自己分析
【マインドマップで自己分析をしてみよう】作成方法とポイント
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目次
自己分析にはマインドマップの作成がおすすめ
自己分析は就活の基本かつもっとも重要な作業であり、念入りにおこなわなければなりません。自己分析を怠ると、選考でも上手くいかなくなる可能性があります。
自己分析の重要性を理解しているものの、実際はどのようにすればいいのか分からず、困ってしまう人は多いでしょう。自己分析の方法は多数ありますが、その中でもマインドマップの作成が便利でおすすめです。
マインドマップとは、簡単にいえば自分の考え、感情などをマップ上にまとめるものであり、就活だけではなくビジネスでも利用されることがあります。マインドマップの上手な作成方法を知り、自己分析をスムーズに進めて、就活の攻略に役立てましょう。
以下の記事では、自己分析ができる診断ツールについて解説しています。
マインドマップとは
マインドマップとは、イギリスの著述家トニー・ブザンが提唱した、頭の中で考えていることを視覚的に書き出して整理する方法です。発想を広げて連想したり、自分の気持ちを書き込んだりすることで、いままで気付かなかった自分の思考や考えが分かるようになります。
まず中心となるテーマやキーワードを紙の中央に書き、そこから連想される言葉やイメージを放射状に広げながら思いつく限り書いていきます。
マインドマップは紙とペンを用意しておこなうのがもっとも手軽な方法です。また、iMindMapやXMindといったコンピュータ上でマインドマップを書くための専用ツールもいくつかあります。
自己分析でマインドマップを作成する3つのメリット
そもそも自己分析をする際になぜマインドマップを作成するのがおすすめなのか、その理由が分からないという人もいるでしょう。自己分析のやり方は人によって違いますが、オーソドックスな方法は過去の経験を洗い出し、印象的なものをリストアップするというやり方です。
馴染みがある方法がやりやすいと感じる人もいますが、マインドマップの作成は初めての人にもおすすめです。その他の方法よりマインドマップがおすすめな理由について、解説していきます。
①分析結果の保存・見直しがしやすい
マインドマップは大きめの紙に情報をまとめて記載するため、分析結果の保存や見直しが素早くおこなえます。過去の経験をリストアップする方法でも見直しはできますが、文字の羅列ばかりだと視覚的に見づらく、何度も見直そうという気にすらならないことも多いです。
マインドマップの場合は文字の情報だけで作成するわけではなく、必要に応じて色やイラストを入れ、視覚情報だけで内容を確認できるようにします。また、一度に分析結果全体を見直せるだけではなく、後から自己分析をさらに掘り下げ、情報を追記することも可能です。後からの付け足しがしやすいため、就活を通して活用できる点がマインドマップのメリットです。
以下の記事では、自己分析で長所と短所を見つける方法について解説しています。
②楽に思考を可視化できる
マインドマップは人間の思考プロセスを可視化したものですので、直感的に作成できます。マインドマップは、私たちの脳でおこなわれている思考プロセスを元にした方法です。人間の思考プロセスは「放射思考」であり、人間の連想を視覚的に表現すると放射状になります。
そのため、脳内で自然におこなわれている連想や思考が「見える化」され、考えることがとても楽になります。
以下の記事では、就活の軸の見つけ方について解説しています。
③自分の適性を理解できる
マインドマップの内容を分析することで、自分の適性を理解して企業選びのヒントをみつけ出すことができます。
例えば、自分の「過去・今・未来」についてマインドマップを作成し、自分の成功体験や失敗体験、実際にやってみたこと、将来やりたいと考えていたことを書き出していきます。そうすると、それぞれの時間軸ごとの共通点がみえてきます。
「英語や海外での仕事に興味があるんだな」「モノづくりへの関心が強いな」など自分の惹かれるものや考えがみえてくるはずです。マインドマップで可視化された思考に対して、なぜ海外の仕事に興味があるのか、なぜモノづくりに惹かれるのか、と「なぜ?」を繰り返して自問してみましょう。
そうしてマインドマップからみえてきたものを分析することで、今まで気付かなかった目標がみえてきたり、自分の本当にやりたいことが分かったりします。
以下の記事では、自分の強みを見つける方法について解説しています。
マインドマップで自己分析をするときの基本的な手順
①まずは主題を決める
②イメージを広げるテーマを設定する
③それぞれの項目に「なぜ?」と疑問をぶつける
