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【インフラ業界の企業研究ガイド究極版】各地域の一覧から待遇〜志望動機まで攻略法を解説

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一口にインフラ業界と言ってもその業態は様々です。インフラといえばまず何を思い浮かべるでしょうか。インフラ=公共交通機関というイメージの人も多いようですが、もちろんそれだけではありません。電力やガスなどのエネルギー会社、海輸や空輸、運送などの運輸会社。そして鉄道などの交通機関など、インフラは人々の生活すべてに関係し、そしてサポートしていくものです。
だからこそ不安定な景気の中でも安定して職を得ることができるのです。インフラ業界の中で人気の企業はどんなものなのかをエネルギー、交通、運輸の3つのカテゴリーに分けて紹介していきます。どれも一度は聞いたことのある企業ばかりかもしれません。早速見ていきましょう。

インフラ業界①エネルギー編

関西電力1951年設立で、原子力、火力発電などを利用した大規模な電力会社です。また電力の供給だけではなく幅広い事業を展開しているのが特徴です。大阪ガス1897年設立の一般ガス事業者で、ガスの製造・販売だけでなく電力事業も展開しています。東北電力は1955年設立の電力会社で、東北を中心に営業しています。
寒い地域のため夏場よりも冬場の消費電力が多いこともあり、地域に合わせた電力の供給をしています。JXTGエネルギーは1888年設立のエネルギー会社で主に石油などの燃料を販売しています。ENEOSやESSOでも有名です。東京ガスは1885年創立の一般ガス事業者です。国内最大手でガス会社といえば一番人気の高い企業でしょう。

インフラ業界②交通編

JR東日本は1987年に設立の企業で、鉄道だけでなく、広告業、不動産業など幅広い範囲で活躍している企業です。全日本空輸(ANA)は1952年設立で、航空事業や旅行事業を行っています。航空事業は国内で最大規模です阪急電鉄は1907年設立で、鉄道事業だけでなく宝塚歌劇を有していることでも有名です。JRと同じように不動産事業も展開しています。東京地下鉄は1941年設立の鉄道会社で、東京周辺の鉄道事業を展開しており、地下鉄は東京メトロという愛称で呼ばれています。
他の鉄道事業者と同じように不動産事業も展開しています。東日本高速道路は2005年設立の比較的新しい会社で、NEXCO東日本という愛称で呼ばれており、その名の通り東日本地域の高速道路を管理、運営している会社です。

インフラ業界③運輸編

日本郵船は1885年設立の船会社ですが、現在では海輸だけでなく陸輸や空輸にも力を入れており、国内では大きなシェアを誇っています。川崎汽船は1919年設立の海運会社です。大規模なコンテナ船事業を展開しており、日本でも3位規模の海運会社です。ヤマト運輸は1919年に設立された運送会社で、クロネコヤマトの宅急便でも有名な会社です。
全国に事業所を持つ規模の大きな運送会社で、近鉄エクスプレスは1970年設立の総合物流企業で海外への物流に強いグローバルな会社です。郵船ロジスティクスは1955年設立の物流会社で、国内の他、海外にも事業所を持っています。運輸の中では新しい企業ですが、まだまだ成長の可能性を秘めた企業であるといえるでしょう。

インフラ業界の魅力とは?

インフラ業界の魅力とは一体何でしょうか。生活に不可欠なものであるため仕事がなくならないという点で公務員に次いで安定した職業であるとか、首都圏だけでなく地方など全国にわたって働くことができるというメリットはあります。しかし生活に直結している分、責任が重大だったり大変な仕事であることは事実です。ただ安定しているというだけではそれほどまでに応募者が増えることはありません。実はインフラ業界にはまだまだ隠された魅力があります。充分なメリットがあるからこそ、インフラ業界への応募者も多く、その分就職のハードルも高くなっているといえます。
しかしその魅力を知ってそれでも挑戦しようと考える人が多いのもまた事実です。魅力だけを知り、良さそうだなと思うだけではなく、しっかりとその現実を知りいいところも大変なところも含めて知っておけば今後の選考でも役に立つかもしれません。

①福利厚生が充実しているケースが多い

インフラ業界の企業はその規模も大きく、福利厚生が充実しているケースが多いです。社会保険の完備は当然として、活動場所が全国に広がっているため転勤が多いこともあり住宅手当が手厚い場合も多いです。社員寮があったり、住居を会社で斡旋してくれて格安の家賃で住むことができるなど様々な特典があります。また単身世帯はもちろん家族世帯での住居についても住宅ローンの保障が充実しているなど、会社が面倒を見てくれるというケースも多いです。ライフスタイルに合わせた住宅の保障がされているので、住む場所に困ることはないでしょう。
その他特権として、勤める企業によっては交通機関の割引があったり、提携の商業施設の割引やその他サービスの割引など生活面でお得なことが多いです。大抵の場合その企業の社員だけでなく、家族もその恩恵を受けることができるので、家族世帯の社員は他企業に比べるとかなり優遇されているようです。

