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金融業界を志望する就活生は多い
業界・業種とさまざまな選択肢があるなかで、とくに銀行、証券会社、保険会社などの「金融業界」を志望する学生は多いです。業績が安定していたり、高い給与を得られると言った理由から人気の業界となっています。
ここでは、「金融業界」に焦点を当て、どのような企業群がそのカテゴリに含まれるのか、そして業界に就職することのメリット・デメリットなどをまとめてご紹介していきます。
志望動機や自己PRを魅力的なものにするために、金融業界に少しでも興味を持っているという就活生は、ぜひ参考にしてみてください。
金融業界に就職する3つのメリット
金融業界を目指す多くの学生には「安定した業種に就きたい」という考えがあります。そこで「安定」「安心」を求めて業界を目指す学生が多いなかで、金融業界にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは3点に絞ってご紹介いたします。
1.安定した高収入を得られる
学生のイメージにもあるように、安定した収入によって、金銭面での「安定」が得られるのが金融業界の魅力のひとつです。やりたいことも広がり、より高い買い物もできるようになりますので、安定した収入が得られるに越したことはありません。
金融業界 平均年収
野村HD 1,313万円
東京海上HD 1,245万円
三井住友トラストHD 1,201万円
三菱UFJFG 1,122万円
SOMPOホールディングス 1,106万円
上記が金融業界で業績トップ企業の平均年収になります。業界動向リサーチの「金融業界の現状・動向・ランキング・シェアを研究-業界動向サーチ」によれば、金融業界の平均年収は713万円となっています。またサラリーマンの平均年収が400万円程度と言われているため、平均と比べると高めとなっています。
金融業界で働くためには、責任感・緊張感など、ストレスにもつながるような大きな仕事が多数あるためそれに対する報酬は高いようです。
給与について詳しく確認しておきたい場合は、こちらの記事を併せて読んでみてください。
2.金融に関する知識が身に付く
金融業界で働くことで、金融に関する知識は身に付きます。反対にある程度の期間務めていても、知識を身につけていかなければ、昇格は難しいと言っても過言ではないでしょう。
例えば、専門的な知識としてファイナンシャル・プランナーや証券アナリスト、CFAなど仕事を行う過程で、資格取得を目指すことが可能になります。資格を取得した後は、その専門性を活かして独立することもできます。
また一般的な知識としては、貯蓄・資産運用・住宅ローン・保険加入などの金融リテラシーを身につけることができます。これらの知識が身につくことで、社会人として経済的に自立することができ、計画性のない支出を抑え、豊かで安定的な生活を送ることができます。
さらに、金融知識に関する資格取得に向けた勉強会を開催してくれるところや、検定受験のための金銭面の補助をしてくれるところもある企業も多いです。
こちらの記事で、就活に有利になる資格を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
3.勤務日が暦通り
勤務日が暦通りということです。カレンダーの通り、土曜日や日曜日、祝日などが休日になります。
例えば都市銀行や地方銀行では、土日や祝日に営業をしないため休みとなります。また証券会社や保険会社の窓口も、土日祝日は営業していないため、暦通りの休日となります。
しかし住宅ローンの説明会など、土日に人が集まりやすいイベントがある場合は、例外として休日出勤もあります。その場合は、平日に代休を取得することができます。
土日祝日にプライベートを充実させたい人には、おすすめの業界となります。
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金融業界に就職する3つのデメリット
金融業界にもデメリットは存在します。ここでは、金融業界に就職するうえでのデメリットを、メリットの時と同じく3点に絞ってご紹介いたします。せっかく就職できたのに「知らなかった…」では、最悪の場合、精神面など取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。
就職活動の準備を進める中で、業界の魅力に感じられるポイントしか見てこなかった方はこれを参考にして、本当に自分が進みたいと思える進路なのかを見極めてください。
1.ノルマがキツい