④分析結果を仕事と関連付ける
マインドマップによる自己分析を正しくおこなうには、基本の書き方や手順について覚えておかなければなりません。
マインドマップの基本の書き方さえ把握してるなら、後は少しずつブランチ(枝)を書き足して完成に近づけるだけです。書き方は大きく3つのステップに分けられるため、ひとつずつ段階を踏んでマインドマップを完成させましょう。
①まずは主題を決める
マインドマップを作成する際には、まずはもっとも大きなテーマである主題を決める必要があります。ここでの主題とは深掘りする大元のテーマであり、「自分」や「大学時代」といった、大きなものを設定することが大切です。
主題は紙の真ん中に書き、そこから連想ゲームのように広げていき、自分のことを深掘りします。そのため、主題に何を設定するかによって最終的に浮かび上がってくる事柄は大きく異なるため、最初に何を置くかは非常に重要です。
自分や大学時代以外では、就活や仕事を主題にしても構いません。主題について考えることは念頭に置き、何について深掘りすべきかを考え、キーワードを設定しましょう。
マインドマップの主題
・自分
・大学時代
・就職
・2020年の目標
②イメージを広げるテーマを設定する
主題を設定した後は、そこからイメージを膨らませるために主題より少し小さなテーマを設定していきます。テーマも基本的には何でもよいですが、例えば「自分」という主題に対してなら、勉強、部活、アルバイトといった身の回りのことを設定するとよいでしょう。
また、自分の個性に迫りたいなら、好きなこと、嫌いなこと、一番頑張ったことなど、より主観的なイメージが湧きやすいテーマを設定するのがおすすめです。設定するテーマは、もっとも大きな主題に対する副題のような存在であり、より細部を見るためのものです。
自己分析の内容を充実させるには、テーマは幅広い観点から設定することが大切であり、思い浮かんだものは何でも書き足してみましょう。
イメージを広げるテーマ
・夢
・好きなこと
・嫌いなこと
・趣味
・過去
・今
・未来
・性格
・サークル
・バイト
③それぞれの項目に「なぜ?」と疑問をぶつける
主題、副題(テーマ)と決まった後は、それに対して「なぜ?」という疑問をぶつけていきましょう。例えば「自分→運動(好きなこと)」となるなら、「なぜ運動が好きなことなのか」を考えます。
汗を流すことが好き、やり切った後の達成感が好きなど、人によって結果は違いますが、正解はないため答えは個人的に思うことで構いません。運動に対しての答えが「達成感があるから」となるなら、ここにもさらになぜ?とぶつけます。「達成感がある→なぜ?→みんなでひとつのことを成し遂げたから」=「協調性を大切にしたい」といった分析結果が得られます。
最終的にどのような結果に結びつくかは個人で違うため、答えられなくなるまでなぜ?の疑問をぶつけ、行動の原理や無意識の心理、価値観を探っていきましょう。
④分析結果を仕事と関連付ける
マインドマップで自己分析をおこなった後は、分析結果と仕事を関連付けます。自分の強みや弱みを理解して、希望の職種と照らし合わせることで、適しているかどうかを確認しましょう。例えば、自分の長所が「コミュニケーション能力が高い」だとしたら「コミュニケーションを大切にする」という社風を掲げている企業とマッチします。
長所と志望企業を関連線でつなげて、マッチしていることが一目で分かるようにします。このように、関連がある自分の性格や強み・弱みと職種をつなげていくと、線がたくさんあるところが、より自分に適している企業だといえます。
本当に自分に合っているかどうか客観的な立場で分析することができるでしょう。また、関連性を理解しておくと、面接の時の志望動機や自己PRの答えにも役立ちます。
あなたが受けない方がいい職業をチェックしよう
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事を見つけたい人
・簡単に自己分析をしたい人
マインドマップを上手に作成する3つのポイント
効率的に自己分析をおこなうには、マインドマップの内容だけではなく、作成方法自体にもこだわることが大切です。作成方法を少し工夫するだけで、マインドマップの出来栄えは大きく違ってきます。
完成度が高まることでよりスムーズに自己分析がしやすく、活用もしやすくなるでしょう。作成時のポイント3つを把握して、より見やすく使いやすいマインドマップを作り上げましょう。
①大きめの紙で1枚に収める
マインドマップはできるだけ1枚の紙に収めることが大切なため、大きめの紙を使用して作成しましょう。複数枚になっても結果が分かるなら問題はありませんが、枚数が増えるほど見直しに時間がかかります。
