就活のマナー

OB訪問する際に気をつけるべきマナー【挨拶編】|NG例とお礼メールの例文もご紹介します

OB訪問はマナーを守ることが大切

OB訪問ではマナーを守ることが非常に重要なことになります。OB・OGの方々は企業において仕事に励んでおり、その中であなたとの面談のために時間をやりくりし、面談の機会を設けてくれているのです。そのような相手に対してマナーを守らないようなことは相応しくない対応です。

相手よりも先に到着しておく、質問事項を事前に準備しておくなど、最低限のマナーは守って面談に臨むようにしましょう。既知の間柄であるOB・OGならともかく、初対面である場合、初めの挨拶でのマナーも重要なポイントになります。相手に不快な思いを与えないよう、正しい挨拶のマナーも、しっかりと確認しておきましょう。

OB訪問前の準備もマナーのうち

OB訪問に臨む際、事前準備をあまりせずに向かおうとする就活生がたまにいます。OBの方は日々業務で慌ただしく過ごしています。そのような中で何とか時間をやりくりし、面談時間を捻出してくれているのです。そのためきちんとした事前準備を行わずに訪問に臨むことは失礼にあたります。OB訪問におけるマナーをしっかりと理解し、社会人として相応しい振舞いを行うことの出来るよう、事前準備を抜かりなく行っておくようにしましょう。

OB訪問のマナーについて、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

ふさわしい服装を心がける

OB訪問に臨む際には、その場に相応しい服装をしっかりと選択するようにしましょう。「面接ではないし、あまりカジュアル過ぎなければ大丈夫かな」と考え、OB訪問に臨もうとする就活生が一定数います。基本的にはOB訪問に臨む際にはリクルートスーツが適切だと言えるでしょう。OB訪問も就職活動の一環であり、OBの方もリクルートスーツで来るものだと考えていることがほとんどです。

そのためリクルートスーツで臨まないと、「このような場にスーツで来ないなんて、就職活動をしっかりと行っているのかな?」と疑問に思われてしまう恐れがあるのです。またシワや汚れの付着したスーツで参加すると不快な印象を与えてしまう恐れもあります。そのため前日にスーツをきれいに整え、その上で臨むようにしましょう。

スーツの選び方について、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

企業研究・情報収集で聞きたいことをまとめておく

OB訪問に臨む際には、企業研究・情報収集で聞きたいことを前もってまとめておくようにしましょう。「聞きたいことはその場で考えて質問するから大丈夫」と思う就活生もいることでしょう。しかしそれでは聞くべき質問をすべて聞くことが出来ない可能性があるのです。面談の時間は長くても1時間程度であり、その中で行える質問の数は限られています。

面談が終わってから「〇〇についても聞いておけば良かった」と後悔しても遅いのです。せっかくのOB訪問の機会を中途半端な収穫で終えてしまうのは非常にもったいないことでしょう。OB訪問の機会を最大限自身の就職活動に活かすことの出来るよう、事前に聞きたいことを整理し、まとめておくことが重要なのです。

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OB訪問時の質問事項について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

待ち合わせ場所には先方より早い到着を心がける

OB訪問に臨む際には、待ち合わせ場所にはOBの方より早く到着するよう心がけましょう。OBの方は忙しい業務の合間で面談を行ってくれるのです。待ち合わせ場所に遅れてしまい、OBの方を待たせてしまうのは失礼にあたります。OBの方が予定よりも早めに業務を切り上げ、面談に向かうこともあり得るので、待ち合わせ15分前には到着できるよう行動することが重要になるのです。

公共交通機関を利用して面談場所に向かうのであれば、遅延の可能性も考慮しましょう。電車・バスであれば30分以上の遅延はあまり頻繁には起きませんが、5~10分程度の遅延であればしばしば起こっています。仮に遅延が発生したとしても焦ることの無いよう、その時間も計算に入れ、待ち合わせ場所に向かうことが大切だと言えるでしょう。

OB訪問当日の挨拶①名刺交換

OB訪問当日の挨拶において、面会してから挨拶への流れの中でまず頭に入れておいたほうがいいのが、社会人にとって初対面の人との挨拶は「名刺交換」が原則ということです。つまり、社会人同士で会う場合は、名刺交換をしながらの挨拶になります。

OB訪問に名刺は必要なのか

たとえ学生であっても、名刺を渡したほうが先方も対応しやすいですし、当日の挨拶がスムーズにいきます。

名刺交換の具体的な流れは以下のとおりです。

正しい名刺交換のやり方

名刺交換は、「渡す」「受け取る」「置く」の3つのステップで行われます。まずはOB・OGの方へ名刺を渡しましょう。その際は、名刺入れから名刺を取り出すのが礼儀です。また自身の名刺を相手のものより低い位置に下げ、渡すのがマナーです。