「ノルマ」という言葉は金融業界全般的によく耳にする話になります。特に銀行や証券会社、保険会社に多く、ノルマがきついとされています。
例えば、保険や投信などの金融商品の販売です。毎月膨大な金額のノルマを言い渡され、売り切らなくてはなりません。また顧客にあった金融商品を販売できるとも限りません。
AとBという投信があったとして、顧客にはAの投信があったとしても、ノルマとしてBが残っていればBを勧めて買ってもらわないといけません。
金融商品は個人や企業の顧客から預金として預けられた資金で構成されており、金融商品が残ってしまうと販売した利益を出すことができません。
その結果、預けていただいた預金を金利を含めて返金することができなくなってしまい、銀行としての信用が落ちてしまいます。そのため達成できなければ、いわゆる「詰め」と呼ばれるような叱責があったり、昇進に影響したりすることもあります。
2.裁量の大きい仕事があまりない
次にモノづくりの職業のように、自らが何かをはじめから作り上げていくという要素が少ない職業です。金融業界では1円単位の誤差が許されず、また均一的なサービスを提供するために、すでにマニュアル化されている業務をこなしていくケースが非常に多く見られます。
例えば、メガベンチャー企業として有名なサイバーエージェントやDeNAでは、新卒で入社していきなり大口のお客様を担当したりします。新卒でメガベンチャーに入ると、最初から裁量の大きい仕事を任せて、新卒の急成長を狙うといった場合が多いです。
一方金融業界ではこのように、自らに大きな裁量のある仕事はあまりありません。そのため、好奇心旺盛で「何にでも挑戦していこう!」という強い気持ちを持ったタイプの方は、次第に合わないと感じるかもしれません。
仕事に対する意欲ややりがいの低下が懸念されることから、人材が多く流出してしまうのを防ぐために給料を高く設定していると言われています。そのため仕事のやりがいを求めるか、それとも安定した給与に重点を置くかを慎重に選ぶ必要があります。
3.異動の回数が多い
正社員として勤める社会人であれば覚悟をしておくべき転勤や異動ですが、金融業界はとくに多い傾向にあります。
都市銀行や大手証券会社のような全国展開されている企業の場合は、日本の最北端から最南端に転勤ということも考えられる話です。
金融業界の転勤には、「不正を防止する」という大きな目的があります。長年勤めることにより、その地域の顧客との関係が深くなった結果、その人に便宜を図ったり、内部の情報を流したりというリスクが高くなってしまいます。
しかし、転勤が多いことにより、1つの場所での人間関係をスパっと断つことができたり、新たな土地で新しい人脈を作ることもできますので、ポジティブに考えることも可能です。
転勤について詳しく紹介している記事もあるので、併せて確認してみてください。
金融業界で人気の4つの就職先
金融業界と一口に言っても、大きく4つの種類に分けられます。銀行・証券・保険です。この4つでは、仕事内容も異なりますので、それぞれの特徴をしっかり把握しておきましょう。
銀行
銀行の種類
メガバンク(都市銀行)
地方銀行
第二地方銀行
信託銀行
信用金庫・信用組合
ネット銀行
日本銀行
政府系金融機関
ゆうちょ銀行
金融業界の中でもとくに人気の就職先として挙げられるのが、「銀行」です。「金融業界=銀行」と考えている方も少なくないでしょう。
銀行のなかにもさまざまな種類があり、「メガバンク(都市銀行)」「地方銀行」「第二地方銀行」「信託銀行」「信用金庫・信用組合」「ネット銀行」「日本銀行」「政府系金融機関」「ゆうちょ銀行」といったカテゴリーに分けられます。
その中で「メガバンク(都市銀行)」は、全国的に展開している銀行です。一般には「三菱UFJ銀行」、「三井住友銀行」、「みずほフィナンシャルグループ」の3つ、通称「三大メガバンク」が都市銀行として認識されています。「地方銀行」は、地方を拠点として展開している銀行です。
「みずほ信託銀行」や「住友信託銀行」などの「信託銀行」は、土地などを代理運用する信託業務を行うことができます。また近年では、楽天銀行やソニー銀行などの「ネット銀行」と呼ばれる企業も増えてきています。
証券
代表的な総合証券会社
大和証券グループ
野村証券
SMBC日興証券
金融業界の中でも人気の就職先として2つ目に挙げるのが、「証券会社」です。証券とは、有価証券のことを指し、株券・債券など、財産的な権利や義務について記載をした紙片のことを指します。また証券業界は主に有価証券を取り扱う仕事であり、資産を運用したい投資家に対して、投資の提案をおこないます。
個人が希望する株券や債券などの有価証券の取引を仲介する「ブローカー業務」や、証券会社自身が取引に参加し収益を得る「ディーラー業務」を主な事業として行っています。
