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就職四季報の活用方法とは?志望企業の情報を集めるときのポイント

就職四季報には本当に欲しい情報がある

いよいよ就職活動に入ろうとする就活生の方々にとって、就職四季報は手放せないものです。就職四季報には、就活で必要な本当に欲しい情報が詰め込まれています。会社が宣伝のために載せている内容ではなく、記者が耳と足を使って書いた情報であるからです。

第三者が客観的に事実を取材して書かれているだけに、就活生にとってはどの会社を選ぶかにおいて非常に重要な情報となります。会社四季報で本当に行きたい企業の情報を具体的に知ることにより、自己PRの場で、会社に入ってからどのように自分を活かすことが出来るかなどを主張することが可能になり、採用担当者に強い印象を与えることができるのです。

就職四季報とは

就職四季報は、東洋経済新報社が発行しています企業情報を集めた書籍です。上場企業への投資情報については、会社四季報が発行されていますが、就職四季報は就活生のために全国3,600社の情報を集めて掲載されています。

また、総合版以外に、女性の就活生向けの就職四季報や約880社のインターンシップ情報を紹介した就職四季報なども発行されているので、使う方の立場で選ぶことも出来るのです。

通常の株式投資家向けの会社四季報とは違い、企業が発表をためらう離職率なども紹介しています。この就職四季報についてその内容や利用の仕方についてご紹介しましょう。

宣伝ではない企業の客観的な姿がわかる

就職四季報では、紹介している企業から掲載料をとらずに記者が耳と足を使って取材しているため、中立的かつ客観的な第三者的な立場によってその企業の実質的な内容が記載されています。

例えば、過去の採用実績とか、有給休暇の消化状況、離職率などの人事情報や待遇面などは、その会社が目指すべき会社であるかどうかを判断する上において大きな材料にすることが出来るのです。

また、企業の過去の実績や採用人数、配属先なども記載されており、それを材料に自己PRなどをすることにより、担当者によく情報を集めているなと感心させ、興味を持ってもらうことが可能になります。

行きたい企業の客観的な姿を比較して、志望する会社を決めるようにし、就活の材料として大いに活用することが可能な書籍です。

大手企業版と優良・中堅企業版がある

就職四季報には、総合版、女性版のほかに、大手企業版、優良・中堅企業版が用意されていますので、自分の狙いの企業に絞って見ることも出来ます。また、中堅企業狙いの方でも大手版によって、狙いの中堅企業との違いを知っておくことも重要なことです。

例えば、有給休暇の取得状況、離職率、待遇、教育体制などを比較することで、行きたい企業の入ってからの処遇もわかりますし、自分をいかに活かしていくかも見えてきます。それは当然、就活の中で自己PRとして強く主張できますので、採用担当者の心を掴むことにもつながるのです。

人事には直接聞けない部分を知ることができる

就職四季報は、会社から依頼して作られているわけではありませんので、会社が外に出したがらない情報や採用担当者に質問しにくいことも記載されています。給与や有給休暇の取得状況、離職率などというのは採用担当者にはなかなか聞きづらいものです。

しかし、就職四季報にはそのような聞きにくい情報も、記者が探ってくれて記載されています。給与や有給休暇の取得については会社に入ってから知って、しまったと思ってももう遅いのです。事前に調べて、それなりの覚悟で会社に入るようにしなければ、思っていたものと違うと、ギャップを感じて辞めたくなってしまいます。

就職四季報の見方・使い方

就職四季報には、各企業について様々な情報が含まれており、それをどのように見て、どのように使うかによって、就活における成果が大きく変わってきます。また、就活だけでなく、希望の企業に入った後に期待していたものとは違ったという結果になることも防ぐことが出来るのです。

従って、就職四季報に含まれる情報を正確にとらえることは、就職活動だけでなく、自身の将来をも左右することになります。

採用について

  • 応募倍率
  • 選考ポイント
  • ES通過率

就職四季報に含まれけている採用についての情報には、様々なものがありますが、特に上記についてのチェックが必要です。就活における入り易さの指標や攻めどころを表しています。

応募倍率は当然、人気のあるところほど高くなります。逆に、低いところほど入り易いと言えますが、人気のない理由があります。人気がない理由が気にならなければ、それは就活における狙い目の企業といえるでしょう。

選考ポイントは、自身がその企業に向いているかどうかを示してくれますので、そのポイントに自身が合致しているかどうかを見極める必要があります。いくら入りたいと思う企業でも、自身が求められている人材ではなけければ、入ってから苦労することになるでしょう。

ESはエントリーシートのことであることはご存知だと思いますが、まず、ESによって書類選考が行われ、その選考に通った就活生に対して採用試験、面接がおこなわれます。従って、ES通過率が高いということは、優秀な学生が集まっているということであり、厳しい競争が待っているといえます。

給与面について

  • 初任給
  • 25・30・35歳賃金
  • 昇給率

就職四季報には、人事面、特に給与面については詳しく出ています。その中で、注意しておくべき点は上記の3点です。

初任給は当然、高い方が良いに決まっていますが、その後の給与の昇給率が低ければいくら初任給が高くても将来に希望が持てるとはいえません。昇給率は高い方がよいですが、実際の25、30、35歳の賃金がどのようなカーブで上がっていっているのかが重要になります。

昇給率は、昨年や近年の実績ですが、年齢別の賃金は長期にわたる昇給の可能性を示してくれるものです。過去の実績としていくら昇給率が高くても、企業実績が良かっただけで、それが今後も続くとは限りません。

