就活その他

「働く意味」の見つけ方|就活生が知っておきたい考え方とは

働く意味の答えをもっておくことは大切

就職活動においては、周囲の同級生たちは皆一斉に、就職解禁日と共に活動をスタートさせるため、自動的に自分もその中に入って自然と活動している人も多いのではないでしょうか。もちろん卒業と同時に次の進路として就職という選択は必然だと考えると、行動自体にはあまり疑問は持たないものです。

しかし、就活をする前に一度自分自身に「何故、卒業後に働くのか」ということの答えを、自分なりに考えて自問自答してみることをおすすめします。自分なりの仕事をする意味や、人生ににおいて働く意義を見つけておくと、就活をする上でモチベーションになります。同時に面接の際に採用担当者から「あなたにとって働く意味とは?」と聞かれても、すぐに答えられるようになります。

働く意味の一般的な回答例

面接試験において、突然聞かれる場合がある「働く意味」という漠然とした質問内容ですが、今までこの質問をされた人は、どのような回答をしていたのでしょうか。ごく一般的な回答の実例をいくつかご紹介いたします。

就活生の本音の部分と、実際に面接試験で答えられるような内容のものまで、詳しく解説していきます。もし自分なりに働く意味について、なかなか答えが出せないという場合には、他の人がどのように考えて答えているのかを知っておきましょう。自分と同じ考えを確認するところから、スタートしてみると、答えが出しやすくなります。

生活のため

社会人になると親や保護者からの生活費の援助がなくなるという人が、ほとんどなのではないかと思います。特に親元を既に離れて、学校の寮で生活していたり、一人暮らしをしていたという人の多くは、そのまま親元以外の場所を生活の拠点にするのではないでしょうか。このような場合、正に自分自身で生活を切り盛りしていくために働く、という事がまず第一の仕事の目的となるでしょう。

これは同時に、全ての社会人の基本となる仕事の目的です。しかし、この本音の部分をそのまま面接で答えてしまった場合は、一体どのように評価されるのでしょうか。面接する側としては、生活のために就職するという答えは至極当たり前なので、この回答を聞くために質問をする訳ではないのです。よって、この生活のためという理由は、あくまでも各人の本音の部分であると理解しておきましょう。

将来の貯金のため

働くことは、労働力と仕事に注ぎ込んだ時間の対価としてお給料というお金を頂く仕組みです。上記の生活のためという理由と同様に、「将来の貯金のため」に働くのは、現実的な目標の一つとなります。もちろん、生活設計をする上で貯金は不可欠です。全く何も考えずにお給料をそのまま全部使ってしまう、という生活スタイルは社会人としても、あまり好ましくないと言えます。

それでは、この「将来の貯金のため」という内容は、面接試験のときの回答内容としては、望ましいのでしょうか?結論としては、この内容をそのまま回答するのはNGです。もし、この貯蓄を伝えたいのであれば、「今後の人生設計」という項目の中に入れ込んで、別の言葉で置き換えるとよいでしょう。生活のため、という理由と同じように、あくまでもプライベートなときに使える理由であると理解しておきましょう。

自分の成長のため

就活生の回答の中で、一番多いのではないかという回答は「自分の成長のため」という理由です。この自分の成長という言葉は大変漠然としていますが、とてもポジティブな言葉ですので、面接官からの印象が良くなる回答の一つではないでしょうか。この自分の成長をアピールするときに注意したいのは、具体的に自分はどのように成長したいのか?なぜ自己成長できると思ったのか?と明確にしておくことです。

そして、具体的な例や、尊敬できる知り合いや先輩から影響を受けた内容など、分かりやすい実例を挙げると、より相手に伝わります。面接官は今までたくさんの面接を行ってきています。これらから、多数の就活生からこの「自分を成長させたい」と聞いてきているでしょう。他の就活生と差をつけるためにも、具体性があり相手を納得させるだけの内容の準備が必要なのです。

社会貢献のため

働く意味や意義の理由として、「社会貢献するため」という理由もかなりたくさんの就活生が使用する回答です。これも上記の自己成長と同じで、とても曖昧ですがポジティブな内容ですので、プラスの印象を持たれると言えます。自分が働くことで、会社のために貢献して、それがどのように社会全体の貢献となるのか、というフローを自分なりに考えてみて下さい。

