面接対策

面接で聞かれる「失敗したこと」の答え方|質問の意図や答えるポイント

面接では失敗したことを聞かれることが多い

面接では失敗したことについて聞かれることも多く、これにどのように答えればいいのかと悩んでしまう人は多いです。失敗した経験を持つ人は多いですが、過去の失敗を伝えることでマイナスイメージにはならないかと心配してしまいます。

また失敗したといっても範囲は広く、どのような内容なら話せるのかと疑問を持つ人も多いです。就活の面接で失敗したことについて聞かれている場合は、どんな内容で伝えてもいいわけではありません。

過去の失敗談を話せばそれでOKではありませんので、何を伝えるべきかを知っておく必要があります。失敗したことでも、伝え方次第では高評価を獲得できます。失敗したことはどのように答えればいいのかを知り、上手に答えて好印象を与えましょう。

面接官が失敗したことを聞く理由

 

過去の失敗経験を上手に伝えるためには、まずは面接官がなぜその質問をするのか、質問の意図を知っておく必要があります。面接での質問には必ず意図がありますし、評価されているポイントがあります。

ポイントを外してしまうとどれだけ丁寧に回答しても好印象にはなりませんし、場合によっては質問の意図が把握できていないとしてマイナスの評価になります。上手に回答するためには、どのような点が評価されているのかを知っていきましょう。

①失敗に対しての対応力を知りたい

面接官が失敗したことについて聞く理由としては、失敗に対しての対応力を知りたいことが挙げられます。誰しも失敗するのは当たり前であり、失敗自体は責められるわけではありません。

大切なのは失敗した後にどのようにリカバリーできるかであり、その対応力を企業は評価しています。失敗への対応力が高ければ、仕事で失敗してもすぐに挽回してチャンスに繋げることができ、場合によっては事態が好転することもあります。

新入社員は失敗しながら少しずつ成長していきますが、その際にリカバリー力がなければ損失を与えるだけで、企業としてもマイナス利益になりかねません。多少の失敗には目はつぶってもらえますので、いかに挽回できるかが重要視されています。

②失敗から立ち直れるかを知りたい

失敗から立ち直れるかを知ることも、面接で失敗したことを聞く理由です。失敗すれば落ち込んでしまうことも多いですが、そこで挫けてしまわないことが大切です。失敗から立ち直れるかどうかは重要なポイントであり、社会人においては必須の能力と言えます。

仕事をしていれば失敗してしまうことはたくさんあり、その度に落ち込んで挫けてしまっては仕事になりません。失敗をきちんと受け止めて反省することは大切ですが、そこから素早く立ち直って仕事を進めることはさらに大切です。

失敗しても立ち直れるだけのメンタルがあるかが見られており、仕事に対する前向きさが評価されています。成長力の有無も見られていますので、失敗にもめげないポジティブさをアピールすることが大切です。

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面接で失敗したことを伝えるポイント

失敗したことがどのように評価されているかを知れば、次にアピールする際のポイントを考えていきましょう。失敗した経験から対応力や挫けない前向きさをアピールするためには、伝え方を工夫しなければなりません。

アピールしている内容は同じでも、伝え方次第で評価されなくなる場合もありますし、反対に些細なことでも高評価になる可能性もあります。伝え方次第で評価は大きく変わりますので、高評価を得るための伝え方のポイントをおさえておきましょう。

失敗した内容を説明

面接で失敗したことを聞かれれば、まずは過去にどのような経験をしたのか、失敗した内容を簡潔に説明することが大切です。失敗談を聞かれている以上、どのような失敗を経験しているのかを伝えなければ、その後のアピールに繋げることはできません。

失敗したことを伝えればマイナスのイメージになると心配する人もいますが、求められている以上しっかり答える必要があります。失敗した内容については簡潔に伝えることが大切であり、細部まで細かく伝える必要はありません。

