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基本給や初任給がボーナスに及ぼす影響と職務手当について~男女別・年齢別の平均基本給あり~

基本給とは

会社から支給される月々の給与には様々な項目が記載されています。大きく分けると支給項目(もらえるお金)と控除項目(差し引かれるお金)の2つに分類されます。さらに支給項目は、基本給と諸手当という2つに分類することができます。

では基本給とは一体どのような項目なのでしょうか。基本給とは、毎月変動することがない基本的な賃金を指します。ただし、毎月の給与の内訳が基本給であっても諸手当であっても、毎月給与として貰える金額に差はありません。重要な点は、基本給がボーナスの計算基準になっている企業が多いという点です。

基本給は企業によって違う

基本給と一言でいっても、計算方法は企業によって全く異なります。同じような年齢・能力の社員が別々の企業で働いている場合、それぞれの企業から支給される基本給は全く異なるのです。

多くの企業は、本人の年齢、能力、キャリア、スキル、これまでの貢献度、これからの期待度などをベースとして、企業独自の基本給の計算方法を持っています。この計算方法が企業によって異なるために、基本給にも企業によって差がでるのです。

これは基本給だけではなく、各種手当も同様です。一般的には、残業手当、扶養手当、地域手当、住居手当、通勤手当、資格手当などがありますが、どの手当をどの位支給するかは、企業が好きに決めてよいことになっています。

初任給との違い

基本給と初任給を混同して考えている人は多いですが、これらは全く違うものです。基本給は毎月定められた固定の給料のことを言いますが、初任給は基本給+各種手当を合わせてもらえる給料のことを言います。給料は基本給にプラスして残業代や能力給、インセンティブなどの手当が支給され、それらを総合してもらえるものが初任給になります。初任給は初めてもらえる給料のことですので、人生で一度しかないものです。

アルバイトで最初にもらった給料を初任給という場合もありますが、一般的には社会人として就職して、最初にもらった給料を指して言います。初任給は人生で一度きりのものですが、基本給は今後も続くものですので、基本給を見て給与水準を考えることが大切です。

ボーナスは貰う給与の基本給が重要

新卒者の場合、もらえる給与が多いほうが仕事に対するモチベーションが上がるといえるでしょう。実際に、給与の多い少ないで仕事のモチベーションは左右されるといわれています。もちろんボーナスに関しても非常に仕事のやる気に影響が出るものだといえますし、ボーナス=仕事に対する対価と評価という意味合いもあるため、多ければやはり評価されていると考えてしまいます。

初任給における基本給の設定が少ないとボーナスも少額!

ボーナスというものは、基本的に基本給の金額によってその金額が大きく変わります。給与3ヶ月分のボーナス支給と給与2ヶ月分のボーナス支給の金額がそれほど大差がなくなるということも考えられます。とくに求人の初任給の金額には注意が必要で、初任給における基本給の設定が少ない場合には、ボーナスに関しても少なくなるといえるのです。

ボーナスがない企業もある

企業によってボーナスの取り決めは違いますし、基本給が同じ場合でも、もらえる金額が異なる場合も多いです。志望する企業ごとにボーナスの基準はしっかりと確認しておく必要がありますが、それだけではなく、そもそもボーナスがあるかどうかもチェックしておかなければなりません。会社に勤めていればボーナスは当たり前にもらえると考えている人も多いですが、これは間違いです。

ボーナスは絶対に支払われると決まっているものではありませんし、ボーナスがない企業もありますので就職の際にはチェックしておく必要があります。ボーナスは募集要項では「賞与」と記載されていますので、その有無も確認した上で就職するかどうかを決めるようにしましょう。

基本給と手取りの違いとは

手取りとは、給与の内、実際に手元に残る金額を指します。給与として支給されるものは、大まかには基本給と各種手当の2つです。この2つを合計した金額が当月の給与となります。

当月の給与はそのまま社員の手元に残るわけではなく、所得税、住民税、健康保険料、厚生年金、雇用保険などの税金や社会保険料が天引きされます。当月の給与から天引きした結果、手元に残った金額が手取りになるのです。基本給と手取りとは全く別のものになりますので、注意が必要です。