大企業であればあるほど、自社のみの利益やメリットだけを追求する営利主義ではなく、周囲の地域や住民、そして広くは日本全体に対しての社会貢献も会社の指針としています。ただ儲けるだけではなく、地域社会にできるだけ還元していくことが、会社の将来の更なる発展に繋がる、と考えている経営者が多いのです。就活生は企業を研究するときに、この社会貢献という項目もしっかり調べておきましょう。そして、企業が行っている社会貢献活動にも触れながら、自分の社会貢献の希望を関連付けていくと説得力がアップします。

働く意味が分からない人は仕事に影響が出やすい

企業の採用担当者は、なぜこの「働く意味」をわざわざ就活生に質問するのでしょうか?貴重な面接の時間にあ、この質問をわざわざしてくるには、それなりの理由があると言えるでしょう。まず、余りこの仕事の意味を考えず就職をした人は、将来仕事をするうえで、いろいろと影響が出やすくなるのです。

採用担当者としては、長いスパンで考えたときに将来のリスクはなるべく避けたい、と考えています。これらから、最初から仕事に関して根本の考えが甘かったり、モチベーションがあまり感じられない人とは、できるだけ一緒に仕事をしたくない、という判断基準で面接を行っているのです。以下に、その具体例を解説していきます。

充実感が得られない

学生から社会人になって、まず実感するのは「一年を通してメリハリがない」という点です。仕事の内容や、就職した企業にもよりますが、最初の数ヶ月は仕事を覚えることに、大変であっという間に時間は過ぎていくものです。しかし、仕事の流れが分かると、ルーティンワークも多くなりマンネリ化しがちなものです。特に事務職で決まった仕事を毎月行うという人に、これが当てはまるかもしれません。

また、学生時代は夏休みや春休みいった長期の休みや、学園祭・体育祭など、何かとイベントも多くてメリハリが自然と感じられる環境ですが、社会人になると毎日通勤してひたすら仕事、という同じ事の繰り返しが日常になります。これらより、社会人は自分自身が目標や意義を仕事に見出ながら日々を過ごす、という事が大切なのです。ただ漠然と過ごすと、仕事や生活にも充実感が得られなく可能性が高いのです。

離職に繋がる可能性もある

新入社員にとっては最初は新鮮で、緊張感があり充実しているかもしれません。しかし、仕事の内容があまりにも自分が考えていたものと違う場合や、社内の人間関係が最悪で酷いときには、パワハラなど問題があるという場合は、自分で仕事をする意味を見出しておかないと、早期離職にも繋がります。仕事は毎日が楽しいばかりではなく、むしろ大変で苦痛なことも多いでしょう。この困難を乗り越えるためには、自分の中でまず「目標」や「仕事の意義」「なりたい自分像」などをしっかりと考えておきましょう。

面接官は、このように仕事への覚悟がどの位あるのかを見極めるためにも、「働く意味」を質問してくるのです。

採用側はなぜ「働く意味」を問うのか

まずそもそも、採用側はなぜ就活生に「働く意味」を問うのでしょうか。「生活費のために収入を得る」という目的が前提なことは、採用側も承知しているはず。それにも関わらず面接官からこの質問がしばしば飛ぶのは、企業側が採用を考慮する上で得ておきたい情報があるからに他なりません。その理由としては、次の主な2点が挙げられます。

学生の価値観を知りたい

一つ目は、企業は学生の価値観に興味があるということです。学生の仕事に対する価値観、つまり「仕事」というものに対して、どう向き合っていく準備や、心算を知りたがっているのです。

実際に仕事を始めると忙しく、時にはトラブルを解決したり、様々な事柄に向き合い対処したりしていかなければなりません。その際、忙しさに燃え尽きて「仕事」というものに意味を見出せなくなってしまうと、質の良い仕事の保持は困難になります。

「仕事の意味」を問う質問は困難ですが、自然とその人物の持つ価値観が露わになる有効な質問でもあります。その答えは直接実際の仕事にも影響してくるので、採用側はこの質問に対し慎重になっているのです。

思考力を見ている

二つ目はのポイントは、採用側は学生の「思考力」を見ているということです。実際の仕事の現場では、言われたことをこなすだけでなく、新しいアイデアを考え出したり問題に対処したりする「思考力」を持っていることが、仕事の質の良し悪しに大きく関わってきます。

そのため、採用側は学生がきちんとロジックを持ってこの質問に答えられるのか、判断しようとします。思考力を働かせられず単に「生活のため」などと答えてしまう場合もあるので、しっかりと考えを巡らせ整理された答えが表現できるのかどうか、この質問を通して見定めようとしているのです。

