自己分析

自分史が就活に役立つ理由とは?作成方法と今すぐ使えるフォーマットを紹介

自分史は就活の自己分析で役立つ

就活において自分史を作る意義は大きいです。なぜならばそれは「自己分析ができるから」と言えるでしょう。希望する企業を知るためにはインターネットサイトを閲覧するのも良いですし、書籍なども情報を得ることができます。しかし自分という人間は自分にしか分からない部分が多いです。

自分を知らなければ、人事担当者に自信を持ってアピールすることもできません。スムーズな就活と採用率を高めるためには、この自己分析が重要になるのです。そのために自分史を作る必要があると言えるでしょう。

そんな自分史の具体的な書き方について解説していきます。自分史を作ることで就活だけではなく、自分自身を深く知ることもできますから、今後人生を歩んでいくためにも大きな役に立つはずです。

企業選びの軸になる

自分がこれまでに経験してきたことを洗い出すことで、自分にとって重要なものや譲れないもの、やりたいことなどが見えてくるでしょう。企業選びの軸とは、自分が企業を選ぶ上で最も重視するものは何か、というものです。

社風や企業指針、業務内容、勤務地、社長の人柄、これまでの経験を生かすのか新しいことに挑戦するのかなど、人によって重視したいポイントはそれぞれです。この企業選びの軸をきちんと言葉にして言えるかどうか、自分で自分のことを理解できているかどうかというのは就活の結果を大きく左右します。場合によっては面接で聞かれることもあるため、ぼんやりとではなくハッキリと把握しておく必要があります。自分史を見つめなおして、しっかりと自分のことを掘り下げましょう。

客観的に自分を見ることができる

自分史を作成して見直すことで、自分を客観的に見ることができます。自己分析において客観性は非常に重要です。「自分は素晴らしい人間だ」といった過大評価も、「自分なんかが」といった過小評価も、どちらとも望ましくはありません。強みと弱み、両方と向き合える中立さが客観性というものです。

「客観性が必要なのに自分で分析?」と思う人もいるかもしれませんが、「物事を客観的に評価する能力」を試す第一関門だと考えてみるとよいでしょう。きちんと自分を客観視するためには、頭の中だけで考えるのではなく、自分史を書き起こして分析するのが一番です。これまでに歩んできた道のりを振り返ってみて、この頃は何を考えていた、その根底には○○があった、というように自分の根幹となるものを見つけましょう。

自分のアピールポイントを知ることができる

自分史を作成することで、自分のアピールポイントを知り、それに関するエピソードを見つけることもできます。

〈例〉
・生徒会長や部活動のキャプテンを務めていた
→リーダーシップ、統率力、責任感

・ピアノや書道など、習い事を長期間続けた
→粘り強さ、継続力

・新しい部活やサークル、同好会を立ち上げた
→行動力、チャレンジ精神

・大学での専攻分野に関して
→知識、探求心、語学力

アピールポイントというのは、必ずしも人より秀でたナンバーワンの魅力である必要はありません。かといって、人にはないオンリーワンの魅力を自分の中に見つけるのも難しいものです。誰かと比べて上か下かではなく、ただ「自分に」どんな強みや弱みがあるのかを探してみましょう。

就活の軸を定めておこう

働くということに考える場合、就活の軸を定めておくといいでしょう。就活は内定を得ることが目的ですが、内定を得て入社した後も自分の選択に自信を持つことで、本当に就活が成功したといえます。しかし、就活の軸を定めることは難しいです。

そこで活用したいのが「就活の軸作成マニュアル」です。このマニュアルでは、就活の軸の作り方が詳しく紹介しています。無料でダウンロードできるため、働くことや就活に迷いがある就活生はぜひ手に入れてみてください。

自分史に必要な項目6つ

自分史を作るために、何を書くのかを理解しなければなりません。まず、何について書くのか、それぞれ必要な項目を設定する必要があります。ただ、そこまで難しいものではありません。ポイントは、いつどんなことをしたのか、そして何を得たのかです。これだけでもあなたが歩んできた人生がある程度、見えてきます。ではそれぞれの項目の書き方について解説します。

