履歴書

履歴書の特記事項に書く内容とは?高評価につながる書き方と記入例

履歴書を書くときに重要な「特記事項欄」

就活は採用試験に合格するだけではなく、自分と企業がマッチしているかを知ることが大切です。能力を示し、合格することができても企業の体質や方針とマッチしていなければ仕事を続けるのが苦痛になったり、場合によっては早期に退職してしまうこともあります。早期退職は就活生、企業ともに避けるべきことであり、能力が高くてもマッチしていなければ採用しないという企業も多いです。

企業とマッチしているかどうかを知るためには自分の本質を知ってもらわなければなりません。自分の本質を知ってもらうためには情報が必要で、選考においてそのベースとなるのが履歴書です。選考は書類選考から始まりますし、面接でも履歴書を見ながら進めることも多く、履歴書にはしっかりと自分の情報を記載し、空白を作らないことが重要になります。

履歴書の項目は必ず埋める

就活を進めていくため、自分のことをより理解してもらうためには履歴書は必要不可欠のものです。履歴書の出来次第によって就活が上手くいくかいかないかが決まると言っても過言ではありませんので、慎重に、そして丁寧に書き進めていくことが大切になります。履歴書の項目として主なものは氏名や住所、学歴、志望動機、自己PR、資格などでありそれらについては問題なく書き進める人も多いです。

しかし履歴書の最後の項目の特記事項については何を書いていいか分からないという人は多く、ここを空白のまま企業に提出してしまう人もいます。項目に限らず、履歴書に空白はNGですので、特記事項も必ず埋めてから提出しなければなりません。空白は視覚的に志望度の低さを表してしまうので、空白があるというだけで大きなマイナスポイントになってしまいます。内容の良し悪しはひとまず置き、まずは全て埋めることが大切です。

特記事項・本人希望記入欄の書き方と記入例5つ

履歴書はとにかく埋めること大切ですが、埋めてしまえばその内容についても精査しなければなりません。そもそも特記事項とは、企業に特別に伝えておかなければならないことを記入する欄であって、場合によっては非常に大切な項目になります。

きちんと埋められていればそれでいいというわけではもちろんなく、その内容や書き方によっては企業に失礼に当たってしまったり、マイナスの評価を与えてしまう可能性もあるでしょう。特記事項は基本的には業務連絡のような扱いになりますが、書き方や内容によってはプラスの評価になり得る場合もあります。

履歴書の項目には一つとして無駄なものはありません。特記事項の書き方も学び、完璧な履歴書を仕上げましょう。また履歴書によっては特記事項が本人希望記入欄となっている場合もありますが、基本的には同じ意味になります。

①特記事項が特にない場合

・貴社規定に準じます
・特になし

特記事項や本人希望記入欄は企業に特別に伝えておきたいことを記す項目ですので、特別に伝えておくべきことがないということもよくあります。特記事項に記すべき内容が何もない場合は空白にするのではなく、貴社規定に準じます、あるいは特になしと記入して提出する必要があります。前述したように履歴書の空白はどの項目であっても絶対にNGなので何もない場合でも何かしら記入はしておかなくてはなりません。

貴社規定に準じますというのは企業の決められた通りに動くということであり、採用に当たって職種や勤務地が当初のものと変更になっても問題ないという意思を表明したものです。特になしでも構いませんが、特別に希望などがないのであれば貴社規定に準じますを使用した方が無難であると言えます。

②転居をする予定がある場合

◯月◯日に転居予定
転居後の住所:〒000-0000 東京都〇〇区〇〇 〇〇マンション201

履歴書で住所を記載しますが、これは現住所です。転居の予定があったとしても応募した段階での住所を記載しなくてはなりません。履歴書に住所を記載するのは現住所から勤務地についての配慮があったり、何かトラブルがあった際に必要となるもので、氏名などと同様に就職する際には必須の情報です。
 
