業界研究

【 スタートアップ企業とは】就職するメリットと大手との違い

意外と知らないスタートアップ企業

就職活動中にスタートアップ企業という会社を見かけることがあるかと思います。会社の仕事内容に興味はあるものの、スタートアップ企業がどういう会社なのか分からないため、応募をためらうことはあるのではないでしょうか。実はスタートアップ企業は業務において大きな裁量を与えてもらえるため、成長スピードが速く入社直後から実務経験が積めるといったメリットがあります。

そのためスタートアップ企業についてよく分からないからといって、応募をしないというのは非常にもったいないです。まずはスタートアップ企業の特徴やメリットについてしっかりと理解をしましょう。

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スタートアップ企業とは

まずスタートアップ企業とは特定の企業形態を指すものではありません。明確な基準があるわけではないのですが、おおよそスタートアップ企業かどうかを判断するための判断基準があります。それは起業をしてからだいたいが2年から3年以内の企業という設立年数であるという点と、業種がIT関連の企業だという点が挙げられます。それでは各項目について詳細を確認してみましょう。

起業してから2〜3年以内の企業

スタートアップ企業は言葉の通り、設立して間もない企業のことを指します。具体的には設立から2年から3年以内の企業です。スタートアップ企業は、会社ができたばかりでサービスを世に広めていこうとしている段階なので、新規の顧客を獲得するために営業活動をしたり、他社にサービス連携の依頼をしていく必要があります。

また、そもそも他社とのつながりや取引実績が少ないため、新たなつながりも作りにいかなければなりません。本記事では設立年数をもとにスタートアップと判断する考え方をお伝えしていますが、企業の規模を元にスタートアップと判断する考え方もあります。

IT業界で使用されている言葉

スタートアップ企業という言葉は、元々は海外で頻繁に使用されていた言葉ですが、今では国内のIT業界においてもメジャーな言葉になっています。もともとスタートアップという言葉は、起業が頻繁に行われているアメリカ合衆国のシリコンバレーという都市で、開業して2年から3年の企業のことをスタートアップ企業と呼んでいたところから由来します。

シリコンバレーはIT関連の企業が数多く存在していて、そのためスタートアップ企業はIT関連の企業だという印象を持たれることが多いです。まだまだ日本では浸透していない言葉ですが、近年の日本ではIT関連で起業をする人が多く、その影響でスタートアップ企業はIT業界でもメジャーな言葉になりました。

スタートアップの特徴

スタートアップ企業で実際に働く場合、どのような環境で、どんな経験ができるのかを確認してみましょう。大きな特徴として社員数が少ない点が挙げられます。さらにスタートアップ企業で働くことによって、裁量の大きな仕事ができる、実務経験が積める、圧倒的なスピードで成長ができるといったメリットを得られやすいといえます。それではなぜ、これらのメリットが得られるのか各項目ごとに詳細を確認してみてましょう。

人数が少ない

主な特徴の1つとして、設立から間もない企業なので、社員数が平均1~10人程度と少ないということが挙げられます。同期も少ないことが予想されるので、仕事に関しての相談相手は大手企業に比べて少なくなってしまうでしょう。とはいえ社員数が少ないからこそ、いつも同じ先輩に相談できる魅力があります。

そのためには社内の人間関係が潤滑でなければなりませんが、積極的なコミュニケーションを取れば問題ないでしょう。また大手企業と比べて同期が少ないため、辛い気持ちを共有する仲間がいないことが考えられます。しかし同期がいないからこそ、先輩からのフォローアップを多く受けることができます。

裁量が大きい

ほとんどの場合は業務マニュアルがなく、自分で仕事の流れを模索していかなければなりません。スタートアップ企業では、若手のころから裁量の大きい仕事を与えてもらえることが多いです。というのも、1から会社の制度やワークフローなどを作り上げていってる段階で、大変なことではありますが会社の立ち上げに関わることは、やりがいや充実感を感じられます。

また裁量の大きな仕事を積み重ねることによって、若手のころから決断力が養われるというメリットもあります。これらの経験をしていきたいと思う人は、スタートアップ企業にエントリーをしてみると良いでしょう。とりわけ将来的に事業を興したい人であれば、経営者を間近で見られるため特におすすめといえます。

実務経験が詰める

スタートアップ企業では、全ての業務を自分でこなしていき裁量も大きいので、実務経験を大手企業より詰むことができます。社員数が少ないため1人あたりの仕事量は多くなりますが、1つの案件に対して全体的に関わることができるでしょう。