分かりやすさを意識しましょう。大切なのは何に失敗したかではなく、その後どうしたかですので、内容については簡単に伝えて問題ありません。

なぜ失敗したのかを分析する

失敗した経験を分析し、なぜ失敗したのか、その原因や理由を洗い出して伝えていきます。失敗には必ず原因があり、何の理由もなく失敗することはありません。失敗を分析して原因を見つけ出し、反省することが大切であり、失敗しても反省していないと分かれば印象が悪くなるので注意しましょう。

失敗した原因をしっかりと見つけ出すことができていれば、反省している姿勢が分かり、好印象を与えやすくなります。失敗への対応力や立ち直る力などもアピールできますので、高評価をに繋がります。もちろん、反省もきちんとできていなければ意味がありません。原因の分析が大幅に間違っているとマイナスの印象を与えるので注意が必要です。

自己分析のやり方について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

失敗から学んだことをアピール

失敗は失敗のままで終わらせるのではなく、そこから何かを学ぶことが大切です。失敗からしっかりと学べることで、メンタルの強さや成長意欲の高さなどをアピールできますし、評価にも繋がりやすしです。

物事への取り組みの姿勢の真面目さや誠実さ、責任感のアピールにもなり、好印象を与えやすくなります。人は失敗によって成長しますし、どんな経験をしてそれが自分の中でどのように糧になっているのかをアピールすることが大切です。

失敗から学べなければそれ以上の成長は望めませんし、就職後のポテンシャルも低いと評価され、マイナスの印象を与えてしまいます。失敗談、理由の分析、失敗によって得たもので1つのセットですので、すべてを踏まえたアピールをしていきましょう。

学んだことを自己PRで伝えるコツについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

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面接で失敗したことを伝える際の注意点

失敗したことを伝えても、面接官から求められている以上それ自体がマイナスの印象になるわけではありません。しかしどんな内容でもアピールできるわけではなく、場合によっては失敗自体がマイナス評価に繋がることもあるので注意が必要です。

またどんな内容でも伝え方次第では印象が悪くなる可能性があります。高評価を獲得するためには、マイナスのポイントを作らないことも大切ですので、アピールする際の注意点も理解しておきましょう。

取り返しのつかない失敗はNG

失敗した経験は基本的にはどんなものでもアピールできますが、取り返しのつかない失敗はNGです。面接でアピールできるのは、あくまで失敗を挽回できた、あるいはそこから学びがあって改善できたエピソードのみです。

失敗による損失があまりにも大きく、ただ損害を被っただけのエピソードではアピールすることはできないので注意しましょう。取り返しがつかない失敗をしたことを伝えてしまうと、当然マイナスのイメージが付いてしまいます。

「企業でも同じように大きな失敗をするのではないか」と不信感を持たれる可能性もあるので注意が必要です。失敗の種類はさまざまありますが、あまりに重度な失敗は大きく評価を下げてしまうので伝えないようにしましょう。

失敗談を語るだけにならない

失敗したことを問われればどのような失敗をしたのかを分かりやすく伝えることは大切ですが、失敗談を語るだけで終わってしまわないように注意が必要です。失敗談を語るだけでは評価の対象にはならず、失敗したイメージだけがついてしまい、むしろマイナスの印象を与えてしまう可能性が高くなります。

失敗したことを聞いているからといって、企業は学生の失敗談を聞きたがっているわけではありません。失敗をどのように対処したのか、そこからどのように成長したのかを知りたいと考えています。失敗したエピソードを伝えるだけでは、能力や成長性などは伝わりません。失敗した内容ではなく、失敗後の行動に焦点を置いてアピールしましょう。

失敗から学んだことが仕事で活かせること

失敗談を伝える際には、その失敗から何を学んだのかをアピールすることが大切ですが、それが仕事で活かせなければ意味はありません。企業は仕事で活躍できる人、企業に貢献できる人を求めており、単に失敗から立ち直り、学べる人がを求めているわけではないので注意しましょう。

失敗から何かを学ぶことは大切ですが、より高評価が得られるのは学んだことが企業の仕事で活かせる場合です。失敗から学んだことは、仕事でどのように活かせるのかをイメージし、具体的に伝えることで好印象を与えられれます。