まずは自分なりに働く意味を書き出してみよう

「働く意味」に対する自分なりの答えを導き出すには、実際に書き出してみましょう。パソコンで書いても良いのですが、紙に書き出すとより実感が持てオススメです。どんな小さなことでも構いません。思いついたことをどんどん書き連ねていきましょう。

例えば「収入面のメリットがある」「仕事を通して社会貢献ができる」「仕事を通し人と繋がりたい」「自己実現のため」など、思いつくままに書き出します。書き出したらそれらを眺め、本当に自分にとってしっくりくるかどうか確認してみます。

そのアイデアが、面接で良い効果をもたらすかは次の段階で考えれば良いので、この段階では自分に制限をかけず自由に書き出しましょう。

「働く意味」に対する回答例

アイデアを書き出したら、次はその書き出したもののトリミングに取り掛かりましょう。答えに「これなら間違い無し!」という絶対的なものは存りません。しかし採用側に良い印象を与えやすい回答例は存在します。ここでは企業にとって好感度の高い回答例を2つご紹介します。

例文①自分の能力を試したい

私にとっての「働く意味」は、自分の能力を試せるという点です。実際に働き始めると、様々な課題が継続的に現れ、学生の頃に比べてはるかに自分が持つ「真の能力」が浮き彫りになってくるでしょう。従って常に自分を振り返りながら向上し続けることができるので、人間としての総合的な成長に繋がります。自分の能力を確認しながら成長を続けられるという点にこそ、「仕事」の醍醐味があると考えております。

この「自分の能力を試したい」という回答例は、学生らしく地に足のついた印象を与えるのでオススメです。実際に仕事を始めるとどうなるか、というところまで考えが及ぶほど深い考察力を持っていると受け取られる可能性が高いでしょう。

能力を試したいという回答は自ずと、現在の自分に対してある程度の自信があるという表明でもあります。社会に出た後責任を持って仕事を行なっていこうという意欲が感じられ、好感度の高い回答例です。

例文②自己の成長のため

私にとっての「働く意味」とは、自己の成長に繋がるという点にあります。学生の頃と異なり、社会に出て仕事をするということには責任が伴い、常に人間として成長を続けることが求められます。入社後に仕事を任され同僚の方々とチームとして目標実現に向かっていく中で、自分の能力が磨かれ、自己の成長を遂げられると考えます。この自己成長は仕事において切磋琢磨してこそ実現できるものだと存じますので、働くということには非常に深い意味があると考えております。

こちらの回答も、背伸びせず学生の素直な視点で考えていることが分かる、採用側にとって好感度の高い回答例です。

「社会に出て仕事をすることには責任が伴う」「仕事において切磋琢磨してこそ実現できるもの」という表現から、仕事に対して真剣に向き合おうという姿勢を見せることができるので、企業に信頼してもらいやすくなります。

就活は軸に沿うことで行動しやすくなる

何のために就活するのか、就活においてこれだけは外せないもの、それらを「就活の軸」といいます。あなたの就活の軸はなんでしょうか?就活の軸が決まっていない人は、広く浅い業界研究や企業研究をしてしまい、なかなか絞りこめない傾向にあります。

自分の就活の軸が見つからない人にご紹介するのが、「就活の軸作成マニュアル」です。この資料を使って「自分は何ができるのか」と「自分は何がやりたいのか」の2つを書き出すことで、あなた自身の就活の軸が見つけられるようになっています。自分の就活の軸が見つかっていない人は、ぜひ一度手に取ってみてください。

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働く意味は自分なりの答えを見つけておこう

「なぜ人は働くのか」「何のために自分は働くのか」という問いは、まるで禅問答のようですぐには出ない答えかもしれません。また、まだ学生の内はその本当の意味が分からずに、いるかもしれません。社会人になって実際に働くようになると、答えが見えてくる場合もあるでしょう。大切なのは、今の等身大の自分が仕事に対してどのように考えているのか、という素直な気持ちを表すことです。

もし見つけられない場合は、書店で仕事に関するエッセイ本を手に取って目を通してみてもよいでしょう。また身近な先輩として、兄弟や親はどんな考えなのかを聞いてみるのも参考になるでしょう。就活のときには、この何故自分は働きたいのを頭に置いて活動していきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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