年齢別で25,30,35歳と着実に賃金が上がっていれば、それは長期にわたって恵まれた昇給率が続いていることがわかります。将来的な給与について希望を持つことができるのです。

働きやすさについて

  • 有給休暇消化率の年平均
  • 月平均の平均残業時間と支給額

就職四季報には企業に入ってからの働きやすさについても、様々な視点から情報が記載されています。

有給休暇の取得は企業として働きやすさの指標とも言えるものであり、平均的な消化率は重要な指標となります。しかし、いくら有給休暇の消化がよくてもその分普段の残業が多ければ何にもなりません。すなわち、月平均の残業時間と時間外手当の支給額とのバランスが問題になります。

また、月平均の残業時間が多いのに時間外手当が少ない場合は、時間外手当が支払われていないことになりますので、いわゆるブラック企業の傾向があることです。

就活生が注目すべき「3年後離職率」

就活生が特に注目すべきなのが、「3年後離職率」です。就職四季報には、企業ごとの細かいデータが記されており、その中に新卒社員の離職率が記載されています。0~10%の企業であれば一般的な水準といえますが、3年後離職率が20~30%台の場合は、4~5人に1人が3年以内に離職していることになります。

3年後の新卒の定着率と離職率が高い場合は、仕事が厳しいために辞める方が多いということを表しているといえるでしょう。希望する企業にその傾向があれば、それ相応の覚悟を持って志望することが必要です。働き甲斐と働きやすさは必ずしも一致するとは限りません。

離職率が高いから悪い企業というわけではない

3年離職率が高い場合は、その理由についてよく観察する必要があります。離職率が高い理由は、労働条件や環境の悪さだけが原因ではありません。元々の採用数が少なかった場合、たまたま何人か退職しただけで離職率は上がることになります。また、昔からある企業に比べてベンチャー企業などの場合は「新しいことに挑戦したい」という理由で退職する人も多いといえます。ベンチャーでは起業を目指している人も多いため離職率が高い傾向にあるのです。また、若手でも支店長などを任される責任の重い仕事の場合は、その分離職率も高くなります。

3年離職率の数字をそのまま参考にするのではなく、業種や採用人数は何人だったかなどの情報も一緒に参考にするようにしましょう。

四季報とともにインターネットの最新情報も参考にする

四季報をもとに企業について調べる際には、インターネットの最新情報も参考にするようにしましょう。現代では、インターネットで企業の最新情報や口コミを簡単に知ることができます。SNSを活用して就職に関する情報を得ているという方も多いのではないでしょうか。インターネットの最新情報と四季報の両方を使って情報収集をすることで、より精度の高い企業情報を得るようにしましょう。

また、2013年にオープンした「会社四季報オンライン」を使えば、気軽に最新のデータを閲覧することができます。過去の情報についても見ることができるため、上手く活用するようにしましょう。インターネットの情報はいつでも閲覧することができるため、電車に乗っているときなどの隙間時間をうまく使うこともできます。現代の就活において、様々なデータを参考に企業情報を判断することは必要不可欠です。

就職四季報活用術

最後に、この就職四季報の活用術についてご紹介しましょう。すでに希望の企業がある場合は、就活におけるその企業についての知識が豊富なことを採用担当者に示すことが出来ます。また、入ってから、思っていたのとは違っていたという後悔もしないで済みます。

一方、これから志望する企業を探そうという場合には、様々な企業の内容について調べることが出来ますので、自分の進みたい方向にあった企業をピックアップすることが可能です。

隠れた優良企業を見つけよう

これから志望先の企業を探そうという時、就職四季報をどのように活用すればよいのでしょう。その一つの例として、隠れた優秀な企業を見つけることが出来る利点があります。

日本には、優秀な技術を持った中小企業や、日常生活で接点がなくて知らない業界というものがたくさんあるのです。小さくても独自の技術を持ち、世界に知られた企業も存在しています。就職四季報をくまなく探していますと、そのような思わぬ優良企業企業や優秀な業界というものが見えてきます。
そのような企業を見つけて就職できれば、将来的に大きく羽ばたく可能性のある職場で働くことが出来るのです。

入社後のミスマッチを防ごう

既に志望の企業を見つけている場合に、その企業の細部までのリアルな数字の情報を就職四季報で確認することが出来ます。従って、入社後のイメージを明確に持つことが出来るのです。

自分に向いていないと考えれば、志望企業を変更することも出来ます。就活は一生を左右する大事なイベントであり、回り道をせずに進んでいけることが理想です。その意味で、就職四季報を有効に活用して、間違いのない志望企業を選んで、入社後にしまったと後悔をすることのないようにしてください。

選考に活かそう

就職四季報には、その企業がどの方向に進もうとしているのかなどの将来政策、戦略についても取材されています。それらの情報を志望動機や自己PRの中に盛り込むことで、採用担当者に好感触を持ってもらうことが出来るのです。

就活の選考段階においては、いかに自身をアピールすることが出来るかが鍵になります。「この就活生はよくうちの会社を調べているな」と思わせれば、それだけで人よりも一歩前に出たことになります。

就職四季報を活用して企業の真実を見極めよう

就職四季報にはどのようなものがあり、それをどう見て、活用していけばよいのかについについてご紹介してきました。就職四季報には、第三者の目を通したリアルな企業の情報がいっぱい掲載されています。

その企業のリアルな情報を活かして就職活動に勝利するとともに、将来を確実なものにしていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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