基本給

では具体的に基本給の内容を見ていきます。基本給とは残業手当などの手当、歩合給などを除いた基本となる賃金です。この基本給は、会社によって異なりますが多くの会社では年々上がっていきます。勤続年数が増えるとそれだけ上がる仕組みです。会社へ入社する際に契約書に記載されていますので確認できます。

給与明細にも基本給の欄がありますが、そこに書かれている金額が基本給として支給されている給与です。多くの人が手取りと混同してしまいますが、基本給の仕組みを知っていると毎年四月は昇給する会社が多いのでどのくらい上がったのか知ることができます。この基本給は役職についたとしても、大きく上昇はしません。

手取り

次に手取りの内容を見ていきます。手取りは実際に手元に入る金額で、支給額というわけではありません。総支給額は何も引かれていない状態です。ここから保険料、年金などが引かれて手取りとなります。手取りは手当が多ければそれだけ増えますので、役職になれば手取りが上がっていくのもここが大きな理由です。

手当の中で比較的得やすいのが残業手当ですが、基本的に付いてくる手当は通勤手当、住宅手当、資格手当などになります。勤める職場によって違いますが、概ねどこの職場でも手当はありますので、採用された会社で給料を貰ったら見てください。給与明細に全て記載してあります。どのような手当がついているのか確認してみましょう。

基本給の平均額

一般労働者における基本給の平均額は、一体どの程度のものなのでしょうか。ここでは、一番新しい平成28年の基本給の平均額を、「年齢別」「男女別」それぞれご紹介します。参考にしてください。

年齢別

まずは、年齢別です。厚生労働省が実施した「平成28年賃金構造基本統計調査」によると、男女ともに50~54歳がもっとも多く、男性は約425,000円で女性は269,000円となりました。初任給に比べると男性が約90,000円、女性が約25,000円の増加しています。リンク先の表2を見ると、年齢を重ねるごとに基本給も増加していることが分かるでしょう。

男女別

平成28年の男女別の平均基本給額も、「平成28年賃金構造基本統計調査」に記載されています。男性が約335,000円、女性が約244,000円で男女合わせると約304,000円となっています。昨年に比べると男性はほとんど変化はありませんが、女性は1.1%増加し過去最高の水準です。そのため、男女間賃金格差も「73」と過去最少の数値になっているのです。

初任給=ボーナスの金額に影響ではない

新卒者がよく勘違いするのが、初任給の金額がそのままボーナスに反映されるというケースです。例えば、求人に記載してある初任給が25万円としてボーナスの支給が3ヶ月分だった場合、25万円×3ヶ月の75万円がボーナス支給されるということです。

しかし実際には初任給における基本給の金額がボーナスの金額を決める基本となりますので、初任給25万円で基本給が12万円の場合は、実際に支払われるボーナスは12万円×3ヶ月の36万円ということになるのです。

初任給が少なくても基本給が多ければボーナスは多くなる

そのためこの場合は、初任給25万円なのにボーナスは36万円と非常に少なくなってしまうことになります。これは求人に記載してある初任給に各種手当てや残業代を含んだ金額が記載されているからで、その場合には求人に「残業代含む」とか「見込み紺額」といった注意書きが記載されています。注意すべきは基本給ということになり、初任給が少なくても基本給が多ければボーナスは多くなるといえるのです。

ボーナスは減額される場合がある

企業ごとに基本給の何パーセントなどボーナスの支給額は決められていますが、それはずっと固定するものではありません。ボーナスはあくまで会社の業績が上がると出るものであり、最初はボーナスが出て喜んでいても、後から減らされてしまう可能性もあります。ボーナスは業績が上がり、頑張ったことへのご褒美ですので、企業の利益が上がらなければボーナスはカットされてしまうことも少なくありません。

ボーナスが一部減額の場合もあれば、丸々カットされる場合もありますし、業績が順調かどうかも確認しておく必要があります。月々の給料については減額されることは少ないですが、ボーナスが減額になることは多いので、固定して必ずもらえると考えないようにしましょう。

基本給の昇給率も重要

ボーナスの金額を決めるのは基本給の金額設定となりますので、基本給が高ければそれだけボーナスの金額も高くなることになります。しかし、この基本給には昇給率と呼ばれる賃金アップの率が設定されているため、この昇給率が低い場合にはボーナスの金額が毎年それほど違いが出ないのです。