しかし応募当初は書かれた住所であっても、その後転居してしまえばその情報は誤りになってしまいますので、新しい住所を企業に伝えなければなりません。転居予定がある場合はその予定を、特記事項に記入する必要があります。記入する事項は何月何日に転居予定なのか、そして転居先の住所などです。

③取得中の資格がある場合

〇〇1級の取得に向けて勉強中
〇〇試験合格に向けて勉強中

履歴書には資格などを記す欄がありますが、そこで記入できるのは当然取得している資格になります。しかし資格は取得はできていないものの、取得に向けて勉強をしているのであればそれをアピールしないのは非常に勿体ないです。そこで活用できるのが特記事項になります。特記事項では勉強中の資格についても記入し、その努力をアピールすることができます。もちろん資格をきちんと持っているわけではありませんので、大きく評価されることはありません。

しかし勉強する姿勢を認められたり、特記事項がきっかけで興味を持ってもらったり、面接でも話が広がる可能性もあります。就活では小さな積み重ねが大切ですので少しのスペースでも無駄にすることはできません。勉強中の場合でも嘘は絶対にNGですが、本当に勉強しているなら少しでもアピールに繋げるために必ず記載するようにしましょう。

④持病を抱えている場合

現在〇〇病を患っているため定期的な通院が必要だが、残業には柔軟に対応可能。
通院中の病院:東京〇〇病院

持病を抱えている場合には特記事項にその旨を記載しておく必要があります。どのような病気で、どの程度の病状なのか、仕事にはどのような影響があるのかを記しておく必要があるのです。持病が非常に軽度なものであったとしても就職してから急激に進行して仕事に影響する可能性もあります。

場合によってはそのまま救急車で搬送しなければならないということもあるので、通院中の病院についても記してください。持病があることで採用に不利になるかもしれないと隠そうとする人もいますが、病気は何が起こるか分かりません。仕事に影響したり、周囲の人に迷惑をかけるだけではなく、自分の命が危険に晒される可能性もあります。持病は必ず伝え、企業の理解を得た上で働くということが大切です。

⑤配属先に希望がある場合

職種:営業を希望致します。

就活では企業にエントリーし、選考に進みますが同じ企業でも複数の職種に応募できる場合もあります。その場合は自分が働きたい職種で応募しなければなりませんが、企業によっては総合職とひとまとめにされていたり、就職後に研修などを経て配属先が決定する場合もあるでしょう。配属先は企業が適性などを考えて決定しますが、就活生からも希望を伝えることができます。

希望が必ずしも叶えられるとは限りませんが、参考にされる場合はありますので、書いておくに越したことはありません。配属先の決定だけではなく、面接時にもなぜその職種を希望するのかなどを掘り下げられる可能性もありますので、自分に興味を持ってもらうという意味でも配属先の希望は必ず記しておくようにしましょう。

履歴書の作成方法を見直そう

履歴書を作成するのが初めてという就活生は多く、どのような点に気を付ければいいのか把握できていない人も多いのではないでしょうか。履歴書には細かいルールや書き方が存在するため、きちんと守られているか作成前後にチェックすることが大切です。

そこでぜひ活用したいのが「履歴書作成マニュアル」です。無料でダウンロードできるので、履歴書の書き方に悩んでいる就活生におすすめです。実際に履歴書を作成する際のお手本としても、持っておいて損はありません。

就活では自分の情報を伝えることが大切

就活では自分のことを企業にどれだけ知ってもらえるかが鍵になります。自分のことを知ってもらい、正しく判断してもらうためには一つでも多くの情報を伝えなければなりません。しかし履歴書には文字数などの制限が、そして面接では時間の制限があります。限られた書類の枠、限られた面接の時間の中で自分の情報を企業に伝える必要があるので、情報はコンパクトに、かつ一つも漏らすことなく完璧に伝えなければなりません。