①何を頑張ったのか

「いつ」「どんなことをしたのか」は自分史を作る上で一番重要な要素ですが、ただ、それだけでは足りません。他にも「何を頑張ったのか」も忘れないように書いておくと良いでしょう。個人個人、同じ時代を生きていてもどんなことをしたのかは大きく異なります。

同時に「何をしたか」だけではなく「何を頑張ったのか」も記載することで、自分史に、深みと詳細さが生まれます。勉強、部活、サークル活動、友達作り、恋愛、何を頑張ったのかは本当に人それぞれです。単純に「どんなことをしたのか」について事実だけ記載しても、年表止まりになってしまいます。

自己分析をするという意味では、少し物足りなくなるかもしれません。より深い自分史を作るためには、「どんなこと」以外にも、「何を頑張ったのか」を書くことで、より自分を理解することができるのです。

②将来の夢

自己分析をする上で、過去の自分に向き合うことは大切です。就活をするに当たり、自分は幼いころ何になりたかったのか、それは何に影響を受けてそう思っていたのかを振り返ることで、自分の好きなことや憧れの対象が何か、自分の理想像へのヒントが得られるのです。

自分が小学校から中高大学へと進学していく過程の中で、将来何を目指していたのかを思い出す作業は、自己分析をする上でとても有効です。ぜひ過去の自分を振り返り、自分は何に興味を持つ人間で、どういった事柄に影響を受けるタイプなのかを分析し、それを就活に活かしてください。

③得意・不得意科目

学生時代に得意だった科目や不得意だった科目からも、自分がどういったタイプの人間かを知ることができます。たとえば、国語が好きな人は、論理立てて物事を考えることが上手で、人の言おうとすることを察知する能力に長けていると言えるでしょう。

数学が得意な人ならば、頭の中でひとつの物事を突き詰めて考え、答えを導き出すことに喜びを感じられえる人物と捉えることもできます。不得意科目からも、自分がどういった作業を苦手と感じ、敬遠しようとするのかが分かります。

これらは、自分の長所と短所を知ることにも役立ちます。自己分析を難しく考えるのではなく、このような身近なところから自分を知れるということを覚えておきましょう。

④校外活動

学生時代に行っていた校外活動からも、自分を知ることができます。何を頑張ってきたか、その経験から何を学んだかを振り返ることで、自分の強みが何かということが見つかります。校外活動というのは、例えば、アルバイト、ボランティア、サークル活動、企業のインターンシップなどがあります。

そこで経験した苦労した点や、やりがいを感じた点、思い出に残っているエピソードなどを思い出し、その時の自分が何を感じ、これからどのようにしたいと思ったのかをピックアップしていくのです。校外活動で得た経験が、企業に入社後にどのように活かせるかを考えることで、自己PRに繋げることができます。

⑤なぜそれに取り組んだのか

中学や高校の部活動を選ぶ、大学で部活やサークルを選ぶ、委員会を選ぶ、イベントの実行委員を引き受ける、などなど、あらゆる選択の結果が自分史には記されているはずです。それらに取り組んだきっかけをそれぞれ書き出してみましょう。

自分の意志で選んだこと、誰かに勧められたり誘われたりして選んだこと、消去法で仕方なく選んだこと、それぞれあると思います。自分の意志で選んだのならば「なぜ」にたどり着くのは簡単ですが、そうでない場合は掘り下げが必要です。消去法で選んだのなら、「なぜ」他の選択肢を切り捨てたのかを思い出してみましょう。それは自分の「したくないこと」であり、それを裏返せば「したいこと」が見えてくるかもしれません。

⑥何を得たのか

自己分析としての自分史で項目を設定する際のポイントは「いつ」「何をしたのか」「何をがんばったのか」ですが、そこに「何を得たのか」を加えると、自己分析としてより充実したものになります。何かした時に頑張ったら、何か得たものがあるはずです。

それは、具体的な資格、あるいは、人格形成や自分という人間のこれからのあり方に影響を与えるものだったかもしれません。必死で頑張ったことは、試行錯誤の毎日だったと思います。苦労したことにより得たものは、簡単に得たものよりも深みがありますし説得力も出てきます。

成功して得たもの、失敗して得たもの、どちらも自分の財産です。自己分析をする際、自分を深く知るため「得たもの」はとても重要なので書き記しておきましょう。

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自分史を効率的に作成するには?