次に名刺を受け取ります。相手の名前や企業のロゴを指で消してしまわないように、両手で受け取るのがマナーです。頂いた名刺をテーブルに置く際は、自身の名刺入れの上に置きます。

また2枚以上の名刺を頂いた場合は、着席順に名刺を並べ、OBの間で立場の違いがある場合には、立場の上の方の名刺を名刺入れの上に、立場に違いがない場合は、名刺入れを用いずに置くようにしましょう。

OB訪問当日の挨拶②内容

OB訪問当日、名刺交換を終えた後の挨拶ではどのようなことを話せばいいのでしょうか。その内容について説明します。

下記の3点が、当日の挨拶に盛り込むべき内容です。

自己紹介と目的を明確かつ簡潔に話す

OB訪問時の挨拶では、自己紹介とOB訪問の目的を明確かつ簡潔に述べるようにしましょう。自己紹介をしっかりと行うことでOBの方も親近感を持って接してくれる可能性があります。しかしそうは言っても長々と自己紹介を行ってしまうと、肝心の質問できる時間が圧迫されてしまいます。自己紹介は具体的且つ簡潔に述べる必要があるのです。

またOB訪問を行う目的について述べることで効率よく必要な情報を集めることが可能になります。「貴社の〇〇という事業について関心があり、その点について詳しくお聞きしたいと考えています」と最初に伝えておくことで、OBの方も面談をスムーズに進めやすいのです。限られた時間の中で要領よく必要な情報を集めることが出来るよう、目的についても述べるようにしましょう。

自己紹介について悩んでいる人は、こちらの記事もおすすめです。

OB訪問当日の具体的な挨拶例

具体的な挨拶例を、示しておきましょう。

はじめまして。○○大学の××××(できればフルネームで)です。本日は、ご多忙にもかかわらずお時間を割いていただき誠にありがとうございます。また、先日は突然メールを差し上げて、失礼いたしました。本日はどうぞよろしくお願いします。

OB訪問当日の挨拶のNG例

OB訪問の当日の挨拶で、よくあるNG例を紹介します。ついつい言ってしまいがちですが、OBの方に失礼のないようにおさえておきましょう。

このようなあいまいな挨拶は、多くの人がやってしまいがちなNGです。おそらく先方は「挨拶もきちんとできないで、就活うまくいくのかな?」と感じるに違いありません。

先方に対するお世辞を言う

さらに挨拶でやってはいけないのが、お世辞です。相手に気に入ってもらいたいという気持ちが強いと、つい余計なお世辞を口にしがちです。「イケメンですね」や「バリバリのキャリアウーマンという感じですね」といったお世辞を、OB訪問当日の最初の挨拶で口にするのはマイナスの効果しかありませんので避けましょう。

OB訪問当日の挨拶③別れ際

OB訪問は長くても1時間程度で区切りを迎えることでしょう。面談が終了し、別れる際には、しっかりとお礼の言葉を伝えるようにしましょう。上述の通り、OB・OGの方々はあなたのために忙しい中わざわざ時間を確保し、面談の機会を設けてくれているのです。

そのことへの感謝の気持ちをしっかりと述べることが社会人として守るべきマナーです。後述しますが、OB訪問の後にメールでお礼の言葉を伝えることも大切なことです。しかし、「お礼の言葉は後で、メールで述べれば良いや」と考えてしまうのは本末転倒です。まずはその場で直接お礼を述べるようにしましょう。

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OB訪問後はお礼のメールを送る

OB訪問は、当日だけ注意をすれば良い訳ではありません。いくらOB訪問の当日に好印象を与えても、そのあとのマナーができていないとかえってマイナスのイメージを持たれてしまいます。OB訪問後の対応も、重要なポイントなのです。

もっとも一般的なOB訪問後のマナーは、お礼メールを送ることが挙げられます。お礼メールとは、OB訪問してもらったことへの感謝を述べるメールです。どんなことを感じ、どのように思ったのかを盛り込むと、より好印象を与えられるでしょう。つぎに、OB訪問後に送るお礼メールの例文をご紹介します。解説もしているので、ぜひ参考にしてください。

お礼のメールは翌日の午前中までに送る

OB訪問後のお礼のメールは出来るだけ早めに送ることが重要になります。お礼メールは面談時間を設けてくれたことへの感謝の気持ちを伝えるために送るものです。しかしお礼メールの役割はそれだけではありません。その企業を研究する中で新たな疑問が生じることもあるでしょう。