そのため自分がやってきた仕事だと職務経歴として言えるので、実績が作りやすいと言えます。さらに仕事の案件に対してさまざまな種類の業務に関わることができるため、将来的にキャリアアップを考える際に、柔軟に対応することができるのもメリットです。

大手企業と比べて働く際の仕事に対する責任は大きくなりますが、だからこそ自分がこの仕事を動かしているというやりがいを感じられます。これができるのはスタートアップ企業で働くからこそだと言えるでしょう。

圧倒的なスピードで成長できる

スタートアップ企業では、業務量が多いことが想定され、マニュアルがない分、自力で仕事をこなしていかなければなりません。自分で課題解決していくことを積み重ねられるので、圧倒的なスピードで成長をすることができます。業務内容が多岐に渡るため、業務ごとに解決策を模索していく必要あるでしょう。そのため業務を進めている中で、より多くのスキルを身につけることができるはずです。

また今まで経験したことのない業務にも挑戦していくことの繰り返しなので、柔軟性も養うことができます。スタートアップ企業では研修期間がほぼないので、いきなり実務に取り掛かることがほとんどです。入社をしてからいきなり大きなプロジェクトに関わることがあるので、大手企業よりも成長を感じられやすいと言えるでしょう。

スタートアップ企業に求められる人材

スタートアップ企業は、新しく始まったばかりので歴史も浅く、大手企業や老舗企業とは異なる点も多くなっています。仕事の内容も、事業を展開している途中だったり、顧客を確保している段階だったりすることも考えられます。

そのため、大手企業とは求められる人材も異なるでしょう。スタートアップ企業に合った人材を把握しておくことで、選考試験でも自分の強みや特技をアピールすることができます。スタートアップ企業で求められる人材とは、どのような特徴を持っている人なのか解説していきますので、事前にしっかりと確認しておきましょう。

柔軟性とチャレンジ精神を持っている

スタートアップ企業は、新しい事業を展開している最中でもあります。常に今までとは違う挑戦をしていくことが求められます。そのため、初めて体験することでも躊躇せずに積極的に取り組んでいく柔軟性とチャレンジ精神が必要です。

慎重な性格で「石橋を叩いて渡る」タイプの人には向いていません。やったことはないけど挑戦していく、成功する確率は低いかもしれないけどまずやってみるという前向きな姿勢を持つ人が求められます。

前例がないことは途中で困難な場面に遭遇する場合も多いでしょう。そんな時にも柔軟な対応で、試行錯誤しながら進めていく力も大切です。また、自分の得意分野や専門だけでなく、幅広い対応力がある人が必要とされています。

基本の能力を持っている

新しいビジネスを展開しているスタートアップ企業は、これまでに同じ職種を経験したり、仕事をしてくのに必要なスキルを持っている人は、なかなか見つかりません。そのため、特定の仕事に必要な専門的な知識や能力よりも、基本的な能力が必要となります。

基本ができる人は、業務上で色々な場面にも対応できると考えられます。仕事をしていく上で、専門的なスキルが必要となっても、その時に自分で何をすれば良いのか判断して、進めていけるはずです。

仕事の課題を明確にとらえてどのようにするべきか分かる、コミュケーション能力が高く周りの人と協力しながら進めていける、などどんな仕事をするにも必要になる力が備わっている人が求められます。

いろいろなタイプの人と協力して現場を動かせる

スタートアップ企業には、これまでの学歴や職歴がさまざまな人材が働いています。その中で欠かせないのが、いろいろなタイプの人と協力しながら仕事を進めていく力です。

学生時代は自分の気の合う友達と一緒にいることがほとんどだと思います。しかし、企業で仕事をしてくためには、自分とは全く違うタイプや考え方を持つ人とも、うまくやっていく必要があります。反対の意見を持った人でも、お互いに認め合い、一緒に目的に向かって力を合わせていかなければなりません。

特に規模の小さい企業では、従業員全員でゴールに向かい現場を盛り上げていくことも大切です。立場に関係なく、誰かが困っていたら手を差し伸べて助けることも必要になります。

大手との違い

スタートアップ企業を大手企業と比べたときに違いが見られる点として、教育制度が整っていないということが挙げられます。設立してすぐに新卒で入ってくる社員も少ないため、教育は業務を進めながら行うということがほとんでしょう。その他に挙げられる違いとして、同期が少ないか、ゼロという点があります。