自分史を書くと言っても簡単ではなく、時間も必要です。就活生として忙しい毎日、自分史をなるべく早く完成させるためには、効率的に作成することがポイントになります。では自分史を効率的に作成するには、どんなポイントを抑えておけば良いのでしょうか?具体的に解説していきます。

年表を作成する

まずはなんでもいいので紙を用意しましょう。フリースペースがよければコピー用紙が、罫線がある方が書きやすければノートやルーズリーフがおすすめです。手帳とは別に就活用のノートを作った人は、そのノートに書くと良いでしょう。一般的な手帳ではサイズが小さく、詳しく書き込みづらいのでお勧めはできません。

紙が用意できたら、まずは大まかな年表を作成します。小学校、中学校、高校、大学と分けていき、できれば学年ごとに区切りましょう。そのときに、西暦と和暦の両方で年を記入しておくと、後で整理しやすくなります。長い年数続けた習い事などは表の端の方に書き、辞めた年(まだ続けているなら現在)まで矢印を引くとごちゃつかず見やすくなります。

実際に使えるフォーマット

自分史を作成する際に、表などを作るのが苦手な人や面倒だと感じる人は、インターネットからフォーマットをダウンロードして使ってみるのも良いかもしれません。そのうちの1つとして、Microsoft Officeのページからダウンロードすることができます。

手書きで作成したい人は印刷すれば書き込めますし、パソコンで作成したい人はそのままパソコンで作成することができます。ただし、手書きだろうとパソコンだろうと「自分史の作成」が目的にならないように注意しましょう。見やすく作ることは大事ですが、そこにこだわりすぎると余計な時間がかかります。あくまでも就活を円滑に進めるのための手段なので、自分史を作成する際には、体裁よりも内容を重視するように心がけましょう。

覚えている出来事から事実を埋めていく

覚えている出来事から書いていくと、結果的に、効率的な自分史作りができます。特に幼稚園児の頃など、幼児期のことを書こうとしてもなかなか思い出さないものです。しかし、生まれてから順番通りということにこだわりすぎてしまい、アルバムを見たり、考えるだけで1日が経過し、結局、最後まで何も書けなかったということになれば、目も当てられません。

記憶力が特段良い人で、日頃から、幼い頃のちょっとした記憶でもはっきり思い出せる人ならともかく、通常は覚えている出来事から書いていく方が、効率性を考えた場合には良いでしょう。目的は、自分史を作るためではありません。あくまで自己分析をするためというのを忘れないようにしてください。

家族や学校の友人に話を聞く

効率化のためには自分だけではなく、友人やご家族にも色々と聞くのも良いでしょう。自分のことを、自分だけで思い出すのも限界があります。あるいは物事に関する視点の広さという意味では、自分だけですと狭くなりがちです。特に幼い頃のことは自分が何を頑張っていたのか覚えている人も少ないでしょう。

しかし他の人なら覚えていることも多いのです。例えば幼い頃、かけっこや鉄棒の逆上がりを頑張っていたかもしれません。自転車に乗るため練習していたことをご家族や友人が覚えているケースもあるのです。実は幼い頃の頑張った出来事が、その後の人格形成に大きく影響している可能性も否定できません。

さらに自分以外の人は、自分にはない視点を持っていることも多いのです。自分が忘れてしまった過去を思い出すという意味でも、家族や友人に助けてもらうのは決して悪い方法ではありません。

SNSをさかのぼる

自分史を作成するにあたって、SNSをさかのぼるのも有効な手段です。毎日日記をつけている人はあまり多くないでしょうが、SNSのアカウントを持っている人は多いでしょう。フェイスブック、ツイッター、インスタグラム、ライン、ミクシィなど、どのSNSのアカウントでも構いません。

