ES(エントリーシート)

【エントリーシートでよくある質問】書き方のポイントと回答例文

エントリーシートの内容が自分の評価になる

エントリーシートは多くの場合、面接の前に採用担当者の手に渡り、直接会って面接をすべき人物かの判断がその内容を持って下されます。採用担当者にとっては、エントリーシートが、まだ会ったこともない人を評価する唯一の判断材料となるのです。

エントリーシートのみで、あなたの全てを理解してもらうことは難しいでしょう。しかし書類選考の段階では、エントリーシートがあなたの全てであり、そこから読み取られる印象のみで評価されてしまうのです。かといって、もちろん偽りの内容を書いてはいけません。

自分を偽って一時の良い結果が得られたとしても、いずれ墓穴を掘ることになります。エントリーシートを通じて、できる限り正確なあなた自身を伝えるために、正直かつ丁寧でわかりやすいエントリーシートを作成しましょう。

そもそもエントリーシートについて、さらに詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。

エントリーシートの書き方

エントリーシートは、ただ闇雲に自分のことを書けば良いのではありません。もちろん内容は重要ですが、それと同等に重要なのは、「伝わること」です。どんなに素晴らしいエピソードや功績が書かれていても、それが読み手に正確に伝わらなければ意味がありません。

エントリーシートを伝わりやすいものにするために重要なことは、構成する文章の順番です。同じ文章が使われているストーリーでも、その文章の順番が変わるだけで、ストーリー全体が与える印象は全く異なります。ここではそんなエントリーシートの書き方のコツをご紹介します。

結論から書く

エントリーシートの各質問に対する回答は、結論から書きましょう。結論から書くことで、これから何について話すのかが明確になり、わかりやすい回答になります。ここで言う結論とはズバリ「質問に対する答え」です。当然と言えば当然ですが、書く際には注意が必要です。

例えば、「Q. あなたの長所は何ですか?」という質問に対しては、「A. 私の長所は〇〇です。アルバイトでは〜でした。なので、私の長所は〇〇と言えます。」と回答するのが良い例です。悪い例は、「A. アルバイトでは〜〜でした。なので、私の長所は〇〇です。」のように、回答の根拠を示す具体的エピソードから話してしまうことです。
それぞれ同じ質問に対する同じ内容の回答なのに、後者では何が言いたいのか一瞬読み手を惑わせてしまいます。「回答は結論から書く」を念頭に入れておきましょう。

その結論の根拠となるエピソードを具体的に伝える

<悪い例>
「諦めないという強い気持ちをいつも持っているから、粘り強いと言える」
<良い例>
「苦手だった水泳を克服するため、小中高と10年間水泳を習い続け、高校では県大会に出場するまでに成長した経験から、粘り強いと言える」

結論から書いたら、続いてその結論の根拠となる具体的なエピソードを書きましょう。結論を言うのは簡単ですが、重要なのは、その結論が信ぴょう性があるものなのかどうかです。信ぴょう性を示すためには、なるべく具体的なエピソードを紹介することです。抽象的なものでは根拠としては弱いです。

例えば「粘り強さ」を長所として伝えたい場合、悪い例では、根拠が抽象的すぎて、その人が粘り強いと決めるには不十分です。一方良い例では、自分らしさも見せつつ、長所も信ぴょう性を持ってアピールできています。

具体的エピソードが書けたら、最後にもう一度結論を加えて締めくくりましょう。完成形としては、結論→理由→具体例→結論の流れで書けば、論理的でわかりやすいエントリーシートが出来上がります。

エントリーシートの記入が上手く進まない人は、こちらの記事を参考にしてみてください。

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エントリーシートのよくある質問例

エントリーシートの様式は企業によって異なりますが、質問の内容は比較的パターン化されています。よくある質問を抑えて、前もってそれに対する回答を考えておきましょう。

企業によっては説明会の後にその場でエントリーシートを書かせる場合もあります。事前に様々な質問パターンと回答を頭に入れておくことで、多種多様な選考手法に臨機応変に対応することができます。ここでは、エントリーシートのよくある質問をいくつかご紹介します。