同期が少ないため悩みを相談するのは、先輩社員にするということが多くなります。これらの特徴は大手企業と比べて顕著に違ってくる点ではありますが、それがメリットに繋がる点でもあるでしょう。実際にどんなメリットを得られるのか、それぞれの項目の詳細をご紹介していきます。

教育制度が整っていない

スタートアップ企業は、新人の教育制度が整っていないので、丁寧に1から教えてもらう可能性は低いです。入社してから決まった研修はなく、いきなり業務に取り掛かることが多いでしょう。業務内容は口頭で伝えられることが多く、わからないところはその都度、確認していくことになります。スタートアップ企業は忙しい場合が多いので、どこかで時間を作って先輩に確認を取ることや、自ら理解をするまで振り返ることが大切です。ビジネスマナーといった社会人として知っておくべきことも、仕事以外の時間で身につけていくことになるでしょう。

さらに人数が少ない会社だからこそ、ひとりひとりの影響力も強くなります。自ら会社に足りないことを学んで、社内で共有していくことも必要です。仕事に慣れてきたら、後に入ってくる後輩のために教育制度を整えていく場合もあります。

同期が少ないかゼロ

スタートアップ企業は、大手とは比にならないほど同期が少ないので、仕事の相談相手が少ないのも特徴です。とはいえ同期が少ないからこそ、同期との関係が濃くなるともいえます。いいライバル関係になることができ、お互いにモチベーションを高めあったり、わからないことを教えあったりすることで絆が深まっていきます。

大手企業の同期が多いということは楽しいことかもしれませんが、人数が多い分ひとりひとりと向き合う時間が少なくなります。より多くの時間をかけて仲間ひとりひとりと向き合うことができるのは、スタートアップ企業の方だと言えるでしょう。

また同期がまったくいない場合でも、先輩が身近にいるので気軽に相談をすることができます。先輩に相談をするのは不安かもしれませんが、先輩が面倒を見るのも自分1人だからこそ、親身になって相談を聞いてくれるので安心してください。

将来性は保証できない

スタートアップ企業で働くということは、誰もが解決できなかった問題を解決するための挑戦です。事業が成功するかどうか分からないので、将来は保証できません。そのため日頃から緊張感をもって、自分たちがそのビジネスモデルを成功に持っていくという気持ちが大切になります。もし成功にもっていくことができたとすれば、会社の仲間と計り知れない喜びを分かち合うことができるでしょう。

スタートアップ企業より大手企業に就職することの方が、将来的に安定していると思う方がいるかもしれません。とはいえスタートアップ企業の方が成長スピードが早く、様々なスキルを身につけることができます。考え方によってはスタートアップ企業に入社して経験を積むほうが、将来的に役立つことに繋がるともいえるので、一概に大手企業へ入社するのが良いとは言えないでしょう。

ベンチャー企業との違い

スタートアップ企業かベンチャー企業かを判断する基準に、規模感が挙げられます。設立して間もないスタートアップ企業の方が、ベンチャー企業よりも圧倒的に規模感が小さく、スタートアップは社長自らが現場で仕事をしていて、社員もマルチに活躍しています。そのため社長が現場のことを分かってくれていることが多く、現場の声も通りやすい環境になっています。

圧倒的に社員数が少ないからこそ、社員同士で情報共有をすることや自らが課題に対して改善するべきところを伝えていかなくてはなりません。何かに困った時は身近な先輩に意見を聞くことができ、課題に対してスムーズに問題解決が行われるので、スピード感を持って仕事をできるのが魅力だといえます。

スタートアップ企業とは起業して間もない会社

就職先に成長ができる環境を求めるのならば、スタートアップ企業にエントリーをしてみましょう。スタートアップ企業は上記のように、設立して間もなく社員数も少ないという特徴があります。だからこそ裁量が大きな仕事をすることができ、先輩からアドバイスをもらいやすいです。そのため驚くほど速いスピードでスキルアップをすることが可能です。

さらに誰もやったことがないビジネスモデルを世の中に広めるという、オンリーワンな経験ができるのもスタートアップ企業ならではの魅力になります。仕事もビジネスの根幹となる部分に関われることが多いので、自分の行動が世の中に影響を与えるというおもしろさを感じることができます。

誰よりもはやくスキルアップをしたい人や、誰もやったことがないことに挑戦をしたい人はスタートアップ企業はおすすめです。安定していそうだから大手企業だけを受ける、有名な名前だから有名企業だけを受けるという考えは、非常にもったいない考えだといえます。もし気になる企業がスタートアップで悩んでいる場合は、ぜひチャレンジしてみてみましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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