自分のことが伝わらなければ企業から評価してもらうこともできずに不採用となってしまいます。仮にその企業に就職できるだけの能力、適性があったとしてもそれを正しく伝えることができなければ不採用は変わりません。情報の伝え漏れがあると後悔に繋がる可能性が高いので伝えるべきことはしっかりとまとめ、少しの余白も無駄にしないようにしましょう。

履歴書の特記事項はアピール欄としても使える

特記事項に書くような「伝えておかなければならないこと」がなかった場合、先の見出しでは「貴社規定に準じます」などと書くべきだということをお伝えしました。しかし、ここは積極的なアピールの場としても使うことが実はできるのです。

本気で臨むのであれば、このような小さなスペースも有効活用するようにしましょう。ここでは、履歴書の特記事項をアピールとして使う際に、書いておいたら良いものを2つご紹介していきます。

取得予定資格など他の欄に書けない事柄をアピール

特記事項をアピール欄として使う際に書いておくべきことの1つ目が、「ほかの欄に書けない事柄」です。例えば「取得予定資格」や「試験の結果待ちの資格」など、まだ形としては残っていないものの、行動していることは伝えておきたいものなどが挙げられるでしょう。

特に書類選考の場合、履歴書やエントリーシートに書かれている情報のみでしか合否を判断することができません。そのため、伝えておきたい情報は漏れなく伝えておく必要があります。それらの大小については問われませんので、少しでも採用担当者に伝えておきたいと思うのであれば記入しておきましょう。

ただし、志望業界にまったく関係のない事柄なのであれば、あえてこの場を使う必要はないとも言えます。書く際には、「本当に伝えるべきなのか」ということも精査しておいたほうが良いでしょう。

他の欄で書いた事柄の詳細を記載

特記事項をアピール欄として使う際に書いておくべきことの2つ目が、「ほかの欄で書いた事柄の詳細」です。履歴書の各項目はスペースが限られているため、情報の取捨選択が必要になりますが、どうしても書いておきたいという場合には、この欄も活用していきましょう。

これについても、書類選考では書類上に書かれていることでしか、採用担当者は判断しません。無事に面接に進むことができたのであれば、話の中に組み込むことができるでしょうが、その前の段階では、各項目の内容の良し悪しで甲乙が付いてしまうのです。

そのようなことが起こりうることから、どうしても補足的内容を差し込んでおきたいのであれば、特記事項を使うようにしましょう。ただし、この欄もスペースは限られていますので、情報は簡潔に記すようにしてください。

ボランティア活動の経験なども記載できる

学生時代は特にボランティア活動に専念していたという人もいるのではないでしょうか。しかし、履歴書でアピールしたくても、ボランティア活動を経歴に書くわけにもいかず、どうしたらいいかわからないという人は必見です。ボランティア活動も特記事項に書くことができます。特記事項に書くくらいだから何か大きな経験をしたのではないかと思われ、面接で触れてくれることもあるでしょう。

せっかく経験した自分の強みとして、アピールできるものはするようにしましょう。しかし、アピールの仕方によっては、特記事項に書くためにボランティアをしたのではないかなどと思われたり、面接で特記事項に書いたことを聞かれるといったことが頭に入っておらず、書くことが逆効果になることもあるので、書いたことはしっかり頭に入れておくようにしてください。

企業側への質問を特記事項に記載するのもおすすめ

選考の際、企業側に込み入った質問などをしたいという就活生も多いのではないでしょうか。そのなかには鋭い質問など、企業側からしても即答することが難しいような問いを投げかけたいという方もいることでしょう。そのような場合には、特記事項を使うと便利です。

特記事項などに事前に自分の質問を記しておけば、面接などのより上の選考に進めた際に、それに対する答えを担当者が返してくれるでしょう。知りたいことを確実に知りたいという場合には、このような特記事項の使い方も非常に有意義なものです。

ただし、これをした場合には、企業が当たり障りのない答えを考えてくる猶予を与えるということにもなってくるでしょう。事前に質問をすることのメリット・デメリットを把握したうえで、どちらにするかを考えるようにしてください。