 ②企業にもよるが、働きやすい環境であることが多い

通常企業は同業他社や新規参入のライバルたちとの競争に常にさらされています。そのためピリピリとした空気が漂ったり、社内の雰囲気がギスギスするということがよくあります。しかしインフラ業界の場合、新規参入のハードルが高いことから、既存の企業との競争のみに限られるので競争が少なく、場合によってはひとつの企業でほぼ独占状態という業界もあります。どこで働くにしても大変な仕事であることは間違いありませんが、余計な競争がない分、穏やかな環境で働くことができるといえます。事業自体も生活に直結しているため仕事がなくなり倒産するというリスクが低いことも、働きやすさへと繋がっているかもしれません。
競争が少ないからといって業務の改善がないわけではありませんが、他社との関係に焦って無理な経営戦略を強いられたりするようなことはありません。生活に直結しているので、事業のクオリティを落とすこともできず、無理な人件費の削減などもなく、少人数で激務をこなさなければならないというシチュエーションも少ないでしょう。

③知名度が高いため両親・親戚への説得性が高い

インフラ業界は知名度も高く、企業の名前を伝えれば知らないことはほとんどないででしょう。どんな仕事をするのかは個人の自由ですが、会社の名前も知らない、何をやっているのか分からない会社に勤めるとなれば両親や親戚は心配するでしょうし、就職を反対される場合もあるかもしれません。その点インフラ業界の企業であれば、有名企業であることはもちろん、企業の名前から事業内容も分かりますし、生活を支える仕事ということで周囲へのイメージも良く、両親や親戚が心配することもないでしょう。
どの会社に就職するのかは自分の意志ですし自由ではありますが、自分も周囲もきちんと納得した上での就職するのがベストなので、その点においてインフラ業界はかなり有利だと言えます。有名な企業に就職するとなれば両親や親戚は鼻高々でしょうし、就職するだけでもいい親孝行になるかもしれません。

福利厚生が充実している企業の具体例を紹介

インフラ業界全体として福利厚生が充実していることを紹介しましたが、次に福利厚生が充実している具体的な企業の例を紹介していきたいと思います。福利厚生のメリットだけで企業を決めてしまうのはよくありませんが、業界が絞られていてどちらの企業にしようか迷ったときの決め手になるかもしれません。仕事を選ぶことは生活を選ぶことですので、それらを決め手にするのは何ら間違ってはいません。
次に紹介する企業だけが優良であるというわけではありません。他にも素晴らしい企業はたくさんありますし、福利厚生の面でも優れた企業はたくさんありますので、あくまで参考という程度に留めて置き、選択肢を狭めないようにしましょう。

JR東日本

JR東日本は福利厚生が手厚いことで有名です。住宅の各種手当として、社員寮や社宅があるだけではなく、「住宅援助金制度」や「住宅ローン支援」などでマイホームの建設に対しても手当を受けることができます。他にも提携のホテルを格安で利用することができたり、提携のフィットネスジムについてもメンバー料金で利用できるなどの割引があります。
仕事の面でのスキルアップのためのスクールも開設されており、指定されたものであれば資格取得にかかる費用を会社が一部負担してくれる制度もあります。また社員の健康面の補助として契約医療機関での人間ドックを実施したり、会社で診療所を有しているなど生活全てについてのサポートが充実しています。

関西電力

関西電力でも住宅に関しての福利厚生が充実しており、JR東日本と同じように、社員寮や社宅が準備されていることはもちろん、「住宅貸付金制度」や「住宅相談」などの制度によりマイホームの建設も支援しています。また提携ホテル、フィットネスクラブの割引に加え、人間ドックや資格取得の講座についても補助を受けることができます。関西電力特有の福利厚生としてベビーシッターや訪問介護などのサービスを受けることも可能です。
それぞれの家庭の環境や子供の成長などに合わせてサービスを選択することができるので家族世帯には嬉しい制度になっています。子育て支援が充実しているので女性も働きやすい環境であるといえます。

商船三井

商船三井では上記2つの企業と同じように社宅、独身寮を完備していますし、持ち家取得促進の整備も充実しています。特徴的な点としてはフレックスタイム制度を導入していて、コアタイムである10時~15時30分の勤務の条件さえ満たしていれば自由に労働時間を変形し働くことができます。それぞれのライフスタイルに合わせた働き方ができるのは大きな魅力でしょう。医務室では平日であれば産業医が常駐していて簡単な診療が可能になっています。
社員食堂がかなり充実していて、安価でバランスのよい食事がとれることに加え、夜間はアルコールや居酒屋メニューも提供していますので、社員同士で親睦を深めるのに利用されるようです。仕事だけでなく、その後の息抜きまでも全て会社でできるというのはなかなか他では見られない特徴です。