ほかにも、株式を買ってほしい企業の依頼を受け、それを買ってくれる人を探す「アンダーライティング業務」や「セリング業務」を行っているところもあります。
証券会社のカテゴリに含まれる具体的な企業の例は、「大和証券グループ」、「野村証券」、「SMBC日興証券」です。上記で挙げた4つの事業すべてを行う企業を「総合証券会社」と言います。
証券業界について興味がある方には、こちらの記事がおすすめです。
保険
代表的な保険会社
日本生命保険
損保ジャパン日本興亜
ソニー生命保険
金融業界の中でも人気の就職先として3つ目に挙げるのが、「保険会社」です。保険会社では、加入者から保険料を集め、加入者自身が事故や病気などの際に、かかる費用を負担するサービスです。仕事内容としては、受取人に保険金を支払う「保険業務」と、預かったお金を元手に資金を運用する「金融業務」が主になります。
また一口に保険といってもさまざまな種類があり、企業によって扱っている保険商品が違っています。例えば生命保険や火災保険、自動車保険などがあり、これらの商品を扱う大手企業は多いです。
保険会社のカテゴリに含まれる具体的な企業の例は、「日本生命保険」、「損保ジャパン日本興亜」、「ソニー生命保険」です。
保険について詳しく説明している記事もあるので、併せて確認してみてください。
外資系
代表的な外資系金融企業
ゴールドマン・サックス
モルガンスタンレー
J.P.モルガン
アフラック
前の見出しでは、金融業界に含まれる業界群を分けてご紹介しましたが、ほかにも「国内企業」か「外資系企業」かという分け方もできます。
「高収入」などの条件面での待遇の良さから、外資系の金融機関を志望する学生は毎年多いです。具体的な企業名としては、「ゴールドマン・サックス」や「モルガンスタンレー」、「J.P.モルガン」、「アフラック」などが挙げられます。資本などが海外中心であることからも、国内企業の体質とは異なる点もあります。
例えば社員の採用に対する考え方として、国内企業が自社養成思考なのに対し、外資系企業は即戦力です。国内企業は座学研修やOJT(オンザジョブトレーニング)と呼ばれる、先輩に仕事を教えてもらいながら教育する過程が一般的です。
しかし外資系企業では、新卒を採用する場合であっても、即戦力を募集する場合があります。こういった採用が行われるのは、短期間での投資から利益を回収することを目標にしている事が多いからと言われています。
そのため、国内企業・外資系企業のどちらが自分に合うかは、ホームページの情報を読むことはもちろんのこと、企業説明会に参加するなどしてしっかりと吟味しておいてください。
こちらの記事で、外資系企業について解説しています。ぜひ読んでみてください。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で自分の適性を把握しておき、就活を効率的に進めましょう。
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今は金融業界に理系も求められている
「金融業界には文系の社員が多いから、理系の自分には無理だ」と思っている理系の学生もいるのではないでしょうか。しかしそれは間違いです。本当に「行きたい!」という強い気持ちがあるのならば、それだけで諦めてしまうのはもったいないです。
例えばX-Techの技術を活用する上で、理系の人材が求められています。X-Techとは、既存のビジネスと新技術を結びつけて生まれた新たな製品やサービスやその取り組みを指します。ここでいう新技術とは、AIやビッグデータ、IoTなどといったテクノロジーになります。
具体例としては、金融と新技術を用いたFinTechが挙げられます。FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語です。金融サービスと情報技術を結びつけたサービスで、スマートフォンなどを使った送金システムがあげられます。
このようにITの技術が遅れている金融業界だからこそ、理系の学生にもチャンスが多くあるのが事実です。文系の方だけでなく、理系の方も、積極的に就職活動に臨みましょう。
IT業界について詳しく説明している記事もあるので、併せて確認してみてください。
金融業界の特徴を把握して就職活動を進めよう
金融業界について紹介してきました。金融業界といっても種類は銀行・証券・保険に分けられ仕事内容も大きく異なります。
また金融業界はお金という大切な資産を扱う仕事のため、安定というメリットもありますが、シビアな面もありますので、両面を知りながら業界研究し就職活動を進めていくことをおすすめします。