①「学生時代に一番力を入れたことは何ですか」

私が学生時代に一番力を入れたことは、飲食店のアルバイトです。私が学生時代に飲食店のアルバイトに一番力を入れた理由はたくさんのお客様に接っして自分自身のコミュニケーション能力を向上させようと思ったからです。
飲食店のアルバイトではさまざまな性格のお客様が来店するので、お客様が求める事をしっかりと観察し、よりたくさんのお客様に喜んでいただけるような接客を心がけてきました。
一度、新人のアルバイトのミスでお客様がお怒りになってしまった際に、私が対応することになったのですが、お客様が怒っている理由をきちんと傾聴し誠実にお詫びをして和解までもっていくことができました。こういった経験の中で自分のコミュニケーション能力が向上し社会にでてからも必ず役に立つという思いになりました。このような考えから私は学生時代に飲食店のアルバイトに一番力を入れていました。

エントリーシートでよくある「学生時代に力を入れたこと」という質問の回答見本です。ここで企業が聞きたいのは、学生時代にどのような考えで何に打ち込んで何を学んだのか、という点です。

自分が一番力を入れたのであれば、内容は何でも問題はありませんので、エントリーシートの見本を参考に自分なりの文章に仕上げてみてください。

学生時代に頑張ったことの書き方についてさらに知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてください。

②「自己PRを記載してください」

私が最もアピールしたいことは、コミュニケーション能力なら相当の自信があるということです。私は学生時代に飲食店のアルバイトでたくさんのお客様と接してきました。ただ単純な機械的な接客ではなく何か少しでもお客様に喜んでいただこうという思いや、仲良くなりたいという思いで接客してきたためその経験からコミュニケーション能力を鍛えられたと考えます。
この接客業で身につけたコミュニケーション能力はさまざまな場面で応用を効かす事ができ、つねに相手の目線で考える癖がついているため家族との人間関係や友人たちとの関係も格段に良くなりました。
以上のような理由から私が最もアピールしたいのはコミュニケーション能力であり、この能力はビジネスの世界でも必ず役に立つ能力だと確信しています。

エントリーシートだけではなく、面接でも聞かれるケースが多い自己PRの質問の回答見本です。自己PRは、自分という商品を売り込む大切な機会です。じっくり考えて書くのも重要ですが、面接で聞かれてもスラスラ応えれるようにしておく必要があります。下記の見本を参考に、自分なりの自己PRを完成させてみてください。

③「志望動機を記載してください」

私は、学生時代に身につけたコミュニケーション能力を活かしてさらに顧客満足度を高めるためにコミュニケーション向上のための研修プロジェクトを立ち上げてみたいと考えたため御社を志望しました。
御社は同業他社と比較して従業員教育に力を入れており、お客様を大切にしている企業でもあります。御社の強みをさらに伸ばしていけるプロジェクトをいつかは実現し、業界の中でも顧客満足度の高い企業へと発展していく過程を経験してみたいと考えます。
私も学生時代の接客業の経験から、コミュニケーション能力の高い人材が接客をすると顧客満足度が高くお客様も満足して帰るためリピーターにつながることを実感しております。私の経験を活かして、コミュニケーション向上のプロジェクトを実現していみたいと考えております。

これもエントリーシートだけではなく、面接でも必ずといっていいほど聞かれる質問です。志望動機は業種や企業によって全く違うものになると思いますが、だいたいの流れはこのようになります。下記の見本を参考に自分なりの志望動機を完成させてみてください。

志望動機の作り方はこちらの記事を参考にしてみてください。

④「あなたの長所はどういったところですか」

私の長所は、リーダーシップです。私は、これまで様々な組織に属してきましたが、そのどれもでトップに立ち、組織をまとめることに専念してきました。
飲食店のアルバイトでは店長よりバイトリーダーに任命され、アルバイトの方々のシフトの管理や食材の仕入れ業務、時間帯責任者なども担当しておりました。
また、大学のサークルでは代表に立候補し、メンバーの投票にて代表に選出されました。メンバーひとり一人とコミュニケーションをとり、サークルが皆にとって居心地の良い場所となるように努めました。
以上のような理由から、私の長所はリーダーシップであり、これは私だけでなく周囲の人も認めている私の強みだと考えております。

これもエントリーシートだけではなく、面接でもよく聞かれる質問です。長所が何であるかよりも、なぜそう言えるのかを、具体的エピソードを示して論理的に説明できているかに注意しましょう。まず自分の過去の経験を思い出して、そこから長所を抽出してみるような見つけ方でも良いかもしれません。

