことを前向きに捉えられた経験をアピールすれば好印象を与えることができます。

人と人とのつながりの大切さや、人と関わって何かを成し遂げた経験などがあれば、それらを志望動機でアピールしていくといいでしょう。人材業界では常に人と関わらなければなりませんし、暗い顔をしていてはいけませんので、前向きなエピソードを語って、ポジティブさをアピールすることが大切です。

長所と短所を伝える際のポイントについて、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

人材業界に求められる人物像

【国家公務員の昇給制度とは】知っておきたい民間にない俸給表や評価の仕方について徹底解説

人材業界での就活を成功させるためには、どんな人材が求められるのかを知っておくことも大切です。業界によって求められる人物像は違い、必要な能力や適性も異なっています。別の業界では活躍できる能力を持っている場合でも、必ずしも人材業界で活躍できるとは限りませんし、その逆もまた然りです。能力があることは大切ですが、その能力が正しく業界や企業で活かせなければなりません。求められる人物像を知り、人材業界に必要な能力を知っていきましょう。

コミュニケーション能力が高い人

人材業界に求められる人物像としては、コミュニケーション能力が高い人が挙げられます。コミュニケーション能力が高い人はどの業界でも需要が高く、人材業界でも重宝されます。人材業界は常に人と関わって仕事をしなければなりませんので、コミュニケーション能力は必須です。コミュニケーション能力がなければ仕事を進めることが難しいですし、活躍することはできません。

また単にコミュニケーション能力があるだけではなく、それが高いレベルで備わっていることが大切です。コミュニケーション能力と一口に言っても能力はさまざまで、話す力もあれば聞く力もあります。漠然とコミュニケーション能力があるとアピールするのではなく、具体的な能力を挙げてアピールするのがおすすめです。

目標達成意識が高い人

目標達成意識が高い人も、人材業界に求められる人物像の一つです。人材業界での仕事は目標が設定されているため、達成する意欲が高い人が求められます。企業によって仕事内容はさまざまですが、仕事を紹介する場合は、担当した人が就職するまでしっかり面倒をみなければなりません。

就職先を紹介し、無事に就職することがひとまずのゴールですが、単に就職先を紹介するだけではなく、長く続けられる企業を紹介するなど上を見ることはできます。目標を設定し、さらにそれを上回った成果を出すことで顧客の満足度にもつながりますし、企業としての評価も上がります。目標に対して正しい方法で努力をし、結果を出せることが大切ですので、根気強い・向上心が高いことをアピールしましょう。

人材業界に就職するための志望動機例文

志望動機の書き方、求められる人物像を知れば、それらを踏まえて実際の就活で使う志望動機を作成していきましょう。志望動機は一度書けばそれで終わりではなく、何度も見直し、書き直して改善に努めることが大切です。何度も何度も改善することでアピール力は高まりますし、より洗練された志望動機へと磨き上げることができます。またどのように書けばいいのか具体的なイメージを持つことも大切ですので、例文を参考にしながら志望動機のイメージを掴んでいきましょう。

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例文①

私は人と企業を繋げる仕事がしたいと考え、御社を志望しました。御社ではサービスの利用者としっかりとコミュニケーションを取って就職先を紹介出来ることが強みであり、サービスの利用満足度も高いです。親身になって相談を受け、その人に最も合った企業・仕事を提案することで、利用者と企業双方のメリットを生み出したいと考えています。私は大学時代はカフェでアルバイトをしており、常連のお客様のお話しを聞くことで傾聴力を身に付けることが出来ました。御社では利用者の話をしっかりと聞き、本当の望みを引き出すことで、その人に最も合った企業を紹介したいと考えています。

例文の①では人と企業をつなげる仕事がしたいと、志望動機が語られています。最初に結論を持ってくることで、何を伝えたいのかを明確にすることができていますし、アピール内容にインパクトを持たせることができています。

人材業界を志望する理由だけではなく、企業を志望する理由も、企業独自の強みから語られており好印象です。アルバイトの経験からコミュニケーション能力がアピールされており、それがどのように仕事で活かせるか具体的に語られているのも好印象でしょう。

例文②

私は人の良さを活かして企業を活性化させ、豊かな社会を実現したいと考え、御社を志望しました。御社では転職者を対象とした転職サービスに強みがあり、特に高齢層の転職支援を手厚く行っています。経験や知識も豊富な高齢層の転職を手助けし、必要とする企業とのマッチングを図ることで、企業の活性化の手助けをしたいと考えています。人と関わることが好きで、大学時代は複数のアルバイトを掛け持ちし、さまざまな人と出会い、親密な関係を築きました。御社でもまず相手に信用され、良好な関係を築くことでその人の良さ、企業が求める人材像を引き出し、双方が納得出来るマッチングを図りたいと考えています。