インフラ業界の志望動機の具体例を紹介

通常の企業の場合であれば、その企業が取り扱っている商品や活動などが特定されているため、それをもとに志望動機を書いていけばいいのですが、インフラ業界の場合は規模も大きく、事業内容も漠然としているためなかなか理由を書くことが難しいでしょう。よくありがちな志望動機として人々の生活を良くしたいというものが挙げられますが、生活を良くするだけならインフラ業界でなく、他の企業でも可能ですのでその理由では採用は難しいでしょう。
かといって収入が安定しているから、福利厚生が充実していて働きやすいからという理由も当然ですがNGです。どうしてもインフラ業界のその企業でなければ自分の夢はなしえないのだという理由が大前提として必要になりますので、その点に注意しながら志望動機を考えていきましょう。

【JR東日本の志望動機】

私たちにとって電車での移動は生活に必要不可欠なものです。ただ移動するというだけなら徒歩や車でも可能ですか、多人数が安価で且つ正確な時間で移動するとなれば電車の利用は欠かせません。私自身もよく電車を利用していて、到着時間の正確さは素晴らしいと感じています。同じ時間に電車に乗り、同じ時間に目的地に着くというのは生活を作り上げると同時に安心をもたらすものでもあると考えます。私は人々の当たり前の生活を作り、そしてそれを守る仕事がしたいと考えています。現状を維持することはもちろん、さらなる利便性の追求から生活の質を上げる手助けをしたいと考えています。

【関西電力の志望動機】

生活のライフラインとして必ず欠かすことのできないものが電気で、私はこの電気を全国に届ける仕事がしたいと考えます。電気は生活の基盤になるだけではなく、人々の生活に安心をもたらすものです。私は大雨のときに数分ですが雷による停電を体験しました。たった数分間でも電気がつかないというだけでとても不安になったことを覚えています。電気を安定して供給するということは当たり前に思われることですが、その分責任も重大でやりがいのある仕事だと考えます。たくさんの人の生活を照らし、明るくしていける仕事を私はやっていきたいと考えます。

【商船三井の志望動機】

物資の流通を通じて、日本だけではなく世界の生活を支えているというスケールの大きさに感動し、貴社を志望しました。普段使っているものを見ていると輸入品の多さに驚きました。物流は製品の生産こそしないものの、見えない部分で生活を支え、そして日本の製品も海外に送り出しています。縁の下の力持ちで大きく目立つところではありませんが、生活に寄り添う大切な仕事だと思いました。人々の生活を支え、そして世界を舞台に活躍できる可能性に惹かれ、貴社を志望します。

番外編:インフラ業界は理系だけではない?文系向きの職種とは

インフラ業界の仕事は専門的な知識を必要とすることも多く、理系のイメージが強いため、文系の学生は応募をためらうかもしれません。しかし、インフラ業界にも文系の職種はあります。インフラ企業にも営業などの総合職もありますし、企業内の部署で文系の学生が必要なセクションはたくさんあります。他社との打ち合わせや企業内での情報の伝達など様々な場面でコミュニケーションが必要な場面はたくさんあり、研究職しか活躍できないというわけではありません。
また場合によっては営業職でも専門的なことを学びながら仕事をする場合もあります。文系でもインフラ業界で活躍できる幅はたくさんありますので、仕事をしながら学んでいくということも視野に入れておきましょう。

人事・総務・法務などで活躍できる人材かどうか

インフラ業界の企業は対外的には専門知識を要する特殊な仕事をしていますが、企業の内部の仕事自体は通常の企業と変わりません。なので、一般企業と同じように人事・総務・法務などは文系出身の人が多いでしょう。文系の学生にとってここが狙い目です。いきなりその部署に入ることは難しいかもしれませんが、将来的にはそこで活躍できるようにキャリアを積んでいきましょう。
インフラ企業が文系の学生を採用するときにはそれらの部署で働くことを想定している場合が多いです。研究職の学生は専門的な事業に、文系の学生は会社自体を支える存在とすみ分けがされていることも多いので、他人とのコミュニケーションを前提とした部署で活躍できることを望まれているということをしっかり理解しておきましょう。

監修者プロフィール

risa.idogawa@theport.jpのプロフィール画像
吉川 智也 (よしかわ・ともや)
1988年2月、北海道生まれ。小樽商科大学卒業。 2010年4月に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。 IT・小売・外食など幅広い業界にわたって300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学の就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を行なう。 現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。