1枚の紙に分析結果が全て収まっていると、全体を一気に見直すことができ、より効率的に自分への理解を深められます。また、一度に全体を把握できると、思わぬ部分が繋がって、新たな発見がみられることもあるでしょう。
情報が散らばってしまうと管理がしづらく、より深い部分までみつめ直すことが難しくなります。マインドマップは見やすさも重要なため、1枚で収まり、かつ小さな文字で書かずに済むように、できるだけ大きな紙を使いましょう。
以下の記事では、自己分析テストについて解説しています。
②色やイラストを入れて視覚的に分かりやすくする
マインドマップは自己分析のために使用する自分のためだけのツールであり、誰かにみせたり、企業に提出したりすることはありません。そのため、自由に作成してよく、当然色やイラストを書いて作成することもできます。
文字だけや一色のペンだけで作成すると、どこが重要なのか、何を表しているのかが分からなくなり、視覚の情報が混乱しやすいです。情報の種類別に色を変えたり、イラストや図といった文字以外の情報を加えたりすることで、マップは華やかになり、見やすくもなります。
もちろん、華やかにし過ぎて、かえってごちゃごちゃしてしまわないように注意は必要です。シンプルにすっきりまとめながらも、ポイントごとに色やイラストでアクセントを付けると、マインドマップはより見やすくなります。
以下の記事では、他己分析の方法について解説しています。
③記載する文字はキーワードで簡潔に
主題から小さなテーマ、なぜ?の疑問をぶつけてより詳細な部分まで深堀りしていきますが、記載する文字は長い文章にならないよう注意が必要です。マインドマップはみてすぐに内容が把握できることが大切なため、長文で細かい文字の記載をするのは不向きです。
それぞれ簡潔にキーワードだけで書くことが大切であり、要点だけまとめて情報量が多くなり過ぎないようにしましょう。情報量が増えすぎると、どれが何に対しての答えなのか分からなくなったり、後で見直そうという気持ちが失せてしまったりもします。
全体を見やすく、何度でも気軽に見直せることが重要なため、マインドマップは意識的に文字量を減らして、記載する情報量をコントロールすることが大切です。
以下の記事では、自分史の作成方法について解説しています。
④リラックスできる環境でおこなう
人はリラックスした環境の方が、アイデアが浮かびやすくなるといわれています。マインドマップを作成する時にも、ゆったりとした気持ちで取り組める環境でおこなうようにしましょう。
リラックスした状態で取り組むと、マインドマップをスムーズに進めることができます。自宅で好きな音楽を聞きながら作成したり、お気に入りのカフェで考えたりするのがおすすめですが、自分がリラックスできる場所ならどこでも構いません。
時間にも余裕を持っておこなうとよいでしょう。友人と一緒にマインドマップを作成するのも面白いかもしれませんが、人にみられることを意識してしまうと本音を書けなかったり、緊張してしまったりする可能性もあります。落ち着いて、時間を気にせずに作成できる環境を意識してみましょう。
以下の記事では、リラックスする方法について解説しています。
⑤作成過程を楽しむ
マインドマップは、就活に必要となる自己分析のひとつです。自分の適性を知ることができ、強みや弱みも分かります。エントリーシートの記入や、面接の志望動機にも役立つでしょう。
しかし、マインドマップで重要なのは分析結果だけではありません。作成することで、思考が整理される、知らなかった自分の本当の考えを知ることができる、物事を関連付けて考えられるようになる、など作成過程で得られるものも多いのです。
また、自分の思考を分かりやすく、簡潔に表現するヒントにもなります。就活でつまづいた時にも、マインドマップを作成してみると、思わぬ改善策がみつかるかもしれません。マインドマップを作成する時には、分析結果をみるだけでなく作成過程も楽しんでみてください。
以下の記事では、就職先の決め方について解説しています。
見やすいマインドマップを使って自己分析をスムーズにしよう
マインドマップは自己分析に使用されることの多いメジャーな方法であり、効率的に自分のことを深掘りしやすいです。設定したテーマを大きな紙に書き、そこから連想ゲームのようにキーワードを引き出し、なぜそうしたのかを考える非常にシンプルな自己分析の方法です。
シンプルだからこそ簡単におこないやすく、難しく思える自己分析もマインドマップならスムーズに進められます。また、分析結果の見直しや保存がしやすい点も魅力であり、後から加筆して活用できます。
自己分析の方法に迷っているなら視覚的に見やすいマインドマップを作成し、就活に活用しましょう。
以下の記事では、自己分析に役立つアプリについて解説しています。