例文の②では人の良さを活かして企業を活性化させ、豊かな社会を実現したいと志望動機が語られています。文頭で結論が語られており、文章の構成には問題ありません。企業を志望する理由についても、企業独自の強みを踏まえてアピールされており、志望度の高さも伝わります。

大学時代の経験から人と関わるのが好きなこと、コミュニケーション能力が高いこともアピールできており、好印象を与えることができます。企業でどのように活躍するかも具体的に語られており、これも好印象でしょう。

例文③

仕事は人生の大半を共にするものであり、その長い時間を支え、人生を豊かにするお手伝いがしたいと思い、御社を志望しました。御社はキャリア相談に特化した部署があり、転職紹介の実績も優れています。念入りな相談によってその人に合ったキャリアを提示し、企業と個人両方の満足を実現したいと思い、御社を志望しました。
大学時代は町内の囲碁サークルに所属しており、老若男女様々な人に触れ、コミュニケーション能力を身につけました。御社ではコミュニケーション能力を活かし、ひとりひとりに寄り添った相談を心がけることで、その人が本当に求めるものを引き出し、提示して実績に貢献したいと考えています。

例文③では、人生を支える手伝いをしたいということが、人材業界を志望する理由として語られています。志望企業ならではの部署を例に挙げることで他の企業を志望する理由との差別化ができているでしょう。また、どのように活躍するかも提示できており、自身の能力の再現性の高さが提示できています。

例文④

多くの人の価値観やキャリアに触れ、多様な経験を踏んで成長したいと思い、人材業界を志望しました。中でも御社は新卒からハイクラスの転職者まで幅広く対応している点が特徴であり、業界でもトップクラスの多様性に魅力を感じました。大学時代は4年間剣道部に所属し、そこでは継続力を培いました。
御社でも継続力を活かして取り組んだ仕事は投げ出さず最後までやり抜きます。ひとりひとりと粘り強く向き合うことで、個人に合ったキャリアプランを提案し、活躍したいと考えています。

例文④では、価値観やキャリアに触れたいということを、人材業界を志望する理由としています。対応している年齢層の広さに触れることで、その企業で目的が達成できることを示せており、相性のよさも提示できているでしょう。

例文⑤

私は企業の採用を支えることで、間接的に利益に貢献し、社会の豊かさを実現したいと考え、人材業界を志望しました。御社は人材派遣に強みがあり、幅広い業界への派遣を得意としています。派遣登録者の特徴を見極め、適材適所で派遣先を紹介することで、企業と個人両方の利益を求めたいと考えています。
大学時代は図書館整理のアルバイトをしており、忍耐力には自信があります。御社でも粘り強く派遣登録者や企業が求める人物像の特性を見極め、念入りに考えた上で派遣先を紹介し、利益に貢献したいと考えています。

例文⑤では、企業の採用を支え、結果的に社会の豊かさの実現を目指したいと志望動機を提示しています。企業独自の特徴に触れられており、他の企業との差別化ができています。自身の特徴と仕事での活躍も紐づけられており、採用メリットも売り込めているでしょう。

人材業界の志望動機のNG例文

私は大学時代にバーでアルバイトをし、お客様の話を聞く機会が多くありました。特に年齢層の高いお客様とは仕事の話をすることも多く、訪れるお客様ひとりひとりが違うキャリアを歩んでおり、多様な人生があることに感動を覚えました。それぞれ仕事に対する考え方や目指す将来像が違い、悩みも異なりました。話を聞くうちに、お客様の悩みを解決したいと思ったことが、人材業界を目指したきっかけです。
アルバイトで身につけたコミュニケーション能力を活かし、クライアントの望みを引き出すことで、適切な提案をして活躍を目指したいと考えています。

NG例文では、冒頭で志望理由が語られていません。そのため、なぜ志望したのかが明確になっておらず、後で述べられている志望動機もインパクトが薄くなっています。また、業界を志望する理由だけで、企業を志望する理由が提示できていない点もNGポイントです。

人材業界が求める志望動機は、作成ツールを使えばすぐに完成します。

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作った志望動機は選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される志望動機を完成させましょう。

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人材業界は人と関わることが好きであったり、コミュニケーション能力が高いことが大切な業界であり、志望動機でもそれらをアピールすることが大切です。人材業界は人が嫌い、苦手では勤まる仕事ではありませんし、コミュニケーション能力がなければ活躍することはできません。

それらがアピールできていないと、選考でも評価されず不利になってしまいますので、求められる人物像を理解して、能力を磨いておくことが大切です。人材業界で求められる人物像はさまざまですし、必要な能力や資質なども数多くあります。それらすべてが身に付いていなくても、一つでもあれば充分なアピールになります。人材業界では何が必要なのかを知って、魅力的な志望動機を作成していきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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