エントリーシートでの長所の書き方は、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

⑤「企業選びのポイントは何ですか」

私の企業選びのポイントは、やりがいのある仕事内容かどうかです。私はこれまで、やりがいを感じたことに対しては、時間も惜しまずに打ち込んでまいりました。
小学2年生でピアノを始めた時は、すぐに虜になりました。新しい曲が弾けるようになることにやりがいを感じ、夢中になって夜遅くまで練習して親に怒られてしまうこともありました。ピアノは今でも継続しており、毎年年2回コンクールに出場しております。
以上のような経験から、企業選びでもやりがいを感じることができる仕事かどうかをポイントにしており、御社の事業内容にはどれも魅力を感じているので、御社でならどの仕事に就いてもやりがいを持って取り組めると考えております。

この質問では、あなたが仕事において何に重点を置いているかを問われています。これは例えば、人間関係、やりがい、処遇など、人によって大きく別れることかと思います。なぜそうなのか、根拠を示して述べることができれば、書いてはいけないことはありません。

むしろ、ここは正直に自分の考えを述べましょう。企業選びのポイントは、入社後のあなたの仕事に対するモチベーションと大きく関わってきます。企業にウケようと偽りの内容を書きそれで採用されたとしても、入社後にミスマッチングを起こす危険があります。しっかりと素直なあなたを披露してください。

⑥「10年後はどのような仕事をしていたいですか」

10年後には、会社を支えるような新たなサービスの開発に携わる仕事をしたいと考えております。理由はとしては、私は新たなビジネスを生み出すことに非常に興味があり、アイデア力には自信があるからです。
飲食店のアルバイトではホールを担当しておりましたが、積極的にお客様とコミュニケーションをとることで、お客様から様々なお声を頂戴することができました。そのご意見を反映させた新メニューを店長に提案したところ、採用して頂き、お客様からもご好評でした。
私は、御社の積極的な新規事業開発の姿勢にとても魅力を感じております。御社の一員として働くことが実現した際には、アルバイトでの経験を生かし、まずは顧客に近い現場での経験を積んでから、将来的には新たな製品やサービスの開発に関わる仕事をしていきたいです。

ここではあなたが将来も見据えて企業を選んでいるかがみられています。企業は新卒に対しては、即戦力よりもポテンシャルや成長力を期待しています。仕事を通じて知見を身につけ、それを会社の発展に還元してくれるようなプロパー社員は会社の宝です。

自分は長い目で見ても戦力になりうる人材であることをここでの回答を通してアピールしましょう。また、よほど興味を持って考えないと、10年後のキャリアを描くというのは中々難しいものです。この回答をスムースに具体的に書くことで、企業への関心度もアピールできます。

将来像についての書き方で悩んでいる人は、こちらの記事を参考にしてみてください。

⑦「最近気になるニュースはなんですか」

私の最近気になるニュースは、燃料電池車と電気自動車を比較した記事が大変興味深かったです。どちらにもメリットデメリットがあり、どちらが競争を制するかはまだまだ予測ができない状況ですが、私は今のところ、電気自動車が優勢なのではないかと考えております。
理由は、電気はすでに世界中でインフラが整っており、充電器などの燃料供給システムには既存の設備も活用することができるため、導入のハードルが低いと考えるからです。ただ、日本国内の場合は東京オリンピックで水素エネルギーが前面に押し出されているため、技術開発の進歩によるコストダウンが期待されますが、それでも世界的にみると、潮流は電気自動車にあると考えております。

ここでは、社会に対してアンテナを張れているかが問われております。社会人となり経済競争の中に入ると、求められる視野の広さは格段に広がります。経済、政治、他業界、海外など、様々な事情が複雑に絡み合う中から、ビジネスチャンスを掴み取る必要があるからです。

したがって、ただニュースを知っているだけではなく、それに対して自分の考えやアイデアを持てているかが重要です。ニュースのジャンルに制約はありませんが、日経新聞などにあるビジネス関連のニュースや、志望している企業の業界に関するニュースについて回答するのが無難でしょう。

ニュースについての質問については、こちらの記事も参考にしてみてください。

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エントリーシートの見本を参考に自分の言葉で質問の回答を考えよう

エントリーシートでよくある3つの質問に対する回答の見本についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。エントリーシートは業種、企業によって違うため一概にこれが見本だとは言い切れませんが、書き方の枠組みだけでも押さえておくと活かせるでしょう。
見本を参考に自分自身の言葉にして置き換えることによって、魅力的なエントリーシートを書き上げることができれば、選考に通過する可能性は高くなるはずです。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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