ボーナスは基本給・昇給率を確認して就活をおこなうこと

基本的に給与は毎年昇給することで少しずつ増えていきますが、この昇給を決めるのが昇給率と呼ばれるものです。昇給率が高い設定であれば毎年ベースとなる基本給の金額が大きくアップしますので、それによりボーナスの金額も増加することになりますが、昇給率が低い場合や基本的に昇給自体がない場合は、ボーナスの金額は微増か全く増えないことになります。そのため、ボーナスの金額に影響を与える基本給と昇給率をきちんと確認して、就活をおこなう必要があるでしょう。

給与面はしっかり確認しておこう

就活では仕事への適性や、やりがいなどを重視して就職先を決めることが大切ですが、それだけではなく給与面もしっかり確認しておくことが大切です。人によって仕事に求めるものは違いますので、やりがいがあればそれほどお金は必要ないと考える人もいます。しかし給与が高くなくても良いと思って就職しても、会社に慣れてきた頃のモチベーション維持に関わってくることは多く、後々給与の低さが嫌になってしまうことも多いです。

必ずしも高い給与である必要はありませんが、自分が納得できるだけの金額はもらえることが大切です。また給与面だけで就職先を決めてしまうのもよくありませんので、条件と仕事内容、やりがいや自身の適性などバランス良く考えて就職先を決めていきましょう。

職務手当とは

社会人になり給与明細を見ると「職務手当」と書いてあることがあります。この「職務手当」とは、いったいどんな手当なのでしょうか。実際にこの手当を受け取る前に、「職務手当」について理解しておきましょう。

経験によるもの

職務手当は「特別な技術・技能又は資格等を必要とする職務又は会社が必要と認めた職務を遂行する人」に支払われる報酬ですが、具体的には2つのパターンに分かれます。1つ目は、これまでの経験によって支払われるパターンです。このパターンは、ほとんどが転職者に多く、以前の会社で経験したことが次の会社で即戦力として使える力である場合に、「職務手当」として支給されるのです。

能力によるもの

もうひとつが、持っている資格や能力によって支払われるパターンです。このパターンは、これまでの経歴や年齢は問われないので、新卒で会社に入っても受け取れる可能性は十分にあります。自分が志望する会社には、どのような資格が必要なのか事前に調べておきましょう。注意すべき点は、会社に最低限必要な資格では「職務手当」が受けられないことです。+αの資格や能力を、身につけておきましょう。

勤続年数で基本給が上がっていく

基本給は勤めていけば、少しずつ上がっていくものです。では1年でどのくらい上がっていくのか例を見ていきます。中小企業の場合、上昇率は平均1.45%となっており、金額にすると3500円前後です。単純計算で10年勤めれば35000円アップします。勤めていけば見返りは大きいでしょう。

大企業では上昇率が平均2.59%となっており、金額にすると6500円前後です。単純計算で10年勤めれば65000円アップします。大企業ですから、安定して上昇を続けていくでしょう。公務員の場合の上昇率は、民間の景気の動向に左右されると言われています。平均的な昇給金額は20000円~70000円前後です。公務員は安定して昇給していく可能性が一番高いと考えられます。

参考://next.rikunabi.com/journal/20150701_s4/

上昇率は企業によって違う

上記で大まかに見てきましたが、言うまでもありませんが景気によって上昇率は変化します。また、会社の業績によっても左右されてしまうのが基本給です。企業がどの業界に属しているかによっても違ってきます。何よりお伝えしたいことは、毎年一定額上がると決まってはいないということです。

ただし、勤めていけば少しずつ基本給は上がっていくと考えているといいでしょう。下がることはまずありませんので安心してください。また、役職に就くと基本給は見直されることが多いですが、企業によっては見直しをせずに、手当を支給するところもあります。あくまでも役職に上がった場合の話なので、今後勤めていって役職についた際は確認してみましょう。

ボーナスは基本給がベースとなる賞与!昇給率も確認して就活すること

ボーナスは基本給がベースとなる賞与ですので、初任給が高くても基本給が低ければボーナスの金額は期待できないものになります。基本給は、ボーナスだけでなく手当てや残業代がない場合の最低限もらえる賃金ともいえますので、基本給のあまりにも低い企業や昇給がない企業などには注意が必要になるでしょう。

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※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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