ポイントは企業の仕事でいかに活かせるか、貢献できるかですので、学んだことと企業の仕事をリンクさせて伝えることが大切です。

失敗したことがない人の対処法

失敗したことを問われて何を答えればいいのか迷う人は多いですが、場合によってはそもそも失敗した経験がないため答えようがないと悩む人もいます。人間誰しも失敗はするものですが、人によっては失敗を失敗と感じていなかったり、本当に失敗することなく人生を歩んできた人もいます。

就活では嘘はNGですので、アピールすることがないからといって失敗談を捏造するのはNGです。失敗したことがない人でも答える方法はありますので、それを知っておきましょう。

問題をどのように乗り越えるかを述べる

失敗したことから企業が知りたいのは、問題に直面したときにどのように対処し、解決するのかです。印象的な失敗談がない場合でも、問題解決力を提示できれば高評価を獲得することはできます。

問題に出くわしたときにどのように考え、行動するのか、またこれまでどのように対処して解決してきたのかをアピールしていきましょう。企業としては失敗に対処できる能力さえ備わっていれば、過去の経験自体はそれほど重要視していないことが多いです。

企業によっては過去に苦労をしていれば人間的に大きく成長していると考える場合もありますが、それはレアなケースです。基本的には能力が提示できれば問題はありませんので、失敗経験がなくても問題解決力をアピールして高評価を目指しましょう。

劇的なエピソードでなくてもOK

これまでに失敗した経験と考えると、大きな失敗をイメージする人が多いですが、失敗のエピソードは劇的なものでなくてもOKです。企業が知りたいのは失敗したエピソードそのものではなく、失敗に対してどのように向き合っているかです。

大きな失敗でなくても、失敗への向き合い方をアピールできれば、高評価を得ることはできます。些細なことでも上手に伝えればアピールにはなりますので、過去にどんな経験をしたのかをもう一度よく洗い出してみましょう。

失敗談にインパクトがあれば、面接官の記憶にも残りやすいですが、アピール次第では悪目立ちするだけで終わる可能性もあります。些細な失敗では目立ちづらいものの、正しい方法で伝えられていれば面接官の記憶に残り、好印象を与えることができます。

面接で失敗したことをアピールする例文

私は大学時代にサッカー部でキャプテンを務めていました。練習メニューを決める役割があり、毎日必死で考えていましたが、メニューを決められない日がありました。その日は全員の練習に身が入らず、だらだら終わってしまい、このままではいけないと思って、全体ミーティングを開いて練習のメニューのアイデアを募りました。
1人でメニューを決めるのが難しいこと、全員の意見を反映させた方がいいことを伝えると皆了承してくれ、全員で意見を出しあって固定のメニューが出来ました。この経験から、周囲に頼ることやチームワークの大切さを学びました。御社でもチームワークを大切にして、お互いに助け合いながら仕事を進めていきたいと考えています。

例文では練習メニューが決められなかったことが失敗談として語られています。チームメイトとの話し合いをするにあたって、メニューを決めるのが難しい理由が正直に述べられており、嘘をつかない誠実さが伝わり好印象です。

正直に伝えることで、チームメートから信用されているという人柄の良さもアピールできています。結果的に改善が見られ、失敗から得た能力を活かして企業でも活躍したいと述べられていますので、これも好印象でしょう。

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面接で失敗したことを話す際は学んだことや立ち直り方を重点的に話す

失敗したことは面接で聞かれることが多く、面接を攻略する上でも重要なポイントです。人は失敗から学び、成長できますし、さまざまな経験をして人間として成長していることが大切です。

過去の失敗経験は社会人生活を送るにあたって必ず役に立ちますし、失敗から学べる人ほど企業でも活躍できます。大切なのは失敗していないことではなく、失敗から学び、立ち直ることができたかどうかです。

失敗経験がないからといって必ずしもプラスになるとは限りませんし、場合によっては自分の非を認められていないとマイナスの印象を与える可能性もあります。失敗したことを伝えても決してマイナスの印象にはなりませんので、上手にアピールして面接の攻略を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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