記載する時の3つの注意点

特記事項や本人希望記入欄は転居予定や持病について、業務上での必要事項を記すこともあれば、資格取得に向けて勉強中であったり、希望する職種についてアピールできたり、比較的自由度の高い項目です。伝えるべきことが何もない場合はその旨を記してもマイナスの評価となることはありませんし、書き方によってはプラスの評価を与えることもできる、非常に便利な項目であるとも言えます。

自由度が高く、自分の希望を伝えるなど様々なことが可能な特記事項ですが、使い方を誤れば当然マイナスの評価になる可能性もあるかもしれません。特記事項を記載する際には注意点がありますので、それをしっかりと守り、少なくともマイナスの評価を与えることは避けるようにしましょう。

注意点①希望が多いと印象は良くない

特記事項は希望する職種などについても記載することができ、それが配属先の決定や面接官の興味を惹く可能性はありますが、だからといって希望が多いのは印象が良くありません。新卒には将来性が無限にあるので、その時点で働く条件が多いのは視野が狭い印象を与えてしまう可能性があります。

最初から希望する条件で働けないとしても、そこで培った経験が役に立つこともありますし、企業に考えがあり、あえて希望通りではない職種を経験させるということもあるでしょう。社会人経験のない新卒の学生からの希望が多いとそれだけで印象が悪くなる可能性があります。基本的には希望を出すのは控え、どうしても伝えておきたい場合は希望職種だけを伝えるなどに抑えておきましょう。

注意点②給与や休日に関する希望はNG

特記事項では各種の希望を企業に伝えることができますが、「働く」ために応募しているので、意欲が低い印象を与える休日の希望はNGです。職種によっては休日がまばらだったり、シフト制の場合は土日に休めないということもあります。土日に休みたいなどの休日の希望があったとしても、それを記載するのはぐっとこらえましょう。まずは目の前の試験に集中し、志望度が高いことを伝えるのが先決です。

まずは働くために内定を勝ち取り、実際に働いてから休日の交渉をするようにしましょう。また休日と同様に給与に関しても希望を出すのはNGです。新卒は即戦力ではなく、ポテンシャル採用なので給与額を自ら指定する行為は控えるようにしてください。

注意点③長文は避け簡潔にまとめる

特記事項に書く文章は、簡潔にまとめるのが鉄則です。あまり長々とした文章を書かないように心がけてください。究極的にいえば、「キーワードの提示」や「箇条書き」くらいのシンプルなものでも問題はないでしょう。

特記事項は副次的なものなので、本文に比べるとじっくり読まれることはありません。むしろ、長すぎてしまうと、読み手が疲れてしまいます。そのため、さっと見ただけでも判断できる程度のものに留めておいたほうが良いのです。

それを実現するためには、情報の取捨選択や適切なキーワードの選定などの難しいテクニックが求められることになります。読み手の立場になって考えてみて、どれくらいの文章にすべきなのかを慎重に見ていくようにしてください。

履歴書の特記事項は自己PRにうまく活用しよう

履歴書は記入する事項が多く内容についてもしっかりと考え、場合によっては何度も書き直さなければなりません。一枚を書き終える頃にはへとへとで、集中力が切れてしまっていることも多いです。しかし履歴書は最後の特記事項までしっかりと注意を払って記入しなければなりません。空白は絶対にNGですし、書き方を間違えればマイナスの評価を与えてしまう可能性もあります。

それまでが完璧でも最後でミスをすればそれが致命的となってしまうこともありますので、最後まで絶対に気を抜かないようにしましょう。とはいえ特記事項はそれほど難しい項目ではありません。必ず伝えなければならないことを記入し、なければ特になしで構いません。最後の項目は謙虚に締めくくるということを意識し、選考でもその気持ちを忘れないようにして就活に取り組んでいきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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