SNSは良くも悪くも情報の宝庫です。過去の自分がいつどんなことを考えていたのか、どんな人と過ごしていたのか、どこへ行ってどう感じたのかなど、リアルタイムの感情や情報が残っています。それらの写真や投稿、興味を持った事柄などを参考にして、自分史に落とし込んでいきましょう。情報は多ければ多いほどいいものです。自己分析のためにも、よりリアルな自分の本音と向き合いましょう。

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自分史を作成する上でのポイント

自分史を作成する上で、他にもさまざまなポイントがあります。自己分析の深さ、あるいは面接に対する自分の答え、さらには自分自身の再発見という意味でも、自分史を作成するメリットは多いと言えるでしょう。

そのためには自分史に必要なものに対して整理が必要です。その時必要なポイントを押さえていれば、自分史がなかなか書けなくて困ることも少なくなるでしょう。

未来の項目は必要ない

未来の項目について書く必要はありません。それは現在、行ったことではないからです。そのため今後「こうなれば良い」「こういう未来にしたい」という希望は、特に書く必要はありません。どうしても書きたい人は別です。

その時点での自分という人間を作り出した過去を知って自己分析をしていくために、就活の自分史を作成しています。しかし未来の項目を書くことで、その時点での自分が見えるということも否定できません。将来、どのような人間になっていたいのかを知ることができるというメリットもあります。

未来を夢描いてこうなれば良い、そのために何をすれば良いのか、何を頑張ろうかと想いを巡らせるのはなかなか楽しいものかもしれません。ただ、時間が無い、とにかく早く、効率的に自分史を完成させたいという人なら、未来という項目を無理に設定する必要もないでしょう。

テーマ別に作成しておくとさらに見やすい

テーマ別に分けて作成するのもポイントのひとつです。例えば仕事やバイトに関することの自分史の作成、それとは別に、今までの人生に関連する自分史を別々に作成するのも悪くありません。人生という大きな括りで考えるなら、同じ自分史として取り扱っても構わないでしょう。

しかしバイトや仕事で得たことと、それとは異なるプライベートで得たこと、がんばったこと、できごとはその質に置いて、違うケースも少なくありません。例えば仕事の失敗や、恋愛で学んだことや得たこととは違うという感じです。

ただ、一緒にすると自己分析という意味では少し分かりづらくなるかもしれませんし、情報量も多くなります。そのため、仕事やバイトでの自分史、人生に関係する自分史という風な分け方をすることで、整理しやすくなるのです。

事実のみを記載する

当然ですが、自分史には事実のみを記載します。経験してもいないのに、見栄を張って「委員長やキャプテンを務めた」などと書いても虚しいだけです。よく「新卒の面接会場では副部長や副会長が大量発生する」などと揶揄されます。

リーダーは学校新聞や文集などに名前が出る機会があるため、矛盾を恐れて「サブリーダー」を名乗る浅はかな就活生が多い、ということです。しかし、大切なのは「どんな肩書があったか」ではなく「どんな人間」で「何をしたか」であり、嘘で固めなければ入れない企業では、どのみち長続きはしないでしょう。

自分史は自己分析のスタート地点であり、そこで自分に嘘をつくとどこまでも止まれなくなります。自分に自信をもって、事実だけを書きましょう。

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就活では自己分析や企業選びの軸つくりのために自分史を作成しよう

自分史というものは通常、企業側から提出を求められるようなものではありません。就活生自身が、自分のために作るものです。その用途は上述した通り、自己分析の材料集めや企業選びの軸を安定させるためなどです。客観的に自分を見つめるには、自分史は大いに役立ちます。自分の強みや弱み、それらを裏付けるエピソードなどをしっかりと洗い出して、「自分」を志望企業にしっかりとアピールして内定を勝ち取りましょう。

そして、社会人としての一歩を踏み出す前に、これまでの自分を振り返ってみることも大切なことといえます。これまでの自分の褒めるべき点や改善すべき点などを洗い出し、洗練された社会人としての新しい一歩を踏み出せるようにしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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