そのようなときに再度質問をすることが出来るよう、お礼メールを通じてOBの方との関係性を築いておくことも重要になるのです。OBの方は業務において社内外の多くの方々とやり取りをしています。

あまり日が空いてしまうとOBの方の印象も薄れてしまい、お礼メールの効果を十分に発揮できない可能性があるのです。お礼メールを送る際には、OBの方の記憶が鮮明なうちに送るのが賢明であり、そのため出来れば当日中、遅くとも翌日の午前中までには送るのが良いと言えるでしょう。

お礼メールの例文

OB訪問のお礼/〇〇大学 名前

株式会社〇〇

〇〇 〇〇様

お世話になっております。〇〇大学の〇〇〇〇と申します。

本日はお忙しい中、OB訪問に時間を割いていただきありがとうございます。

〇〇様のお話をお聞きすることで、より一層貴社への志望度が上がりました。

HPなどだけでは知りえない貴社の魅力を知ることができ、大変意義深いものとなりました。

〇〇様のお話を踏まえ、より一層企業研究を進めて参ります。

今後もご相談させて頂くこともあるかと思いますが、その際はご指導のほどよろしくお願い致します。

本日はお時間を頂きまして、誠にありがとうございました。

【署名】

OB訪問後に送るお礼メールの件名は、短く分かりやすいものにしましょう。自分の名前を書くと、担当者も誰からのメールなのかすぐに分かります。本文では、まず宛名を正式名称で書いてください。担当者の名前の後に、「様」をつけるのを忘れないようにしましょう。

そして、もう一度大学名と名前を書き、お礼の言葉に繋げるのです。OB訪問でどんなことを感じたのか具体的に書くと、より魅力的なメールになります。また、メールの最後には署名を書くのがマナーです。名前・住所・電話番号は、最低限書いておきましょう。

お礼メールについて、こちらの記事でも詳しく解説しています。

その他OB訪問時のマナー

ここまでOB訪問の中でのマナーについて流れに沿って解説してきました。ここでは上記で説明しきれなかったOB訪問時に守るべきマナーについて解説していきます。マナーが守れているか否かでOBの方が持つ印象も大きく変わってくるでしょう。

礼節をわきまえ、適切なマナーでOB訪問に臨むことで、OBの方も「就職活動に一生懸命取り組んでいるみたいだし、出来るだけ協力してあげよう」という気持ちになってくれる可能性があります。OB訪問の機会をしっかりと活用できるよう、以下のマナーも押さえておきましょう。

OB訪問に手土産を持参する場合のマナー

OB訪問に手土産を持参する際にもマナーを意識して行動することが重要になります。まず大前提として手土産の持参は必須ではありません。仮に持参したのであれば訪問直後に渡すようにしましょう。その際、二度断られたら無理に渡そうとせず、諦めることが大切です。

手土産の旨を伝えた際、一度は遠慮して断ってくるでしょう。そのためもう一度渡そうと働きかけることに特段問題はありません。しかし二度断られた場合には、OBの方には本当に受け取る意思がなく、それ以上執拗に渡そうとするのは好ましくないのです。

企業によっては、社外の人間からの品を受け取れない決まりになっているところも多くあります。無理に渡そうとすると、結果、OBの方に迷惑をかけてしまう恐れがあるのです。

OB訪問時の手土産について悩んでいる人は、こちらの記事もおすすめです。

OB訪問で食事する時のマナー

昼食を兼ねて面談を行うこともあり得ます。そのような際には、OBの方から「好きなものを注文して良いよ」と言われることが多いでしょう。このような際、「お言葉に甘えて」と本当に思うがまま注文しようとする就活生もいます。しかしその言葉通り、好きなものを好きなように注文するのはNGです。

会計時には先輩ということもあり、まとめてOBの方がお代を負担してくれることが多いでしょう。そのためある程度遠慮して注文するのが無難なのです。仲の良い先輩と食事に行っているわけではなく、あくまでもOB訪問の流れで食事するのです。好き勝手に注文するのではなく、ある程度遠慮して、OBの方と同等価格以下のものを注文するようにするのが賢明だと言えるでしょう。

OB訪問当日は適切な挨拶をして有意義な話を聞き出しましょう

OB訪問当日の最初の挨拶について説明してきました。就活では基本的に第一印象が大変重要となりますから、挨拶で好印象を与えられるのが望ましいです。OB訪問は貴重な機会ですから、先方から有意義な話を聞き出すためにも、パーフェクトな挨拶から面談をスタートさせましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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